遊戯王BELIEVER ~遊戯王の新作シリーズをフラゲしてきた(笑)~ 作:ミスタータイムマン
3DCG作ったりとかゲームとかやってて遅くなりました。
名もなきA・弐さん、いつも感想ありがとうございます。
2ページさん、誤字報告ありがとうございます。
2023/10/24リーダーオーダーの能力が試合の強制中断のみに変更
13話 デュエルフェスタ開幕
―6月下旬 在府スタジアム―
在府スタジアムにつながるメインストリートの歩道には多くの屋台が並んでおり、それに比例するかのように人だかりができていた。
「スゲェだろ、デュエルフェスタ!」
興奮したようにまくしたてる悟に遊士は昨日までのスタジアムで戦える喜びに興奮していたチームメイトの様子を思い出す。
「確かにまだスタジアムの外なのにスゲェ人だかりだな。つーか、今日は昇格戦って聞いていたけど、フェスと合体しているのか?」
奇異な目でこちらを見るのは同じチームになった翔太だ。
「え、知らなかったのか?」
「遊士はまだこっちに来て半年もたってねぇからな。俺達もこのステージに立つことだけで舞い上がってたから説明してなかったな。デュエルフェスタは要はシーズンの節目ごとに行う総決済みたいなもんだな。授賞式にオールスター戦、パレード、小大会とまさにデュエルのお祭りだな」と、悟が解説する。
「あーそういうことか。だからここ、道の中央が空いているんだな。パレードするために」
「正解。でもまだ開会式、始まってないだろ?トップリーグのプロデュエリスト達を一斉に間近で見られるチャンスだからな。だから、こんなにも人が多いんだ」
その時―――、
「おい、来たぞ!」
ゆっくりとした速度でこちらへ向かって十数台のバスが見えた。
「チームTECH、チームRX、チームワイルドにチーム崑崙・・・!うぉおおお!スゲェ!!」
車内から選手たちが顔を出すと、数多の歓声が怒涛のように沸き上がる。
そして、最後尾には・・・。
「チームユニティガーディアンだ!」
ナンバー1チームの登場に歓声は最高潮に。
すさまじく目立つ忍び装束―ジンに2人のメイド―タッグデュエリストとして有名なソウ、ハン。色物多いな、このチームと思いながら見ていると、見知らぬホスト風の金髪の男性の姿が目に止まる。
こんな人いたっけ、と遊士は首をかしげる。
「えっ?アレってアマツ?!マジかよ!引退したんじゃなかったのか?!」
「アマツ?初めて見るんだけど?」
「ユニティガーディアンでかつて最強だった人だぜ。引退してコーチになったって聞いたんだけどな」
「へぇ、最強ね」
ハクアとかよりも強かったって事か。
最後のバスを見送った正志は悟に振り返る。
「そういえば、白砂さんは遅くなると聞いていたが、いつ来るんだ?開会式には間に合わない気がするのだが・・・」
あ、今
「朝のLIMEには直接、会場に行くってなってるけど、いつになるのかなぁ・・・。あ、控室で合流するってさ」
「やっぱり健康面か?」、と翔太。
そういや病弱設定だったな、あの人。
「いや、もし体調不良ならば、そうと連絡が来る筈だ。彼女は白砂カンパニーのご令嬢。挨拶回りとかあるんじゃないか?」
「正志の言う通りかもな。慌ててもしょうがないから会場に行こうぜ」
今別のチームにいるからなんだけどな。やっぱり、あの人たまにぬけてる所がある気がするよな・・・。
『ユニティガーディアンの奴等も天然とか言ってたな』
ザンブが昔を思い出しながらの呟く。
そういう扱いなのか、と思うと遠ざかっていくバスの後ろ姿に哀愁を感じるのだった。
―――――――――
ファン達を見送っていたハクア―白砂アイナは悟達、チームA.ギートの面々が視界に入り、改めてチームメイトを待たせている現実に引き戻される。
「はわゎ・・・」
慌ててスマホを開きLIMEを起動する。
開会式は9時半、終わるのは9時45分だから、控室に直接行かないと・・・。
メッセージを打ち込をふぅ、と一息いれると、目に入ったのはにやけ面のジン。
「アイナちゃん、ダブルブッキングしてるんだっけ?」
ジロリ、と一睨みして黙らせると、クルリと顔をこちらに向ける赤いニット帽の男性。
「ダブルブッキング?どういうことだ?」
炎をかたどったライダースーツを纏った青年―グレンこと、
彼こそアームドナイト グレンの適合者である。
「ああ、彼女はちょっとした事情で一般チームに参加する事になったんだけど、遼一は最近この町に戻ってきたばかりだから、話してなかったっけ?」
彼の疑問に答えるのはアマツと呼ばれていた青年、
「初耳ですけど。というかマジでいいんですか、ソレ。プロが昇格戦に混じるとかマズくないですか?」
自身もユニティガーディアンに入隊する際にかつてのチームを脱退しなければならなかったのだ。
「問題ではあるが、許容範囲だ。彼女の場合は正体を隠蔽できているからな。本来のデッキを使用しなければ問題ないだろう」
そう話すのは片桐局長。彼はユニティガーディアンの局長であると同時にチーム ユニティガーディアンのコーチでもあるのだ。
「まぁ、彼女の場合は任務としての側面もあるからね。君は大学生デュエリストとして有名だったから、無縁な話だろうけどね」
「光導副局長代理」
叱責に失礼しました、と肩をすくめる翼。
そんな様子を尻目にアイナにだけ聞こえるようにメイドの1人がボソリと一言。
「実際はお嬢様のポカのフォローですが」
「ハン!ちょっと!お嬢様が恥ずかしがっていたことを忘れたの?!」
「うっ・・・」
「ソウが言った方のがダメージが大きいと思うけど」
毒舌のハンに、真面目系残念なソウ。彼女らはチームユニティガーディアンのタッグデュエリストにして、白砂家に仕えるメイドだ。
「2人とも相変わらずの素晴らしいコンビネーションだね」
「?そうでしょうか?」
コテンと首をかしげるソウを見て、そういうことだよなぁ、と一同は嘆息した。
―――――――――――――――――――――――
―在府スタジアム 控え室ー
開会式は控え室の壁にかけられたスクリーンからも見えていた。今は市長による開会宣言が行われているところだった。
―――ただいまより、春季デュエルフェスタの開会を宣言します!
ワァアアア!!!
歓声はスクリーンからだけでなく、この控え室からも響いていた。
その熱量はこの町ならではで流石は決闘指定都市、と遊士は感心していた。
改めて室内を見渡すと、控え室は3つの集団に分かれていた。
3部リーグ1位と2位のチームだ。
「やっぱり、先輩は開会式には間に合わなかったか」
「俺ら3位のチームだから、1番最初か、先輩はもう少しで来るかなぁ?」
「そうだ、昇格戦にはどのチームと戦うんだ?上位リーグのチームと戦うんじゃないんだろ?」
「戦うのはデュエル協会の人達だ。ルールは前に話してた疑似3on3のフラッグデュエル」
「この間みんなで練習したアレだろ。基本3人のフィールドメンバーに控えの2人が自陣のフラッグを守るっていう奴だろ」
メンバー3人の撃破か相手のフラッグの奪取が勝利条件のため、シングルデュエルとタッグデュエルが入り乱れる戦略性が深いデュエルだ。
「今のうちに改めて作戦を確認するか。基本のアタッカーは2人、司令塔が一人だから・・・」
そうやって話しあっていると―――、
バタバタバタ!
ガチャ
「皆さん、遅くなりました」
扉をゆっくりと開け、おずおずと姿を見せたアイナ。
走ってきたせいで若干息が弾んでいる。しかも普段の制服姿とは異なり、スポ-ツウェア姿で髪はポニーテールにまとめていて、その姿に思わずドキリとなる。
「すみません、遅くなってしまって」
「かまわないですよ、なぁ」
チームの面々だけでなく、居合わせた他のチームも頷いていた。
―――チームA.ギートの皆様、試合開始時刻になりましたので第3コートまでお集まりください。
「よっしゃ、行こうぜ、みんな」
―在府スタジアム 第3コート―
在府スタジアムは中央のメインコートの脇に2つのコートが隣接するスタジアムとなっている。
中央のメインコートにはトップリーグのチームによるエキシビジョンマッチが行われており、第2コートには2部リーグのチームの昇格戦が始まろうとしていた。
そして第3コートには―――――、
「あいつらが俺たちの対戦相手か・・・!」
遊士達の視線の先にはサングラスをかけた黒服達。
皆、かなりの実力者の雰囲気を纏っているのを遊士は感じた。
その中でも特に中央にいる人物、彼からは特に強者のオーラ、寧ろ、ココにいるのが場違いなくらいだと、目を見話せないほど。
彼は遊士の視線に気付くと、フッと笑みを浮かべ、おもむろにサングラスに手をかける。
直後、スタジアム全体がざわめきに包まれた。
「「「なっ・・・!」」」
『なんという事だー!第3コートに現れたのはユニティガーディアンのアマツ!引退した筈ではなかったのかー!』
まさかの
『Oh、マジか・・・!。ん、たった今入ってきた情報によると選手としてではなく、臨時の試験官だそうです!フォーゥ!またアマツのデュエルが見られるってことじゃないかーっ!イェーイ!』
それはチームメイトである
「どういうことですか?何故、貴方が・・・?」
彼はデュエルの場にいるということは彼女にとってもユニティガーディアンにとっても異常事態だ。
「大丈夫です。上の許可は貰っています。何しろ、白砂社長のご息女である貴方が選手として参加されてますからね」
『んんっ!?よくチーム A.ギートのメンバー表を見ると、白砂って・・・。まさか白砂社長の娘さん?!これは面白い好カードになりそうな予感だぁ!』
「ね」
「・・・」
「まぁ、今の私は試験官、光導翼。チームA.ギートが2部リーグ入りにふさわしいか。試させてもらうよ」
ジャキッと、デュエルディスクが構える翼たち試験官。膨れ上がるプレッシャーに皆、デュエルディスクを構えた。
「良い闘志だ。さぁ、素晴らしいデュエルにしよう」
『それでは2部リーグ昇格戦第一試合、フラッグデュエル、スタートォ!』
―――――FLAG DUEL!*1―――――
宣言と共にコートに岩山が広がった。しかもフィールドも本来のスペースよりも広がっている。
リアルソリッドビジョンに、空間拡張システム、ユニティガーディアンに技術供与をする白砂カンパニーの技術である。
フィールドが広がった後、遊士達は作戦の最終確認に加え、先程のアマツー光導翼について情報交換をしていた。
「作戦は当初の予定通りだな。だけど、アマツ。アレは・・・」
「ええ、彼の強さは常軌を逸しています」
悟の言葉に頷くアイナ。ユニティガーディアンでも飛び抜けた実力で彼女自身も他のメンバーが彼に勝った姿を見たことがないほどだ。
「とにかく時間が惜しい。ここで立ち止まっていること自体がアド損だ」
翔太はバン、と拳を打ちつける。その言葉に皆頷くと、遊士と悟、翔太は駆け出して行った。
―――――――――――――――――――――――
試験官達は基本陣形である前衛2人、センター1人に分かれ、歩みを進めていた。
フラッグデュエルにおいて、自陣を強襲されることが最も痛手。
前衛の黒服2人は左右に分かれ、確実に索敵することでローラー作戦のように確実に相手を炙り出すのだ。
それでいて、互いをすぐにサポートできる位置にいるため、奇襲の備えも万全。
しかも今回のセンターにいるのはアマツさん。万全な体制である。
「いたぞ!」
岩山の陰に隠れていた戸部翔太を早速発見。こちらに気付くや踵を返す。
どうやらフラッグの奇襲が目当て、しかも戦わずに背を向け小手先だけの戦法に虚しさを覚える。
かなりの健脚。高校生としても上位クラスだが私達、在府リーグ試験官からすれば、追いつくのは容易!
見る見るうちに差が縮まり、振り向く戸部少年。
その顔には―――――
―――――笑みが広がっていた。
「よっし!かかった!」
【Duel Stand by!】
自身のデュエルディスクに伸びる虹色の光帯―デュエルライン。
フラッグ・デュエルでのみ機能する強制デュエルシステム。
それが2本。もう1本のデュエルベルトの先にいるのは仲町悟。つまり、2対1のデュエル。
これが意味することは1つ。
「誘いこまれたか」
しかし、私たちは2人。相方へと視線を送る。
彼にもデュエルラインの光が・・・。
【【Duel Stand by!】】
「コッチはサシでいかせてもらうぜ。試験官さん」
奥田遊士。なるほど、私達2人を確実に倒す作戦という事か・・・。
良いだろう。だが、私たちはそう簡単に倒せる相手ではないぞ。その実力を見極めさせてもらう!
「「「「「デュエル!!」」」」」
・5vs5のチーム戦。性質上、タッグデュエルや1vs2となることが多い。
・勝利条件は相手プレイヤー3人の撃破か相手陣のフラッグの奪取。
・エリアは自陣、中立陣、相手陣に別れている。自陣と相手陣は畳2畳程度のスペース。
・中立陣は1チーム、3人まで送りこめる。
・自陣には控えプレイヤーが待機。控えプレイヤーは自陣まで来た相手プレイヤーとデュエルが可能。主にフラッグを守る。
・フラッグデュエル内でのデュエルの申請はデュエルディスクから出る光線(デュエルライン)を相手のデュエルディスクに当てて行う。5Dsの
・リーダーは1度だけ、自分以外が行っているデュエルを中断させ、中断させるリーダーオーダーをもつ。
・デュエルが終了するか中断した場合、失ったライフの半分を回復する。