遊戯王BELIEVER ~遊戯王の新作シリーズをフラゲしてきた(笑)~ 作:ミスタータイムマン
名もなきA・弐さん、感想ありがとうございます。
UA8888記念です。
この話は第3章の話となります。
後々、本編に加わる予定のためその体で話が進みます。
番外編 3X話
番外編 3X話
―在府東高校・空き教室—
とある夏の日———、
チームA.ギートの面々は正志が持ってきた次の試合について耳を傾けていた。
「次の試合の会場なんだが、俺の高校—在府南高校でやることになった」
「まじか。つーか、正志はどこから知ったんだ?」
「そうだぜ」
本来、試合の日時は組織委員会から一斉に情報端末に送信される。
何故、同じチームの正志が知っているのか、悟と翔太の疑問は当然のことだ。
「今度の試合相手の『TEACHERS』のメンバーに担任がいてな。校長曰く、『わが校に2部リーグのチームが折角いるのですから、宣伝しない手はありません』とのことだ」
「なるほど、それぞれのチームにメンバーが在籍しているからこそ実現したというわけですね。委員会としても丁度良さそうな提案ですね」
面白い提案ですと、アイナ先輩は頷く。
アイナ先輩は立場的に大会の表裏をたくさん聞いているのだろう。白砂アイナとしてもハクアとしても。
「流石先輩。詳しいですね」
フワリ、とほほ笑む先輩。でもどことなく表情が硬い気がする。
「ところで、正志君がみんながいるこの場でそう切り出したということは他に何かあるのかしら?」
「はい。みんなは『サマーキャンペーン』は知っているな」
俺は知らない。
「サマーキャンペーン?」
「ん、遊士は知らないか。『サマーキャンペーン』は2部リーグ以上の試合で、夏らしいものを会場や試合のルールに盛り込むんだ。サマーキャンペーンとして行われる試合は、勝利ポイントが普段の1.5倍になるおいしいイベントだ」
「チームランキングを上げる近道だぜ。ビーチなんかはスゲェ人気だから、場所の取り合いなんだぜ」、と翔太が補足。
「つまり、特殊ルールがあるって事か」
「ああ、っても大したルール変更はないさ。それに高ェ勝利ポイントだ。相手チームの気合もいつも以上だろうぜ」
試合を盛り上げるための肉付けっていったところか。
一方、アイナ先輩は何故か固まっていた。
「え、ちょっと待って!会場が学校ってもしかして・・・」
「はい、わが校を挙げて肝試しフラッグデュエルを作り上げるそうです」
「あー確かに。南高校ってボロいから、雰囲気でそうだよなー」
「そんな・・・」
「ホラー部の部長が気合いを入れて作ると言っていたな」
正志の不穏な呟きはアイナの耳に入ることはなかった。
―――――――――
――――1週間後 試合当日、
「
「俺が教え子とリーグ戦でデュエルする日がくるとはな。良い勝負にしよう」
あれが、正志の担任。英語の尾須先生。
kosmoデッキの使い手にして、TEACHERSのキャプテン。
ツカツカツカ
校舎の方から2人の女性がやってきた。
片やパンツスーツをカッコよく着こなした背の高い女性。
片や、片方の目を覆う程の長い前髪が特徴的なお下げの女学生。
「おっ、顔合わせは済ませたか?」
「校長先生、いらしてくださったんですか?」
あの颯爽としている感じのお姉さんが校長?
「リーグ戦の会場設営の経験がないウチを選んでくれたんだ。コッチから出向くのが筋ってもんだろ」
そう豪快に良い放つや、アイナ先輩に向かって頭を下げる。
「白砂様、我が校を会場とする申請を認めて下さり、ありがとうございます。安全かつ快適に試合ができるよう、全力で運営に当たらせていただきます」
「頭を上げてください。私はこの件に関与していません。1選手として、この場にいるのですから」
「お心づかい痛み入ります・・・。あー、すまんな。こういうのは慣れないからなぁ」
1歩下がり、くるりと此方全体を見渡す。
「2チームとも応援しているよ」
運営スタッフの方へ颯爽と歩いていった。
―――――――――
校長が立ち去ると、ポツンと1人残されたのは女学生1人。
恥ずかしそうに俯いている。
というか、この人は誰だろう。
「彼女は
へー、怖いのは苦手そうな感じなのに、意外だな。
あ、正志の後ろに隠れた。
「花上さん、会場の設営ありがとうございます。自信作と聞いて不安になってしまいますね。お手柔らかにお願いします」
「ヒャ・・・ヒャィ。こちらっこそ、よろしくお願いしますっ」
顔を寄せてきた先輩に、今にも消え入りそうなか細い声。
一瞬の沈黙の後に意を決したように顔を上げる。
「あ・・・あの、アイナ様。頑張って下さい。ファンの1人として応援していますっ!」
「先輩のファン!?」と、翔太。
「は、はい。アイナ様の優しげな話し方。優しくも凛とした態度も素敵です。お話も素晴らしくて・・・、私の憧れです!」
スゲェ早口。
「熱烈なファンなんだな」
「ああ。俺がアイナさんとチームになるって知った時なんか、凄まじかったぞ。だからこそ幽子は今日のイベントに、かなり力を入れていたぞ」
「正志くんっ!?」
ぶっちゃけたな、正志。
「あっ、試合もう始まるみたいだぞ」
悟、ナイス。先輩もホッとしているみたいだ。
「そうですね。花上さん、失礼します」
―――――――――
俺達が通されたのは校舎の西側の1階だ。まだ試合前のため、会場の様子が確認できないようカーテンが目前にかかっている。後、ルールブックも渡された。
ルールブックには、①前衛と後衛がない。②5対5の闘い。③フラッグは1つだけ。校舎のどこかに隠されている。と書かれていた。
開始時間が残り5分を切ったところで校内放送が響く。
「只今より、『TEACHERS』VS 『チームA.ギート』のサマーフラッグデュエルを開始します。勝利条件は相手チームを全て撃破すること、もしくはフラッグの獲得。フラッグはホラーハウスと化した校内のどこかに隠されています。幽霊達を掻い潜りながら探し当てる必要があります。まもなくフラッグデュエル開始です」
「相手はどこにいるか、分からない。どう攻める?」
「1箇所に集まるのもありだけど・・・」
悟と翔太のやり取りに、いやと正志が遮る。
「この学校には階段がたくさんある。挟み撃ちになる可能性もあるし、フラッグの探索に不利だ」
「だからと言って戦力を分散させるわけにもいかない。2手に別れた方が無難って訳か。なら、どう分ける?」
戦力のバランスわけが肝。なかなか難しいところだ。
「戦力的にチーム最強の先輩と校舎に詳しい正志で機動力を高めて、俺と悟、翔太で足止めするのはどうだ?」
「いや。先輩とは遊士が組んだ方が良いと思う。先輩と遊士が暴れている間に俺達3人が臨機応変にフラッグを探す」
悟はそれから・・・といくつか作戦を伝える。
「悟くんの作戦は理に適っていると思う。チームワークと個の力の柔軟性。うまく両立できていると思うわ」
「ありがとうございます。でも結局は臨機応変に対応するしかない形です」
「充分だろ。もうすぐ時間だぜ」
カーテンが取り払われる。
―――――FLAG DUEL!―――――
「ここまでは何も起きなかったな」
薄暗闇の廊下を駆ける。不気味なBGMが鳴っていたり、おどろおどろしい小物が置いてあるが、まだ何も起きておらず不気味さが増している。
「階段だ。ここで2手に分かれるぞ!」
俺とアイナ先輩は2階へと続く階段を駆け上がっていった。
~~~
「まだ、他のチームは来ていないみたいですね」
遊士君は周囲を見渡しなから、そう話しかけた。
ビリーバーである彼の実力、精神力は本物だ。こういった場面では心強い。私は緊張が和らぐのを感じる。
「ええ。慎重に行きましょう」
廊下を1歩踏み出す―――――、
手 手 手 手 手 手 手 手 手 手
手 手 手 手 手 手 手 手 手 手
手 手 手 手 手 手 手 手 手 手
手 手 手 手 手 手 手 手 手 手
手 手 手 手 手 手 手 手 手 手
「っ・・・!」
教室の窓ガラス一面に叩き突けられる無数の手形。
歩き始めてすぐの意識外からの演出に心臓が跳ねる。
「らしくなってきたな」
遊士君はなんで楽げなの・・・!?
フゥ
気を取り直して、再び前を向く。
|
|
|
・
・
・
ストン
まさか、生首!?思わず身構えてしまう。
「え、鏡?」
フェイントもあるのね・・・。
いえ、これは・・・。
予想が外れてほしいと、目を凝らして鏡をのぞき込んでしまう。
そこに写っていたのは無数の生気のない瞳。
ゆっくりと振り向く。
「ヒッ・・・」
Arrr・・・ Arrr・・・ Arrr・・・
背後にはゾンビ達がすぐそこまでにじり寄ってきた。
逃げないと。駆け出そうと足に力を入れる。
だが―――――、
「あっ、前にも現れましたね。よく練られている」
「なんでそんなに暢気なのっ!?」
遊士君、何言っているの?!
「ソリッドビジョンですし・・・。昔、似たようなのを何度も見たことがありますからね」
遊士君は一体、どんな経験をしてきたの?
キャア―――!! ウワァアアーーー!
「上の階と下の階か。今ので居場所がわかりましたね。早く向かえば間に合いますね」
「ちょっと待ってください!足がすくんで動けなくて・・・」
「あーそうですね。でしたら、この教室で身を隠していてください。偵察していきます」
遊士君が示したのは、先に無数の手形が現れた教室。
え・・・。あそこに1人でいるの?
「1人に・・・、しないでください・・・」
「・・・わかりました。一緒に行きましょう。女の子をこんなところで1人にするのは軽率でしたね」
つかまってください、と手を差し出す遊士君。私は何のためらいもなく手首を握った。
―――――――――
同時刻、放送室―――、
放送室には、今回のソリッドビジョンを操作するシステムや学園内に多数取り付けたカメラを見るための数多くのモニターが備え付けられている。
この中で、得意気に腕組みをして、モニターを見上げているのは
「花上、うまくいっているようだな」
「校長先生、ありがとうございます。みんなで頑張って準備した甲斐がありました」
「フ、今回のホラーハウスならぬ、ホラースクールが有名になればわが校への注目ももっと集まるからな。話題になるものはあればあるほど良いからな」
尚、この後やりすぎと運営から叱られるのはまだ誰も知らない。
「ええ、参加者の皆様も素敵な反応をしてくださいます」
「ですが部長。あのグループだけはあまり反応が芳しくありません」
部員の1人が遊士とアイナがいるモニターを指し示す。
2人とも意に返さずに進み続けている。
「なるほど。まだまだリアリティが足りないみたいです。私は少し出ていきます。皆さんソリッドビジョンの操作は任せましたよ」
花上幽子は普段はオドオドしている。しかし、ホラーの事となると一切の妥協は許さず、自らの道を行くのだ。
だからこそ彼女は、南高校伝統のホラー部の部長の座を勝ち取ったのだ。
「まさか、部長自ら・・・。本格的に参加者皆様が心配になるな」
部員のぼそりとした呟きに小岩井校長が反応する。
「それほどなのか」
「はい、部長の操演の人形達に命を吹き込みます」
「それは期待できそうだな」
より話題になるだろうと、小岩井校長は呵呵と笑う。
コレがきっかけで、来年の受験者数が更に減ることを彼女はまだ知らない。
―――――――――
「妙な扉が出てきたな・・・」
遊士達の前には「1」と書かれた2つの扉があった。
「恐らくこの先にフラッグがある可能性が高いですね」
俺は言い淀み、アイナ先輩を見やる。
「ええ。ここで別れることになりますね・・・。遊士君、大丈夫です。もう落ち着きましたから」
「・・・」
「フフ。遊士君のお話を聞いていたら気がほぐれました。師匠の方の『ツッコミを心に持て』と。面白いことをおっしゃる方がいるのですね」
師匠だからな。兎に角、破天荒な人だった。
あのグラサンアフロ、今何やってんだろう?
「わかりました。では行きましょう」
~~~
―――――――――
アハハ キャハハ アハハ キャハハ
私が入った教室の中では少女の声が鳴り響いている。
ホラーと化したドールハウスと言ったところ。
ですが、もうこのソリッドビジョンには慣れました。
目の前に漂っている日本人形も怖くはありません。
手を伸ばして来ようとも無意味な事。
サラリ
キレイナカミ ステキ ウラヤマシイ ステキ
「な・・・、なんで・・・」
触れるの?
ペタン
「ウフフ。アイナ様、何て素敵な表情をされるんです?」
高い場所から笑い声がする。
机の上に佇んでいたのは、お下げの少女。
彼女は人形を操る為の操作板を持っていた。
「あなたは・・・、花上さん・・・?」
嬉そうに唇を吊り上げる花上さん。
最初に会った時の自信無さげな印象とはまるで違う。
彼女こそがこのホラースクールの女王であるかのようだ。
「覚えていて下さったんですね。感激です♪」
花上さんは嬉そうに大きくかぶりをふる。
お下げにしていたリボンが外れ、前髪で隠されていた片目もあらわになった。
怪しく輝く双瞳は狂喜の色に染まっている。
その狂喜に呼応するかのように、彼女の周りから黒いオーラが立ち上る。
オーラは彼女のデュエルディスクのプレイヤーカードに集まっていく。
彼女のデュエルディスクにカードが収まると、変貌が始まる。
胸元が開いた漆黒のドレスに衣装が変わり、肌は青白くなる。
その姿は死霊達の女王そのもの。
『Lich Terrorrr…』
「テラーに!?」
「アハッ。この力があれば、やりたかったことが全部できる!」
彼女から赤い稲妻のようなラインが床や壁に広がっていく。
キギィ キギィ キギィ
キギィ キギィ
キギィ キギィ キギィ
ラインからいくつもの裂け目ができあがり、その中からゾンビを模した仮面をつけたテラーミニオンズが現出する。
「アハハハハッ!どうですか。素晴らしいでしょう?恐ろしいでしょう?」
己の力に酔いしれる花上さんーリッチテラー。
「いいえ。テラーならば慣れている!」
《アームドナイト ハクア》
「それはっ!何故あなたがそれを!?」
【Duel disk stand by… Set Player card】
構えていたハクアのプレイヤーカードをデュエルディスクにセットする。
「アームドフォーゼ!」
【Accept!ARMED PHOSE!This is the Armed Knight HAKUA!】
「私の誇りに誓って、あなたを倒す!」
~~~
一方、遊士-アームドナイト ビリーバーは突然壁や床中から這い出てきたゾンビミニオンズ達を薙ぎ払っていた。
「数が多いな」
このままでは他の参加者やスタッフに危害が及ぶのは確実だ。
「一刻も早くみんなを助けないと。ザンブ、アレをやるぞ!」
『アレか。今は時間が惜しい。あの姿ならば・・・!』
ビリーバーはフェイタルブレードと化したザンブをデュエルディスクのプレイヤーカードへと翳す。
「ザンブ、行くぜ!」
『おう!』
「『
眩い輝きがビリーバー達を覆った。
~~~
ゾンビ型のテラーミニオンズ達が此方を取り囲む。
「その鎧は見たことがあります。アイナ様がハクア様だったんですね。お2人はご親戚かと思っていましたが、同一人物とは。ですが、この数の差に勝てると・・・」
【Feather Ray!】
背中から現れた機械翼から無数の光線がゾンビ達を焼き切る。
レーザーファルコンのイクイップ形態はテラーミニオンズの殲滅に最も向いている形態の1つである。
「まさか、その鎧にも人智を越えた力が・・・」
呆けてしまうリッチテラー。ハクアにとってはあまりにも長い隙が生まれる。
「この力は、お前達テラーを打倒するものだ!」
蹴り払いが炸裂し、上下が反転する。
【RAJ System Awaking!】
そうして、世界も反転する。
これよりデュエルの世界へ切り替わる。
リッチテラーが見上げると、デュエルディスクを構えるハクアの姿。その様は処刑人のよう。
―――――DUEL!―――――
「私のターン、《新星騎士マルクレス》*1(レベル4 ATK1700)を召喚」
【Summon】
リッチテラーは紅の鎧騎士を睨みつける。
「そのカードはハクア様が最近使うようになったシリーズカード・・・」
リッチテラー、花上幽子はアイナに少しでも関わりがあるであろう事象には全て目を通す。
ハクアの動向はアイナ様ファンクラブの一員としては、必修項目である。
「《新星騎士マルクレス》の召喚時の効果を発動する!」
「させません!手札から《灰流うらら》の効果を発動。その効果を無効にします!」
【Chain Effect:Invarid】
新星騎士マルクレスのマルクレスカードのサーチは展開の要にしてユナイトカウンターを増やす強力な効果。防ぐのは当然と言える。
「手札から《到拳王マルクレス》*2の効果を発動。デッキから《巡聖騎士マルクレス》を手札に加える」(ハクア:ユナイトカウンター0→1*3)
【Monster Effect-Select 1 Monster-Serch!】
「《新星騎士マルクレス》の2つ目の効果を発動。このカードをリリースして、手札からレベル5の《巡聖騎士マルクレス》*4(ATK2100)を特殊召喚!」
【Monster Effect-Select 1 Monster-Summon!】
「フィールド魔法、《召魔装着》を発動」(ハクア:ユナイトカウンター1→2)
【Effect】
「《巡聖騎士マルクレス》の攻撃力は300アップ(ATK2100→2400)。更に、マジックカードを発動したことで《巡聖騎士マルクレス》の効果が発動される。デッキから装備魔法《天命の聖剣》を手札に加え、ユナイトカウンターを1つ得る」(ハクア:ユナイトカウンター2→4)
【Monster Effect-Select 1 Magic-Serch!】
「手札を1枚捨て、《召魔装着》の効果を発動。デッキからレベル6《魔装戦士マルクレス》*5(ATK2400→2700)を特殊召喚!」
【Magic Effect-Select 1 Monster-Summon!】
同じ顔の赤毛の騎士と戦士が並ぶ。
「《魔装戦士マルクレス》の2つ目の効果を発動。このカードをリリースして、墓地からレベル7《到拳王マルクレス》(レベル5 ATK2600→2900)を特殊召喚!」
ナックルダスターを装備した赤毛の重戦士が床の魔法陣から拳をついた姿勢で現れ、ゆらりと巨大な体躯を持ち上げる。
その姿は
【Monster Effect-Select 1 Monster-Summon!】
「《巡聖騎士マルクレス》とユナイトカウンター3個でコーリング!」
【Accept 3 Unite counters・・・UNITE EQUIP!】
「ユナイトイクイップ!我が盾となれ!《クラウンシェル・レオーネ》*6!(《アームドナイト ハクア》ATK0→1500)」
【Leon Shield!】
ライオンを象った白の円盾がハクアに装備された。
「《到拳王マルクレス》に《天命の聖剣》を装備し、ターン終了」(ハクア:ユナイトカウンター1→2)
【Turn End】
アームドナイト ハクア(白砂アイナ) LP4000
手札:2枚
場:《到拳王マルクレス》ATK2900(《天命の聖剣》装備)
プレイヤーカード:《アームドナイト ハクア》(《クラウンシェル・レオーネ》装備)ATK1500、ユナイトカウンター2個
「私のターンです」
【Draw】
「魔法カード《手札抹殺》を発動。手札を全て捨て、その枚数分お互いに引きます」
【Magic Effect Trash and Draw】
「《古先兵ケルベク》が墓地に贈られたため、《古先兵ケルベク》の効果により、お互いのデッキトップの上から5枚墓地に送ってください」
【Monster Effect】
「墓地にカードを貯めたか」
リッチテラーが何をしてくるか未だ読めない。ハクアの表情は硬い。
《到拳王マルクレス》にはモンスター効果を無効にする効果がある。どのタイミングで使うべきか。
デッキの内容が分からない今はマストカウンターの見極めが肝要。
「では、《浮幽さくら》の効果を発動します。私は《シャイニング・ユニコーン》を除外します。EXデッキに入っていますね、《シャイニング・ユニコーン》。勿論、マルクレスで無効にしてもらっても構いません」
「・・・デッキから《シャイニング・ユニコーン》を除外する」
「フフフ。手札からモンスター効果が発動したことで私は墓地の《闇夜の眷属》(レベル4 ATK1800)を5体特殊召喚!」
【Chain Effect:Summon】 【Chain Effect:Summon】 【Chain Effect:Summon】
【Chain Effect:Summon】 【Chain Effect:Summon】
「5体!?同名カードの枚数制限は最大3枚の筈!」
だが、大地より現れた5つの召喚陣は止まる気配はない。
「くっ、ユナイトカウンターを1つ取り除いて、《到拳王マルクレス》*7のモンスター効果を発動。《闇夜の眷属》1体のモンスター効果を無効にする!」(ハクア:ユナイトカウンター2→1)
【Chain Effect:Invarid】
デュエルモンスターズでは同一名称のカードの最大投入枚数は3枚。だが、彼女は5体の《闇夜の眷属》を特殊召喚すると言った。
「私、リッチテラーの効果です。《リッチテラー》がプレイヤーカードなら、私はデッキに《闇夜の眷属》を20枚まで投入できます」
《リッチ・テラー》
プレイヤーカード ATK0
①:自分は「闇夜の眷属」をデッキに20枚まで入れることができる。
②:このカードと自分フィールド上の「闇夜の眷属」の攻撃力は自分フィールド上と墓地の「闇夜の眷属」な枚数×100ポイント攻撃力がアップする。
③:自分はEXデッキからモンスターを特殊召喚する事ができない。
《闇夜の眷属》
レベル4闇属性アンデット族・効果ATK1800DEF0
このカード名の①効果は1ターンに1度しか発動することができない。
①:手札からモンスター効果が発動した場合、手札または墓地からこのカードを可能な限り、表側攻撃表示で特殊召喚する。この効果を発動するターン、自分は「闇夜の眷属」以外のモンスターを召喚・特殊召喚することができない。
②:このカードが墓地の送られた場合、相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動する。そのカードの攻撃力と守備力はターン終了時まで900ダウンする。
豊かな胸に手を当て、そう答えた。
「なんて異様な効果」
「最もこの効果を発動したターン、私は他のモンスターをフィールドに出せなくなりますが。《リッチテラー》の効果はまだあります。自分の墓地とフィールドの《闇夜の眷属》の枚数の100倍、私と《闇夜の眷属》の攻撃力がアップします」
《リッチテラー》ATK0→500 《闇夜の眷属》×4 ATK1800→2300
「《闇夜の眷属》で《到拳王マルクレス》を攻撃」
闇の瘴気侵されたミイラの1体がマルクレスに迫るが、突き出した拳によって大穴が開けられる。
だが、黒色の包帯がマルクレスに迫る。
「《闇夜の眷属》が破壊された場合、相手モンスターの攻撃力を900下げます」
【Monster Effect-Select 1 Monster-Status Down!】
《到拳王マルクレス》ATK2900→2000
リッチテラーLP4000→3400
「自爆特攻か・・・」
「2体目の《闇夜の眷属》で《到拳王マルクレス》を攻撃!」
アームドナイト ハクア(アイナ)LP4000→3700
「《到拳王マルクレス》は《天命の聖剣》の効果で1ターンに1度、破壊されない!」
「まだ攻撃は残っています。3体目の《闇夜の眷属》で《到拳王マルクレス》を攻撃」
今度こそマルクレスに包帯が突き刺さり、その体躯を塵へと変える。
「マルクレスが・・・」
アームドナイト ハクア(アイナ)LP3700→3400
「やりました。私があのハクア様にダメージを・・・。フフッ。今度はその装備を引きはがしてあげます。4体目の《闇夜の眷属》でハクア様、いえアイナ様を攻撃!」
ハクアはシールドを構え、四方からの包帯を弾いていく。
しかし数度、叩き落とした後シールドが破裂する。
アームドナイト ハクア(アイナ) ATK2200→0 LP3400→3300
「装備状態の《クラウンシェル・レオーネ》が破壊されたことで1枚ドロー」
【Monster Effect Draw】
「フフフ、アハハ。私の攻撃が残っていますよ・・・。やっと私の手で貴女に・・・。フフフ、嬉しすぎます・・・」
リッチテラーが腕を上にふるうと黒い顎のような肉塊がハクアに噛みつくように迫る。
「ハッ」
ハクアは空へとジャンプし、醜悪な顎を回避した。
《アームドナイト ハクア》LP3300→2300
「はぁあああ~、素晴らしい回避。ほれぼれしちゃいます。カードを1枚セットしてターンエンドです♪」
【Set 1 card】
【Turn End】
リッチテラー
LP3400
手札3枚
場:《闇夜の眷属》(ATK2300)×3、セットカード1枚
プレイヤーカード:《リッチテラー》ATK1000
「私のターン」
【Draw】
「《戦士の生還》を発動。墓地の《新星騎士マルクレス》を手札に加える!」
「させません。私は手札から《屋敷わらし》の効果を発動。墓地からカードを回収する《戦士の生還》を無効にします」
【Chain Effect:Invarid】
「また手札誘発・・・。厄介な」
「元々の私のデッキは【妖怪少女】。相手を縛る事は得意です。それだけではありません」
【Chain Effect:Summon】 【Chain Effect:Summon】
「《闇夜の眷属》を2体、蘇生。私の軍勢は再び完璧なものになりましたよ」
「《貪欲な壺》を発動!墓地のモンスターを5体デッキに戻し、2枚ドロー」(ハクア:ユナイトカウンター1→2)
【Magic Effect-Select 1 Monster-Summon!】
【Magic Effect Draw】
「手札を1枚捨て、《召魔装着》の効果を発動。デッキからレベル6《魔装戦士マルクレス》(ATK2400→2700)を特殊召喚!」(ハクア:ユナイトカウンター2→3)
【Magic Effect-Select 1 Monster-Summon!】
「《魔装戦士マルクレス》の効果を発動。《召魔装着》とあなたのセットカードを破壊する」(ハクア:ユナイトカウンター4→5)
【Monster Effect select 2 cards:Destroy!】
「そして、ユナイトカウンターを1個得る!」(ハクア:ユナイトカウンター3→4)
【And get 1 Unite Counter】
「なら、リバースカード発動。《針穴の巣窟》!デッキトップ5枚を墓地に送る!」
《闇夜の眷属》《闇夜の眷属》《闇夜の眷属》《闇夜の眷属》《闇夜の眷属》
「これで私の力は、更なる高みへ至ります!」
《リッチテラー》ATK1000→1500
《闇夜の眷属》×5 ATK2300→2800
「魔法カード《ユナイト・リバイブ》*8を発動。墓地の《クラウンシェル・レオーネ》を装備!」
【Effect-Select 1 Monster-Equip!】
【Leon Shield!】
「《輝きの精霊》(レベル1 ATK100)を召喚」
【Summon】
「私は《魔装戦士マルクレス》と《輝きの精霊》、ユナイトカウンター4個でコーリング!」
【Accept 4 Unite counters・・・】
「ユナイトイクイップ、偉大なる天界の戦機の力を我が元に!《タイタニック・チャンピオン》*9!」
【UNITE EQUIP! Titanic Armor!】
ライオンの盾を機械の拳に装着した偉大なる戦士の装甲がハクアへと宿った。
《アームドナイト ハクア》ATK4500
「《タイタニック・チャンピオン》・・・。ですが、攻撃力4500。2回攻撃があっても私のライフは200残ります!」
「それはどうかな」
【Monster Effect-Select 1 Monster-Status Up!】
「そんな!」
「ユナイト素材となり、墓地に送られた《輝きの精霊》の効果が発動される。プレイヤーの攻撃力は1000アップし、このターンのバトルフェイズ中に相手はカードを発動できなくなる!」
《輝きの精霊》
レベル1光属性戦士族・効果ATK100 DEF100
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか発動することができない。
①:?
②:このカードがユナイト素材になった場合、このカードをユナイト素材としたユナイトモンスターは以下の効果を得る。
●このカードの攻撃力は1000アップし、バトルフェイズ中、相手プレイヤーはカードの効果を発動する事ができない。
《アームドナイト ハクア》ATK5000
「攻撃力5500の2回攻撃!?」
【Player Attack!】
《闇夜の眷属》の1体を地面に叩き突ける。
「うぅ、これがユニティガーディアン、アイナ様の力。ここまで実力差があるなんて・・・」
《リッチテラー》LP3400→1200
「二撃目!」
【Last Player Attack!】
もう一方の拳で2体目の眷属を貫く。リッチテラーはその風圧で壁まで吹き飛んだ。
「アイナ様ぁぁあ!」
《リッチテラー》LP1200→0
――――――――――
その後――、
結局、試合は中断となった。機材のトラブルとして処理されたらしい。
俺はテラーミニオンズっぽいのを倒しながらみんなを助けるだけだったから、この事件の実態はよく分からない。
最後まで見つからなかった花上さんはアイナ先輩が発見してくれていた。
その時の花上さんの表情は申し訳なさと緩みきった表情を行き来していたのが印象的だった。
こっちに来た後は何故だか、全員に謝っていた。特にアイナ先輩には無茶苦茶、謝っていた。
「私、何か謝らないといけないような気がして、特に思い当たることはないんですけど・・・」
状況的に彼女がテラーだったのだろうか。
先輩は気にしないで、と言っていたが微妙に後ずさりしていた気がするが気のせいだろうか。
とりあえず、悟達の会話に加わる。
「いやー。ヤバイ位、怖かったな。俺達も『TEACHERS』の人達も動けなかったぜ」
「怖すぎて、デュエルするどころじゃなかったからな」
「だな。思わずリーダースキル使っちまったよ」
笑い合う悟と翔太。
翔太はでも、と正志を見やる。
「正志と尾須さんは普通にデュエルしていたけどな」
「ウチの生徒は、アイツの仕掛けに馴れているからな。俺としては先生に後一歩、及ばなかったことの方が悔しい」
ストイックだな。
「向こうはそんな感じだったんだな。俺達は他のチームと会えなかったんだよな」
「そういや、遊士の方はどうだったんだ」
「俺の方は良い感じのお化け屋敷を体験している感じだったな。でも途中で先輩が・・・」
「遊士君!」
顔を赤らめた先輩が会話に混ざってきたのは、そんな頃合いだった。
レベル4光属性戦士族・効果ATK1700DEF1400
このカード名の①②効果は1ターンに1度しか発動することができない。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、デッキからこのカード名以外の「マルクレス」カード1枚か「テラナイト」魔法・罠カード1枚までを手札に加え、ユナイトカウンターを1個得る。
②:このカードをリリースして発動する。自分の手札か墓地からレベル5の「マルクレス」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で墓地から特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
レベル7光属性戦士族・効果ATK2600DEF2000
このカード名の①②効果は1ターンに1度しか発動することができない。
①:このカードを墓地へ送って発動できる。デッキからレベル6以下の「マルクレス」モンスター1枚を手札に加える。
②:1ターンに1度、相手のモンスター効果が発動した場合、任意のカウンターを1つ取り除いて発動することができる。その発動と効果を無効にし破壊する。
プレイヤーカード ATK 0
①:自分のユナイトカウンターが3個以下の場合、1ターンに4度まで自分のターンに自分が魔法・罠・モンスター効果を発動する度、このカードの上にユナイトカウンターを1個のせる。
②:自分はEXデッキからメインモンスターゾーンにモンスターを特殊召喚できない。
③:相手ターン中か自分のライフが2000以下の場合、このカードの攻撃力は400ポイントアップする。
④:1ターンに1度、自分フィールド上のユナイトモンスターが破壊される場合、代わりにこのカードのユナイトカウンターを1つ取り除くことができる。
レベル5光属性戦士族・効果ATK2100DEF1600
このカード名の①②効果は1ターンに1度しか発動することができない。
①:自分が魔法カードの発動に成功した場合、自分のデッキから「聖剣」装備魔法カード1枚までを手札に加え、ユナイトカウンターを1個得る。
②:このカードをリリースして発動する。自分の手札か墓地からレベル6の「マルクレス」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で墓地から特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
レベル6光属性戦士族・効果ATK2400DEF1800
このカード名の①②効果は1ターンに1度しか発動することができない。
①:自分フィールドのモンスター1体と相手フィールドのカード1枚までを対象として発動できる。そのカードを破壊し、ユナイトカウンターを1個得る。
②:このカードをリリースして発動する。自分の手札か墓地からレベル7の「マルクレス」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で墓地から特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
レベル6光属性獣族・ユナイトATK2100DEF2400(装備時+1500)
モンスター1体+ユナイトカウンター×3
モンスター効果
①:このカードが戦闘またはカードの効果で破壊された場合、このカードをプレイヤーに装備する。
ユナイト効果
①:相手ターン中、装備したプレイヤーの攻撃力は700ポイントアップする。
②:このカードが破壊された場合、自分のデッキの上からカードを1枚ドローする事ができる。
レベル7光属性戦士族・効果ATK2600DEF2000
このカード名の①②効果は1ターンに1度しか発動することができない。
①:このカードを墓地へ送って発動できる。デッキからレベル6以下の「マルクレス」モンスター1枚を手札に加える。
②:1ターンに1度、相手のモンスター効果が発動した場合、任意のカウンターを1つ取り除いて発動することができる。その発動と効果を無効にし破壊する。
通常魔法
①:プレイヤーが装備していない場合のみ、自分の墓地のユナイトモンスター1体を選択して発動する。そのモンスターをプレイヤーに装備するか、自分フィールド上に特殊召喚する。
レベル8光属性戦士族・ユナイト・効果ATK3000 DEF2500/装備ATK+3000
自分フィールドのカードまたは手札2枚+ユナイトカウンター4個
モンスター効果
①:自分または相手ターンのバトルフェイズ中、自分の手札が3枚以下の場合、相手プレイヤーが魔法・罠・モンスターの効果を発動する度、自分のデッキからカードを1枚ドローすることができる。
ユナイト効果
①:プレイヤーの攻撃で相手モンスターを破壊した時に発動できる。プレイヤーはもう1度だけ続けて攻撃できる。この効果は1ターンに1度しか発動することができない。
②:自分のターンのエンドフェイズ時にこのカード以外にユナイトモンスターが装備されている場合、そのカードは自分のEXデッキに戻る
以上、番外編でした。今話はアイナに焦点を当てつつ、夏らしさを重視しました。
投稿日は9月ですが・・・(暑いからセーフ)。
デュエルの構成が甘いかったかも。
実力差を出したかったので淡白め。
古先兵ケルベク(2023/10/1から禁止)「間に合った」
おまけ
ジン「遊士くん、こないだユニティガーディアンの慰安旅行で撮ったんだけど、欲しい?」
遊士「これって・・・」
アイナ「ジンさん!なにしてるんですか!?」
ジン「ゲッ!」
アイナ「私の写真!?消します!」
遊士「・・・」
アイナ「遊士君は見てないですよね」
遊士「(パーカー水着、パネェですって言わないでおこう)」