遊戯王BELIEVER ~遊戯王の新作シリーズをフラゲしてきた(笑)~ 作:ミスタータイムマン
名もなきA・弐さん、レクターさん、感想ありがとうございます。
多分人間さん、ガラクータさん、名もなきA・弐さん、きぜすさん、赤尾さん、九咲さん、ヴァイトさん、お気に入り登録ありがとうございます。
―在布市郊外 住宅街-
『ここか?』
「ああ、ココがジン、いや
激動の夜から一夜明けた今日。遊士と《ザンブレイド・ドラゴン》は仲町仁の元を訪れていた。
「今日が日曜で良かった。昼間はみんな"デュエルタイム"で繁華街の方にいるからな」
街の至るところに"デュエル
そのためこの時間帯の住宅街は、人気のない閑散としてしまうのだ。
ピンポーン
「遊士くん、よく来たな」
扉をガチャっと開け、顔を出したのはTシャツ短パン姿の角刈りの男性ー仲町仁。
「仁さん。昨日振り、ですよね?」
昨日のアレは余りにも現実離れしている。これはその確認だ。
仁さんはニカッと表情を綻ばせる。
「その通りだぜ、ニンニンってな。後の話は中に入ってからだ」
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通されたのは、仁さんの自室。
焦げ茶を基調としたシックな部屋だ。意外にもキッチリ整理整頓されていて、机や棚の上に物が全く置かれていない。
「まー、とりあえずかけてくれ」
仁さんが椅子に腰をかけると、俺にベッドに座るよう促す。
「失礼します。それとこれを」
バッグから昨日の買い物袋に入っていたDVDを取り出した。
「見てくれたか?中々面白かったろ」
「そうですね。ユニティガーディアンのプロモーションは、あんまり知らなかったからありがたかったですけど、もう1つの方は見て良かったんですか?内輪のヤツですよね」
プロモーションの内容は本当に普通の宣伝で、街の治安に貢献している事や専門デュエルチームがいる事など分かりやすく解説していたのだが・・・。
「そう、去年のクリスマスパーティの様子さ。みんな楽しそうだったろ?ウチは和気あいあいとした職場なのさ」
「まぁ、確かにみんな楽しそうでしたけど・・・」
「なんといってもアイナちゃんのミニスカサンタがサイコーだろ」
あのDVDにはハクアーアイナが『なんで私がこんな格好を・・・』と、恥ずかしそうにスカートの裾を押さえるシーンがあった。
しかも周り(主に仁さん)が『アイナちゃんカワイイー』を連呼して更に顔を真っ赤にして俯いてしまう様はあまりの破壊力だった。
「日本人離れした美人にアレは反則ですよ。俺、部外者ですけどハクアーアイナさんの本名を知って良かったんですか?機密事項っぽい気がするんですけど」
「大丈夫大丈夫。同じアームドナイトだしさ。細かい事は気にすんなよ。遊士くんはアイナちゃんに攻撃されて、俺らに警戒感を持ってるだろ?あのクリパを見たら、ちょっとでも親しみやすさが出るかなぁと思ってさ」
「そうだったんですね。あんまり苦手意識はないから大丈夫ですよ」
とは言うものの、実はアイナさんにはあんまり関わりたくない。ヒロインっぽい感じから襲撃者への変貌、あの落差はマジで怖かった。
「そうかそうか。さてここからが本題。テラーとアームドナイトについてだ」
と、仁さんは真面目な表情で話を切り出した。
俺はコクリと頷き、続きを待つ。
「まずは前提として、俺達の世界とは別にデュエルモンスターズの精霊たちが暮らす異世界、精霊界があるんだ」
いきなりぶっ飛んできたぞ。
まぁでも、しゃべれるドラゴンである
「精霊たちは、ごく稀に俺たち人間界のカードに現われることがあるんだ。カードが生まれた時に最初からいるのもいるし、力ある精霊の中には人間界にやってきたときにカードになるのもいる」
『ちなみに俺も自力で人間界に来たぞ』
ザンブは俺の隣に置かれている。
カードだから判らないが、多分ドヤ顔してる。
「はぁ」
「ちなみにこのドラゴンくんはカード化して慌てふためいてるところを俺達が回収した」
『ぬぅ』
そんなとこだろうと思ったよ。
「普通、精霊が宿るのは自身のカードだけだが、たまにプレイヤーカードに宿ってしまうことがある。そもそもプレイヤーカード自体、
「なるほど、人間と精霊のキメラって事ですか。そう言えば、ザンブもそんなこと言ってました」
「そうだ。在府市はデュエル指定都市。町で安全にデュエルができるようにするのが、俺達ユニティガーディアンの役割だ」
「テラーは強力なデュエルエナジーをぶつけてデュエルに勝てば、プレイヤーとの融合は解除される。だが、常人ではデュエルエナジーが足りなさすぎる。テラーを打倒するために生まれたのが、”アームドナイト”だ。幸い俺達の中に精霊界に詳しいヤツがいてな。何体かの力ある精霊と協力して作り上げたんだ」
『ちなみに俺達、精霊がテラーの仕組みを参考にして、俺達の力の一部をプレイヤーカードに宿す事でアームドナイトのカードを作り上げたのさ』
「そういうこと、精霊には精霊ってことだ。こうして俺たちはテラーを倒せるようになったんだ。だが・・・、奴らが現れた。”マスターテラー”だ」
「マスターテラー・・・!」
あの赤黒い怪人、ヒュドボロスのプレッシャーを思い出し、思わず身震いする。
「ああ。奴らはある日、俺達を強襲した。奴らは今までのテラーとは一線を、いや線を2つも3つも画していた。幹部の1人は俺たちの最強が何とか相討ちまでもちこんだんだがな。あの時、奴等が引いてくれたから何とかなった。だがあの時、ある事実が判明してしまった」
拳を固く握りしめ、もう片手が怒りを抑えるかのように上から拳を握りしめる。
「それは一体・・・なんなんですか?」
「マスターテラーはテラーを人為的に生み出せることが分かったんだ」
「っ!ということはテラーの被害がどんどん拡大してしまうって事ですか」
「あの”マスターテラー襲撃事件”以降、テラーの出現率は跳ね上がった。そこで俺たちはアームドナイトの適合者を積極的に探すことにした、で、そんな大事な時に逃げ出したのが・・・」
『逃げたわけではない!オレとともに戦うのはオレが信頼した者だけだ!』
抜き身の刃のような殺気を放つザンブ。ほんの少しの付き合いだが仁さんの発言はプライドが許さなかったのだとわかる。でも信頼してくれたって言ってくれたのは嬉しいな。
『遊士とは成り行きだから、仮だがな』
おい。
「待てコラ。仮ってなんだよ」
『たしかにコイツはなかなかやるが、まだ基準には達していない』
「じゃれあいはそんなトコにしとけよー。テラーとアームドナイトに関しては大体こんな感じだ。俺達としてはユニティガーディアンに入ってくれると嬉しいんだが、どうだ?」
「あー、俺というかザンブが戻りたくないって言ってるんですよね」
『今更、戻りたくなどない』
「ザンブは近くにテラーがいても分かるみたいだから、俺達は独自に動いちゃダメですかね」
「たしかにこの様子じゃ、無理やり引っ張ってきたら、精霊界に帰りそうだなー。俺もそこらが妥協点でいいと思うんだけどなー。どう思う?”グレーテスト・レイヴン”?」
仁が懐から取り出したのはカラスのイラストが描かれたカード。もしかしてこのカードが仁さんの相棒?
『久しいな、銀色の。あの時以来か・・・』
『アンタか。まさか、コッチに来てたとはな』
「えっ、知り合い。もしかして精霊界で?」
思わずザンブのカードに顔を向ける。
『まあな、ヤマトエリアにずっと居座っている年寄りだ』
精霊同士の会話をよそに、仁さんはグレーテスト・レイヴンの補足をしてくれた。
「ああ見えてヤマトエリアでは神様として信仰されてたぞ。ゲツガのおっさんがそう言ってたし」
「マジですか。ってかその言い草だと、仁さんって精霊界に行ったことがあるんですか?」
「その話はまた今度な」
精霊達はその間に話し終わったらしい。
『あい分かった。私としては彼が1人で戦っていけるかを確かめたい。その腕、見させてもらおうか』
『ハッ。見せてやれ遊士』
「わかった。デュエルするよ」
デュエルディスクをバッグから取り出そうとしたところ、仁さんから待ったの声。
「それは家が潰れるから、こっちにしようぜ」
そうして床に広げたのはデュエルマット。しかも紙製。
これでデュエルするのは、遠い昔の頃だ。
「これでですか」
「その通りだ。俺も君の実力をアームドナイト込みで見たいしさ。流石にリアルダメージを出すわけにはいかないからな。というか、後片付けが大変」
そういや、壁をぶった切ってたわ。家が倒壊とか笑いごと以下だ。
「そうですね・・・ではお願いします」
5話前半 仁の話と決闘
―――――DUEL!―――――
話数を合わせるため、今回は前半部分のみで短めになりました。
デュエルパートは次回になります。