遊戯王BELIEVER ~遊戯王の新作シリーズをフラゲしてきた(笑)~   作:ミスタータイムマン

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名もなきA・弐さん、感想ありがとうございます。

今回は日常編です。


6話 日常へ

この2日間は人生で最大級に無茶苦茶だった、と遊士はベッドでゴロゴロしながら思い出す。

 

怪物に追い回されたり、変身してデュエルしたり、忍者に勧誘されたり。

 

そして、はたと気づいて起き上がる。

 

「今日、学校だったわ」

 

 

6話 日常へ

 

 

自転車を漕いで30分。繁華街を抜けた先の開けた場所に今通っている"在府東高校"がある。

繁華街の雰囲気をもってきたかのような豪勢な建物に来た当初は驚いたものだ。

 

 

『何か、今日はいつもと違って見えるぜ』、と心の中で呟く。

 

すると、

 

『そうなのか』、とザンブの声。

 

『こう日常の象徴の学校で念話なんてできるのがな、随分と遠くまで来ちゃったんだなぁと思ってさ』

 

あの時、仁さんから念話の仕方を教えてもらっていたのだ。精霊側が対象を指定する事も可能らしい。

仁さん達は、(こいつ直接脳内に・・・)ネタで実践してくれた。

 

『大した事ではないだろう。お前はこの俺に選ばれた契約者なのだからな』

 

『わかってるさ』

 

――――――――――――――――――――――

 

 

教室に行くと、(さとる)達が『週刊決闘者』とカードを並べていた。

 

「おっ、遊士。今日は早いな」

 

「まぁな。そういえば、SNSでも書いたけど昨日のリーグ戦の勝利おめでとう。もうちょいで昇格戦だな」

 

昨日、仁さんと会っている間、悟は3部リーグで闘っていた。

悟は自分のチーム、"A.ギート"は今回の勝利ランキングが7位まで上がったと興奮した様子でSNSに報告を挙げていた。

 

「そうなんだ。4位になれば昇格戦。それで2部リーグに進めるんだ。だから遊士、チームに入ってくれ」

 

「入んねーよ」

 

いつものやり取り。俺達にとっても挨拶みたいなもの

2部リーグからはメンバーは最低5人以上。悟達は3人しかいない。

転校してきた時に、"俺達、A.ギートの力を見せてやるぜ"とかデュエルで絡んで来たのを返り討ちにしてからというもの事ある毎に新メンバーとして勧誘するのだ。

 

 

「一昨日のハクアと反場の試合、遊士も興奮したろ。俺達と頂点を目指してアイツらとも闘おうぜ」

 

ハクアかー。

一回デュエルしたしなー。

しかしあの一夜で俺の中で大分、印象変わっちまったな、と思わず遠い目をする。

 

「ハイハイ。俺に勝ったら考えてやるよ。先生が来たからまた後でな」

 

サムズアップしたままの悟の腕をどける。

 

「言質はとったからなっ」

 

――――――――――――――――――――――

 

昼食―――、

 

この学校は校舎と校舎の間のV字型のスペースを利用して巨大なラウンジを作り出している。

食事を摂るだけでなく、寝転がったり、演奏したり、そしてデュエルをする事も・・・。

 

「遊士ぃ、デュエルだぁ!」

 

やっぱり来たか。

悟は週3回位で挑んでくる。

今回は良いデュエルができたからだろう。

 

「いいぜ。さっさと始めようぜ」

 

周囲の人たちはざわめきつつも、またかというような感じで中央の大きなスペースを開けてくれる。

更に近くで見ようと近づいてくる人たちもいる。

 

「なんか、日に日に集まる人が増えてる気がするなぁ」

 

意外と女子の割合が多い気がする。

 

「俺の人気、と言いたいところだけど多分お前の【空牙団】見たさじゃねぇか。可愛いカード結構あるだろう?」

 

「ああ成程、確かに」

 

空牙団の下級モンスターはソリッドビジョンだと割とあざとい仕草をすることがある。

 

「ま、3部リーグランキング7位になったこの俺にボロボロにされるんだけどな」

 

「今まで一度も勝ててないのに、よく言うぜ」

 

 

その時―――、

 

 

 

「あなた、【空牙団】を使うの?」

 

鈴のように澄んだ声。

どこか聞き覚えがある声色に心臓が跳ねる。

 

「白砂先輩!?」

 

悟の視線は綺麗な銀髪の女子生徒―白砂アイナ(ハクア)へ向く。

ここの生徒だったのかよ・・・!

 

「仲町君」

 

まるで彼女が主演の舞台であるかのように、この場にいる全員が彼女の一挙手一投足に注目している。

 

「は、はい」

 

悟は上ずりながら、慌てて答えた。

 

「キミのチームはこの学園でトップ5にも入る程の実力を持つと思うのだけれど、そこの【空牙団】使いの彼はそんなに強いのですか?」

 

もしかして、疑われてる?

 

「そうなんすよ。コイツ無茶苦茶強いんです。まぁ、今日は俺が勝ちますけど」

 

ス、と俺に視線が向く。

 

「私はこの学園でも顔が利くのだけれど。初めて見る顔ね。あなた、名前は?」

 

落ち着け。まだ看破されてないはず。

 

「奥田遊士です。1ヶ月前に転校してきました」

 

「奥田君ね。強い決闘者がこの学園に在籍するのは大歓迎よ。そのデュエル、最後まで見させてもらうわね」

 

監視ですね。わかります。

 

「おい、遊士!ちょっとこっち来い」

 

慌てたように俺に手招きする悟。

 

「悟。白砂先輩?あの人、何?ムッチャ緊張したんだけど」

 

ガッとヘッドロックをかまされる。

 

「あの人はこの学園の2年の学生代表だよ。ぶっちゃけアイドルみたいな感じだな。あの人に目をかけられるなんて羨ましいぞ」

 

「お前だって覚えられてるから、どっこいどっこいだろ」

 

「それもそうだが、俺とお前では興味度合いが違う感じがするからなぁ」

 

さすが鋭い。俺の場合は不信感だからな。

あ、今気づいたけど、仁さん、こうなるの知ってただろ。絶対この状況を楽しんでやがる。

 

「まぁいいか。憧れの白砂先輩に見てもらえるなんて最高の舞台だ。始めさせてもらおうじゃねぇか」

 

「だな」

 

互いに距離をとってデュエルディスクを構える。

 

 

【【Duel Disc stand by】】

 

 

―――――DUEL!―――――

 

 

 

 

【【Set Player card】】

 

【Accept!You are a Starter Duelist!】 

【Accept!You are a Fighting Duelist!】

 

 

「《スターター・デュエリスト》?」

 

ハクア‐白砂先輩(アイナさん)が驚いた声を上げる。《スターター・デュエリスト》は体験会とかで無料で配っているカードでユナイトカウンターをほとんど貯めることができない非力なカードとして知られている。

 

 

《スターター・デュエリスト》

プレイヤーカード ATK 0

①:自分フィールド上のモンスターが墓地に送られた場合に発動することができる。このカードの上にユナイトカウンターを1個のせる。この効果はデュエル中に1度だけ発動することができる。

 

 

「俺、そんなにユナイトモンスターを持ってないですし、こいつで十分なんですよ」

 

「そう、ごめんなさい、止めてしまって」

 

手をヒラヒラと振る悟。

 

「かまわないですよ。じゃ、俺のターンからだ!《マシンナーズ・ギアフレーム》(レベル4 ATK1800)を召喚し、効果を発動」

 

【Search 1 Monster】(《マシンナーズ・フォートレス》) 悟:r()e()f()()()()()()()()()()()()()()()()《ファイティング・デュエリスト》

プレイヤーカード ATK 0

①:自分のターン中、自分が魔法・罠・モンスター効果を発動する度、このカードの上にユナイトカウンターを1個のせる。この効果は1ターンに4度まで発動することができる。

②:自分はEXデッキからメインモンスターゾーンにモンスターを特殊召喚できない。

③:ユナイトモンスターが装備されているこのカードの攻撃力は500ポイントアップする。《/ref》》(ユナイトカウンター0→1)

 

「手札に加えた《マシンナーズ・フォートレス》の効果。このカードと《無頼特急バトレイン》を墓地に送ることで自身を特殊召喚する。現われろ、レベル7《マシンナーズ・フォートレス》(ATK2500)!」

 

【Summon 1 Monster】

 

「ギアフレームの効果を発動。ギアフレームをフォートレスに装備する」

 

【Effect】

 

悟:《ファイティング・デュエリスト》(ユナイトカウンター1→2)

 

蒼色の戦車にオレンジの機械兵が強化フレームに変形して合体した。

 

「ほとんど手札消費なしでユナイトカウンターを2つも貯めつつ、最上級モンスターを出してきたか」

 

「フッフッフ。今日はいつもと違うぜ。マジックカード《テラフォーミング》!フィールド魔法《王の舞台(ジェネレイド・ステージ)》を手札に加え、発動!」

 

【Search 1 Card】

 

悟:《ファイティング・デュエリスト》(ユナイトカウンター2→3→4)

 

地面から青色の光が放たれ、樹のように広がった。どことなく荘厳な感じのこのカードは初めて見るカードだ。

 

「新しいカードを入れてきたか」

 

「ああ。こいつは俺のデッキにマッチする強力なカードだ。こいつの真価は後で教えてやるよ」

 

未知のフィールド魔法は気になるが、ユナイトカウンターは4個も貯まっている。くるか?

 

「俺はユナイトカウンター4個でコーリング!」

 

【Accept 4 Unite counters・・・】

 

3つの光が宙を舞い、オーロラに輝く円を描き出す。

 

 

「ユナイトイクイップ!蒼き叡智の結晶よ、我が手に宿れ!《マシン・ブレイザード》(装備ATK+2200)」

 

 

【UNITE EQUIP! Brizzard Lance!】

 

 

《マシン・ブレイザード》

レベル6水属性機械族・ユナイト・効果ATK2400 DEF2200/装備ATK+2200

ユナイトカウンター4個

モンスター効果

①:1ターンに1度、相手フィールド上の表側表示のモンスター1体を選択して発動する。そのモンスターを守備表示にし、次の自分のターンのスタンバイフェイズまでそのモンスターの効果を無効になり、表示形式を変更できない。

②:このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

ユナイト効果

①:装備プレイヤーが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

②:装備状態のこのカードが破壊され墓地へ送られた時、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターの攻撃力は1000ポイントダウンする。

 

悟が抱えるのは身の丈ほどの大きさのメカニカルな槍だ。水色に輝くソレは底冷えする冷気をまき散らす。

 

 

悟:《ファイティング・デュエリスト》ATK0→2200→2700

 

「カードを1枚セットしてターン終了だ。この時、墓地に送られていた《無頼特急バトレイン》の効果。《弾丸特急バレット・ライナー》を手札に加える」

 

【Search 1 Monster】

 

 

仲町悟

LP4000

場:《マシンナーズ・フォートレス》(ATK2500:《マシンナーズ・ギアフレーム》装備)、

  フィールド魔法《王の舞台》、伏せカード1枚

プレイヤーカード:《ファイティング・デュエリスト》ATK2700、ユナイトカウンター0個

手札:2枚(内1枚:《弾丸特急バレット・ライナー》)

 

 

 

「相変わらずなかなかの布陣だな。俺のターン、ドロー」

 

【Draw】

 

ここまではいつもとほとんど同じ。唯一違うのはフィールド魔法位か・・・。

ん、なんか光始めたぞ。

 

【Effect】

 

「遊士がドロ―したことで《王の舞台》の効果を発動だ!相手がカードを手札に加えた時、1度だけ、デッキから(ジェネレイド)モンスターをデッキから特殊召喚する!来い、レベル9《鉄の王(くろがね ジェネレイド) ドヴェルグス》(DEF2500)!」

 

【Summon 1 Monster】

 

「ノ―コストで最上級?」

 

やばいな、と思うのもつかの間、更に電子音が鳴り響く。

 

【Effect】

 

「ジェネレイドモンスターが特殊召喚されたことで《王の舞台》の更なる効果が発動するぜ。俺のフィールドの空いているゾーン全てに《ジェネレイド・トークン》(レベル4 ATK1500)を4体、特殊召喚する」

 

【Summon 4 Monsters】

 

 

「なんだよソレ。1枚のカードでできる限界を超えてるだろ・・・」

 

「どうだ、強ぇだろ。最もトークンは相手ターンにしか出ないしこのターンに破壊されるからな。攻撃表示限定だからデメリット扱いってことさ」

 

相手ターンにモンスターを利用する手段は限られているとはいえ、このまま放置とは思えない。

まずは、あの伏せカードか。今までのパターンからして、こちらの初動を止めてくる可能性の方が高いか。

 

「魔法カード《ユナイト・バリア》を発動。このフェイズ中、自分フィールド上のモンスターは相手のカードの効果を受けない。その後、ユナイトカウンターを1つ得る」

 

 

《ユナイト・バリア》

通常魔法

このカードは自分フィールド上にモンスターが存在せず、相手フィールド上のモンスターが2体以上の場合のみ発動することができる。

①:このフェイズ中、自分フィールド上のモンスターは相手のカードの効果を受けない。プレイヤーカードにユナイトカウンターを1つのせる。

 

遊士:《スターター・デュエリスト》ユナイトカウンター0→1

 

 

「そのカードは、今までデッキに入って無かった筈。まさか!」

 

「そうさ、新しいカードを手に入れたのは悟だけじゃない」

 

やっぱり俺も一昨日見た試合に影響を受けてるのかもしれないな、と続けてひとりごちる。

 

 

「《空牙団の剣士 ビート》(レベル3 ATK1200)を召喚!」

 

ビートは勢いよく地上に降り立ち、剣を構えるとコテンとヘルメットが傾いて視界を隠してしまう。

何事もなかったかのように、クイッとメットを元に戻す。

その可愛さに、黄色い声がワッと響く。

実にあざとい。

 

「ビートの効果で手札の《空牙団の舵手 ヘルマー》(レベル3 DEF2000)を特殊召喚」

 

【Effect】

 

【Summon 1 Monster】

 

 

「《空牙団の飛哨 リコン》をサーチ」

 

 

【Effect】

 

【Search 1 Monster】

 

「ヘルマーの効果で《空牙団の飛哨 リコン》(レベル2 DEF500)を特殊召喚。手札の《空牙団の修練》を捨てて、1枚ドロー」

 

リコンはビートとヘルマーの間に降りるが、失敗してゴロンと転ぶ。

やれやれ、という感じでビート達は引っ張り上げる。

俺のデッキの可愛い系モンスターがそろい踏み。

黄色い声が大きくなってきた。

アイナさんも心なしか顔が紅潮してる気がする。

 

【Summon 1 Monster】

 

【Draw 1 Card】

 

「リコンの効果で《空牙団の参謀 シール》(レベル4 DEF1000)を特殊召喚!」

 

【Summon 1 Monster】  

 

【Effect】

 

【Select 1 Card】

 

「リコンの効果でそのセットカードを破壊する」

 

リコンが小さな腕を振り上げると、空中から槍がセットカードめがけて飛来する。

 

「そう来ると思ったぜ。罠カードオープン、《重力解除》。フィールド上の全てのモンスターの表示形式をすべて変更する」

 

「そうきたか」

 

《マシンナーズ・フォートレス》DEF1600、《鉄の王 ドヴェルグス》ATK1500、《ジェネレイド・トークン》×4 DEF1500

 

「《鉄の王 ドヴェルグス》の効果。このカードをリリースし、レベル10《弾丸特急バレット・ライナー》(ATK3000)を手札から特殊召喚!」

 

【Effect】

 

【Summon 1 Monster】

 

 

「伏せカードは《重力解除》だったか。これで随分か攻めやすくなったぜ」

 

「ちっ、だがこの布陣をそう簡単に突破できると思うなよ」

 

俺はフッと口角を吊り上げ、虚空に手を伸ばす。

 

「来るか!?」

 

悟はグッと身構える。ギャラリーもザワザワし出すが、何人かポカンとしている人もいる。

アイナさんにザンブ、面白いものを見せてやるよ。

 

 

「現われろ、歴史を刻むサーキット!召喚条件は名前の異なるモンスター3体!」

 

天空に水色の畳のようなものが投影されるとビート、ヘルマー、リコンが光の矢となって吸い込まれる。

 

【LINK SUMMON】

 

「サーキットコンバイン!リンク召喚!来い、リンク3《空牙団の大義 フォルゴ》!」

 

「リンク…モンスター!?」

 




ここにきて既存の召喚法。今回はこの展開をやりたかったこそ書いたと言っても過言でないところ。

以下、補足
なんで遊士がリンク召喚できるかというと、引っ越す前に住んでいたところがDen Cityの隣町という設定のため。ちなみにLINK VRAINSには2・3回しかログインしていなかった模様。電脳空間は性に合わないとのこと。

ちなみに悟は何回かデュエルしているため、遊士がリンクモンスターを使用してくるのは知っている状態でした。
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