「上海ー?蓬莱ー?紅茶をお願いするわ」
「シャンハーイ」
「ホラーイ」
私ーー七色の人形遣いアリス・マーガトロイドはいつものように紅茶を人形達にお願いする。
しかし、今日は普段と違っていた。
なかなか人形達が紅茶を持ってこないのだ。
「ちょっとー、上海ー?蓬莱ー?」
不思議に思い、私は部屋を移動する。
「シャ、シャンハーイ」
「ホラーイホラーイ」
なぜか、上海人形と蓬莱人形は家の扉の前で外を見ていた。
「えっ?外に何かあるの?」
私も人形達と一緒に外を見てみるーーーそこには、いつもとは違った光景が広がっていた。
人間が宵闇の妖怪ーールーミアって名前だったかしら?に襲われていた
「なるほど、だから紅茶が遅かったのねーーーでも、扉は貴方達が開けたのかしら?」
人形達は私の問いに首を振って答える
私の家から、あの人間やルーミアまで距離があるし
いったい誰が開けたのかしら?
ラッキーな人間もいたものね
「はぁ、見捨てるのも目覚めが悪いし
上海!蓬莱!やるわよ!」
「シャンハーーーーーイ!!!」
「ホラーーーーーーイ!!!」
・・・・・なぜか、いつになく人形達がやる気満々だったのだけれど
『戦符【リトルレギオン】!!!』
ーーーーーーーーーーーーー
体が痛い・・・『痛い』?
僕は生きているのか?
あー、食べられたけど消化まで時間ってかかるよねーーー
「ヤメロー!シニタクナーイ!シニタクナーイ!!」
飛び起きる僕。
そんな僕を襲う痛み。
「・・・・いててててて!!!」
「やかましい人間ね」
「あえ?」
女性の声が聞こえる。
金髪で落ち着いた物腰の女性が紅茶を片手に話しかけてきた。
あれ?僕は食べられたんじゃないの?
あ、その女性も食べられた仲間かな?
僕と同じ胃袋ルームメイトかしら?
「言っておくけど、ここはあの妖怪の胃袋の中ではないわよ」
「じゃあ、ここは?」
目の前にいる金髪の女性に尋ねる。
「ここは、私の家よ。
私が襲われてた貴方を助けたの。
私の名前は「シャンハーイ」・マーガトロ「ホラーイ」、ちょっと!!上海!?蓬莱!?」
「はぁ、まーがとろさんですか
どうも、僕は日下部 真言といいます
ピンチのところをお助けいただき、ありがとうございます」
「ちょっ、まーがとろってなによ!?
私は、アリス・マーガトロイド!!!
七色の人形遣いよ!
呼ぶならアリスって呼びなさいよ!
真言!」
初対面だけど、アリスをからかうの面白いと思ってしまった大変失礼なマコトくんです(はぁと)
本人には言わないけどね
「で?どうして貴方は妖怪に食べられそうになっていたの?」
僕は今までの経緯を説明した、屋上から落ちたらここにいたこと、目を覚ましたらいきなり金髪幼女に襲われたこと。
「そう、でも不自然ね」
「どうしてですか?」
「普通、外からくる人間はこの森ーー魔法の森にはこれないようになってるのよ
あと、敬語やめてくれる?
普段聞き慣れてないから、なんか嫌だわ」
「わかりまし・・・うん、わかった
で、なんでこの森は人間はこれないの?」
と、僕が聞くとアリスは魔法の森は瘴気で満ちていて、人間はおろか妖怪ですら居心地の悪い場所だということを説明してくれた。
「で、貴方はこれからどうするの?
まあ、外の世界に戻るわよね
案内するわよ、ついてきなさい」
といってアリスは外に出るため、扉に手をかけたーーーーー僕はアリスの手をとり、彼女を止めた
「なに?どうしたの?」
「いや」
僕は息を大きく吸い、ハッキリとアリスに告げた
「いや、僕は外の世界には戻らないよ」
この言葉が僕の物語の始まりだった。
続くわよ!
シャンハーイホラーイ