笛吹き少年は少女と共に運命に抗う   作:ジャムカ

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まだまだ暑いですね。

暑いせいで、早く寝ましても寝不足気味ですけど

頑張って14話をスタートします!


笛吹き少年は我が道を行く幼馴染が来る(前編)

蘭とモカを地下室の使用を許可したところで……

 

「なあ二人ともメシまだだろ?ウチで食っていくか?」

 

 

せっかく来たんだ、俺の料理の腕を見せてやるか!

 

「……志吹って、料理できたの?」

 

「あれ、言ってなかったっけ?俺は和洋中なんでも作れるぞ……レシピさえあればな」

 

「じゃ~モカちゃん、しーくん特製パンを食べたいです~」

 

「モカ……パンが出来るまで何時間掛かると思ってるんだ?三時間くらいかかるんだゾ!?無理に決まってるだろーが!」

 

 

こいつはそうだった、パン馬鹿だったな。

 

 

「なんでもって言ったのに……しーくんの嘘つき~」

 

 

モカが頬を膨れて抗議していた。だから無理なんだよ、時間が足りないから。

 

 

「時間が足りんわ、そーゆーのは前もって頼む…… ってかさ、やまぶきベーカリーより遥かに味が劣るんだがな。それでもいいのか?モカさんよ……」

 

手間もかかるし、あの味に到達するには何年もやらなきゃ無理だな、何か秘密なやり方があるんだろーしな。

 

 

「しーくんの作ったパンならモカちゃんはいいよ~」

 

「わかったよ、取りあえず仕込みとかあるからまた今度な、んで蘭は何がリクエストあるか?」

 

「ん…何でもいいよ」

 

 

それが一番困るんだがな。

 

 

「わかったよ、俺のお任せコースでいいよな?」

 

 

 

二人には炒飯、ハンバーグと味噌汁を振る舞ったんだが、蘭のヤツがグリンピースを俺に横流ししやがった!そんなに嫌いだったら最初から言えっつーのにな。

でも俺の料理は二人は好評だった、グリンピースを除いてな。今度は皆にもごちそうしてくれと頼まれたから仕方ない、モカを唸らせる美味しいパンを作ってやらなきゃな。

 

明日にひまり達の好物でも聞いておくか。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

夜八時、二人が帰ったあと俺は舞衣の部屋(の予定)の掃除を再開していた。ああ、勿論使ってない二階だよ?

 

 

「布団とか余計に買ってきたのを置いておくか、あとは……明日舞衣が来てからでいいか」

 

まだ一部屋残ってるけど、そこは手を付けなくてもいいかな?これ以上の同居人が増える訳じゃなさそうだしな。

 

 

「さて、風呂入って時間まで曲作りも再開するか!」

 

最近復帰したんだよな、蘭達Afterglowの演奏を聞いてから俺のやる気が再燃したというか、彼奴らの曲とか作ってあげようとかは思ってはないけどな。

 

そういえば曲とか歌詞は誰が作ってるんだろうな?妥当な線でいえば蘭っぽいが、明日昼休みとかに聞いてみるか。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「あたしだけど?」

 

 

翌日の昼休みに屋上で皆と飯食べてる時に聞いたら、まあ予想通りの結果だったな。

 

「蘭はね、自分の気持ちを歌詞にしてるからね。最初は皆で作ってたんだけど、蘭のが一番しっくりと来るというか、わたし達の()()()()()になったんだよね」

 

ひまりがそう言ったが、歌詞作りはそうなのか?俺は曲だけだからよくわからん。

 

「まだ一曲しか作ってないけどね。でももう二曲目の目処はついてるから、それが完成したらまた聞いてくれる?」

 

「それは勿論いいけど、CIRCLEでか?」

 

「うんにゃ、しーくんの家で御披露目だ~」

 

やっぱりね。

 

 

「まあ確かにCIRCLEのスタジオ位は広いからなんとかなりそうだがな」

 

「今日ギターと音響持ってくるから、よろしくね」

 

「はいよ」

 

 

「なあ蘭、モカ…ちょっといいか?二人はさ、志吹の家に行った事があるような口ぶりに聞こえるんだが?」

 

「昨日お邪魔したのだ~」

 

「防音設備の部屋があるって志吹が言ってたから」

 

「ふーーーん……じゃあアタシもお邪魔するかな今日、ひまりとつぐはどうなんだ?」

 

「勿論わたしも行くよ!志吹くんの家ってどんなのか気になってたし!」

 

「わ、私も行く!し、志吹くんの家にお邪魔……

 

 

「皆来るのね、わかった。放課後先に帰って準備しとくな、モカにパンを作らなきゃいかんからな……」

 

「おお~~!しーくん特製パン楽しみだ~」

 

モカの目がキラキラしてるし、期待されても困るんだけどな。

 

「そういや皆の好物って何だ?夜飯、俺がご馳走しようと思ってな」

 

「お、いいのか志吹。じゃあアタシはラーメンで頼む」

 

「……巴さん、あんたもモカと同じような事言うんだな。今からじゃ麺くらいしか出来んよ?」

 

スープなんか一日じゃ無理だしな、作るのはな。

 

「そんな本格的なの作るつもりなのかよ志吹は」

 

「だからスープは市販のでいいか?」

 

「それでいいよ、ごちそうになるぜ!」

 

うおっ、巴の顔がすげえ楽しみにしてそうな笑顔に。麺作りとパン作り、平行してやるのはキツいがなんとかやってみるか。

 

「で、ひまりとつぐみは何が好物が知りたいんだけど?」

 

「わたしは、甘いもの全般が好きなんだけど……ケーキとか」

 

「お、同じく…うちで作るケーキかなぁ」

 

「要するに二人ともケーキね、わかったわかった。やってやろうじゃねえかよ!三つ同時に作ってやんよ」

 

「志吹、まだあたしの言ってないんだけど?」

 

「もうなんですか蘭さん…これ以上の調理は無理すぎるんだけど、どこぞの鉄人料理人でも不可能な事だから」

 

「アレ抜きだったら炒飯でもいいから」

 

「蘭様の仰せのままに」

 

炒飯だったら比較的楽だ、時間もそんなにかからないしな。しかしグリンピースそんなに嫌いなのか。

 

「パンに手打ち麺にケーキか…時間的に3.4時間ってとこか。ダッシュで材料買いにいって、調理しないと遅くなりそうだな」

 

「がんばれ~モカちゃんを唸らせる美味しいパンを期待してるよ~」

 

「はいはい…期待されるとプレッシャーなんだけどなぁ。前にも言ったが、やまぶきベーカリー並には無理だからな?過度な期待はしないでください」

 

 

全く…昼休みも終わり午後の授業中はずっと調理手順しか考えてなく、今日はなんの日か完全に忘れていた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

放課後になり、蘭には材料買いにスーパーに行くと伝えて先に帰った。蘭達も一度帰ってから来るそうだしな。

 

 

 

「さて、と」

 

 

スーパーからケーキの材料、麺に必要な物、パン作るのに必要な物を買い込んだのはよかったんだが。

 

「三つ作るスペースが足りんわ、ケーキは後回しでいいか」

 

狭すぎてキッチンのスペースが足りなさすぎていた。

 

「まずは麺からだな。中力粉をフルイにかけて、と…」

 

こうして俺の麺作りが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

麺作りを始めて30分は過ぎただろうか、なんとか形になってきたので今度はパンの作成にかかった。

 

「まずは強力粉を……まずは生地作成から、何のパン作るか決めてないな、無難なあんパンとかクリームパンとかにするかな?」

 

 

 

(ピンポーン)

 

パンの生地が形になってきたところで家のチャイムが鳴った。一旦中断して玄関に向かった。

 

 

「いらっしゃーい……巴、それは何だ?」

 

「電子ドラムだけど、ドラムセットは流石に持てないからこれにした」

 

 

Afterglowのみんなが来たが、まさかの機材全員持ち込み。

 

「つぐみまで……」

 

「あはは…」

 

「まあともかく上がって上がって、今調理中だから手があまり離せないんだ」

 

「「「お邪魔します!」」」

 

「しま~す」

 

「お、お、お…お邪魔します!!」

 

「つぐみ緊張しすぎ」

 

 

みんなをリビングまでこさせて、俺は調理を再開した。

 

「おお~、しーくん本格的にやってる~」

 

「まだ全然出来てないけどな、てか二つの生地だけでわかるのか?どっちが麺でどっちがパンか」

 

「そりゃあアタシは楽勝だな、こんなのは」

 

「おー言ったな巴、じゃあ当ててみ?」

 

「モカちゃんもやる~」

 

「こっちが麺だろ?」

「こっちがパンだね~」

 

モカと巴、共に正解の生地を指差した。

 

「ふたりとも正解、流石やな」

 

「正解して当たり前だよなぁ、モカ」

 

「だね~ともちん」

 

 

「あれ?ケーキはどこにあるの?」

 

ひまりが訝しげに言ってきたが。

 

「スペースが足りないからケーキは後回し、時間もパンや麺に比べてかからないからな」

 

「ぶーぶー」

 

「はいはい、ぶーたれてないで練習場所に案内するから、ちょっと待ってろ」

 

 

俺はリビングの脇にある地下室の階段を開けて、みんなを地下室まで案内した。

 

「わぁ…ここがそうなんだね!」

 

「確かにここなら騒音の心配もないな!練習にはもってこいだな」

 

「そうだね、広いし()()()()()使()()()()()()()()()に見えるよ」

 

「つぐみ、それってどういう事だ?」

 

「志吹くんがここに住む前の人が、ここで何かやってたのかなって」

 

「……前に住んでた人は何やってたかは知らないから、もう聞きようがないけどね」

 

「志吹、あんたは早く戻ったほうがいいんじゃないの?」

 

「あ、やべ!じゃあ後は好きに使っていいからな!」

 

 

俺は地下室の階段を上がっていった。調理再開だ!

 

 

 

 

 

 

暫くして地下から僅かに音が聞こえる、耳がいい人じゃないと聞こえないだろうな。

 

麺もパンも生地はほぼ完成だ。あとは寝かせて熟成させてから麺とパンは手を加えていけばいい。

 

「遅れたけどあとはケーキだな」

 

さて、ケーキに使う薄力粉と…ってか全種類使うんだな!今気づいたわ。

 

 

 

ケーキは比較的簡単だから早く出来そうだ。

 

 

 

 

(ピンポーン)

 

 

ん?またチャイムが鳴ったが誰だろうか。今の時刻は6時丁度だし理事長の雅さんかな。そう思い玄関の扉を開けたら……

 

 

「しぃ~ぶぅ~きぃ~……久しぶりね!」

 

そこにはトランクを持ったポニーテールの少女、美作(みまさか)舞衣(まい)がいた。

 

 

やばい……完全に忘れていた。蘭達と鉢合わせたら面倒な事になりそうだし、なんとかせねば。

 

 

「舞衣、数ヶ月振りか?」

 

「そうよ、それで志吹、わたしは新幹線とか乗って疲れたから上がらせて貰うわね」

 

「あ、ちょ……」

 

俺の了承も得ずに勝手に上がっていった舞衣、全く…相変わらず人の話も聞かないヤツめ!

 

 

「靴が5つあるけど、誰か来ているの?」

 

「友達が来ているんだがな」

 

「ふーん…」

 

 

「取りあえず今俺は友達に飯を作ってる途中なんだから、邪魔はするなよ?」

 

「わかったわよ。で、わたしの部屋ってどこ?」

 

「階段上がって二つの空き部屋があるから、どっちか使って。掃除はしてあるから」

 

「わかったわ」

 

 

「志吹、お手洗いってどこ?」

 

舞衣がリビングから出ようとした時、地下室から出てきた蘭とバッタリと会ってしまった!

 

 

「「志吹、この人誰?」」

 

 

 

また一波乱ありそうな日になりそうだ。

 

 




また間が空いていまいました事には、大変申し訳ございません。

どうかお許しください。


感想でも指摘でもメッセージにて送ってもらっても構いませんので、なんでもござれですので、どうぞ
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