ですが一昨日から月見バーガーがマクドナルドに並びましたね、それだけが九月の楽しみです。
それでは、15話をスタートです!
俺は今日、この失態をどう切り抜けるか考えていた。猪のような性格をした幼馴染の舞衣とツンデレ赤メッシュの蘭。
今、リビングでその二人が立っている。そして二人して同じ事を言う。
「「志吹、この人誰?」」と。
この状況って何て言うんだろうか?
修羅場?いいや、違うかこの場合は。
「ねえ志吹、この人って前に言ってた幼馴染?」
蘭がそう言ってきたが、少し声が裏返ってるぞ?
「そうだよ」
一方、舞衣は。
「友達と言ってたのに女子だったんだ……!」
「別に言い方は間違ってないとは思うが?」
「なっ…!?」
舞衣はどういう訳か顔を赤くしていたが、無視して。
「後で説明してね志吹、お手洗いはどこ?」
「ああ忘れてた、そこを出て左の廊下の突き当たり」
「ありがと」
蘭は舞衣に一礼してからリビングを出ていった。
「舞衣、取りあえず後でみんなを紹介するから荷物を二階に置いてきたらどうだ?」
「そうするわ、色々聞きたい事あるけどそれは後でたっぷりと聞かせてもらうからね?」
「ああ」
ヤバイな、こいつの説教じみたのはマジで聞きたくないんだが。でもこっちも舞衣に言いたい事はあるけどな。
ケーキ作り途中なの忘れていたわ、クリーム作りを急がないとな!
……これ、間に合うのか?まあいいか。
少しして蘭が戻ってきていたので、舞衣の事を紹介するから皆リビングに来てほしいと蘭に伝えた。
少し蘭の表情が険しかったが、気にしないでおこう。
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「…………」
「「「「「…………」」」」」
リビングに皆を集めたのはいいが、この気まずい空気は何なんだ?俺のせいなのか?
「あ~…舞衣から自己紹介したらどうだ?」
俺は舞衣に先にするように促した。
「そうね…んっ!」
一度咳払いをする舞衣。
「初めまして、皆さん。わたしは
自己紹介をした舞衣だったが、こいつめ…猫かぶりだな?こんな畏まった挨拶は、あいつの本性を知ってたら鳥肌ものだな。
…ん?てか今こちらの高校に通うって言ったか?
「あたしは美竹蘭…こちらこそよろしく美作さん」
「舞衣でいいわよ、漢字的にも似てて間際らしいし。わたしも蘭って呼ぶから」
「う、うん」
おー蘭がたじろいでいるよ。
「青葉モカだよ~是非モカちゃんと呼びたまへ、まーちゃん」
「ま、まーちゃん!?…わかったわよモカ」
やはりモカのあだ名のセンスはわからんよな。
「わたしは上原ひまり!よろしくね舞衣ちゃん」
「っ!宜しく、ひまり…。くっ!何なの大きさは…あんなの勝てる訳ないじゃない!」
舞衣も大概なんだがなぁ、そのブラウスの上からでも目立つがひまりはそれ以上なんだよ。あと小声過ぎて聞こえてないのが幸いしたか、ひまりが聞こえたら泣くんじゃないか?
「次はアタシだな、宇田川巴だ。よろしくな舞衣」
「!!こちらこそよろしく、巴」
おや、何かシンパシーでも感じたのか?
「最後は私だね、初めまして羽沢つぐみといいます。舞衣ちゃん、よろしくね」
「つぐみ、ね…うん!こちらこそよろしく」
ん?つぐみはまた違う反応、いったいなんぞ?
ちなみに俺は今、パンの型を作っている。そしてケーキもラーメンもこれから大詰めにかかる所だしな。
「なあ、舞衣って志吹とはどんな関係なんだ?」
「うんうん、わたしもそれ聞きたかった!」
巴とひまり…何を期待してるか知らんが俺と舞衣はそういう関係とかはないからな?ただの幼馴染なだけだぞ。
「わたしと志吹は小学生からの幼馴染よ、でも今は……」
舞衣は調理してる俺のほうに向かってきた。
「(志吹、あの事は話したの?呪いとか、職業とか)」
舞衣は俺にだけ聞こえるように話した。
「(呪いは話してないが、宮司やってるのは話した。そこだけは話しても構わないが)」
「(わかったわ)」
「わたしと志吹は昔から神職としていたから、もう長い付き合いになるわね。あれこれもう10年くらい経ったかしら」
「まあ、大体そうだな」
そんなに経ったっけ?舞衣とは。
「神職って事は舞衣ちゃんは巫女さんだったの?」
「そうよ、志吹とは同じ神職の家系だったからね。わたしと志吹の二人で大人達に交じって祭りの行事とか神社とかの…」
おやおや舞衣さんよ、随分と大人しいではないですか。今日初日でのワガママ…もとい我が道を行くのは流石にしないか。
けどこちらの高校ってどこだろう?まさか雅さんが手を回す気じゃないだろうな。
そうこう考えてる内にパンはもう焼くだけ、電子オーブンでいいかな。あとはラーメンの生地を両手で伸ばして…叩いて、ねじって二つに折り…それを8回繰り返す!!
「すげえよ志吹、まさに職人芸じゃん!」
巴がべた褒めしてる、まあこれは正直本職の人でも結構出来る人は限られてるらしいしな。
「ふぅ…」
あとはハサミで麺を切って長さを調節しつつ、と。これでラーメンはあとは茹でるだけだ…具は既に用意してあるし。
最後にケーキはスポンジの所にクリームを塗って、デコレーションして完成だ!
「くんくん…ケーキの甘い匂いと、これはパンの匂いだ~~。しーくん、もうすぐ出来る~?」
「ああ、もうすぐパンが出来上がるぞ、待ってろモカ」
「は~い」
「あれってわたしの歓迎会じゃなかったのね、皆の歓迎会とはね。あーあ…わたしのはないのかなぁ?」
舞衣がこれ見よがしに訴えてきた、わりぃ…忘れていたんだよ。
「明日やってやるよ、うどんでいいんだろ?」
「本当!?なら今日は我慢するね」
「舞衣はうどんが好きなのか?」
「当然よ、志吹の作るうどんは大変絶品なんだから!あの味は忘れられないわ!巴も明日食べに来たらどう?」
「いいのか!?じゃあ行くぜ!」
まてまてまて、俺の許可は?
「ならあたしも行く。練習もあるから」
「蘭に同じく~」
「「わたし(私)も行く!!」」
「「志吹、いいでしょ?」」
蘭と舞衣がハモって言いやがった。
「わかったよ…はあ」
また明日材料買いにいくか…疲れるなぁ。てかこいつら息ピッタリすぎんじゃね?
そう思いつつラーメン、パン、ケーキが完成した。パンは数個ずつしか出来ないが。
それぞれをテーブルの上に人数分置くと、なんともまあアンバランスな事。特にケーキがな…
「「わぁ…」」
ひまりとつぐみは驚きをみせて。
「おおー!」
モカと巴は歓喜して。
「「……」」
蘭と舞衣は何も言わなかった。
「さ、食べようか。パンはまだ来るけどな」
俺がそう言うと。
「「「「「「「いただきます!」」」」」」」」
俺含め七人同時に手を合わせて言った。
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俺の三点セットを食べ終わった後、もう夜八時を回っていたので帰らせた。蘭達を途中まで送っていったが舞衣も一緒に付いてきていた。
「志吹、また明日来るからね」
ギターケースを背負ってる蘭はなんか凛々しかったな。
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「舞衣ちゃんかぁ…あれが志吹くんの幼馴染、凄く綺麗な人だったなあ」
志吹くんの回りにはとても魅力的な人達でいっぱいだよ。私みたいな普通じゃ目立たないよね……。
「ケーキ、美味しかったし志吹くんって何であんなに違う種類のを同時に作れるとか凄いよ、私もやってみようかな?今日これからお父さんに聞いてみよう」
はぁ…
ため息しか出ないよ…
どうしよう…
ーー
「ラーメン旨かったなースープは市販なのは勿体無かったけどな、今度は志吹にスープ作りも頼んでみるか!」
「何か舞衣とはいい友達になれそうだよ、志吹もあんな幼馴染がいてアタシ達と似てる、かもな」
それはそうと舞衣は志吹の事どう思ってるのかな?明日にでも聞いておくか。
「あっ、お姉ちゃんお帰りー!」
「おー、あこただいま」
「ねぇお姉ちゃん、電子ドラム知らない?」
「あっ、志吹の家に忘れてきちゃったよ…ごめんあこ」
「志吹って、高等部新入生の噂になってる人だよね?」
「おーよく知ってるな、あこ」
「だって、中等部でも噂になってるんだもん。なんというか、瀬田薫先輩の弟子とかって」
「何だよそれ、でも確かにな。アタシも前に女っぽい顔立ちって言ってたし」
「あこも少し気になってるよ、一度会ってみたいな…」
「そうなのか、じゃあ近々会わせてあげるよ」
「うん!お願いねお姉ちゃん」
あこと志吹って絶対に気が合いそうだな。
ーー
「……ん」
「蘭、どうしたの~?」
今、蘭とモカはそれぞれの家で通話中だ。
「モカ、あのさ…舞衣の事、どう思う?」
「ん~しーくん的にはただの幼馴染なだけだと思うけど」
「けど?」
「何かさ~あの二人ってさ、
二人だけで話してた時にあたし達に聞こえないように話してたのが気になったんだよね。声は聞こえなかったし、口の動きで何となくね。でも確信がないんだよね。
呪い、だなんて。
「やっぱりよくわからないよ、あの人は」
「ん~モカちゃん的にはまーちゃんはいい人だと思うよ~」
「うん、そうだ…よね」
「そ~だよ~」
蘭の人見知りにも困ったもだね。
「そういえばあたしの頼んでおいた炒飯忘れているじゃん!明日学校で注文してやる」
あたしはベットの上からずっこけるように盛大に落ちた。
「だ、大丈夫モカ?」
誰のせいだと?でもあたしもパンをまた頼もうっと。
▽▽▽▽▽▽▽
「で、志吹…説明して貰おうかしら?」
俺は今リビングで舞衣と二人の説明会が始まった。
「落ち着けって舞衣、これはだな…」
バン!!
「これが落ち着いていられるって?無理よそんなの!何なのあの子達は!」
うわ…舞衣の本性が出始めたよ。やっぱりな…このまま終わる筈がないとは思ったよ。
「知り合ってまだ一ヶ月も立ってないのに女子を家に上げるだなんて、何考えてるの!?」
「志吹!聞いてるの?」
「聞いてるけどさ、元々向こうから来たんだゾ?蘭とモカがな」
「やっぱりあの二人……だったら地下室で何やってたの?まさか志吹…!」
「違うからな?バンドの練習だってさ、地下室は防音にもなってるからな、彼奴らバンドやってるんだよ。Afterglowってバンド名で」
「アフター、グロウ?聞いた事ないわね。Roseliaなら知ってるけど」
うわ、これ蘭が聞いたら激怒しそうだな。
「それは兎も角、神職って話しちゃってもいいの?まさか笛の事も言っちゃたの?」
「笛は言ったけど、どの道これはバレるって。俺学校でも練習してらからさ」
「でもな、神職の事や笛の事言っても特に何も無かったんだぞ?向こうじゃ考えられないだろう?」
「本当にっ!?凄いわね…関東の人達は…」
「でも、流石に今俺の呪いの事は今話せないな、これはな」
「そうね…これは話したら駄目ね、向こうでもタブーだったしね」
「神職関連の大人達はみんな知ってるけどな、同世代では舞衣だけだな」
「うん…」
「まさかとは思うけど、俺を心配してこっちに来てくれたのか?」
「……っ!!」
「どうした、まさか……?」
「違うわよ!」
夜九時に近所迷惑を考えずに大きな声で舞衣は叫んだ。
耳を押さえながら思った、俺はこの暴走幼馴染と一緒に住むのか?てか無理やろこれ。
やっと本格的にオリキャラを出せました。
この幼馴染は志吹くんの事情を知っています、でもこの娘のおかげでトラブルまで
持ってきます、かも?
感想でも指摘でもメッセージにて送ってもらっても構いませんので、なんでもござれですので、どうぞ