主人公の名前がシブキというキャラがおりますわ。
なんだか凄く親近感が覚えました。
タイトルは「ネク○マンス」
宣伝かっ!
そんなのは遠くにかっ飛ばして18話スタートです。
「あ、あ、あ……」
「友希那ぁ、本当にゴメンよ」
友希那の頼みで羽丘神社にて猫を呼び出していたら、リサの呼ぶ声(大音量で)で猫達は一斉に逃げ出してしまった。今の友希那は放心した顔で更に涙目になっている。
しゃーない、心を落ち着かせるアレやりますかね。俺はもう一度笛を吹き始めた。
♪ー♪♪ーー
「「っ!?」」
よし、二人にちゃんと効果あったみたいだな。
「……ふぅ」
「志吹、今何か花畑みたいのが見えたのだけど?」
「友希那も?実はアタシもそうなんだ」
うん、成功だ。今の旋律は心を落ち着かせる為にそう見えるからな。
「落ち着いた?今のはね、野の春と言ってリラックスに最適な曲なんだ。気分はどうだ友希那?」
「そうね、もう大丈夫よ。ありがとう志吹」
友希那はさっきまでの放心した顔ではなく、スッキリとした顔で俺の方に向いていた。リサはキョトンとしてるけどな。
「そういえばリサはどうしてここがわかったの?」
「志吹と一緒に学校を出たのを日菜が教えてくれたから、てっきりCIRCLEに行くのかなと思ったけど、友希那の事だからまた猫と戯れるじゃないかなって」
大正解、流石リサは友希那の行動原理をわかってらっしゃる。
「それで友希那、作詞のほうはもう大丈夫なの?」
「……家でやるわ、帰るわよリサ」
誤魔化しやがったな。
「約束通り私達Roseliaの演奏を聞かせてあげるから、練習の時にいつでもいらっしゃい」
「え、どゆこと?…志吹と何か約束したの?友希那~~!」
リサは友希那を追っていった。そして俺はしばらくの間、座り込んでいた。
「くっ、キチィな」
やっぱり猫笛ともう一つのをやるのはとても神経使うな。疲労感が凄く感じる。この旋律とか出来る様になったのは呪いのおかげだ。
体全身に神経を尖らせるしな、何とも不思議な感覚だよ。何て言うかな、ゲームに例えるとMPとか気力とか使ってる感じなんだろうな。
俺にどれだけその数値があるのかはわからないが、たった二回笛の旋律やっただけでこんなに疲れるからまだまだだろう。修行が足りないのかもしれない。
……もし、この力を
でもあの人なら……
「疲れた体で帰るよりは一度つぐみの店に行こう」
日菜の事で悩むと羽沢珈琲店に行くのはどうしてだろう?前とは状況が全然違うが。
……実は羽丘神社にもう一人いたのを俺は気づいていなかった。
「志吹、あんた分かってるの?そんな事を続けてたらその体はもう……」
黒髪ツインテールの影も神社を後にした。
▼▼▼▼▼▼▼
「…………」
「どうしたの友希那?」
神社を後にした友希那とリサ。だけど友希那の様子がおかしい。リサは聞いてみた。
「志吹って本当に変わってるわ。どうして笛であんな事が出来るのかしらね」
「うん、アタシもそれは思ってたよ。猫笛だってそうだし、さっきのお花畑とか完全にトリックの域を超えてるよね?」
そう、不思議と思っただけで本人に訪ねる気はしなかった。まさかこれもその、志吹の笛のせいなのかしら。
「そうね、今度彼に聞いてみようかしら。でもその前に私達Roseliaの演奏を見せないとね」
「アタシは別にいいけど紗夜と燐子が許してくれるかなぁ?絶対に反対されそうだけど」
「説得してみせるわ、リサも手伝って頂戴」
「はーい」
全く、どうして友希那はそこまで志吹に聞かせたいんかな?大方モカ達Afterglow絡みだと思うけど。
ーーー
(カララン)
「いらっしゃいませー、って志吹くん?」
店に入るなりつぐみが目の前にいた。
「おぉつぐみか、今日はコーヒーを飲みたくなったから来たよ」
「う、うん!じゃ、またいつものカウンター席でいいね」
「ありがと、何だか指定席になってきたなここ」
店の手前で厨房入り口前のカウンター席、俺が初めてここに来た時に座った所だ。思えばあの時つぐみが充電器を貸してくれなければどうなってたのやら。
ブレンドコーヒーとサンドイッチを頼むと、すぐにやってきた。お客さんはいるが大体注文が来てるようだった。
年配の夫婦とかあのブロンドヘアーと水色の髪をした二人組はりみと同じ花咲川女子学園の人達かな?
「志吹くんがこんな時間に来るなんて、何かあったの?」
つぐみが俺の側に寄ってきていた。確かにもう放課後から数時間は経ってはいたがな。
「つぐみの家のコーヒー飲みたくなっただけだよ」
日菜の事で悩んでるとは言えんよな。
「そうなの?だったら嬉しいな…えへへ」
トレイで口元を隠す仕草がまた似合っている、やっぱり来てよかった。
「つぐみ、二番卓の会計を頼むよ」
「はーい。志吹くん、また後でね」
つぐみはレジへと向かって行った。
「……ふぅ」
俺はブレンドコーヒーを飲みながらサンドイッチを頬張り、瞬く間に食べ終わってしまった。
俺はどうしたらいいんだろうか?羽丘神社の神主さんは一向に戻る気配もないし、遥さんからの連絡もない。
やっぱり俺も奥州サミットと…やらに行くべき、だったのかなと思っ……て。
…………
……………………
ここは、どこなんだ?
霧がかかって殆ど見えない
俺は回りを見渡してみたが、辺り一面全て霧に覆われている。つまり今の俺は霧に包まれている状態だ。
そんな中、何か話し声が聞こえてきた。
『お前まで巻き込んですまない。私一人で済む問題では無くなってしまった上に、こんな呪いなどここで終わりにしたかったのだが…』
えっ!?この声は父さん、なのか?
『いいのよあなた。心配なのは志吹よ。あの子はこれから一人になってしまうのよ。それだけが心残りで』
母さんもそこにいるのか!?これは夢、なのか?
くっ…体が動かせない!!
『そうだな、私達夫婦での最後の抵抗で志吹に降りかかる呪いは出来る限り軽くしないとな。その事を志吹に聞かせてやりたかったが、それも叶わぬようだ』
今聞けたよ!
そっか…そうだったんだね。父さん母さんのお陰で俺は今の生活が出来てるのか。軽くならなければどうなっていたのかは今は気にする暇はない。
『もう時間がない、行こうか』
『ええ、あなた』
……ありがとう父さん、母さん。俺は絶対に負けない!例え呪いを解く方法が見つからなくても俺は諦めたりはしないから!
だから見ていて!!俺は、俺は……
「……吹…!」
ん……?
「志吹くん、起きてよ!!」
「うわっ!?」
どうやらいつの間にか俺は寝ていたらしい。
夢だったにしては両親が俺に伝える為の夢だったんじゃないかと思ってしまう。それに……
「志吹くん、疲れてたんだね。って!その顔はどうしたの?」
うん、わかってるよ。また俺は泣いてるんだよね。駄目だなぁ両親の事となるとどうも俺は涙もろくなってしまって。
「悪い、また情けない所を見せちゃったな…」
「わ、私は気にしてないから大丈夫だよ。はい、ハンカチ」
つぐみは花柄のハンカチを俺に渡してきた。優しいなやっぱりつぐみは。
「ありがとうつぐみ。これは洗って返すよ」
「ううん、それは志吹くんにあげるよ」
花柄のハンカチを男が使ってもな、でもつぐみの為に大切に使いますかな。
「わかった、大事に使うよ」
スマホの時計を見たらもう八時を過ぎていた。つぐみは閉店時間だったけど気を使ってくれたらしい。流石にこれ以上は延ばせなかったのかわからないけど、起こしてくれた事には本当に感謝しなきゃな。
「色々お世話になっちゃったな、また来るね」
会計を済ませ、俺は自宅へと向かっていった。
その足取りは軽やかだったのはなんとも不思議な感覚だ。やっぱり羽沢珈琲店は癒しの場だな。
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「つぐみ、ちょっといいかい?」
志吹君が店を出てから店の清掃をしている時にお父さんに話しかけられました。
「どうしたのお父さん?」
「あの少年、神子君だったかな?彼、随分
「父さん、母さんって言っていたんだ。後はハッキリとは聞き取れなかったが」
「お父さん、志吹くんは両親がもう…」
そう、志吹くんの両親は事故で失くなってるんだよ。だから両親の夢を見て泣いちゃったのかな?
「そっか、悪い事を聞いちゃったね」
「(実はまだあるけととてもつぐみには話せないな。今度彼が店に来た時に聞いてみよう。呪いだなんて聞き間違いたどいいんだけど)」
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自宅に帰るなり舞衣に遅いなら連絡しなさい!と怒られたのは秘密だ。だったら舞衣からも連絡しろやとは口に出さなかったがな。
夏休みになったら一度実家に帰るかな。
次回からは五月に入ります。
いよいよ舞衣も花咲川へ転入しますが
果たして……?
感想でも指摘でもメッセージにて送ってもらっても構いませんので、なんでもごされですので、どうぞ