私と近かったんだね。
謎の親近感が…
そんな事よりも30話をはじまるザマスよ。
「…………もうすぐ日付が変わるか」
俺はつぐみが倒れて保健室であの旋律を演奏した。
つぐみの疲労は完全に取れた、しかしそれは一時的にこの笛に…いや、俺の体に今あるのだ。
つぐみには夜にLI○Eで、俺の昔話の事は秘密にしといてくれと頼んだ。つぐみはそう喋らないとは思うが、単に俺が凄く恥ずかしいだけなんだがな。
それと寝ている時に俺が演奏したのは気づいてはいないが、何となく聴こえたとは言っていた。
「別にバレたって問題にはならないか、でもな…」
呪いまでは言う気はない、みんなを巻き込みたくないしな。
「……時間だ」
日付が変わった瞬間、俺の体に激しい痛みと重みが走った!
「ぐううっ……!!」
体全身が痛い!痛い!重い!
これが代償、なのか!?俺は、つぐみの…をして、悔いは…ない…んだ!
「ぐっ、ゴホッ!ゲホッ!」
血まで吐いてしまった。
「はぁ…はぁ…」
苦しい…!息をするのがとても苦しい!
「ぅぅ…!!がはぁっ!」
俺はうつ伏せになって必死に耐え続けてた。
5分くらい経ってようやく苦しみから解放された。だけどこの胸についている
これは呪いが俺に憑いた時にできた痣だ。俺の体を少しづつ
俺の体はどこまで持つのかは分からない、少なくとも成人する前には持たないとは思う。両親はその事は言ってなかったしな。それに…
「床、血が付いちゃったから拭かないとな。身体中痛いし重いが…な」
自分の部屋の床掃除をして、眠りについた。
その日、俺は学校を休んだ。
舞衣からは理由を問われ、呆れていたけど看病はしてくれてくれた。(と言ってもレトルトの食品を出しただけだったが。しかも手順間違ってるし)
それでも翌日には全快し、学校で蘭やつぐみにとても心配された。モカは怪訝な顔していたが…
巴とひまりは遠く見守っていた、何でだ?
ーーーーーーー
~ガルジャムライブ会場~
「ここか」
それから一週間が経ち、ついに蘭達が出るガルジャムの日となった。
つぐみが倒れた翌日から休養がかなり増えたらしい、ひまりと巴の提案だけど。
それと俺にチケットを渡してきた、これで会場に入れるから是非来てくれと。
後でわかったのだが、Afterglowのリーダーってひまりだって聞いて驚いた。てっきり蘭だと思ってたからな、ひまりにぶーぶー言ってたのは無視した。
受付でチケットを見せて通して貰うと、会場の中へと入っていく。
オオオーーー!!
奥からは歓声が聞こえてきていた。といっても会場入る前から聞こえてたがな。
蘭達Afterglowはまだ先らしいので俺はある人物を探す事にした。
蘭の親父さんだ。
以前、蘭と親父さんが喧嘩した時にバンドは遊びじゃないと言った蘭。そして本気を見せる為にライブイベント『ガルジャム』でわからせてみせると蘭は言い、親父さんもそれに同意した。
「来てくれてるよな…?」
俺は会場内を探していた。
「ここにいたんですね」
すぐに見つかった、ライブ会場の出入口付近にいたから。しかしその格好は違和感があるような、ないような?
和服姿は。
「君か、月初めにまた会うと言って以来かな?」
そうだよ、GWの時以来だ。
「お久し振りです。あの、ここで見るつもりですか?ここからですとステージから一番遠いですけど」
会場内はそれなりに広い。俺は目はそれなりにいいけど蘭の親父さんは眼鏡をかけてるし…それに暗いぞ?
まあステージはカラフルになるけどな。
「私はここでいいよ、蘭に見つかると色々と面倒だからね」
「そうですか、でしたら俺もここで見ますね」
「そうか」
俺と蘭の親父さんはそのまま会話もなくAfterglowの出番が来るのを待っていた。
そしていよいよやってきた!
会場全体から歓声があがると蘭達五人がやってきた。
五人ともいつもと違う服装(ステージ衣装だっけ?)に着替えていた。
「今この瞬間から、会場の熱気はあたし達のものにする…それでは、聴いてください!」
そう言って演奏が始まった。
「…………っ!」
この曲は……あの時に聴いた…
そう、俺が思わず泣いてしまったあの曲だ。
しかもその時よりも熱く、俺の心も胸も高まらせて…
畜生、また…かよ……!
俺の目からまた涙が出てきていた。
駄目だなぁ、やっぱりこの感じになると俺は涙腺が脆くなるな……。
「ん……」
ちらりと親父さんのほうを見ると眼鏡を外してハンカチで目を拭いていた。まさか俺と同じように泣いて…?
「神子くん」
「は、はい!」
突然声をかけてきたからビックリしてしまった。
「蘭は…頑張ってるのだな。それにみんなも」
「そうですね!とても頑張っていますよ」
「これがバンド、なんだな。そうか…」
どうやら親父さんは俺が蘭達のバンドの演奏を聴いた時のように感動しているようだな。表情がとてもさわやかだ。これならもう大丈夫だろう。
「バンドって凄いですよね、上手くは言えませんが、こう…」
あかん、どう言えばいいんだよ…!考えていたら演奏が終了したらしい。
「「「ウォオオオーーーーー!!!」」」
「ぐうぅ…!」
会場内は凄い歓声だ!これは頭に響く……!!俺の耳が良すぎるのはかえっていい迷惑だな!
耳塞いどけばよかったよ。
しかしバンドか…
俺もやってみようかな……ドラムで。
俺はそう考えながら会場を後にした。親父さんは楽屋に向かっていったが俺は一緒には行かなかった。蘭やみんなにはここで見ていたとLI○Eに送っていった。
だって今の俺の顔酷いからな、涙出て目が赤いし。
▼▼▼▼▼▼▼
「ふうっ、みんなお疲れさん」
あたしは出番が終わって楽屋にいた、志吹や父さんは居たのかは確認出来なかった。だけど携帯を見て大丈夫だった、奥にいたから見つからなかっただけで。でも何でそこで?
「ぷふぁーー!あー緊張したぜー!」
「わたしもミスしそうで、ずっとハラハラしたよ…」
「でもひまりちゃんも巴ちゃんもミスはなかったし、歓声も凄かったから大丈夫だよ!」
「お腹すいた~」
巴もひまりもつぐみも相当緊張しながら演奏してたみたいだね。でも、悪くなかったよ。モカは何考えてるかわからないけど。
「蘭、どうしたんだ?」
ペットボトルをあたしに渡しながら聞いてきた。
「楽屋に父さんが来るって、志吹から」
「……蘭」
父さんが来ると聞いてみんな表情が強張った、あのモカでさえ。
「大丈夫だよ、アタシらの熱い思いはきっと伝わったさ!」
巴の言う通りだ、あたしは…これまでになく熱く、それを歌にもした。そして志吹もいてくれた。
だから大丈夫。
「……失礼するよ、蘭」
父さんがやってきた。
「父さん…あたしは遊びでバンドはやってないって証明したよ?これで納得してくれたよね?」
あたしは父さんに言った。
「ああ…確かに伝わったよ。蘭…いや、みんなが真剣にバンドをやっているとね。私はよくわかったよ」
「父さん…!」
「「「やったぁ!!」」」
やった…!バンドの事を認めて貰えた!
これも志吹のおかげだよ…!!
「いい仲間を持ったな…蘭」
「うん…!」
あたしにとって最高の幼馴染だよ!
「ところで、神子くんは帰ったそうだが…泣いていたのか私も少しな」
父さんは照れながら言ってきた、そっか…また志吹は泣いてたんだね。
「ひーちゃんも泣いてる~」
「モカぁ…」
後ろでモカとひまりが何か言ってる。
「蘭、神子くんとはどこまでいってるのだ?もう付き合ってるのだろう?」
ここで父さんの爆弾発言をするとは思ってもみなかった。
「はあっ!?何言ってるの父さん!!ど、どどどとうしてあた、しがしし、志吹と!?つ、付き合ってもないしあたしは志吹の事はなんとも…!」
何言ってんのあたしは…!!どうして志吹の事をなんともなんて、だけど…志吹はきっとそうは思ってない。
でも…あたしは、きっと志吹のことを
「「…………」」
つぐみとモカの目付きが悪くなっていたのをあたしは気づいていた。ひまりと巴はニヤニヤしてるし。
▽▽▽▽▽▽▽
俺はまた羽沢珈琲店に行くことにした。この高鳴る気分をコーヒーで済ませるには変かもしれないが、お昼は過ぎるしついでに昼食もそこにしようと考えていた。
「バンドやるのも考えないとな!ドラムやるにしてもまず基礎から調べないといけないし」
昼飯食ってるときに考えようとしたけど、つぐみの店に着くなりマスターから頼まれてしまった。
「つぐみ達がここでライブの打ち上げをするのだけど、神子くんはみんなに料理を振る舞った事があるのだよね?だったら厨房を使っていいから神子くんが調理してくれないかい?」
元々何らかしらで祝うつもりだったから、俺は即答で了承した。でもどうして俺がみんなに振る舞った事を知ってるんだ?
「あ、ああ…つぐみから聞いたんだよ。とっても楽しそうに話していたからね。それよりも…」
「何作るかは、注文してみないとわからないからね。レシピはここにあるから覚えておいてくれるかな?」
そう言ってマスターはレシピを見せてきたが
うん?大半が簡単だぞ…それでいいのかこの店?
「お任せください。…あっ、でも店はつぐみ達以外のお客さんにも出すのですか?」
他の客に出すのは流石にマズイだろう。
「その点は心配ないよ、これから貸し切りにするから。この時間帯はお客さんはあまり来ないからね」
納得。
「では…あ、一つ俺特製メニューを作ってもいいですか?」
「構わないよ、材料は好きに使うといい」
「ありがとうございます!今から下準備しますね!」
俺は下準備のために厨房に入った。勿論作るのはアレだ!
ーーーーーーーーーーーー
「みんなお疲れ!ライブも大成功したし、蘭のお父さんも認めて貰えて今日は最高の日だよ!」
ひまりがリーダーなので音頭をとってるらしい。でも意外とリーダーらしく見えなくもないな。
そんな中、俺は注文してきたのを必死に調理してる。
……でも冷凍のもあるから、正直いって楽過ぎて退屈なんだがな?
「しょうがねぇ…アレ作るとするか」
そう言って俺は生米を大きめのプレートに入れた。
「ん?神子くん、それが特製メニューなのかい?」
「ええ…これがそうですよ!俺特製スペシャルです」
マスターが少し怪訝な表情で聞いてきた。
「ふむ…あとで作り方を教えてくれるかい?」
「え…?」
「いや、つぐみやみんなが好評だったらメニューに加えるとかそういう事はしないよ?…多分」
「………」
いや絶対するだろ。でも俺の考案したのがつぐみの店にメニューとして加えてくれるのは嬉しい事なんだよな?
「わかりました、と言いましてもこれは普通のを少し手を加えただけですから、そんなには難しくはないですよ?」
俺は調理しながらマスターに作り方を教えていた。
「それにしても志吹のやつ、泣いた顔を見られたくないからって帰ることはねーよなー」
「そうそう!わたしたちのライブの感想とか聞きたかったのにね!」
「巴ちゃんもひまりちゃんもひどいよ…きっと志吹くんにも何か用事があったんだよ」
悪いつぐみ、巴の言う通り顔を見られたくないんだわ。
「しーくんと蘭のお父さんはどうして入り口の所に居たのかな~?」
「さあ?蘭はわかる?」
「わかんない。でもさ、志吹も父さんもライブハウスって初めてだからどうやっていいかわからなかったんじゃないの?」
「あはは…初めてだったら仕方ないよ」
蘭の父さんはそうだろうな。つーか俺も入り口付近で正解だったわ!あの音は頭に響くからな。
「……っと、もうすぐ完成だ」
俺は最後の仕上げの前にアレを入れた。蘭がどんな反応するか楽しみだよ。
「それでねモカちゃんが……ってお父さん、それは?」
「みんなお疲れ様、これは今回の料理人特製メニューだよ」
「「「「「特製メニュー?」」」」」
五人揃って声をあげた。マスターはその料理をみんなの前に置いた。
「これって…」
「パエリア、だね~」
「だな」
「…まさか、これを作ったのって!?」
「うん…そうだね蘭ちゃん」
つぐみと蘭はテーブルから立ち上がり厨房へやってきた。
「やっぱり志吹だったんだ」
「バレたか」
「だって、わかるよ。前に炒飯作ったのと一緒の感じだったから」
パエリアと炒飯は全然違うんだけどな?
「まあ…その、マスターからここで打ち上げやるから料理作ってくれないかと頼まれてな。まあ…その、俺もライブ成功を祝ってると思ってくれ」
言っててなんか恥ずかしくなってきた。
「うん…ありがとう志吹、だったらあたし達と一緒に食べようよ。まだ作るのはあるの?」
「いや、今ので最後だけど…いいのか?俺、関係ないのに」
俺はAfterglowでもないし、ましてや…
「関係なくないよ!志吹くんにはいつも助けて貰ってるよ!」
「つぐみ…?」
「この前私が倒れた時も志吹くんはずっと側にいてくれてたし…蘭ちゃんの時だって…!」
一体どうしたんだつぐみ?そんなに必死に…
「つぐみの言う通りだよ志吹、あたしも…その、父さんの事で本当に色々とあり…がと」
「大丈夫だってのはひまりから聞いていたが、ってどうした蘭?顔赤くしてさ?」
「~~~///!!」
蘭は厨房から出ていった。
「あっ、蘭ちゃん…もう!」
つぐみが呆れたように言った後、俺に振り返って
「一緒に食べよ、志吹くん」
俺は断る理由もなかったな。
その後、照れている蘭を横目に色々聞かされた。
どうして遠くにいたのかのと、俺が泣いてたのを蘭の父さんがフェードアウトしたりもあったりも…
なんか今日は色々あったな、蘭の親父さんとも丸く収まったし、俺がバンドやりたくなったりもな…。
近くに楽器店あるか後で調べてみよう。
それと日菜達のライブも翌日にあったけど、それはまた別の話でな?
ついに東京にすらいけなくなる日がやってきましたね。
早く収まってほしいものです。
感想でも指摘でもメッセージにて送ってもらっても構いませんので、なんでもごされですので、どうぞ