やっぱりコロナがまだ収まらないので回りがバタバタしてまして執筆もままならないのでして…
嘆きながらも32話が始まりますね。
「聴いてください!『私の心はチョココロネ』!」
香澄の合図で演奏が始まる。こんな狭い蔵の中で音がメチャ響きそうだな、俺大丈夫だろうか?
だけど、そんなのは杞憂だった。
りみの歌声と歌詞はとてもりみのチョココロネ愛が伝わるよ。流石チョココロネ同盟の結成者だ。
香澄のギターはまだぎこちない所が目立つけど、一ヶ月でそこまで弾けるのだから十分だと思うよ。
てかおたえが凄く上手い。
…………市ヶ谷は、険しい顔してるし音もちょっとズレてる。言った方がいいのかな?やっぱやめとこう。
なんだろう
なんか暖かいな、これは
蘭達のAfterglowとはまた違う感じで俺は…
うん。やっぱりバンド…いや、音楽はこの気持ちを持つ事が大切なんだってのがより一層わかったよ。
……俺もドラムを、頑張らないとな!
「ありがとう香澄、りみ、おたえ、市ヶ谷」
俺は感謝の意を込めてそう言ったよ、演奏中だから聞こえないだろうけど。
「ふぅ、どうだった志吹くん?」
演奏が終了して香澄が俺に聞いてきた、りみもおたえも市ヶ谷も俺を見ていた。
「凄くよかったよ。これは香澄達が作ったのか?いや、りみだなこれは」
いかにもりみっぽい所が出てるし、歌詞も曲名も。
「ううん、私とお姉ちゃんで一緒に作ったの。と、言っても大半はお姉ちゃんだったけど…」
「ゆりさんとの合作か、なるほどなるほど」
りみの二つ上のお姉さん、牛込ゆりさん。同じ中学だったから知ってるし、結構話したりもしたから仲は良かった。
俺の尊敬する人物の一人だ。
「合体歌詞、だよ」
意味不明な事を言っているおたえは放っといて。
「市ヶ谷はキーボード経験はあるみたいなのに、なんかやり辛そうにしているのはどうしてなんだ?」
そうだ、まるで悪い癖が抜けてない感じだ。
「あーそれはな…実は私はさ昔ピアノやってたんだよ。だからかな……それにしてもよくわかったな」
「ピアノの音とかキーボードの音とかの違いが分かるからな。やっぱり市ヶ谷は経験者だったんだな、その癖がまだ残ってるんだよ」
「だな、まだ練習量が足りねーのに香澄が急にやるからさ…」
「確かにな」
俺と市ヶ谷は香澄を見て頷いた。当の本人はキョトンとしていたけどこれ絶対わかってないな?
「それで志吹はどう?このバンドに入らない?」
おたえが言ってきた。
「お、おい…!」
「おたえちゃん…でも、私は…いいかも」
「うん!志吹くんなら歓迎するよ!有咲もいいよね?」
「うっ、私は…ま、まあいいけどさ」
懲りずにおたえが勧誘してきたし皆も賛成してる。でも俺の答えはひとつなんだよ。
「おたえ、悪いがそれは無理な話だ。そもそもガールズバンド協定ってのがあるよな?」
前にも友希那に言ったけど、ガールズバンド協定とは女子だけでバンドやる事だ。男は混じってはいけないんだよ。
「女装すればオッケー?志吹は女っぽいし大丈夫」
「………………」
おたえも友希那と同じ事を言うかーーー!!
「じょ、女装……!!し、志吹君が、女の子に!?」
「りみりん、どうしたの?」
「はわわわわ…うっとり~」
「ほえ?」
「駄目だこいつら」
どういう訳か知らんがりみが両手を頬に当てているし、香澄は目を丸くしている。市ヶ谷は呆れていた。
「ともかく悪いが別のドラムを探してくれさ。俺はそもそも初心者なんだし」
「残念無念」
おたえは表情ひとつ変えないでいた。こいつ、冗談だったのかわかんないよ。
俺は蔵を後にして香澄達と別れた。市ヶ谷が皆名前で呼んでるのに自分だけ名字呼びは嫌だから名前で呼んでくれとお願いされた。
なので俺も有咲に名前で呼んでくれと頼んだ。少し照れくさそうに志吹って呼んでたのは可愛かったな。
「あの曲聴いてたらチョココロネ食いたくなってきたから久々にあそこ寄るか」
俺はやまぶきベーカリーへ向かっていった。
ーーー
「いらっしゃ…おー神子君じゃん久し振りだねー」
やまぶきベーカリーに着くなり店番をしていた沙綾が言ってきた。
「確かにな、あのチョココロネ同盟結成以来だよな」
「だねー、あれからうちに来てくれなくてもうパン飽きちゃったのかと思ったよ。りみりんとモカはほぼ毎日来てくれてるのにね」
「マジか」
あいつらそんなに通ってるのかよ…よっぽどパンが好きなんだな。
「で、神子君はどうしてこんな時間に来たのさ?もうすぐ閉店時間になるのに」
「ああ、それはな…」
俺はさっき香澄達のバンドメンバーと会ってきて有咲の蔵に招待(連行とも言うがな)されて、そこで一曲聴いてきたという訳だよ。ついでにバンドメンバーにもならないかとね。
「ふぅん、神子君もかぁ…ってバンドやってたの?」
「いや、今日江戸川楽器店でドラム見て買ってたらおたえに誘われたのが始まりだったんだよ。つまり俺は絶賛初心者だ」
威張れねーなこれ。
「ドラムセット…だよね。それって高かったんじゃない?」
「高かったけどな……ま、
「うわぁ…凄いね」
沙綾は感心していた。お金を払えた事なのか、ドラムをやるって決めて買えた事なのかわからなかったが。
「実はさ、前に有咲の蔵でおたえの勧誘するのに一曲やったんだよね。私も誘われて来たんだ。何でもおたえをドキドキさせる為とかで、結局おたえも一緒に演奏したから一応成功したらしいけど」
「だからあの時、今回って言ったのか」
「神子君入ればよかったのに。女装すれば規定法も誤魔化せるんじゃないの?」
「…………」
沙綾もかよ。
「……ともかく、香澄のバンドにドラムが欲しいと思ったよ。やっぱりドラムが居てこそバンドらしいからな。香澄も言ってたし」
「そうだったんだ…ドラム、欲しかったんだよねやっぱり…でも……」
沙綾が何かブツブツと言ってる、一体どうしたんだろうか?…まさか!?
「沙綾もバンドをやってたのか?しかもドラムで」
「っ!!」
その反応は当たりか。でもなんだろうか…沙綾の表情がとても辛そうにしている気がした。
「……どうして、わかるの?」
「いや、何となくなんだが…でもこれ以上は聞かないよ。沙綾がとても辛そうだから」
俺は沙綾のいるレジ前から離れて、さっさとチョココロネを三つとって会計を済ませた。
「ごめん」
会計を終えた後に沙綾が謝ってきていた。
「いや、むしろ謝るのは俺じゃないかと思うんだが」
俺の推測たけど沙綾は過去に何かあったんだな。でもそれを追及する気はない。誰にだって辛い過去はあるのだからな…俺も、沙綾も。
「それでも…ごめん」
「あ、ああ…じゃあ俺、帰るな。また来るよ」
「あ…うん、また来てね」
別れ際に手を振っていた沙綾の顔は泣きそうになっていた。
「…………やっちまった。これじゃ俺はまた…」
やめよう、他人の問題に首を突っ込むのは。要らぬ迷惑を
あの時も、その前もそうだったしな。はは、は…
誰にだって辛い過去があるんだ。俺がいらん詮索するとそれを思い出してしまうから。俺も…沙綾も。
だから俺は向こうから助けを求めない限りは手を差し伸べる事はしないと誓ったんだ。
蘭も日菜も紗夜さんもそうだったし、あれでよかったんだ。
俺は、あの日から本当の笑顔は失くなってしまったのだから。
その後に食べたチョココロネは味なんかしなかった。
ーーーーーー
『アナタの笛、音色が凄くいいわ!』
また、だ!
俺はまた夢を見ているのか?
しかし…これはなんだろう、ここは見覚えのある境内だった。そこに俺と女の子が立っていた。奥には祭典式が行われている。
覚えがあるのだけど、よく思い出せない
『ねえ、あたしと一緒に……しょ!』
全体に黄色でロングな髪型、黄色い瞳なその女の子。そしてこれは昔の俺だろうか?
これって俺が初めて表舞台に上がった時か。という事は中学になったばかりだな。だとしたら俺の出番は終わった後かな?
『でも…まだまだなんだよ。だから出来ないよ』
『そんな、どうしてなの!?』
だけどこれに覚えがあるような…ないような。この少女は誰なのか全く思い出せない。
『ごめん…俺は、人を笑顔にするなんて無理なんだよ。そんなに笛は上手くはないし、俺より上手い人はいるから』
そう言って昔の俺は、詩音が演奏している方向へ指を向けていた。
『んー……でもアナタのほうがずっといい音よ!少なくともあたしはそう思うわ!』
ありがてぇなあ…そんな言葉を聞けるなんてな。
でも当時の俺はそうは聞こえなかったか…
『…………嘘ばっかり』
『本当よ!それを証明してあげるから、あたしと……よ!』
『にわかには信じられないよ。君とはさっき会ったばっかりだから。でも、それが本当なら……』
『ごめん、しばらく考えさせてくれるかな?今はまだ決心がつかないから』
全然記憶にない。こんなのあったかな……?
『そうなのね。わかったわ!あたしはずっと待ってるから約束よ!!……そういえばアナタの名前は何て言うのかしら?』
『ああ…俺の名前は神子志吹。中学一年だよ』
『志吹ね、覚えたわ!同い年なのね。あたしは弦巻……』
ーーーー
「………………」
夢から覚めた俺はなんとも言えない気分になっていた。
「忘れていた記憶なんかな、夢って……」
弦巻…以前舞衣が言ってたけど、まさかとは思うが聞いてみるか。名前は聞こえなかったんだよな。
「……悪いけど答える訳にはいかないわ」
朝食を食いに来た舞衣に弦巻って誰なのか聞いたが、舞衣は答えてはくれなかった。一体何なんだよ?
「それより明日からテストだから今日まで勉強させてね」
「ああ…そこは花咲川も羽丘も一緒なんだな。俺はそんなに頑張るつもりはないから勉強はあまりしてないが」
それに、今日ドラムセットが届くからな。
「余裕ね、全国中学模試三位だからって」
「別に余裕ではないが、勉強はもういいかなと思ってな。それに中学と高校じゃ違うだろうよ」
ぶっちゃけそんなでもないんだよな、授業とかは聞いてなくてもわかるし。
俺と舞衣は朝食を済ませて、それぞれの学校へ向かっていった。
ーー
「志吹、勉強教えて」
「つぐーーお願い!」
昼休みの屋上でひまりと蘭が俺とつぐみに泣きついてきた。
「おいおい…テストは明日なんだぞ?一夜漬けでどうにかなる訳ないだろ二人とも」
「そうだよ!巴ちゃんの言う通りだよ?」
巴もつぐみも二人の味方はしないのか、珍しいな。
「もふもふ」
モカはパン食べてて話に加わらないし。
「巴、つぐみ…まさかとは思うが中学の時もそうだったりはしないよな?」
「「……そのまさかだよ」」
中学時代は大半はひまりがつぐみに泣きついてきたらしい。蘭はまあ、今回は色々あったからだとか。
「はぁ…今日は無理なんだよな。だから明日の現国と数学に世界史でテストに出そうな所をノートにまとめといてやるから、それでいいか?あとそれが的外れでも文句は言うなよ?」
「「お願いします!」」
蘭もひまりも俺に平伏してるし、そんなにか!?
「志吹くんはテスト大丈夫なの?」
「授業は余裕でついてこれてるし、テスト範囲も大体はわかってるからなんとかなるよ。それに俺は伊達に中学の全国模試三位だからな」
「凄いね志吹」
「モカちゃんもびっくりなのだ~」
蘭もモカも、何だよ。
「すげーな志吹」
「うんうん!」
巴もひまりも
「…………」
「つぐ?」
つぐみだけ何も言ってこなかったが…あれか、きっと詩音の事だろうな。
「とにかく、蘭もひまりも赤点だけは取るなよな?」
「取ったらどうなっちゃうの?」
「補習授業があるそうだ、放課後に。色々と支障が出ちゃうんじゃないのか?」
バンド練習とか。
「それは困るからあたしは志吹を頼りにするよ」
「わたしも、お願い志吹くん」
頼られたらやるしかないんだよ。これなら大丈夫…大丈夫だ。
ーーー
放課後、蘭とひまりにノートを渡して、俺はまっすぐ家に帰っていった。何故なら…
「ドラムセットが届くからだ!みんなには内緒にしないといけないからな!」
明日テストなのにドラムセット頼んで何やってんだろうな俺は。
それから30分後に江戸川楽器店からドラムセットが届いた。かなり重かったし、一つ一つ地下室に持っていっていくのは大変だった。しかも舞衣が途中から来て余計にややこしくなったしな。
「どうしてドラムセットを買ったの?」
夕食時、舞衣は聞いてきた。
「答えは簡単だ。蘭達がやってるのを見て俺もやりたくなっただけだよ。バンドに笛は関係ないしな」
和楽器は大丈夫ってのもあるが笛は流石に無理があるだろ?
「和楽器バンドに尺八の人もいるから大丈夫な筈よ。というか何でもいいはずだけど?まあちょっとシュール極まりないかもだけどね」
「マジリアリー?」
「マジリアリー」
あるんかい!!知らなかったぜ。
「ま、俺は好きで笛吹いてる訳じゃないしな」
「そう、ね…」
表情を少し暗くした舞衣だったが、すぐに戻った。
「まだ何も知らないから勉強からかな」
「テスト勉強しなさいよ!わたしはその為に今日来たのに、その余裕はむかつくわね…」
「こっちの事情も知らない鈍感男の志吹」
ブツブツと小声で言ってるけど聞こえてるからな?誰が鈍感男だって?
事情なんか知るか!どうせ監視役かなんかだろ?
その後、舞衣はリビングで勉強していて、俺はパソコンでドラムの動画をずっと視ていた。
夜10時になったら、舞衣はいなくなっていた。書き置きを残してな。
『久しぶりに落ち着いて勉強が出来たから一応礼は言っておくわ……あ、ありがとう』
「……あいつ、悪い物でも食ったのか?」
舞衣が礼を言うなんて初めてだゾ?
不気味な感じがして俺は日付が替わった時にいつもの笛の演奏をやって就寝した。
ーーーーー
「じゃ、お互いにテスト頑張ろうな」
「そうね、頑張りましょう」
今日は羽丘も花咲川も中間テストが三日間行われる。不正の無いようにお互いの学校は同じ科目でやるらしいと昨日りみと舞衣が言っていたな。
「おはよう蘭」
「おはよ…志吹」
教室に着くなり蘭がいたが…
「蘭、ちょっと顔見せろ」
俺は蘭の顔に近づいた。
「~~~///!!」
「やっばり目がかなり赤い、さては全然寝てないな?ってどうしたんだよ、顔を赤くして」
「ち、近い!顔が近い!!」
「あっ…」
俺は蘭との距離が近い事に全く気づいてなかった。お互いの吐息がかかるくらいに近かった。
「や、わ…悪かったよ蘭。でもあまり寝てないんだよな?」
「う、うん…お父さんにも注意されたよ」
注意で済むのかよ、あれから甘くなったなぁ蘭の親父さんは。
「テスト中に寝たら本末転倒だから絶対に寝るなよ?寝たら起こしてやらんからな」
「わかってる」
蘭は自分の頬を叩いていた、そしてテストが始まった。
「で、どうだった?」
机にうつ伏せになってる蘭を見て俺は駄目だと思っていたが。
「完璧、志吹のノートに纏めてくれた通り全部出てた。あたし、こんなにスラスラ書けたの初めてかも」
「そりゃどうも」
まだ数学と世界史が残ってるがな、油断するなよ?ちなみに俺は余裕で全部解けた。
ーーーーー
「蘭ちゃん、ひまりちゃん!テストどうだったの?」
商店街近くのファミレスで昼飯となったが(ひまりの提案で)つぐみが心配なさそうに二人にテストの成果を聞いてきた。テスト期間中は半ドンで終わるからいいな。
「つぐ、バッチリすぎてわたし怖い」
「あたしも」
どうやら二人とも俺のノートのおかげでバッチリだったそうだ。
「志吹くんのおかげだよ!何であんなに的確に範囲がわかったの?」
「それあたしも気になってた、どうして?」
「それはな……って授業で先生が言ってただろうが」
全く、てか巴とモカとつぐみはどうだったのだろうか?
「アタシは問題ないぜ」
「お腹すいたー」
「モカちゃん…答えになっていよ。でも私もモカちゃんも大丈夫だったよ」
みんな問題なかったか。
「俺もほぼ完璧だしひとまず一日目はクリアか」
なんせまだあと二日もあるのだ。
「また泣きつかれても困るから、これから勉強会だな」
「うぇぇ……」
ひまりが女の子がしてはいけない声を出していた。
その後俺の家で勉強会をして、残り二日間のテストも全員手応えはあったそうだった。後は答案が帰ってくるのを待つだけとなった。
そして六月に入り、ジメジメした天気が続いてくる季節となった。
六月始めの土曜日の朝に、舞衣がまた朝食をねだりに来たのか知らないがやってきた。
「志吹ちょっと来てくれる?」
玄関外に舞衣が立ってて、家の外に一台、黒塗りの車が停まっていた。
「なんだよ藪から棒に、それにあの車はなんだ?」
「その車に乗ってほしいの…お願い」
明らかに舞衣の様子がおかしい。俺は舞衣に理由を問いただそうとしたら。
「神子様ですね。私どもの車に乗っていただけますでしょうか?」
「うおっ!?」
声のした人物は舞衣の後ろではなく、横に立っていた。黒いスーツみたいのを着ていた女性三人、サングラスまでかけていた。
「誰なんですか貴女達は?舞衣、知ってるんだろ?答えてくれよ」
「…………」
だんまりだった。
「こころ様です」
「こころ様?」
誰だろうか?……前に舞衣が言ってたな、弦巻こころって。
「弦巻、こころ……?」
駄目だ、夢の時は名前が聞き取れる前に目が覚めたからわからん。それに記憶も全然ない。
「思い出されましたか、こころ様が会いたがっておりましたので迎えに参りました」
思い出せてないけどな。でも会ってみよう。
「わかりました、会います」
「ありがとうございます」
俺は停めてある車に乗った、舞衣も隣に座った。
連れてこられたのは、駅から離れたビル街の少し先だった。
「すげ…」
車から降りると、大きな屋敷が目の前にあった。まるでこれは…
「豪邸とはこのことを言うんだな」
敷地内の範囲が何百メートルあるのか見当がつかない。てか何で舞衣も一緒に来てるのだろうか?
「………」
「お、おい……!舞衣、どこに行くんだよ?」
舞衣は逃げるように屋敷へ入っていった。何なんだよあいつは……?
「神子様、こちらです」
黒服さんに屋敷へと案内された。正面玄関みたいのを入っていくと大広間に着き、そこから通路、通路へと進んでいった。
「広すぎ、どこまで続くんだよこれ」
「もうすぐです」
「あっ、はい」
聞こえてしまった。
「こちらです」
黒服さんが止まってこのドアの先に弦巻こころがいるらしい。
「失礼します……」
ノックをして俺はその部屋へと入っていった。
「あっ……!」
部屋へ入ると、奥に赤白の横縞模様のTシャツにオーバーオールタイプのデニムを着ていた女の子がいた。
その容姿は夢と同じ黄色のロングヘアーに黄色い瞳。
「久し振りね志吹っ!!」
俺の記憶にないその女の子は俺の名前を呼んでいた。
こころん登場!
舞衣の様子がおかしいのはどうしてだろうねぇ?
どうでもいい話ですが、この作品を書いて今日で丁度一年が経ちました。まだまだ続きますからどうか。
感想でも指摘でもメッセージにて送ってもらっても構いませんので、なんでもごされですので、どうぞ