大変申し訳ございません…
33話はじまりますね
「久し振りね志吹!!」
こころと呼ばれた女の子がそう言ってきたが。
「…………」
全然覚えてない、どこで会ったかは夢でわかったが俺は全く記憶にない。
「えっと、俺達ってどこかで会ったっけ?」
俺はおずおずとその少女に聞いてみた。すると
「何を言ってるのよ!あたしと志吹は三年前に関西で会ってあたしと約束をしたのよ?」
約束?
「ごめん…俺、その時の記憶が全くないんだよ。だから君に会ったというのも全然覚えてはいない」
そう言うと笑顔いっぱいで明るい女の子はそのまま変わることなく、俺に言ってきた。
「こころよ。君じゃなく、こころって呼んで頂戴」
俺がさっき言った言葉は半分聞いてないのか?
「こころ、俺はこころに会った記憶がないし、約束ってのも覚えてないんだ」
さっきも言ったよなこれ?
「どうして覚えてないのかしら?あたしは覚えてるのに」
「ごめん」
「いいわ!あたしは来年にも会うって約束したから来年も志吹と会った神社に寄ったのに、誰も志吹の事を知らないって言ってたのよ。どうして皆同じ事を言ったのかしらね?」
ああ…これはタイミングが悪かったな。一年後に両親が呪いで亡くなったから、俺はそこから叔父に預けられてたからてて、しかも俺の事を誰も知らないとかって
「こころ、そこにいた人達は俺の親族が」
俺が言おうとしたら、後ろのドアが開いた。
「それはわたしが説明するわ」
「舞衣?」
舞衣が入ってきた。でもその格好は、なんというか‥
「………似合わねーなそれ」
「うっさい」
だってさっきまでガロンスウェットとデニムハーフパンツだったのが、今のその格好は。
黒服さん達と同じ格好だもんな。髪型もツインテールからポニーテールにしてサングラスもしてるし。
端からみたら誰かわかんねーなこれ。俺は声でわかったが。
「舞衣、説明してくれるのね!お願いするわ」
「ええ、それではまずこころ様が会った人達についてですが…」
「そんな堅くしなくてもいいのに。あたしは初めて会った時の舞衣の喋りのほうがずっといいわ」
「確かにな、喋り方まで違うと別人に見えるわな」
本当にな。てかどうして舞衣がここでやってるのか聞きたいけどそれは後でいいか。
「コホン…じゃあ志吹、両親の事も話すけどいいよね?」
「あ、ああ‥頼む」
俺も聞きたいな、あの頃の俺は色々荒んでたから親族が何やってるか気にもしなかったしな。
「まずこころ様‥ではなくこころが来た時にはあの神社はもう志吹の両親は亡くなってて神子家の遠縁の人が引き継いでいたのだけど」
「………」
俺は黙る事にした。こころも舞衣の話を聞いている。
「それで志吹の事は一切話さないっていうのが決まりだったみたいなの。わたしも詳しく知ってる訳じゃないけどね、どうしてなのかは…わたしはそもそも親族でも何でもないし」
そうだったな、舞衣とはただの幼馴染なだけでな。でもどうしてそこまでしてくれるんだ?監視役にしてはちょっとおかしいぞ?
「それで志吹がこころの事を覚えてない理由もだけど」
「ん?」
突然舞衣があの時の俺を説明してくれた。
「志吹、あの舞台の後に詩音に何か言ってたでしょう?」
「……そうだっけ?」
全然覚えてない、こころの会う前後の記憶が抜けてるのかな?
「まあいいわ、その時大人達に取り押さえられたのも覚えてないのね?」
「…………知らん」
そんな事あったのか。俺の回りの大人達はもしかしてそれが原因で冷たくしたのか?詩音と比較したからじゃない?
「わたしはその場に居たわけじゃないし、お父さんが話してたけど誰かが思いっきり頭を叩いて気絶させたって」
「…………」
なるほどなあ、よくわかったわ。
「それでこころと会った記憶も飛んだのかもしれないわね。わたしの話はこれで全部よ」
都合よくこころの事も忘れていたのか俺は。だけど詩音に俺は何て言ったんだろうな…?
「こころ…ごめんな。信じられる話じゃないだろうに」
俺は黙々と聞いていたこころに向けて謝罪した。
「志吹、両親が亡くなっていたのね。……あたしはそんな事も知らないで訪ねてしまって」
「こころ?…ぶっ!?」
こころが俺に向かって抱きついてきた。予想もしない行動で俺はこころに押し倒されて地面に叩きつけられた。
「なっ…!?」
舞衣も大慌てだ。
「え、え…?」
俺も多分舞衣と同じだろう、だけどなんだろうなこの気持ちは。
人の温もりってこんなにもよかったっけ?
「ちょっと離れなさいよこころ!」
「いやよ!志吹が泣いてるのだもの」
何言ってるんだこころは。俺が泣いてるって…?
「本当だ」
何だよ舞衣まで、俺にどこが泣く要素があったんだよ。
俺はこころに抱きつかれて仰向けで倒れているし、こころとくっついてるから動かしにくかったけど、なんとか手を俺の目元までやると…
「……」
一粒の涙があった。
またか。これってこころが俺を押し倒していた衝撃で…なわけないか。きっとこころの温もりが俺を…
「なっ…志吹まで!?」
俺もこころを抱き締めた。
「うれしいわ志吹」
俺とこころは抱き締め合っていた。舞衣がすぐに引き剥がされたけど。
「しーぶーきー?」
「何だよ舞衣、そんなに怖い顔して」
「ふんっ!この事は蘭やつぐみに伝えておくからね」
何でそこで蘭やつぐみが出てくるのかサッパリわからんし、何を伝えるつもりなんだよ?
「もうすっかり明るくなったわね志吹、さっきとは大違いよ」
こころがそう言った。俺はこころに抱き締められてなんかな……何だろう?
「そうだな、ありがとうこころ。俺は
「また?」
舞衣が不思議そうに言ったし、俺もどうしてそんな事言ったんだ?
「志吹、思い出したの?」
「俺はあの時、そうだ!こころに会った。そして俺の笛でみんなを笑顔にしないかって聞かれて…そして詩音よりもずっといい音出すって言って」
「そうよ!あたしはあの時そう言ったわ!」
「こころは俺と一緒に来ないかと言ってたよな…でも俺は急な話だから考えさせてともな。あの時の俺はまだ不安しかなかったから…今もそうか」
たはは…今も昔もあんまり変わってねえや。
「そうね、でもあたしはずっと待ってたわ志吹!だからあたしと一緒に世界を笑顔にしに行きましょう!」
「断る」
「どうして!?」
悪いこころ、それは無理だ。俺はもう長くない命だから…だから断ることしか出来ないんだ。
「悪いがそれは言えない、わかってくれこころ」
「わからないわ!今の志吹から笑顔がまた消えているのと何か関係があるのかしら?」
あるよ、呪いがな。でもこころを巻き込む訳にはいかないんだ!これは絶対に俺個人の問題でこころにまで危害が及ぶのは避けないといけないから。
「………」
舞衣もだんまりだ。
「ごめんこころ。それは絶対に言えないんだ」
言ったら俺の生死にもこころが関わってしまう。それはこころにも生きるか死ぬかという事にもなるんだ……それだけは絶対に嫌だ!俺のせいで他の人まで迷惑…いや、犠牲になるのは俺自身が許せなくなる。
だから誰にも言えない、蘭にも友希那にも言えないんだ!これは俺一人で何とかしなくちゃいけないから。
「…………」
こころは何も言わなくなってしまった。でも笑顔のまま俺をずっと見ている。
「わたしはもう仕事に戻るけど、志吹はこころをなんとかしなさいよ。それと蘭とつぐみにはさっきの事伝えておくから覚悟してね?」
「はぁ?」
だから俺が何をしたってんだよ?
「それじゃあ志吹、またね」
舞衣は部屋から出ていった。仕事ってここの、だよな?一体舞衣は何の仕事してるんだよ…
「ねえ志吹、笑顔が消えてるわ。あたしと一緒に行くのが嫌だったのかしら?」
心なしかこころにも表情が雲っていた。
「違うんだこころ。俺は…」
どう説明すればいいんだよ。遠回しに言っても駄目だろうしそれにこころを上手く巻き込まないようにするには一体……
そう思っていたら視界が暗くなっていた。
「ふぐっ…!」
顔になんか柔らかい感触がしてきていた。まさか…
「ぎゅ~!」
座っている俺にまた抱きついてきていた。しかも俺の顔を埋めるように、つまりこの感触はこころの…胸!?
「くるし!こころ離れて、くれ…」
俺が言ったからかこころは離れてくれた、少しだけな。こころは俺の頭に手を回したままだ。
そして今、俺とこころはかなり近い距離で見つめ合っている。
「こころ…もう少し離れて」
「嫌よ、志吹とこうしているとあたしはポカポカして気持ちいいのよ!」
なんじゃそりゃ?てか頭に手を回されるとなんというか…俺はドキドキする。
「顔が赤いわ志吹、どうしたのかしら?」
「そりゃこれだけこころと、ち…近いとそうなるわな」
女の子とこうして抱きつかれながら至近距離でお互いに見合わせたら誰だってそうなるだろ!こころには無いのか?
「あ、あたしも何だかドキドキしてきたわ!」
こころもやっと意識したのか気づいたのか赤面して俺から離れていった。
「と、とにかくあたしはまだ諦めないから!志吹と一緒にあたし達のメンバーに入って貰うまで待っているわね」
「メンバー?」
「そうよ、あたしバンドやってるの!」
ま た バ ン ド か よ !
「ふうん」
そう返事するしかなかった。それにしてもどうして俺の回りはバンドやってる奴が多いんだよ。
これで舞衣もやってたらほぼ全員だな。
「あたしのバンドで世界中のみんなを笑顔にするのが目標よ!メンバーもあたしを含めて六人いるし、この後来るのよ。志吹にも紹介してあげるわね」
「あ、ああ…」
呆気に取られている俺であった。
ーーーー
数十分後、こころのバンドメンバーがやってきた。何名か知ってる人がいたし。
「紹介するわ!これがあたし達のバンド、【ハロー、ハッピーワールド】よ!」
「こころ、バンド名だけじゃわからないよ」
黒のセミロングで帽子を被っているその人は言った。
「あー、私は奥沢美咲。こころには無理矢理このバンドに…」
「無理矢理じゃないわよ!」
「いや、どうみても無理矢理じゃん」
「む~」
こころと奥沢がじゃれあっているのを横に。
「一昨日振りだねしぶりん。はぐみはベースやってるよ」
北沢はぐみ、オレンジのショートヘアーで俺とは結構前から知り合いだ。
商店街の北沢精肉店の娘で俺もたまに買っている。ここのコロッケはかなり絶品で、秘訣を教えて欲しいと訪ねたのがはぐみとの親交が始まりだったな。
結局教えてくれなかったけど。それに変なあだ名つけるな、それだと某アイドルに聞こえる。
「はぐみがバンドやってるなんて聞いてなかったよ。それにコロッケの秘訣も教えてくれないし」
「駄目だよしぶりん、教えちゃったら商売上がったりだよ?」
「そんなものかぁ?」
「だってしぶりん真似するでしょー?」
「そりぁ自分でも作りたいしな。揚げ物は不得手だし」
油を使った料理はちょっと苦手だ。特に揚げ物は。
「はぐみちゃんまで知り合いなんだね、志吹くん」
俺の横に座ってるのは松原花音さん。前に千聖さんとつぐみの店で会って以来か。
「そうですね。てか花音さんまでバンドやってたなんて千聖さんは教えてくれなかったですよ」
「えっとね、私はドラムやってるんだ。経験あったから」
「へぇ…」
花音さんドラム経験者かぁ。だったらあとで指導して貰おうかな?
「君とは縁があるようだね、神子君」
カッコよく芝居がかかったその口調は
「まさか瀬田先輩までとは…」
この人部活で演劇もやってたよな?
「こころに誘われてね、ギターやってたから私もやりたいと思ってたのさ…ああ、なんて儚いんだ」
「…………」
儚いってそんな意味だっけ?あ、手帳返すの忘れてた!まだ鞄の中だったわ。
「瀬田先輩、手帳は…」
「!?」
瀬田先輩から笑みが消えてテーブルを挟んで向かいにいる瀬田先輩が凄い勢いで俺に迫ってきた。
「やっぱり君が拾っていたんだね。あの後に学校中をくまなく探しても見つからないし、落とし物にもなかったから誰かが悪用しているのかと思ったりもしたよ」
「私は思った、君ではないのかとね。でも私は子猫ちゃん達がいっぱいいる中で君に会うのはちょっとはばかられてね」
「はぁ」
瀬田先輩は自分の髪をなびかせて話を続けた。
「そんな訳で君を訪ねる機会がなかったんだ」
そんなに気になるものか…ってそうか、上級生はみんな女子だったの忘れていたわ。
「それで、手帳の中は見たのかい?」
「ちょっとだけ…」
すいません嘘です。全部見ました。正直言えないような内容はないけど、結構センチメンタル的なの書いてあったし…言わないけどね。
「まあいいさ、それよりも早く返してくれるかい?」
「あ、いや…家にある鞄に入ったままで…」
「…………ふっ」
瀬田先輩は半ば絶望したかのような顔をして、決めポーズをとっていた。正直ミステイクじゃね?
「明後日、月曜日に返しますよ」
「お願いするよ…」
「薫くん、大丈夫?」
はぐみが瀬田先輩を慰め(?)にいった。
「ああ…大丈夫だよはぐみ」
見られたくない中身だったからか瀬田先輩は凄く落ち込んでいた。
「で、六人って言ってたけどあと一人は?」
メンバーがあと一人足りないのに気づいた。
「あら、ミッシェルはまだなの?」
こころが言ってきた、奥沢とのじゃれあいは終わったのか
「みんなー遅れてごめんー」
さっき聞いたような声で部屋に入ってきたのはなんと‥
「ぬいぐるみ?」
ピンクのクマのぬいぐるみがやってきていた。
「違うよしぶりん、ミッシェルだよ」
「ミッシェル…?」
なんだそれは、ぬいぐるみの名前?
「紹介するわ志吹、ミッシェルよ!」
ぬいぐるみに向かってこころは言った。
「ミッシェルだよーよろしくねー」
「…………」
俺は部屋の中央のテーブルから入り口にいるぬいぐるみに近づいていった。
「何やってんの奥沢?」
「うぇっ!?」
ぬいぐるみは後ろに跳び跳ねるくらい驚いていた。
「(何でわかるの!?)」
ぬいぐるみこと奥沢は俺にだけ聞こえるように喋ってきた。
「いや、だって声でわかるし。あと奥沢がいなくなってるしな」
「これ、変声機能あるんだけどなぁ…」
「まあ俺は耳がいいから」
奥沢は少し間をおいて…
「ふーん…あんたとは上手くやっていけそうだよ。よろしく神子」
「おう」
俺と奥沢は拳を突き合わせた。
「志吹くん、ミッシェルが美咲ちゃんってわかるんだね」
「へっ?それはどういう意味で」
「あー……」
奥沢が説明してくれた。何でも奥沢とミッシェルは同一人生ってのを花音さんと黒服さん以外理解していないとの事だ。何度も何度も説明しても駄目で今は諦めてるらしい。
「大変だな、一人二役なんてな」
「そりゃもう…」
俺と奥沢(ミッシェル)が話し込んでいた。
「ふふっ、志吹はもうみんなと仲良くなったのね。あたしは嬉しいわ」
なんかこころが言ってたが、気にしないでおこう。
ーーーーーー
これからハロハピの作戦会議とやらがあって、俺は邪魔になりそうだから帰る事にした。
こころも再会出来て嬉しいと言ってたし、また会おうと連絡先も交換された。てか全員分だけど。
こころの屋敷を出て知らない土地とはいえ、地図アプリがあるから道に迷う事はないから適当に歩いていると駅についた。
「反対側だったのね、こころの屋敷は」
そう思うとなんか太鼓叩きたくなってきたので、近くのゲーセンに寄ろうとしたら。
「あれ?志吹じゃないか」
後ろから活発な声が聞こえてきた。
「巴か、それにあこちゃんも」
そこにいたのは巴とその妹のあこちゃんだ。
「煩わしい太陽め我が魔王が…えっと、神子さん、おはようございます」
「あ、ああ…おはよう二人とも」
何で途中で止めるんだ?
「あこ…普通にわかんないなら言ったらどうなんだ?」
「うっ」
あこちゃんは
「巴もお姉ちゃんしてるんだな」
「どういう意味だよそれ」
「ははっ、そのまんまの意味だよ」
「そうだな」
俺と巴は二人で笑っていた。
「むー!二人して笑い合ってる!」
一人むくれているあこちゃんであった。
ありがとう巴、お前達と出会って俺は今、明るくなってるんだ。
こころと再会した時には笑顔が消えていた時もあったけど
あれは自分の置かれた運命を思い出しただけで、笑顔は消えてはいないんだ。
例え俺の余命があと1.2年しか持たなくても
呪いが解ける術がなくても
きっと俺は笑って最後の時を迎えるだろう
熊野のおじさんには申し訳ないけど
俺はこいつらの為なら…いや、やめとこう
まだそれは早計だからな、だけどそれでもいいような気がするんだ
まだ、ね
「志吹?」
「神子さん、どうしたの?」
どうやら俺はぼーっとしていたらしい。
「あ、ああ…ごめんごめん。少しぼーっとしていた」
「おいおい…モカじゃあるまいし」
モカと同類とは嫌だな。
「さっきの話聞いてなかったんだな。もう一度言うけど志吹も一緒に行かないか?」
「お姉ちゃんが太鼓叩きたいから、駅前のゲームセンターに行く所だったんです。あこはりんりんと待ち合わせまでまだ時間あるから付き添いで」
「あこ、アタシの付き添いじゃなくてついでみたいだな」
「にひひ」
全くそう聞こえるからしゃあないな。てか巴は俺と同じ理由じゃねーか!
「奇遇だな巴、俺も丁度太鼓叩きたい気分だったんだよ」
「ほんとか!?だったら前に勝負の約束したの覚えてるか?」
「覚えてるぜ、やろうぜ勝負!」
「おうっ!」
「お姉ちゃんと神子さんが燃えてる!これが漆黒の炎…」
スマホの時計を見たら10時になってたから開店してるはずだし、俺と巴とあこちゃんはゲーセンへ向かっていった。
▼▼▼▼▼▼▼
志吹と別れた時にあたしの胸の辺りが少し痛んだ。何かしらこの痛みは?
「それでこころ、今日はどこ行くの?」
美咲があたしに聞いてきたけど、どうしたらいいのかしらね?
「こころ?」
「………」
「こころちゃん?」
「こころ、大丈夫かい?」
「こころん‥」
美咲だけじゃなく、花音や薫にはぐみまであたしを見てる。
「何か変なのあたし、こう…胸の辺りがちょっとズキズキするの」
「えっ、マジで?」
「……ふえぇ!」
「「…………?」」
薫とはぐみは首をかしげているみたいだけど、美咲と花音はあたしを見て驚いてるから何か知ってるのね?
「こころ様、それはきっと…」
黒服がやってきてあたしに耳打ちしてきた。
「恋、だと思います。きっと」
「恋…?」
「何かしらそれって?」
「「…………っ」」
「「鯉?」」
美咲と花音は驚き、薫とはぐみは壮絶な勘違いをしていると黒服は思った。
「こころそれは…う~ん、やっぱなし」
美咲があたしに何かを言おうとしたみたいだけど、あたしには何なのかわからないわ。病気なのかしら、コイって病気は?
「暫くすれば治まりますので、大丈夫ですよこころ様」
そう黒服は言うけど、あたしは舞衣にも聞いてみる事にした。
舞衣はあたしの家で住み込みでここの黒服見習いをやってるのよね。学校で会った時はとても暗かったのは印象に残ってるから覚えやすいわ。
それで、先月辺りからここに来たのよね。あたしと舞衣って遠い親戚だって聞いたから。
それに、志吹の事何か知ってそうだったからあたしがここに住ませるように決めたの。
舞衣から志吹の事、知ってるの話して貰うわね!
……また胸の奥が痛くなってきたわ。
これで全員登場させました。
志吹くんは色々と闇が深いですし
他人に迷惑をかけるのをとても嫌います。
感想でも指摘でもメッセージにて送ってもらっても構いませんので、なんでもごされですので、どうぞ