死んだと思ったら目の前にホウオウがいて配達便やることになったんだが 作:ベルセリア
さて今回から少しこの小説のコンセプトというか本題にかかっていこうかと思います。それではどうぞ。
ジェット機のことをジョット機って書いてしまうような誤字まみれガバガバ小説がランキング4位に載った挙句1400人に見られてるってまじ?(涙目
「ふう、今回もやったやった」
仕事を終え現在帰宅路を歩いています七色配達便ことカナタです。
いやあ今回の仕事は遠出だったな、ホウエン地方って結構遠いんだよなあ。しかも誰かさんは途中からスピード上げて下げてを連続でして遊び始めるし。
『ショオオ!』
「遊びじゃない? いや絶対遊びじゃん」
「ロップ」
「ほおれみろロップさんだって遊んでたって言ってるじゃん」
『ショオ!?』
「いや元からロップさんお前の味方じゃないし、裏切りじゃないからこれ。あと夜だから叫ばないように」
外は既に夜の帳が下りており空はもう真っ暗で今歩いている道も街灯がなければ真っ暗と言う有様だ。誰かさんが遊びさえしなければこんな時間になることもなかったのにな、しかも散歩はちゃっかりするし。明日休みだからいいんだけどさ。
「明日何しようか。久々に大掃除でもするか?」
「ロップ」
「でしょ? 最近仕事場とか書類の山凄いしね」
我が家の家の一ペースを仕事場にしているのだがこれが十畳ぐらいのスペースなのである。嬉しいことに最近は知名度も高くなってその分仕事量も増加するしそれに比例して書類の山だのお客様の荷物だのが重なりに重なって山のようになっており歩けるスペースなどは確保しているものの正直狭苦しさは拭えない環境なのだ。うーん、ちょっと奮発して倉庫とか作ったほうがいいかな、なんなら家の増築とかでもいい気がするな、迷うな……聞いてみるか。
「ホウオウとロップさんは家を増築するならどんな感じがいい?」
『ショオオ!』
「地下室とかお金吹っ飛ぶじゃん却下」
『ショオ!?』
「ミンミ、ロップ」
「うーん、やっぱり普通に部屋を増やしたほうがいいか」
倉庫が一つ増えるだけであの部屋綺麗になるかなあ、いや作る以上はなってくれないと困るんだけど……ん?
「あれ、なんで家電気ついてんだろ。消し忘れ?」
街灯の照らす道の先にある我が家の電気がなぜかついていた。
おかしいな、少なくとも今日の朝電気なんてつけてないし家出るときはロップさんが毎回確認しているから消し忘れなんてないと思うんだけど。
「ロップ」
「やっぱ確認してるよね」
え、じゃああれか? ドロボーってやつですか?こんな森の中にある何にもないような家にか?
「ホウオウ、じんつうりき」
モンスターボールを放り投げてホウオウを外に出してから指示するとホウオウはめんどくさそうにじんつうりきを使い、数秒もせずに解いてしまった。
「ショオ」
「行ってみればって、ええ」
ホウオウが見た上でそう言っているってことは少なくとも危険はないんだろうが中に何かがいるのは事実っぽい。誰だ夜中の人の家に勝手に入り込んで来るやつは……嫌な予感がするんだが。
「ショオ」
俺が気づいたのを見てからホウオウは再びモンスターボールの中に入ってしまう。しょうがないといえばしょうがないんだけれど。
「あいつ、連絡くらい寄越せよな。行こうロップさん」
「ロップ……」
どうやらロップさんも分かったらしく溜息を吐いた。
毎度のことながら不法侵入は良くないって言ってるのになんでするんだろうか、いやそれが生業のバカヤロウなんだけどもさ。
街灯の道を抜けいざ我が家のドアノブを握り、扉を開き先ずは第一声。
「ただいま、我が家ー」
わざと大きな声を上げながら入室し、早速リビングに向かう。
我が家の構造は玄関から先に見えるのがキッチンでその横がリビングとなっている。なのでバカヤロウを確認するにはキッチンを抜けないといけないのだがキッチンを見れば洗われた食器類が確認できた。もう確定だなこりゃ。
「連絡ぐらい寄越せよな、達也」
「お帰り奏多、今日の仕事はどこだったんだ?」
目標のいるリビング、そこには白い巨体と長い赤髪の黒いポケモンに挟まれながらテレビゲームをする男、白鷺達也がいた。
「どこだったんだ? じゃないよ、何人の家に勝手に上がり込んでゲームしてご飯食ってんだ」
「金はちゃんと置いてるって、テーブルんとこ。ロップさんそれぐらいでいい?」
「……金払えば済むと思ってるあたりが凄いよお前」
ロップさんはロップさんでテーブルの上におかれてた金を確認するなり金庫の方に行っちゃうし。なんか言ってやってほしい。
「んで? 今回はどんな手段で?」
「ピッキング。安心しろって任せとけって鍵穴には傷一つついてねえよ」
「安心する要素も任せる要素も微塵も感じないんだけど。ゾロアークもよくもまあこいつについてけるな」
「なめるなよ? お前のロップさんポジのゾロアークが俺にそんな苦労しているわけが……ないよな?」
「シャア」
「マジで!? なんで言ってくれねえんだよ!」
「ギャアス」
「お前もか!?」
「それはそうなるよ。なあ
「ギャアス」
俺の問いに圧倒的場違いな白い巨体のポケモンは静かに頷いた。
俺のホウオウとは打って変わってなだらかな白い体に振れば大抵のものは木っ端微塵にできそうな尾を持ち背中や尻尾には水泳時の補助としての役割を持つ藍色のフィンを複数持つ圧倒的な存在感。その持ち主はホウオウと対をなす海の神にして破壊の化身たるルギアである。ここまでこればわかると思うが達也もまた俺と同じような理由でこの世界に迷い込んだ異世界の存在で現在は世界を股にかける大泥棒怪盗ルークとして活動している。今時怪盗って何。
「なんでジョウトの神様は人選がひどいんだか」
「それお前のホウオウにも言ってるくね?」
「ホウオウにも言ってるから大丈夫」
『ショオ!? ショオオ!!!』
「はいはいわかった、わかりました」
蘇らせたのになんて言い草だ! とモンスターボールの中から叫ぶホウオウ。そりゃありがたいことですし? そこは素直にありがとうなのだがわざわざ自分のパートナーたる人間を異世界から連れてくる意味は本当に意味がわからない。
「シャア!」
「て、ああ! それ俺のキノコ!」
そんで俺が帰ってきてもなおゲームに没頭するんじゃないよ。しかもなんでマ○オ、他にもやれるようなものあったんじゃないの?
「ミミ」
「お、ありがと」
達也との会話の間にある程度家の確認をしてくれてきたらしい。どうやらリビングとキッチン以外のプライベートな場所には侵入していないようだ。なぜそこはちゃんと守るのか。
「ク○パきさまああああああああ!!!!」
そして敗北の叫びをあげる達也、どうやら亀型魔王にやられたらしい。あれ結構強いからしゃあないね。
「そんで? 結局何しにきたんだよ」
「へ? あ、忘れてたわ」
「いや忘れんなよ」
「えーっとどれだったかな……お、これこれ、ほい」
「危ないな! ってなんで瓶?」
達也が来ている服の内側をゴソゴソして手に持ったものを俺に投げつけて来たのは透明な液体の入った瓶だった。え、中身何これ、まさか危険な液体とかだったりしないだろうな。
「仕事依頼だ、それをアサギの灯台にいるミカンに渡して来てくれよ」
「ミカン? ってお前それ」
「そ、金銀のイベントであったろ? デンリュウが風邪拗らせてミカンが看病してるやつ、その薬だ。今回のは盗品じゃねえから安心しろって」
「いやお前それ俺たちの仕事じゃないだろ」
これはストーリー上で起こるイベントだ。金銀の主人公がジムバッジを求めてアサギジムに向かうとライバルにジムリーダーはアサギの灯台で看病している最中だと言われその後にジムリーダーであるミカンに依頼される形で海を越えてタンバシティで薬を回収するというイベント。これをクリアしない限りミカンとのジム戦ができないため主人公にとっては必須イベントの一つだ。それをなんで俺がしないといけないんだ?
「理由は仕事をこなしてくれた後で言うからさ、頼むよ、な?」