そんなに詳しくないので、話がおかしかったりするかもですが、暖かい目で見守って下さると嬉しいです!では、どうぞ!
俺、斎藤 日向(さいとう ひなた)は、男に生まれたことで、女の子が欲しかった両親から虐待を受けていた。
少し前、父の会社が倒産し、多大な借金を負うことになった。俺はザマァみろと思う半分、自分達の生活はどうなるのだろうと不安だった。
しかし、その考えが甘かった。両親は揃って逃げたのである。どこに行ったのかももちろん知らない。ここまでやるかと失望し、絶望した。
そして現在、俺は借金取りに苦しめられていた。
「おい!いい加減出てこいやゴラァ!そろそろ借金返しやがれ!」
と、父が借金をしたお偉いさんに毎日ドアの向こうから怒鳴られていた。
「っ...!!」
毎日見張られているせいで、外にも出られず、家の食材も尽き、水道なども止まり、どうしようも無かった。
「くそっ!また居留守かぁ?父親も子供も、ろくでなしだなぁ。ったくよぉ。」
と、声が遠くなっていった。
どうやら今日は諦めてくれた様だ。
少し安心したのか、眠たくなったので、俺は寝ることにした。
(喉乾いた...水...飲みたいなぁ...)
そう思いながら、俺はまぶたを閉じた。
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「っ!...ここは?」
俺は目を覚ますと、いつの間にか見知らぬ場所...いや、見知らぬ空間にいた。
「家じゃない...よな...まさか、あの借金取りに拉致された!?」
「いいえ、違いますよ。」
と、俺が色々考えているとき、目の前に座る見知らぬ女性にそう言われ、
「ここは死後の世界です。私は、あなたに新たな道を案内する女神。斎藤 日向さん。あなたは本日午後15時56分に亡くなりました。辛いでしょうが、あなたの人生は終わったのです」
と、女神様に唐突に告げられた。
「...なんで死んだのか、聞いてもいいですか?」
半分分かってはいるが、やっぱり確証が欲しかったので、そう聞いた。
「簡単に言えば、疲労です。あなたは飲食もできず、何日も家にこもっていたので、体が限界だったのでしょう。」
やはり、俺はあの眠りで永遠に眠ってしまったのだ。でも、もう自殺も考えてたし、別にいいか。そんな事を考えていると、女神様はまた話し出した。
「そこで、あなたには、いくつかの選択肢があります。それは、このまま日本で赤ん坊として生まれるか。天国的な所で、一生ひなたぼっこをするか。」
うーん、もう日本は生まれ変わってもまたこんな人生なら嫌だしなぁ。天国行く気だったけど、何?一生ひなたぼっこって。それも嫌だな。
俺が悩んでいると、女神様は続けた。
「両方嫌、ですよね?そんなあなたに、一つ良い話があります。ある異世界に、チート能力を持って転生するというのはどうでしょう?」
ぶっ飛んだことを言ってきた。
「まぁ、前の案よりはマシ...か。で、チート能力ってなんですか?」
「...よくすぐに受け入れられますね。コホンッ!チート能力というよりは、何でも一つ願いを叶える、という方が正しいですね。」
ますます意味が分からないのだが。
「例えば、伝説の剣を持っていく、最強の魔力を持つ、イケメンになる、など、一つ願い通りな自分になって転生するのです。」
「なるほど。それ結構魅力的じゃないですか!じゃあ、それにします。」
「...かしこまりました。では、願いを一つ選んで下さい。」
願いを一つか。こういう時、普通ならどれにしようか迷うはずだ。なぜなら、全て魅力的だからだ。
だが、俺は小さい頃から、ある願いがあった。いや、ある意味後悔というべきか。だから、もう願いは決まっている。
「俺を...女にしてください。」
その言葉に、少し女神様が驚いたが、すぐに表情を戻し、
「..かしこまりました。異世界ではあなたの人生に祝福があることを願っています。」
女神様がそう告げると、俺の周りに魔方陣みたいなものが浮き出、突然体が宙にうきだした。そのまま、遥か上空へ飛ばされ...
また見知らぬ空間に...いや、見知らぬ場所にいたのだった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!他にも1作品投稿しているので、投稿頻度はそんなに高くはないと思いますが、これからもよろしくお願いいたします!では、また次回!