Phantasy Star Convergencer ~PSCg~   作:Father Bear

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第2話~邂逅~

瞼の奥に光を感じた。

 

 

 

「んっ…」

 

 

 

機械的な明かりの中で、フェレーナが目を覚ます。どうやら眠ってしまった様だった。

 

フェレーナは周りを確認し、俯く。そして自覚する。「寝てしまった」のだと。

 

 

 

「そっか…私寝ちゃったんだっけ…」

 

 

 

よいしょっと、と声を出しながら立ち上がる。一応身体に異常が無いか調べてみるが、どうやら何も無いようだった。一先ず、安堵する。

 

 

 

「はぁーっ…」

 

 

 

思わずため息が零れる。

 

 

 

「とりあえず…ここから出なきゃ!外じゃ私を探して警察とかが動いてるかもだs…」

 

 

 

よく冒険モノのゲーム等にある、"さぁいざ出発!"の如く勢いで身体を回すと…

 

 

 

ガ ツ ン ッ

 

 

 

「っ~~~!?!?」

 

 

 

金属製の様な何かがフェレーナの脚を直撃する。この痛みを後に本人はこう言う「いい音した」だそうな。

 

 

 

「いっっ……った~!!もうっ…何なのよ…」

 

 

 

回した身体を元の方向に戻して、自らの脚の襲いかかってきたモノの正体を視界に捉える。

 

 

 

「………え?」

 

 

 

ソレは、"壁にもたれて座り込んでおり"、原形を留めている事は一目でわかった。状態もよく、よく目を凝らさなければ分からなかったろう。フェレーナが何を見たか?それは…

 

「キャストの…死体……」

 

 

 

艶のある灰色の鋼を有すキャストの亡骸がそこにあった。

 

 

 

 

 

 

死体に手を翳す。すると、手の甲に電子ウィンドウが浮かび上がる。そこには心電図の様な映像が写し出されていた。

 

これがもし死体ならば、これはもはやアークスの手には負えない。ミッション中の戦死であるならば勿論、死なせてしまった本部が責任を負わなければならない。「なぜその様な危険な任務を発行したのか」、等々その対応に当たらなければならないのだから。

 

そう、つまり「民間での死亡事故はアークスではどうにも出来ない。」例え死亡したのがアークスであっても。

 

 

 

「さてさて…診断結果は?」

 

 

 

・判定《死亡》

 

(死亡推定時刻《不明》)

 

 

 

「やっぱ死んでるか~…って、はい…?」

 

 

 

死亡推定時刻が不明。教科書には載っていなかった判定結果がフェレーナの脳裏を駆け巡る。

 

 

 

「えぇ~…?もう何コイツ気持ち悪い…」

 

 

 

死体から手を退け、ウィンドウを閉じる。

 

 

 

「なんでこんな所に…ってか私、死体蹴っちゃったんだ…ごめんなさい~っ…!」

 

 

 

灰色のキャストはまるで昼寝でもしているかの如く、その場にいた。

 

しかしわざとではないといえ、蹴ってしまった事には流石のフェレーナも堪らず死体に向かい謝罪した。…ドン引きしながら

 

 

 

「なむなむ……」

 

 

 

刹那

 

 

 

ピッ

 

「へ?」

 

 

 

死体から妙な"音"がした。例えるなら、リモコンで機械の電源をONにする時に鳴る様な音が。

 

静寂を打ち破ったその音は、フェレーナの頭の中を揺れ動かすには十分な威力であった。

 

 

 

「うぇえ…?今度はなにぃ…」

 

 

 

フェレーナは驚きのあまり腰を砕かれてしまい、その場にへたり込む。

 

その瞬間だった。フェレーナは驚くべきモノを目にする。

 

 

 

魂が抜けているはずの身体から"光"が見えた。

 

 

 

 

 

 

やがてその"光"は収束し、キャストの身体を包み込む。すると…

 

 

 

「ん…?あれ、色が…」

 

 

 

今まで灰色だった鋼の身体は、観賞用の薔薇の様な美しい紅色に染まりあがった。

 

 

 

「私は…」

 

 

 

「っ!?!?」

 

 

 

死体…いや、死体"だった"キャストが突然口を開いた。"私は"と。

 

 

 

「生き返った…????」

 

 

 

フェレーナの脳内はもはや吹き荒れる嵐の様なモノでぐちゃぐちゃにされていた。

 

自身で死亡を確認したモノが動き出したのだ、無理もないであろう。

 

 

 

「あなた……誰?」

 

 

 

フェレーナは、そのキャストにそう質問を投げ掛ける。なぜそんな質問をしてしまったのかはフェレーナ自身でさえわからない。

 

そしてその言い放ったその言葉は、キャストの口を開かせる材料としては十分であった。

 

 

 

「私は…いや…」

 

 

 

そのキャストは頭部をフェレーナの方に向かせ、しばらくフェレーナの顔を見つめこう言った。

 

 

 

「"俺"の名前は…エリザベスだ」

 

 

 

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