提督が鎮守府より“出撃”しました。これより艦隊の指揮に入りま………え? 作:夏夜月怪像
エムおばさん、聞いて!
私の小説を面白いって読んでくれる人がいるの!(by ド○シー)
「ご主人様の……相棒?」
自らをフィリップと名乗った、漣より少し歳上と思われる少年の発言に対し、漣は眉を
「まぁ…今日が初顔合わせだし、君も翔太郎から話を聞いていないから、怪しむのも無理はない」
少しばかり警戒している漣の反応を当然であると受け止めながら、フィリップは漣をソファーへ促す。
「掛けてくれ。新しい事務所の仲間を、僕にも歓迎させて欲しい」
「ど…ども………」
翔太郎とはまた違う、ミステリアスな雰囲気を纏ったフィリップの言動に戸惑いつつも、漣はソファーに腰掛けた。
「………ん?」
ふと、ホワイトボードを眺めてみると、そこには沢山のことが箇条書きされていた。
深海棲艦や艦娘のこと。
艦娘と同名の軍艦、その歴史と繋がりについて。
中には、旧日本海軍と現在の新生日本海軍との比較表なども書かれていた。
「綾波型駆逐艦《漣》。元赤塚鎮守府所属、《海上の脚本家》と讃えられた海軍中将・沼田統也の初期艦にして艦隊のムードメーカー……。その明るさや急時の際の判断能力の高さから、多くの仲間に慕われていたんだね」
「ッ!!?」
急に何を言い出したかと思えば……
フィリップは、話してもいない『漣の半生』をスラスラと暗唱。それに対する感想まで添えてきた。
「その後については……君が直接、翔太郎に話すまで伏せておこう。一度調べ始めると、その全てを知りたい欲求に駆られてしまって、抑えが効かなくなってしまうのが僕の“悪い癖”なものでね」
そこまで言うと、フィリップは漣と目線を合わせる。
「君が受けた傷は簡単に癒えるものではないかもしれない……でも彼は、それを百も承知だ。後は僕らが…君が、僕の相棒を信じてくれれば充分だ」
その暖かな言葉と眼差しは、翔太郎と同じ温もりを持っていて。
漣は小さく頷き、その言葉を信じることにした。
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「どうやら、心配要らなかったみてーだな?」
「あっ!ご主人様?所長サン!」
「ただいまぁ〜」
そこに、志穂理との話を終えた翔太郎と亜樹子が戻ってきた。
「ありゃ?フィリップくん!もう漣ちゃんと仲良くなったの?」
「その『仲良くなった』という定義が、亜樹ちゃんの判断基準に該当するかは、まだ検討の余地があるけど……とりあえず、君の相棒であることは認めてもらえたよ。翔太郎」
そうか、と翔太郎は朗らかな笑みを浮かべ、漣にも微笑みかけた。
「焦らなくていい。少しずつ……お前が大丈夫だと思えるペースで進めば良い。俺たちは、ちゃんと待ってるから」
翔太郎の言葉に、漣はまた泣きそうになる。
しかし、すぐに涙を拭い。
「漣の本気、必ず見せたげるからね?ご主人様!♪」
にかっと笑った。
「その意気だ♪………さてと」
そう言うと、翔太郎の目付きはキッと鋭くなる。
「捜査の進み具合は、あまり良くないようだね?」
「ああ……何しろ、現役軍人の捜索に加えてドーパントの捜査だ……。こいつぁ、また骨が折れそうだぜ」
そこまで言った後。翔太郎はフィリップにこう告げた。
「『検索』……頼めるか?相棒」
ハイ、また半端なところで切りますスミマセンm(_ _;)m
次回、本作初の『検索』!