提督が鎮守府より“出撃”しました。これより艦隊の指揮に入りま………え? 作:夏夜月怪像
僕の世界の全てを変えた。
だが……その時、此処に残ったものは希望か、絶望か……
街中に現れた怪物・アンデッドを撃退し、一息ついていた始と艦娘たち。
だが、そこへ始が『剣崎』と呼ぶ青い騎士が現れ、始に襲いかかった。
「ちょ……ちょっと待ってよ!?」
カリスと激しいぶつかり合いをする騎士・剣崎を止めようと、鬼怒は羽交い締めにかかった。
「鬼怒!?止せ!!」
「提督は黙ってて!よく知らないけど、その見かけだとあんたも仮面ライダーなんでしょ?なんで提督を攻撃してるのよ!?」
説得を試みるも、剣崎の耳にはまるで届いていない様で。
「フウウ……!ウアアアアァァっ!!」
「キャアっ!?」
「鬼怒ちゃん!!」
剣崎の剣戟を受け、鬼怒は傷を負ってしまった。
「鬼怒!!……クッ!剣崎、《ジョーカー》の力を抑えられていないのか……!?」
(え……ジョーカー?)
カリスの呟きに、秋雲は《ジョーカー》という単語が引っかかった。
その時
「まったく……遠征から戻ってみれば、何なんだ?この状況は」
長身に銀髪、左頬の傷にパイプ、白い軍服と艤装が特徴的な艦娘が現れ、剣崎に向けて発砲した。
「っ!!ガングート!」
「その声……貴様、提督か?なんて奇妙な格好をしとるんだ」
「ごめんなさい、ガングートさん!今は説明してる暇が無いんです!」
鳥海が詫びると、「分かっている」とガングートは返し。
「コイツは私が外へ誘導する!貴様らは、早いとこ工廠へ避難しろ!!」
「…すまん!」
ガングートが剣崎の注意を引きつけている隙に、カリスたちは工廠へ向かい、鬼怒を入渠室へ運び込んだのだった。
―――同じ頃。
鎮守府からほど近い海岸にて、不気味なローブ姿の怪人が立っていた。
『遂に……二人の【JOKER】が揃った……』
『両者が戦い……どちらかが倒れ、封印された時……』
『世界はリセットされ……新たな【バトルファイト】が始まる……』
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【SPIRIT】
鬼怒を入渠室に入れた後、カリスは秋雲たちの前で《ハートの2》を使い、ヒューマンアンデッド―――すなわち相川始の姿となった。
「え……?司令官さん、今のは……?」
「鳥海、ゴメンだけどその件はまた後で。―――提督、あの剣崎って人について教えてくれる?」
始の秘密を聞いた後ということもあり、秋雲はこの場の誰よりも冷静になろうと努めていた。
それを感じ取り、始も応えることにした。
「―――奴の名は剣崎一真……またの名を《仮面ライダーブレイド》だ」
「仮面ライダー……ということは、剣崎さんも……?」
扶桑が尋ねると、始はゆっくりと頷いた。
「ああ。奴もアンデッドだ………だが、元は人間だった」
「え!?」
皆が驚くのも無理は無い。
始が実は人間ではないということだけでも驚きなのに、人間が怪物になるという、SF小説みたいな話がある訳ないと思っていたのだから。
皆が落ち着くのを待ってから、始は語り始めた。
人ならざる己と、かつては
「53体のアンデッドによって行われるバトルロイヤル……《バトルファイト》。勝ち残った者には“万能の力”が与えられ、世界を支配することが出来るという」
「53体……まるでトランプみたい……」
「―――だが……【
「なるほどな……。あの男は、自ら
始が説明している途中、剣崎改め、ブレイドを振り切ってきたガングートが輪に加わり、始は頷く。
「ああ……アンデッドが2体いれば、戦いは終わらない。そして剣崎は、二度とバトルファイトが始まらないようにと、俺たちの前から姿を消した。俺が……人間たちの中で生きるように告げて」
「そこまでした人が……どうして?」
そう……
ここまでの話だけを見れば、剣崎という人間は自己犠牲を以て、始やこの世界を救った英雄的人物である。
それほどの人物が、何故救った相手を襲わねばならないのか。
「バトルファイトを管理する
「そいつを倒すことは出来んのか?」
ガングートが尋ねると、始は静かに首を横に振った。
「奴はバトルファイトというシステムその物。倒すことは出来ない……」
「そんな……」
すると、始が急に外へ向かって歩きだした。
「司令官さん?何処へ……?」
鳥海が尋ねると、始は歩みを止めた。
「剣崎が近くに居る以上……これ以上留まるわけにいかない」
「それって、つまり……」
「ああ……提督を辞職して、なるべく遠くの地へ移ろうと思う」
中途半端に切るの、アンタほんと好きねぇ?(誰目線やねん)
次回、新たな敵が乱入&誰かが何かに目覚める!?