提督が鎮守府より“出撃”しました。これより艦隊の指揮に入りま………え?   作:夏夜月怪像

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剣編、決戦!!

立ち向かえ、ヒーローズ!!


39話 : 『切り札』は君の中

迫り来るダークローチとゲルニュートに対し、ブレイド・キングフォームとカリスは武器を手に迎え撃つ。

 

「ふん!」

「はっ!」

 

ブレイドの頑強さとカリスの手数の多さは、群がる怪人軍団をものともしない。

 

「あのさ!橘さんに、カードを勝手に持ち出したこと謝っといて!」

 

敵の攻撃を往なしつつ、カリスに頼み事をするブレイド。

 

 

14年前の戦いの後、一真は変身用のベルト・ブレイバックルとブレイド用のカードを返納していた。

 

だが、【統制者】に操られた際、新人類基盤史研究所《NEO BOARD》に保管されていたツール一式を持ち出していたのだ。

 

 

「それが無ければ、お前を助けることも、被害を抑えることも遅れていた。結果オーライって奴だ」

 

ソカァ(そうか)アタァ(あとは)ムッキ(睦月)コタオ(虎太郎)、それからヒロシ(広瀬)サニモ(さんにも)…」

ケンタキ(剣崎)

 

心配や迷惑をかけてしまった、沢山の仲間や恩人の名を次々と挙げていくブレイドに対し、カリスが呼びかける。

 

 

「皆に話したいことが山ほどあるとは思うが、それは後にしよう。今は此処で奴らを食い止め、倒すことが先だ!」

「そうだな!お前と居られるだけで、俺は嬉しいッ!!」

 

 

巨大な剣・重醒剣キングラウザーを振るい、ブレイドは雄々しく戦う。

 

カリスの身軽で、踊るような動きとは対象的な、まさにキングの名に相応しい堂々とした姿であった。

 

 

「っ!剣崎!!」

 

途中、ブレイドに倒されながらも微かに息のあったゲルニュートが背後に迫るが、気付いたカリスがアローで射抜き、トドメを刺した。

 

「悪い!」

 

礼の言葉をかけるブレイドだったが

 

「っ!始!!」

 

カリスが仕留め損ねたダークローチが、カリスの背後に飛びかかった。

 

だが、そこへブレイドが回り込み、背中を盾にしたことで不意打ちを防ぐ。

 

「ドリャアッ!!」

 

お返しの左ストレートで、ダークローチを吹っ飛ばした。

 

「…すまない!」

「気にすんな」

 

 

すると、新たに現れたダークローチとゲルニュートが二人の背後に襲いかかった。

 

 

しかし……ブレイドは左腕で、カリスはカリスアローの刃で、振り向くこと無く攻撃を受け止めた。

 

『ッ!!?』

 

信じられない展開に驚く怪人たちに、二人の騎士は反撃の一撃を食らわせる。

 

 

そして

 

「剣崎!!」

「オォ!!」

 

 

一閃。

 

王者と戦士、二つの刃が大群を斬り伏せ、撃破した。

 

 

「やったな!」

「ああ。次、行くぞ」

 

そう言って、秋雲たちの下へ向かおうとするカリスに対し。

 

「あっ!そうだ、始!今度発売()た写真集、見たぜ。良い()を撮るようになったじゃねえか?」

 

手でカメラの形を作り、空を眺めるブレイド。

 

「っ!見たのか!?というか……知ってたのか!」

 

突然の話題に動揺するカリス。

 

「ああ。けどお前、勝手に(ヒト)の名前をP(ペン).()N(ネーム)に使うなよなぁ〜?」

 

「ッ……そうか……」

「あ、オイ!……ったく。無愛想なのは相変わらず、か」

 

 

恥ずかしさのあまり、素っ気無い態度で先を行くカリスに対し、ブレイドは苦笑いしながらも後を追うのだった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

一方、開戦の火蓋を切った秋雲と那珂、風雲は重巡リ級を操る【統制者】と戦っていた。

 

 

「ひゃあんッ!」

「うわっち!?」

「キャアアッ!!」

 

元々耐久力と火力の高さが特徴の重巡リ級であるが、【統制者】が操ることで全体のスペックが強化されているのか、エリートクラスの力を発揮。秋雲たちを圧倒していた。

 

 

「秋雲ちゃん……大丈夫…?」

 

「ちょ……っと、ピンチかも?やっぱ、ムチャしたからかな……力が出ない……」

「そんな……!」

 

その様子に対し、【統制者】は異変を見抜いた。

 

「貴様……魂が消滅しかけているな?―――そうか。艦娘としての生命力を削ることで、【JOKER】たちの暴走を抑え込んでいるのだな」

 

「!!」

 

それを聞いたとき、風雲と那珂は驚愕した。

 

秋雲が、提督たちを助けるために命を削っている?

 

ということは、このままどんどん衰弱していけば……

 

 

「駆逐艦秋雲。貴様の命が燃え尽き、消滅したその瞬間、【JOKER】は再び暴走を始める!所詮、貴様たち軍艦の亡霊に……《始祖の無い生命》に、運命を変える力など有りはしない!!」

 

 

【統制者】の嘲りに、悔しさから涙を流す那珂と風雲。

 

……しかし、秋雲は立ち上がり、言い放った。

 

 

「……運命運命、喧しいっての!なに?お宅ってばベートーベン推し?」

 

「そうだよ……艦娘は軍艦(フネ)の記憶を引き継いで生まれた人とか、艤装に適合した人みたいに『血の通った人』ばかりじゃない。文字通り、残りカスから生まれた艦娘(タイプ)も確かに居るよ……《拾われし者(ドロップス)》なんて、皮肉っぽい呼び方されてるけどね」

 

「秋雲ちゃんも…なの…?」

 

恐る恐る尋ねる那珂に、秋雲は黙って頷いた。

 

「ゴメン……あたし、那珂ちんみたいな度胸の無いビビリだからさ?ガンちゃんが提督に打ち明けたときも、怖くて言えなかった……」

 

でも

 

「このバカがほざいた、艦娘を全否定する亡霊発言にはガマン出来ねえワケよ!!」

 

「艦娘に始祖が無い?元がフネだから命が無い!?ロクにゲームのシナリオも管理出来ねえド三流が偉そうなこと言ってんじゃないよッ!!あたし達は生きてる……艦娘として!一人一人が命を!心を持った《人間》なんだ!!!こんな所で、倒れるなんて絶対に嫌だァァァっ!!!!」

 

 

「無駄な足掻きを……」

 

主砲を放とうとした、その時。

 

秋雲と艤装を包むように、柔らかな光が発生した。

 

否、秋雲だけではない。

 

那珂や風雲、ガングートたち戦闘中の艦娘たち一人一人を光が包み込んだ。

 

 

「……?」

「これは……いったい……?」

 

「馬鹿な……!こんな…こんな事が……!?」

 

 

【統制者】が動揺しているうちに、光は収まり。

見ると、秋雲たちの手には数枚のカードが握られていた。

 

「コレ……提督たちのカードと似てる…」

 

 

そこに描かれている物……それは《舟を従えた女騎士》《艤装を象った動植物》《トランプのスートを模した錨のマーク》だった。

 

 

さらに、艤装の一部にブレイドたちのラウザーを模したスロットやカードのホルダーが追加されていたのである。

 

 

「秋雲ちゃん!これって……」

「……?あれ?体が、ダルくない…むしろ、体力マシマシ!?みたいな!?」

「ホント!?」

 

今、新たな奇跡が……新たな『切り札』が生まれた。




かなりムリヤリな展開になってしまいました(土下座)


だが私はあやm

次回、新たな力を使いこなせるか?
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