提督が鎮守府より“出撃”しました。これより艦隊の指揮に入りま………え?   作:夏夜月怪像

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遠征先にて、たまたま奇妙なパスケースを見つけた時雨。

交番に届けるべく部屋を出ようとしたのだが、玄関を開けた先は未知の世界へと変わっていた‥‥‥


61話 : イッツ・ア・タイム・デザート

「‥‥ふえぇっ??」

 

目の前に広がる光景に対し、時雨は思わず困惑の声をあげた。

 

空にはオーロラが輝き、朝焼けにも夕焼けにも見える幻想的な雰囲気を漂わせ。果てしなく広がる砂漠の他には、グランドキャニオンの様な巨大な岩山がいくつもそびえている。

 

 

「なんで、鎮守府の中に砂漠が‥‥‥」

 

 

夢でも見ているのかと思い、左腕を(つね)ってみるも

 

 

「‥‥痛い」

 

つまり、これは夢ではない。

 

自分は、ただ落とし物であろうパスケースを交番に届ける為に部屋を出ようとしただけなのに‥‥‥

 

 

どうしたものかと立ち尽くしていると、何か軽快なメロディが聴こえてきた。

それと同時に、何も無かった筈の地面に“線路”が敷かれ。

 

 

「‥‥ええぇえっ!?」

 

 

さらに、その線路の上を一台の電車が走ってきたのである。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

謎の電車が停車した事で、時雨は目の前の出来事に対して必死に考えようとした。

しかし、疲労に加えて信じられない事が立て続けに起こったことで、頭の中がパンク寸前となり、気絶しそうになってしまう。

 

『主‥‥我が主!』

「‥‥はっ!」

 

だが、そこへシカイマジンが時雨の意識に呼びかけたお陰で、どうにか持ちこたえた。

 

『如何なされた?此処は《時の狭間》‥‥普通の人間が容易に踏み入れる空間ではありませんぞ?』

 

「時の‥‥狭間?それって、どういう‥‥」

 

 

「あっ!?お前、さっきの!!」

「へ?‥‥あっ!」

 

聞き覚えのある声に呼びかけられ、振り向くと。

 

目の前の電車の、何両目かの乗降口から、赤鬼のような姿をした「恩人」―――モモタロスが顔を出していた。

 

 

 

「本日も、デンライナーをご利用いただき、ありがとうございまーす!御用がある時は、客室乗務員のナオミが承りますので、どうぞ気軽にお声がけ下さい!」

 

 

モモタロスに促される形で電車‥‥《デンライナー》に乗車した時雨とシカイマジンは、モモタロスの仲間であるウラタロス、キンタロス、リュウタロスとの挨拶も済ませた後、《時の砂漠》とも呼ばれるこの空間へ迷い込んだ経緯を話した。

 

 

「パスを遠征先で拾った?」

「うん。最初はただのパスケースかと思ったんだけど、この電車やモモタロスさん達と出会った理由が、全部このパスにあるのなら納得出来る。モモタロスさんが僕たちの鎮守府に来たのも、これを探してたからだよね?本当なら、もっと早く返さなくちゃいけなかったのに‥‥遅くなってごめんなさい」

 

ハンカチでパスを軽く拭うと、時雨は両手で丁寧にパスを差し出した。

 

「某めからも謝罪を。‥‥ただ、もし許していただけるなら、どうか我が主にだけは寛大な処置を願いたく‥‥」

 

「‥‥‥‥」

 

時雨とシカイマジンが深々と頭を下げる中、モモタロスたちは黙り込んでしまう。

 

‥‥が、次の瞬間。

 

 

「っ‥‥ぐっ‥‥くうぅ‥‥」

「グス‥‥ク‥‥ふぐぅう‥‥!」

 

 

「「‥‥‥え??」」

 

モモタロスら4イマジンは、一斉に泣き出した。




かーなーり、試行錯誤した結果。

こうなりました((殴


次回の展開、果たして何がどうなるのか?

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