提督が鎮守府より“出撃”しました。これより艦隊の指揮に入りま………え?   作:夏夜月怪像

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長いことお待たせして申し訳ありません、続きであります。


64話 : 願いを借る侵略

モモタロス達との出会い、そして鎮守府内での騒動から一夜明けて。

 

汪曲刻鎮守府の食堂は、これまでに無い明るさと賑わいを見せていた。

 

「間宮さん、おかわりちょうだーい!」

「はーい!」

「リュウタロス提督、食べ過ぎは良くないですよ?」

「だって、間宮さんのご飯おいしいんだも〜ん」

 

「美味い!!ウマイでーッ!」

「キンタロス提督は、もう少し落ち着いて食べて下さぁ〜いっ!!」

 

「ウラタロス司令官、この後の遠征についての相談なんですけど‥‥」

「ふぅん‥‥作戦の難易度と、出撃予定の娘たちの熟練度の釣り合いが取れていないね。編成の変更は出来るかな?」

「はい、少し急げばなんとか」

「それじゃ、早速始めようか。釣りの基本は良い釣り場と竿選びから‥‥。過去の出撃記録は一通り見せてもらったけど、前任者はかなりの脳筋だったみたいだねえ」

 

本来、《提督》と呼ばれる者は一つの鎮守府に一人在籍しているのが基本なのだが‥‥此処、汪曲刻鎮守府は異例中の異例と言える状態であった。

個性的過ぎる容姿と性格、素性も知れない怪人4人組が、大本営より正式に《提督》として認められ、着任したのである。

 

「だ・か・らッ!!俺は誰も脅してねえし、イジメたりしてねえっつうの!!」

「やらかした奴は、みんなそう言うんだよ」

「いや、こんな見た目で艦娘にちょっかい出す奴とか居ねーだろッ!!」

 

当然ながら、鎮守府内の艦娘全てが彼らを受け入れている訳ではない。特に、時雨を守る為だったとは言え、鎮守府で大暴れしたモモタロスは今だに警戒されており、艦娘に対して暴力を振るったのではないかという疑いの目を向けられていた。

 

そんなモモタロス達の様子を眺めながら、時雨と白露、シドは和んでいた。

 

「おかしいよね。初めて会って、まだちょっとしか経ってないのにさ?なんかずっと前から、こうだったみたいな気分になっちゃう」

 

白露の呟きに対し、時雨も小さく頷く。

 

「そうだね。うん‥すごく不思議な気分だよ」

「この穏やかな時を確たる物とする為にも、某が尽力致します。我が主」

「ん‥‥うん、ありがとう‥シド」

 

決してブレる事の無いシドの姿勢に対し、時雨は穏やかに微笑み、白露も苦笑いを浮かべるのだった。

 

そこへ、尋問が済んだらしいモモタロスが、寛ぎに来た。

 

「ぶはぁ〜‥‥疲れたぁ。ったく‥どいつもこいつも人を悪者呼ばわりしやがって」

「だ‥大丈夫で御座るか?モモ殿」

 

心底くたびれた様子なので、心配になって呼びかけるシド。

 

「んあ?あー、気にすんな。これくらい屁でもねーョ」

「さ‥左様に御座るか‥‥」

 

「‥‥」

 

一息ついたところで、時雨は改めてシド達に疑問を投げかけた。

 

「シド、モモタロス。君達イマジンは、未来から来た存在だと言っていたね?肉体が無いから、実体を得る為に取り憑いた人の望みを聞いて、契約を交わす‥‥とも」

「‥シカり」

 

「昨夜のイマジンの言動を思い返してみたけど、彼は本当に契約者の望みを聞いたのかな?僕には、とてもそうは思えない!」

 

時雨の真剣な眼差しを見て、モモタロスは静かに息を吐き、シドは黙って俯いた。

 

「‥‥馬鹿正直に契約を果たそうとする奴なんざ、シカ公とかクマ公みてーな変わり者ぐらいだ。ほとんどの連中は、契約の内容と記憶が繋がりさえすりゃ後はどうだって良いのさ」

 

「何しろ、望みを聞くってのは《過去の時間》に跳ぶ為の手段でしかないんだからな」

「えっ‥‥過去‥‥?」




かーなーり、中途半端な所で切っちゃいました(泣)

次回、逃したイマジンが遂に動く!?
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