提督が鎮守府より“出撃”しました。これより艦隊の指揮に入りま………え?   作:夏夜月怪像

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長々と考えて、それでも文字に著す事を怖れる事を繰り返し。

なんとか書く事が出来ましたm(_ _;)m


65話 : 艦隊抜錨!!目指すは過去!?

イマジンが取り憑いた人間の望みを叶えるのは、過去へ跳ぶ為────

モモタロスから話を聞いた時雨と白露は、思わず耳を疑った。

 

彼の言葉を信じるなら、イマジンの大半が、契約者を自分の目的を果たす為の道具程度にしか見ていないという事になる。しかし‥‥契約を交わし、望みを叶える事が過去へ跳ぶ為‥‥即ち、時間を越える為の手段であるならば、契約を完了する為の「条件」を満たさぬ限り、イマジンの目的は叶わない筈。

 

「ねぇ、モモタロス。さっき、『契約者の望みと記憶が繋がりさえすれば、後はどうでも良い』とか言ったよね?それって、どういう事?」

 

白露の問いに対し、モモタロスが答えようとしたところでシドが挙手。

 

「失礼ながら、某が代わってお答え致します。まず、第一に‥‥この世の理は“時間”と“記憶”によって成り立ち、守られております。それは、我らイマジンも同じ」

「姿形は勿論‥‥契約者から承る望みも、過去へと跳ぶにも、記憶に依存しているのです」

 

「時間と、記憶‥‥」

 

「シカり。その為、契約者の望みとそれに関する記憶が強く繋がりさえすれば、最後まで契約を完了せずとも、契約者の記憶に関する時間(かこ)へと渡る事も出来るので御座います」

「‥‥要するに、だ。辻褄さえ合ってりゃ、望みの叶え方が多少無茶苦茶でも、過去へ行くには何も問題無ぇってコトだ」

 

「!!?」

 

モモタロスがシドに対し「センパイが話してんだから急に割り込むんじゃねえ!」と文句を言い、シドが「も、申し訳御座いません‥‥」と詫びている横で、時雨たちは情報の整理を始めた。

 

まず、イマジンが過去へと跳ぶには、契約者の過去の記憶が必要不可欠であり、鍵となる記憶を引き出す為に「どんな望みも叶えてやる」と話を持ちかける。

 

これだけでも充分悪質だが、「内容の辻褄さえ合っていれば特に問題は無い」という話から想像するに、イマジンは契約者の望みを勝手に解釈し、自分のやりたい様に行動して、強引な形で契約を終わらせようとする自己中心的なゴロツキ同然の存在らしい。

 

‥‥と、此処で改めて疑問が浮かんだ。

 

「モモタロス達やシドは、イマジンなのにどうして僕達を助けてくれたんだい?」

 

モモタロスが漏らした、「時雨が“誰かさん”に似ていて放っておけない」という言葉と関係あるのだろうか?

 

そう思いながら尋ねた、その時。

 

「!!」

「どしたの?」

 

「イマジンの匂いだ‥‥間違いねえ、あのウマ野郎の匂いだ!近えぞッ!!」

「なんだって!?」

「真で御座るか!?」

 

時雨とシドは立ち上がり、モモタロスと共に外へ飛び出した。

 

「きゃっ!?ちょっと時雨、どうしたのよ!?そんなに慌てて!ビックリするじゃない!」

 

 

その途中、時雨の友人の一人である朝潮型駆逐艦《満潮》と玄関前で衝突しかけるも、寸での所でお互いに立ち止まった為、ぶつかりはしなかった。

 

「ゴメン、満潮!事情は後で説明するから!」

「そういう訳で、失礼!!」

「ちょっ、白露まで!?」

 

一言謝ると、そのまま行ってしまった時雨たちを見て、満潮はいったい何事かという疑問を抱くと同時に、時雨たちがまた危険な目に遭うのでは‥‥という不安が生じた。

 

「〜〜〜もう!駆逐艦2隻(ふたり)だけで外に出るとか、不用心でしょうがーっ!!」

 

結局、満潮は時雨たちを追いかけ、そのままレオドンキーイマジン捜索に同行する事になったのである。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『誰よりも強くなりたい』―――追川との契約を完了させるべく、レオドンキーイマジンは鎮守府内外問わず、腕っぷしの強そうな輩を中心に襲っては、痛めつけて廻っていた。

 

「さぁ〜て、と。そろそろ良い具合かなぁ?」

「な‥なに?」

 

「居た!!」

「させねえぞ、ウマ野郎!」

 

ゆっくりと追川に迫るが、そこへモモタロスや白露達が駆けつけ、跳び蹴りと機銃掃射が炸裂する。

 

「ぐあっ!?またオマエらかよ!!」

「過去になんて行かせないんだから!」

 

怒りを露わにするレオドンキーイマジンに対し、啖呵を切る白露。

 

「邪魔する気か?出来るもんなら‥‥」

「やってやるわよっ!!」

 

少し遅れたが、追いついた満潮が連装砲を撃つ。

 

しかし‥‥

 

 

「艦娘の癖に勉強不足だなァ!」

 

なんと、レオドンキーイマジンは自身の羽織ったライオンのマントを翻すと分身を生成。二手に分かれて砲撃を躱した。

 

「なっ!!?」

 

「「契約完了〜〜!」」

 

動揺し、艦娘達の動きが止まった一瞬を突いて、レオドンキーイマジン(ロバ)は分身のライオンと共に追川を基点に《時の扉》を開き、過去へ跳んでしまった。

 

「何何!?今、何が起きたの!?ロバのイマジンがぐにょー!って分かれて、追川さんがパッカーンて割れて!!」

 

突然の出来事が立て続けに起こった為、白露は頭がパンクしかかっていた。

 

「落ち着け!あのウマ野郎は、過去に跳びやがった!!」

「過去??」

 

取り出した《ライダーチケット》を、追川の頭にかざすモモタロス。

 

すると、チケットにはレオドンキーイマジンの姿と《2015.09.17》の「日付」が浮かび上がった。

 

「これは‥‥日付?」

 

イマジンが過去へ跳ぶ、という話は聞いていたが、あまりにも日付が具体的過ぎるので、気になった満潮は聞いてみた。

 

 

「2015年の9月17日‥‥この日付に心当たりは?」

「‥‥忘れるもんかよ。自分(テメー)がどれだけ世間知らずのバカか、思い知らされた日なんだから」

 

「―――俺、ガキの頃から《正義の味方》に憧れててさ。勉強は元々からっきしだったんだけど、運動もパッとしなくてよ‥‥。せめて気持ちだけでも折れないように、真っ直ぐ貫くつもりだった」

 

しかし、そんな彼を耐え難い屈辱が襲う。

 

それが、『深海棲艦』の出現と『艦娘』の導入だったのである。

 

「バカみたいだろ?女同士のドンパチに、男が首を突っ込む必要あるのかってんだ」

 

 

そうした図式に対して不満を抱いた者たちの集まりが徐々に勢力を拡大していき、遂には《艦娘擁護派》だった前任提督を追放。後任として《艦娘蔑視派》筆頭であった片倉が地位に就き、シドやタロウズが現れるまでの間、鎮守府を支配していたのである。




リハビリ混じりの執筆な為、半端な所で切れてしまいました(汗)

次回、デンライナーが時を越える!
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