提督が鎮守府より“出撃”しました。これより艦隊の指揮に入りま………え? 作:夏夜月怪像
いやあ、長かったなぁ〜‥‥色んな意味で(遠い目)
誰よりも強くなりたい―――レオドンキーイマジンにそう望んで契約し、鎮守府内を荒らされ、契約完了と見なされた結果、過去へと飛ばしてしまった追川。
彼の記憶と強く結び付き、イマジンが居る日付が刻まれたライダーチケットを見つめながら、時雨は追川を悲しげに見つめていた。
そんな彼女らに対し、かつての“記憶”と重ねたのだろう、満潮は追川の頬にビンタをかました。
「うおっ!?」
「み‥満潮?」
突然の割り込みとビンタに、驚きの声を上げる時雨とモモタロス。
「‥‥だから何?自分は役立たずだって、独りで拗ねて、ムキになって!《弱い自分》を認めたくないから悪党の手下に成り下がるなんて、それこそ最低でカッコ悪いわよ!!」
「放ったらかしにされるだけが役立たずだと思わないでよ?
この時、満潮は怒り顔であったと同時に、眼に涙を浮かべていた。
これまで、鎮守府の皆を救えなかった過去と別に、時雨を独りにしてしまったかつての『
満潮の悔しさと悲しさ、そして優しさは時雨だけでなく、モモタロスらにも充分過ぎる程伝わった。
「‥‥‥チッ。オメーもオメーで、“侑斗”みてぇな事を言いやがる‥‥」
「?‥ゆぅと??」
モモタロスの呟きに、時雨は尋ねようとしたが
「行くぞ」
この一言に遮られてしまった。
「あの‥‥行くって?」
「決まってンだろ。“
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「モモタロス、此処は‥‥?」
「カンタンに言やあ、デンライナーの操縦室だな」
白露、満潮と共にデンライナーに乗り込んですぐ、時雨がモモタロスに案内されたのはデンライナーの1号車・コントロールルーム。
本当に簡単な説明だが、それ以上に操縦室の内装はシンプルで、一台のバイクが台座に設置され、正面と左右にモニターが備え付けられているのみ。
「ヨシ。時雨、さっきのチケットくれ」
「う‥うん」
受け取ったライダーチケットをライダーパスにセットし、モモタロスはバイク型コントローラー《マシンデンバード》のスロットにパスを挿入。
すると、行き先と言うべきチケットの日付がデンライナーに読み込まれ、さらにデンライナーの駆動が
「‥‥‥!!」
「振り落とされんなよ?結構飛ばすぜ」
デンバードに跨ったモモタロスがハンドルを操作し、デンライナーを運転している間、時雨は考えていた。
「バイクの免許、
【2015年 9月 17日】
世間‥‥否、世界は海に潜み、海の彼方より攻めてくる謎の侵略者《深海棲艦》の脅威に怯えながら日々を過ごしていた。
とは言え、世界は何もしていない訳ではなかったが、通常兵器による深海棲艦の排除・撃退は出来ず、無力に等しい有様だった。
そんな時、2013年に突如として現れた《艦娘》の存在が、状況を変えていった。
だが‥‥人々が艦娘の存在を心強く、頼もしく思う一方で、艦娘の存在を心良く思わぬ輩も、その勢力を強めていた‥‥‥
そして、そんな勢力の下部組織に属するゴロツキに誘われた新米憲兵の一人こそ追川だったのである。
「がっは!?」
「オラ!学校で習わなかったのかァ?先輩の
「ごふっ!?ぁ‥‥っ!!」
当時、士官学校を卒業して間もなかった追川は、高い志を持っていた。今はこんな有様でも、自分を曲げずに、堪えていけば、きっと皆解ってくれると。
自分が皆の手本になって、この状況を変えるんだ‥‥と。
「オイ。まぁだオシオキが足らねえみてぇだ‥‥っ?!」
先程まで散々追川をいたぶっていた先輩分の憲兵とその取り巻き数人の前で、追川の身体から場違い過ぎる砂が溢れ出し。
レオドンキーイマジンが実体化した。
「ハァァアアア‥‥」
「うっ‥‥ウワァァアアアアッ!!?」
「かか、かっ怪物だああぁぁあっっ!!!」
「ヒイイィィィ〜〜〜〜ッ!!」
追川がその場に倒れ込むと、レオドンキーイマジンはそれを置き去りに基地の広場へと移動。
「さあ〜ぁて‥‥っとぉ!!」
狐の尻尾を模したブーメランを投擲、鎮守府の施設を無差別に破壊していく。
当然、鎮守府内と周囲は大混乱。艦娘も整備士も、民間人も大騒ぎで避難に見舞われた。
「‥‥んん?」
その時。
場違いな程に軽快なメロディが聴こえてきたと思いきや、空の彼方から赤いヘッドの列車・デンライナーが現れ、そこから時雨とモモタロス、そして白露と満潮が降りてきた。
リハビリも兼ねてるので、またも切り悪くて申し訳ありませんm(_ _;)m