提督が鎮守府より“出撃”しました。これより艦隊の指揮に入りま………え? 作:夏夜月怪像
「またお前らか!!」
心底鬱陶しそうに声を荒げるレオドンキーイマジンを余所に、艤装を展開した時雨と満潮が連装砲を構える。
‥‥が、此処でもモモタロスが割り込む。
「ちょ、何勝手に前に出ようとしてるのよ!」
「うるせぇ!時雨とミンチ女は引っ込んでろ!」
「ミ、ミンチぃ〜ッ!?」
モモタロスのあまりに乱暴な呼び方に対し、満潮は顔を真っ赤にして肩を震わせながら声を荒げた。
「そういうバカ鬼のアンタこそ、ちょっと腕っぷしに自信があるだけの見掛け倒しなんじゃないの!?もしそうじゃないって言うんなら、証明してみなさいよっ!!」
ところが、モモタロスは「ほぉ?」と言うだけで、それほど怒りはしなかった。
むしろ「そのセリフを待ってた」と言わんばかりに嬉しそうだ。
「そこまで言われたら、見せなきゃ失礼ってモンだよなあ?」
(ひょっとして‥‥ニヤけてる?)
満潮とのやり取りを見て、心配そうな様子の時雨を気にする事無く、モモタロスは1本のベルトを取り出すと、勢い良く振るって腰に装着。
「おう、ウマ野郎。テメェも目ん玉ひん剥いて、よく見とけ?俺のカッコイイ変身をなぁ!」
ベルトに備わった、赤いセレクター・スイッチを押すとバックルが赤く輝き。
デンライナーの発車メロディと同じ、明るい、陽気な待機音が流れ出した。
「変身!!」
《SWORD-Form》
ライダーパスをベルトにかざし、読み込ませた瞬間。モモタロスの体を光の欠片が包み、その姿を変えていく。
「!?」
「わぁ‥‥!」
黒地をベースに、胸と背中にレールを模した銀のラインが走るライダースーツとマスク。銀のブーツと白いアームカバーに身を包むと、その上から上半身にアーマーを纏った。
そして、仕上げに赤い桃型のパーツが頭部に現れると、それが真っ二つに割れて鬼の面を象ったマスクとなり、変身完了。
「なっ!?お前、電王だったのかよ!!」
────
その定めを壊す
「俺、参上!!」
それが、時の運行を守る戦士《電王》なのである────
「も‥桃太郎‥‥‥?」
「なんか、さっきよりもダサい気が‥‥」
モモタロスが変身し、見栄を切った電王・ソードフォームの姿を目にした時雨と満潮は、思い思いに感想を呟くのだった。
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「がくっ!?‥‥ちょっ!腹の底で想うだけなら勘弁してやるとして!!相手に向かって直接『ダサい』とか言うのはあんまりじゃねぇのか!?」
久し振りにカッコ良く決まった‥‥そう思っていただけに、満潮の感想は電王(以下:M電王)的に酷く傷付いたらしい。
「文句を言いたいのはこっちだわ!何よ、一刻を争う緊急事態だってのに子供みたいな大見得を切ったりして!!そういうのはお子様相手で我慢できないのっ!?」
M電王と満潮、そして二人の口論を心配そうに見守る時雨たちに無視され、レオドンキーイマジンは次第に苛立ってきた。
「オイッ!!ヒトを無視して、勝手にイチャついてんじゃ‥!」
「うるせぇ!!コノヤロー!!」
「あと、誰がイチャついてるって!?」
「ぶぎょばぁッ!!?」
ブーメランを手に、M電王と満潮に襲い掛かるも、二人のパンチが同時に炸裂。
しかも、顔面を左右から殴られた事でレオドンキーイマジンは豪快に吹っ飛ばされた。
「満潮?モモタロスさん?今はケンカしてる場合じゃあない‥‥
でしょ?」
「「うっ‥‥(汗)」」
穏やかに‥‥しかし、間違い無く怒っていると判る、時雨の『黒い笑み』に恐怖を感じ、満潮とM電王は固まった。
「し‥仕方無いわねっ?。時雨に免じて、今回はこのくらいにしておいてあげるわ!」
「オ、オオ!実は俺も、ちょ〜っとオトナ気無かったかなぁ?と思ってたんだヨっ」
双方共に納得し切れてはいないものの、時雨の言う事には同意見なので、M電王と満潮は一先ずイマジン撃破を優先する事にした。
皆様、大変長らくお待たせしました。
またボチボチながら、更新していくよう努めて参りますm(_ _;)m