提督が鎮守府より“出撃”しました。これより艦隊の指揮に入りま………え?   作:夏夜月怪像

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前回までの『仮面ライダーW-風都艦隊-』―――


かつて在籍していた鎮守府が解体され、行く宛の無いまま風都へ流れ着いた艦娘の少女・漣を見つけた私立探偵・左 翔太郎。

そんな彼の下に、行方不明となった現役海軍教官「白川成一」の妻子より捜索の依頼が舞い込む。


いつも通りの調子で捜査に乗り出す翔太郎だったが、初日は収穫ゼロ。
情けない所を漣に見られながらも、翔太郎は彼女を引き取ることに決める。

そして……夕飯の買い出しに行った帰り道。
二人の前に、異形の怪人が現れた……!


7話 : Sとの邂逅/街を泣かせる者

「ちょっとちょっと!ご主人様、アレ何!?」

 

「もしかしなくても……ってヤツだな」

 

 

パニクる漣に対し、()()()()()()()()()()()()翔太郎は至って冷静だった。

 

 

『怖くないの?』

 

ピエロの様な怪人が問いかける。

 

 

「職業柄、何かと縁があるもんでね?」

 

 

さらっと言ってのける翔太郎を見て、漣は驚きを隠せない。

 

(イヤイヤイヤ!!何をどうしたら、探偵さんにあんな怪物とご縁があるのよ!?誰かーッ!誰か説明をプリーズッ!!)

 

 

 

『へー……じゃあ、怖い物とか無いんだ?』

 

そう言うと、怪人は笑顔が描かれたボールを取り出し、ジャグリングを始めた。

 

 

「怖い物が無いかって?……あるに決まってるだろ。人間なんだから、よっ!」

 

 

言い終えた瞬間。

 

 

翔太郎は漣の手を取り、買い物袋を引っ提げたまま走り出した。

 

 

『鬼ごっこ?楽しそー!』

 

 

すると、怪人は先程までジャグリングしていたボールを投げつけてきた。

 

 

それを見た漣は、身の危険を直感した。

 

 

「ご主人様!全力疾走だおッ!!」

 

「言われなくても、そのつもりだよ!!」

 

 

二人の予想通り、怪人の投げてきたボールは爆弾と化しており、着弾した瞬間から爆発していった。

 

 

 

「うぅぅおおおぉぉったたたッ!!?」

 

「のぁあばばばばばばばばッ!!!」

 

 

逃げに逃げまくったのだが、ボールは無数にバラ撒かれてしまい、逃げ場を失くしてしまった。

 

 

 

そして―――。

 

 

通り一帯が爆発、炎に包まれたのだった。

 

 

『あーあ……つまんないっぽい』

 

怪人は諦めて、その場を去った。

 

 

 

 

 

「………行ったみてぇだな」

 

「ほ…ほい……」

 

 

しかし。

 

寸でのところで、翔太郎たちは脱出に成功していた。

 

 

翔太郎が左腕に着けている、デジタル腕時計から発射されたワイヤーで上空に逃れたのである。

 

 

「はぁ…はぁ……。ご主人様…それ、もしかして……」

 

 

「ああ……探偵を助ける秘密道具ってヤツさ」

 

 

気取ってるのか、素の状態で言ってるのか。

 

この状態では確かめようもないので、漣は一言呟いた。

 

 

「くぅ〜……、何も言えねえ……」

 

 

 

炎に気をつけながら地面に降りた後、翔太郎は念の為に110番通報。

 

消防署にも通報して、消火活動をお願いした。

 

 

 

「ハァ〜、やれやれ。お前はホント、厄介事に縁があるよなぁ翔太郎、ん?」

 

到着した警察が現場検証をしている中、ツボ押し器で肩を軽く叩く中年刑事・(ジン)さんこと刃野刑事に絡まれる翔太郎。

 

 

「ハハ……まぁ、否定はしねえけどさ」

 

それに対して苦笑いする翔太郎を見て、漣は翔太郎と刃野刑事の付き合いの長さを朧気ながらも感じた。

 

 

「しかし、これまたハデにやらかしたもんだな……お前が遭遇したっていう怪物、ドーパントと見て間違い無さそうだな?」

 

「ああ……それについては、俺も同意見だ」

 

 

(ドーパント?)

 

翔太郎たちの会話の中に、漣は聞き慣れぬ単語があることに気が付いた。

 

 

「ところで……翔太郎?そのお嬢さんはどうしたんだよ?お前が所長さん以外の女の子を連れてるなんて、珍しいこともあるもんだな?」

 

「あぁ……その話はまた追々」

 

 

刃野刑事に気付かれぬよう、翔太郎は漣に「大丈夫だ」と目配せをして、漣もそれに安堵の笑みを浮かべた。

 

 

「…それより、刃さんたちこそどうしたんだよ?いくら風都署が近いつっても、随分到着が早かったじゃねえか」

 

 

そう尋ねる翔太郎に、刃野刑事は暗い顔をしながら答えた。

 

 

「近くに居たんだから、そりゃあ着くのも早くなるさ。何せ……この付近で殺人が起きたんだからな」

 

 

「えっ……!?」




スゴイ……

スゴイ勢いで『風都探偵』に染まっていきおる……っ!!

どうぞ、次回もお楽しみに!
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