崩壊3rd Destiny Eye   作:アーヴァレスト

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これは語られることなき物語の幕間
艦長へとなった男の物語


幕間 Another day

「俺が艦長に?」

「えぇ、お願いしたいのだけど」

「なんで俺なんだ?」

「あなたが最適なのよ」

 

俺はそう言われて呆れ返った

またなのか、俺は戦いから逃れられないのだろうか

 

「貴方の事は書類では知っているけど···精神的な所までは知らない」

「だからこれから教えてくれ、と?」

 

その回答は聞くまでもなかった

 

「俺がなんと言われているか知っているんだろう···?」

「そんなのどうでもいいわ、必要なのは私から見た目」

「・・・」

「あなたは、自分のしてきた事に後悔しているじゃないの?」

 

俺はそれを笑う

 

「してないというのがおかしい事ではないか?」

 

過去を振り返れば、あるのは死だけ

積み重ねてきた死の数の何百、何千、何億倍もの人達を救った

その代わりに少数の人達には絶望を背負わせた

本当はその少数の人達こそ救いたかったのに···

 

「だからって、今助けられる人を貴方は見捨てられる?」

「それは···」

 

回答に困る、回答が出来るほどの答えは持って···いや、見捨てるなど無理だな

 

「やれやれ···俺に艦長をしろと君は抜かしやがる···俺は艦隊司令などした事ないぞ?」

「貴方なら務められると信じているわ」

「はー、そんなあっさり確定系で言われてもねぇ···」

 

俺は溜息をつき、相手をやっと見つめ返す

 

「姫子、俺に何を望む?」

「勝利を、そしてその先へ人が進むための道を望むわ」

「貪欲だな君は···いいだろう。ならばこの、世界の破壊者が新たな未来を創出しよう」

 

ここに契約は成る、俺は明日から艦隊の司令へとジョブチェンジだ

 

「しっかし、なんでこんな所に隠れ住んでいたのかしら?」

「住みやすいからさ、それに灯台もと暗しというだろう?」

 

俺が住んでいたのは彼女が教師をしている学園の学生寮

そこで大家をしていたのだ、本来の持ち主との契約できちんとした正規手続き済みである

 

「あのねぇ···」

「住みやすいからいいよねー」

「生徒からあなたの顔に似ている人が大家していると聞かなかったら分からなかったわよ···」

 

そう言って呆れながら俺の前に座る彼女にお茶を出す

 

「あまり美味くは無いが、飲んで帰るといい」

「嘘言わないの、高級なの使っといて」

「バレてたか」

 

玉露使ってるのバレてた、こいつに隠し事はホントに出来ねぇなぁ

 

「ご馳走様、明日には手続きも終わるわ」

「全くご丁寧に服まで用意しやがって···俺の好むデザインなんだろうな?」

「それは明日開けてから確認してちょうだい」

「そうするよ」

 

そして姫子は帰る、俺はそれを見送り部屋に戻る

そして伏せてあった写真立てを戻して、そこに写るただ一人の家族に微笑みながら話す

 

「ねぇ、兄さん···まだ私は運命から逃れられないみたいだよ···そこに行くのはもう少し先になるかな?」

 

写真立てを胸に抱きながら俺は宣言するように1人話す

 

「兄さん、ほんの少しだけ···力を貸してくれる?」

 

答えはかえってこない、でも、言われた気がした

"しょうがないな、なら、ほんの少しだけ貸してやるか"···と




この人物は後々、一番重要なシーンで颯爽登場してくれます
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