人はそれを、模倣と呼ぶが···
「これはキツイかな?」
「冗談言っている場合か!!何とかしろ!!」
「何とかって言ってもさぁ···」
久しぶりに戦闘である、場所はロシア領の端っこらへん
寒くはないが、涼しくもない場所だ
そこで崩壊現象が発生した、本来ならロシアの管轄は別の支部なのだがこちらの方でも問題が起きており急行出来ないため、極東支部である私達にお鉢が回ってきた形だ
編成は現状最高レベルの人選である
フカ委員長にレベッカちゃん、そして私のスリーマンセルで行動している
バックアップとして先生方が待機している
「しっかしまぁ、範囲が広がらないのだけは助かったかな?」
「普通なら広がっているからな···しかし何故だ?」
「・・・」
フカちゃんはさっきから考え中だ、私は声をかける
「はいはーい、第3波、来るよ!!」
「もうか···少しは休ませてもらいたいものだな!!」
「アヤカ、突出は避けてくださいね?」
「はーい」
フカちゃんはそう言って崩壊獣を殴り飛ばした、私は弾薬でゾンビ共を蹴散らす
「そらそら!!私のノルマになりなさい!!」
「私達も同じなんだがね···」
「はぁ···」
フカちゃんが頭抱えてるね、私が原因かな?
「だから突出は避けてくださいと言っているでしょう!?」
「委員長が遅いんじゃない?」
「あなたに言われたくありませんね!!」
私と委員長が前線、レベッカちゃんは支援を担当する
さて、これでどうかな?
「やっと全体領域の半分と言ったところですか···やはり妙ですね」
「拡大してないのに数も変わらない、まるで逐一補充されてるように感じるね···」
さて、この判断は···
「まさか···」
外周から回っていた中心核からの侵攻···つまり
「ごめん委員長、先行するわ!!」
「どこに行くのです!?」
「研究所よ!!中心核からの侵攻なら数が減らなくて当然だ!!」
そう、見逃しかけていた
中心核から戦力が供給されている事を失念していたんだ!!
「えぇい、邪魔ッ!!」
崩壊獣の始末は2人に任せ、私は急行する
「やはり間違いない、ここからだ」
そしてたどり着いた先には、無限に湧き出てくるゾンビと崩壊獣の群れがあった
「よし、奇襲と行きますか!!」
あの時発現した力···蒼穹を舞う天駆翔·紅焔之型は今使えない
使えばどのような反動が来るか解明されていないのだ
それにあの力を使えばまた病院へ逆戻りだ
「ちいっ!!」
それでも、対崩壊現象装備で来ている分マシである
「大元はアレか!!」
大元の現象を起こしている個体を確認、撃破に移行する
「よし、これで決めるッ!!」
最後の一撃を決めようとしたその時···
「危ないッ!!」
私の頭上から、特大の奴が落ちてきた
「ぐっ···!!」
回避が何とか間に合ったけど、その代わり装備が一部失われた
「ちぃっ!!」
「大丈夫ですか!?」
「問題ない!!」
そう答えながら、戦闘を一時中断して退避する
「さて、把握には成功したがどうするか···」
それから話し合いを行うことになった
「やるしかないか」
そう、その状況に追い込まれているのだ
「アレは使うなと言われているはずです!!」
「そうするしかないでしょ!?」
「バックアップ要員の姫子先生から連絡だ、試作装備が出来たらしいぞ、お前宛てだ」
レベッカちゃんの声で冷静さを取り戻す
あぁ、そういえば作成依頼していたんだっけ?
「よっしゃあ!!受け取りは!?」
「今だ」
「へ?」
その瞬間、スコン!!と音を立てて頭の上に落ちてきた
「痛ったぁ!?」
「おぉ、ナイスコントロールだな姫子先生」
地面に落ちて開いたケースの中にあるのは、白と黒の彩色のされた両刃剣だった
「コレが?」
「えぇ、私の能力の安定稼働を目的にして開発された試作装備よ」
名はソルブレイブ、この剣の最大の特徴は分割して片刃の剣として運用したり、パイルバンカーのように相手を打ち貫くと言った運用ができる点にある
もちろん、私の能力の安定稼働を目的として制作されている。他の子が使えばその力を使用出来なくなるほどの負荷だが、私の場合は何故か安定するため、試作装備として開発が行われた結果のモノだ
その剣を取り、私は構える
「うん、これなら行ける」
その瞬間、能力である天駆翔を発動、爆発的なエネルギーを全て加速に使用して敵の懐へ駆け抜ける
「うおっ!?」
思わずその加速に驚く、身体能力の強化機能も従来より上のものが搭載されていると聞いていたがこれ程とは思っていなかった
「よっしぁ、死ねぇ!!」
加速状態のまま崩壊獣を纏めて5体斬殺する、その後ろから来るのは火球を飛ばして焼殺した
「てぇや!!」
地面に突き刺して亀裂にエネルギーを流し込めば、そこから壁のようにせり出したエネルギーの奔流が防御と攻撃を同時に行っていた
「よし、これで・・・!!」
崩壊現象の発生地点に舞い戻り、その場にいた大型崩壊獣を見る
「倒す!!」
エネルギーを剣に収束させる、限界を超えて収束されたエネルギーは眩いばかりの光を発生させていた
灼熱の赤を超えて、黄金の輝きへと昇華する
「これで決める!!
砲撃と見間違うエネルギーの刺突により、敵は今度こそ撃破された
「ふう・・・これなら大丈夫そ・・・」
大丈夫そうだね・・・と言い切れずに私は倒れる
あれ、なんでだろうか・・・急に眠たく・・・
あ、反作用かな?