「はい、1週間ご苦労さま」
「これでどれだけ上がっているか見ものだな」
「レベッカちゃんもお疲れ様、補佐してくれてありがと」
「暇だったからな、それにいい運動になった」
3日目辺りからレベッカちゃんも手伝ってくれていた
私が別件で出動しなければならない事態があったからだが、その間のサポート役として入ってくれていたのだ
私と変わらないスパルタぶりを発揮したとか聞いたな···
「うん、1週間前とは別人クラスの成長ね···後は」
応用編の開始だ、早速···
「よーし、ここから先は模擬戦漬けの日々だよー」
「やっと憂さ晴らしができる!!」
「やっとですね···」
「・・・」
さて、お前らに地獄を味あわせてやろう!!
「キアナは私と、芽衣ちゃんは姫子先生と、ブローニャちゃんはレベッカちゃんと模擬戦ね。開始は30分後」
私はそう言って訓練場に向かう
時間経過後、キアナはちゃんと訓練場に来ていた
「で、どうするの?」
「簡単よ」
その瞬間、私はキアナの左耳ギリギリを通るように発砲した
「んな!?危ないじゃない!!」
「安心しなさい、ゴム弾よ、当たれば死ぬほど痛いけどね」
キアナが選んでいたのはコルト·ガバメント、対する私はマテバ、モデロ6·ウニカのディナミカスポルティーヴァモデルだ
こちらの方が親しんでいる拳銃である、わざわざ販売している国まで買いに行ったのは言うまでもない
銃身長は6インチ、もちろん使用弾薬は.357マグナム弾だ
これよりさらに威力の高い弾薬を使うとなると、ハンターモデルへの変更が必要になる
流石にそちらは私で扱えるほどの反動では無いためやめておいたが
「ルールは簡単、私に一撃当てられたらそれで終わり」
「やってやるっ!!」
「では行こう」
そして模擬戦を開始する
最初に動いたのはキアナだった、余程鬱憤が溜まっていたのか、初手から激しい攻撃してくるが···
「あらあら、胸もなければ我慢も出来ないのかしらね、この子は」
「むきぃぃぃ!!」
あ、これは不味かったかな、怒っちゃった
「絶対倒すんだから!!」
そう言ってマガジンを変えるとき、私は彼女の癖を見た
薬室の弾丸の有無に関わらず初弾を排莢する···中東方面で教わるテクニックの一つだ
誰かに聞いたか、それとも見たのか···試してみようと思ったのだろう
「こんのぉ!!なんで当たらないの!?」
「ふふっ、甘い甘い!!」
しかし撃ち方はすごく上手い、見事な早撃ちと曲射をしてくる
リフレクトショットに関しては同世代の子では真似出来ないレベルだろう
だが、やはりまだまだという所か
「よし、なら今度はこちらの番ね!!」
それに、自動拳銃であるコルト・ガバメントでリコイルの衝撃を受け止めないとどうなるかは明白だ
おそらく本人も気づいていないだろうが、リコイルの衝撃を受け流す癖がある
これは致命的な欠点であると同時に天与の才能でもある、大口径のリボルバーを持たせて磨きをかけていけば、いい使い手になるだろうなぁ···
「つっ!?しまっ!!」
「おバカさんね、ジャムなんて」
そう、
自動拳銃で衝撃を受け止めないとほぼ確実にこうなる
自動拳銃は大抵の場合、リコイルの衝撃···つまり反動力を作動エネルギーに使用する、だから衝撃を受け流すより、受け止める必要がある
リボルバーにその機構は無いため、受け止める必要はなく、むしろ効率よく受け流す事は肘や手を傷付けない為に大切なことだ
「かはっ!!うぅ···」
銃を持っていた方の腕をつかみ、一本背負いで地面にたたきつけ、そのまま銃を奪う
同時に手動で排莢、再度撃てる状態へ戻す
「初弾を手動で排莢していた、考え方は悪くない。だけど見聞きしただけの行為を実戦で試すものでは無い、だからジャムなんてアホなことになるのよ」
「う···」
思い当たる節があるのか、キアナは呻いた
「それにアナタは
「こん···のぉ!!」
立ち上がり、攻撃してくるけど最初ほどの勢いはない
腹部を殴り付け、蹲った瞬間に背中を叩き地面にもう一度叩きつける
「がはっ!!つっ!?」
「だけど早撃ちと曲射は見事だった、いいセンスよ」
そう言うと、何か言いたげに睨みながら···気絶した
「うむ、これは成長が楽しみですな」
気絶したキアナを抱えながら私はそう言う
本当に楽しみだ
出てきた銃は全て実在した火器になります