Day 38
「コンディションアラート?」
ある日、学園に滅多に流れないコンディションアラートが鳴り響いた
「先生達の所に行って、私は単独で行動する」
「分かった!!」
私は単独で移動する、場所は戦闘機を置いてあるエリア
「よし、あるな」
私の依頼した機体の製造は完了していた
「F-22A···ラプター」
そう、F-22Aラプターを依頼していたのだ
装備は対崩壊·爆装仕様、機動性を僅かに犠牲としつつも性能は従来型より上げられている
「それじゃあ皆さんお先にぃ!!」
アフターバーナー全開で出撃し目標の高度へ飛翔する
「お、見えた見えた」
加速していきながら撮影していく
その映像は即座に送信され、学園側は対策と侵入経路を策定するだろう
「よーしよし、いい子にしてろよ?」
進行速度は鈍足であることが確認出来た、ほぼ停船状態らしい
だが巨大さゆえに早く感じるようだ
「攻撃なし···もしかして無人?」
「可能性は高いわ、一度帰投して」
「了解」
姫子先生からの指示に従い、最後に熱量測定を行って帰還する
「ん?」
その途中で、不思議な反応を検知する
帰還途中であったのでデータだけを取り、帰投する
「よし、対策を考えておいたわ」
「わーい、たのしーなー」
「外すわよ?」
「大変申し訳ございません真面目にやります」
「よろしい」
具体的な方法は策定が同時進行していたようだ、だが···
「先生質問がありまーす」
「何かしら?」
「私が解析を頼んでいたものはどうなってますか?」
「あぁ、アレね。画像化処理をかけてあったわ」
それがメインモニターに映される
それを見た瞬間、私は息を飲んだ
「そん···な···なぜこの世界に···コレが!?」
呼吸が安定しない、あまりの衝撃に言葉が詰まる
それどころか意識も不安定になってきた
無理もないだろう、何故ならそれほどのトラウマ···
「次元間···相転移式、核融合炉八番機ッ!!」
そう、それは私の世界を壊しきった、禁断の力の1つだったのだから
「何なのそれは?顔が真っ青になるほど危険なのはわかるけど···」
「キアナ···皆も、今から言うことは狂気の事だと認識して」
私は少しずつ話す、その危険性を
「この炉は、次元間相転移波動エネルギーという、私の世界の新技術を使って開発された機関なの」
「あ···」
ここで勘のいい子はわかったようだ
「兵器転用されたですか?」
「それだけならまだいい」
私はそう言って、服の胸元をあける
そこにあるのは縦にはしる傷···
「人体にそのエネルギーと呼応する金属細胞を移植する事で、様々な超常能力を引き出す」
「なっ!?」
「私の場合は心臓に移植された、だから私は簡単に死ねない」
そう、覚醒なんてしていない、なにか特殊な力が宿った訳では無い
その人体改造が、
それは今でも変わらない、
かつてのあの人のように、燃え盛る情熱は今でも変わらない
「そして世界の終わりに向き合った、ただ一人の人間の赫怒によって滅びた世界の終焉に」
そう、その人間こそ藍澤カズマに他ならない
赫怒の雷火によって全てを壊し尽くし、世界を破滅に導いてしまった存在
それに憧れを抱いている事に偽りはない、破綻していようとどうであろうと
その愛は···自分以外の誰かのために注がれた愛は本物だったから
彼が信じ、愛し、守り抜いたものの価値が如何程のものか、分かるから
「でも、この力を使えば···私は人で無くなっていく」
擬似的な不老不死だ、肉体が完膚無きまで壊されない限り何度でも再生し何度でも立ち上がる
それを利用して戦闘に応用することも可能な程に、その力は絶大である
「覚醒なんて出来なくても、何度でも···そう、何度でも涙を拭い、歩き出そう」
そう、それが私の行動理由
「無限の希望も絶望も、重ねた全てが私の力だから」
そこに宿るは冷たい海の底であっても消えぬ執念の焔、無限に重ねた希望も絶望も、ソレを束ねて力と変える情動の強さは破格そのもの
しかし···
「今となっては、儚いものだけど」
その芯が今はない、無限の前進を謳うだけの信念が欠けている
だから副作用も大きい、無理やり使っているからだ
「・・・」
「なんなの皆?静かになっちゃって?誰かのお通夜?」
真剣すぎたのでちゃちゃ入れたら返ってきたのは···
「本当の事をなんでそんなに簡単に流せるの!?」
「だからこそよ、そこで止まったら意味が無い」
そう、前進あるのみなのだ
自分の全てをかけてなお足りないならば、全霊をぶつけるだけ
しかしその芯となる情熱が今はない
「私が本当にしたいことってなんだろうなぁ···その芯が欠けてるから今のような体たらくだからね」
「つまり、全ては自己責任と?」
「まぁね、でも、だからこそ言える事もある」
そう、これはその言葉を言われた時から一度たりとも忘れた事の無いモノだ
それは···
「それは···なに?」
「自分が手に入れた力で誰かを助けることは出来るようになれる。だけどその力は時に、見ず知らずの誰かを心になくとも傷つけてしまう事がある」
「つっ!?」
「力とはそういうもの。善悪の判断に関わらず、無作為に傷つけてしまう事だってある」
その時々で幾ら正しくあろうとも、後世に間違いであったと言われることは割と多い
その時々で最善を選ぶしか、私達には出来ないけど···だからこそ、未来という希望を持って前に行くのだから
私にはその芯が今ない、燃え盛る焔は未だ健在なれど、些か火力が落ちている感はある
「いつか見つけてみせるよ、芯になるモノを」
それはきっと何よりも大切なものだから
「私が、皆を護ってみせる」
それこそがあの人の果たせなかった誓いだから
「さて、これからどうしようかね?」
その積み重ねのために、今は目の前の問題を片付けよう
内容重すぎないかコレェ