「オセアニア支部のあった地点に到着、酷い有様ね···施設そのものが壊滅的な被害を受けているわ···生存者はゼロよ」
「報告了解、引き続き任務続行よ」
「了解」
あれから10時間程度が過ぎ、私達はやっと降りた許可を得て速攻で駆けつけた
オセアニア支部の建物は見るも無惨な有様だった
まるで至近距離で竜巻を受けたかのような損傷が、建物外部だけでなく内部にも及んでいる
人間なんてひとたまりもなく引きちぎられるように切り裂かれただろう
実際に原型を留めていない遺体があちこちにあった
「支部内部に強力な崩壊エネルギーを検知、下降中ではあるものの危険性大」
「了解、十分に注意して探索して」
「言われなくても」
そう言って私は通信を切り、キアナたち3人を後につかせながら探索を続ける
「ブローニャ、私とパソコンが一部生きていたらデータを抜き出して、ここで何が行われていたか突き止めたい」
「了解です」
「キアナは敵の接近時に迎撃、芽衣はサポートしてあげて」
「アイアイサー!!」
「わかりました」
さて、私はデータの抜き出し作業にあたるか
「サーバールームに行かないとデータの完全抜き出しは出来ないみたいだな···」
そうして向かうはサーバールーム
そこは地獄だった
原型を留めている遺体などほんの僅かしかない
血の池地獄だ、ここからデータを抜き出すのは躊躇われるが···この原因を突き止める為に倫理観をここでは無視するしかない
「これは、あまりに酷いな」
データを抜き出し、私はやっと全ての全容を理解し始めた
「HQ、HQ、応答願う」
「・・・」
「ちっ、無線がやられた」
無線がダメになった、恐らく崩壊エネルギーによる無線の無効化作用だろう
「3人とも、これからは私の指揮下とするわ、本部との通信が出来ないからね」
「えー!?」
「キアナちゃん、ここは経験のあるアヤカさんの判断が正しいわ」
「私もそう思います」
「状況を伝えるわ」
キアナの意見はガン無視するとして、私は状況を整理するため地面に落書きを書く
「オセアニア支部の壊滅は確認できた、施設内の生存者はゼロ。外郭建造物にも同じくゼロ。データを抜き出しのために訪れたサーバールームが主な犯行場所と見ているけどこれはおそらく初期に暴れた場所に近かったからと思われるわ」
「根拠はあるの?」
「壁に付着した血痕が乾いていた、他のところはまだ乾きかけたからね」
「それを行ったのは律者で間違いないんでしょうか?」
「そうだと思う、他のと殺害方法は共通している」
風で切り裂いたような痕をつけるから、律者の能力は恐らく風を操るものと推測される
「律者誕生の理由だけどこれは間抜けとしか言えないわね···律者の欠片を用いて人為的に律者の力を引き出す研究が行われていたわ」
「それは···」
「そう、その最悪が現実になったのよ」
律者を人為的に作りだす···その結果がこのザマだ、笑えもしない
「サーバーにはセキュリティがあったけどブローニャのおかげで突破出来たわ、被験者の名前は抹消されていたけど」
「そこまでして···!!」
「正義のためなら人は何処までも残酷になれるんだよ···」
私は苦虫を噛み潰したような気分になった
最悪すぎて反吐が出る
「ぶっ壊れて当然よ···クソ喰らえ」
亡くなった方々には言いたくないが、そう言うしかない
知らなかった人もいるんだろうけど、だからそれで?
被害者は律者の方だろう、与えた損害を無視して言うのならば
「さて、ここからの方針は···」
3人が私を見る、私は告げる
「律者を捜索、確保する」
さて、相手はどんな子かな?
困惑···キャラ暴走止まらず