(ただし芽衣ちゃんは蚊帳の外に置かれてしまう模様)
Day 55
「うーん、そろそろ追いかけるかなぁ···」
「何をいきなり言ってんの?」
「デザイアジェムの行方」
お昼時、独り言に反応したキアナにそう告げると、周りの空気が凍った
「は···?」
キアナの呆れた顔と声を無視して私は続ける
「いやぁ実はあの時GPS仕掛けてあってね」
そう、あの投げ渡した時の少し前、私は小さなGPSユニットをデザイアジェムに取り付けていたのだ
「その反応をそろそろ掴めそうだから」
「事前に次善の用意をしていたのですか?」
「まぁね、目星は付けていたよ」
コンソールを開き、GPSの反応を調べる
意外にもすぐに反応を捉えた
「おやおや、まさかの所で反応があるではないか···」
反応があったのは···
「私の、実家の近く···ME社ですね」
「カカリアめ、実効支配したのをいい事に面倒事を押し付ける気だな?」
次の次を用意しておこう
「芽衣ちゃん、君は今回の任務であえて外す、理由はわかっているね?」
「納得は行きませんが···分かっています」
「ならいい、理由を言うほどの事でもないしね」
「どういう事?」
アホがいた、いやもう馬鹿かコイツは···
「自分の思い出のいっぱい詰まった所で破壊行為なんて貴女に出来る?」
「それは···」
「その迷いがあれば、敵に付け込まれて人質にされかねないのよ、だから今回の任務は外す」
だが、関わらせないのもよろしくは無い
「でも内部に詳しいのも芽衣ちゃんを除いて他にいない、だから無線で抜け道を案内してもらうわよ?」
「了解です」
「あ、それと」
隣に移動してヒソヒソと話す
「それは可能なのですか?」
「やれるだけやるしか無いよ」
「それを、お願いしても良いですか?」
「いいよ、滅多に聞けない芽衣ちゃんのわがまま、叶えてあげましょう」
話してたのは芽衣ちゃんの父親が犯したとされる罪の証拠を集める事
芽衣ちゃんも怪しいと思っているらしい
状況に対する証拠があからさまに多すぎるのだ、それこそ、おかしいと言う程に揃えられている
これが本当に犯した罪ならば間抜けとしか言えないほどに···
だから芽衣ちゃんも私も、これは冤罪なのではないかと思っている
それを立証するためにはまず証拠を集めることが最優先だ
「さて、威力偵察と行きますか」
ついでに証拠資料の略取任務も追加だ
作戦名はサイレントゲットバック、人員被害は限界まで押えておきたい
「まずは···」
そう思い、私は芽衣ちゃんの所へ向かう
間取り図にはないルートを知っているのは彼女だけだ
「来ると、思ってました」
芽衣ちゃんは屋上で夜空を見上げていた
その姿は同性でも美しいと感じるほどだ
「既に作ってあります」
渡されたチップを受け取り、私は告げる
「任務終わりに街に行きましょう、私が奢るわ」
「えぇ、中身を空にしますから、覚悟して下さいね?」
おぉ、怖···これは絶対に成功させねば
主人公、財布が消し飛ぶってよ