「よーし、帰ってきたよー」
「お帰りなさい···証拠は集まりましたか?」
「あぁ、トンデモ爆弾級の証拠がね」
渡したのは芽衣宛の手紙、筆跡は彼女の父親のもの
「親バカすぎるわ、貴女の父親」
「え···!?」
手紙の中には···
「自分の持っている全株式を貴女に譲渡、同時に社長に就任させるという爆弾。しかもその発動は貴女が社長室に入った瞬間から」
なるほど、カカリアが彼女を会社から遠ざけるわけだ、そんな爆弾仕掛けられていたらビビるだろう
「そして、その際に自分が会社運営に携わってない場合は緊急株主総会を自動発動する旨も併記済み···恐るべき未来予測ね」
「お父様···」
「オマケに考えられる全てのパターンに応じた対応方法まで···よっぽどカカリアとは関わりたく無かったらしい」
「・・・」
その中には今の事態への対処法まで···本当に親バカとしか言えない
「さて、どうする?」
「決まっています、まずは···取り戻します」
「いいねぇ、では早速」
私はバイクに跨り、2つ目のヘルメットを芽衣に投げ渡す
「行くわよ、乗りなさい」
「はいッ!!」
さて、これでターンエンドだ、カカリア!!
「さて、到着ね」
そして社屋に今度は堂々と入り込む
というか社員一同、芽衣ちゃん見た瞬間に道を開けてたよ···社長令嬢の力ってすげぇな
「カカリアさん、私が来た理由は知ってますね?」
「えぇ、知っているわ···そこの小娘にまんまと嵌められたわね」
「それはどうもー、で、ここにきた理由を知っているということは···」
「引くしか選択肢が無いのでしょう?」
「豚箱に入りたくなければ、ですけどね?」
私がそう言うと、芽衣にちゃんは私を少しだけキツイ眼差しで見た
「カカリアさん、貴女を責める事はしません。私はここから逃げていたのですから、責める資格もないです」
「なら何故、今更になって行動を起こしたのかしら? 」
「貴女が、犯罪を犯してでもこの会社を乗っ取りたかった理由が分かったからです···私の体内に埋め込んだ律者コアの欠片、それが理由ですね?」
「・・・」
おい、そのことは初耳だぞ?
埋め込んだのがカカリアのグループだと言うのは今の発言で理解した
だが埋め込んだ理由って何?
「欠片がコアとして安定するまでの入れ物として、私を利用する···それが貴女達の目的だった」
「そうよ、今更となってはどうしようもないけれど」
「えぇ、そうですよね、貴女にとって想定外の出来事が起きていたのですから」
「まさか、融合しているとは思ってもみなかったわ···普通ならありえないもの」
あ、やべぇ···これ私も無自覚に関わってるパターンじゃね?
「そこの小娘の計画かしら?」
「想定外だよ、私にとってもね···つか初耳だわ」
そう言って私がジトーっとした目線を向けても芽衣ちゃんは涼しい顔だ
くっそう、取り尽くしまもねぇ···
「私が来た目的が分かっているなら、既に用意もされていますね?」
「言われずとも出ていくわよ、でも···」
「孤児院への支援は続けます、孤児を救うという所だけは理解していますし納得しています」
「そこだけは素直にありがとうと言っておくわ」
そう言ってカカリアたちは去っていった、引き際は心得ていた様だ
「はぁぁぁぁぁ···」
「慣れない演技ご苦労様、お父様は部屋の外でヒヤヒヤしているようだよ?」
「え···?」
私のカミングアウトに、芽衣ちゃんが凍った
「ここに来るまでに保釈が完了したので、駆けつけさせた次第だよ」
「聞いてないのですが?」
真実を言うべきかな···そう思った瞬間、開かれていく扉の向こうから回答が来た
「それは私がサプライズとして黙っておくよう、私がお願いしたからだ、芽衣」
「お父様···」
「少し大きくなったな、先程の演技は中々にヒヤヒヤさせられたぞ?」
「まずは謝罪をしてもらいましょうか?」
あるぇー、おかしいなぁ···感動の再会のはずなのに、何故か背筋が寒くなっていくぞー?
つか、芽衣ちゃん顔が笑っていてもマジで目が笑ってない
怖ぇ···めっちゃ怖ぇよ!!
「め、芽衣?」
「なんですか?アヤナさん」
「何故に?私も座らされてるのでしょうか?」
「分かりませんか?」
わかんないから聞いてるんですが!?
「サプライズでもしていい事と悪い事があるでしょう?」
「あ、はい、すいません!!」
「芽衣、悪かった···」
「謝ってくれたのならいいのですよ、お父様」
わーい、それじゃ私も!!
「貴女にはまだ話があります」
「え···?」
そのあと私は30分以上に渡り説教をくらったのであった
最後に説教オチとはな