「さて、それでは・・・二人にここを任せる」
「キアナちゃんをお願いします」
「あぁ、任せろ・・・」
あれから更に防御を突破する事に成功していた
最後のピースはあと少しでハマる所まで来ている
その少しのために、最適の行動を選択する
「この先か・・・」
「えぇ、この先にいます・・・」
相棒の返答に笑い、その直後に咳き込んだ
「いよいよ・・・か」
「マスター・・・」
「まだ倒れるわけにはいかない・・・キアナを取り戻す、までは」
血を吐いて、それでも立ち上がり歩く、走れるからまだ大丈夫のはずだ
「キアナ・・・」
着いた時にはキアナは外に出ていた
円筒状の容器が割れている事からその中に入れられていたのだろう
「・・・」
私にキアナが一歩、近づく
その瞬間、私は反射的に武器を構えていた
「なんで構えるの?」
「貴様、何者だ?」
反射的に出てきた返答はそれだった
そう、目の前に確かにキアナがいるのに、それでも・・・
「隠しているようだが、隠しきれていない。そして私が知るキアナはそのような芸当が出来るほど器用な奴ではない。だからあえてもう一度だけ聞いてやる、何者だ?」
「やはり人類は度し難い」
その返答を聞いた瞬間、最悪の事態が目の前で起きた
「空の律者・・・やはり想定より早かったか」
「ですがまだ幼体です!!まだ間に合うはずですよ、マスター!!」
「あぁ、全力で行くぞ!!」
たぶん、私の人間として最後となるであろう決戦が始まる
「貴様に絶望を味あわせてやろう」
「あぁ、そうかい・・・やれるものならやってみろ」
別空間に飛ばされる、空の律者の能力だろう
だがこれは私にとって都合がよかった
「ありがとう、わざわざ戦場をズラしてくれて・・・おかげで全力戦闘が可能になったよ」
「なに・・・?」
「
意思に応じて起爆する質量のない見えない爆弾を幾つも設置し、その一部を一斉起爆させた
「この・・・力は・・・!?」
「異世界法則を全開で作用させてやるさ・・・私がここで倒れようとな!!」
それから次々に発動させていく
放たれた亜空の矛に衝撃を付与、それがキアナの身体を奪った相手のもとに来た瞬間起爆させ破片でダメージを負わせる
背後から来たものは私に触れる前に衝撃が起爆し軌道がズレ当たらない
そればかりか新たに衝撃を付与される始末
キアナの身体を奪った相手と私の戦術的な相性は最悪そのものだった
「馬鹿な!!」
「人類を・・・人間を・・・舐めるなぁぁぁぁ!!」
最後の一撃・・・顔面への渾身のパンチがキアナに届いた
同時にその背中にあるモノを突き立てる
これで私の布石は終わり、後はキアナ自身の問題だ
「あ・・・あぁぁ・・・あぁぁぁぁぁぁっ!!」
叫びは途中から聞こえなくなった。もう、私も限界を超えているのだろう
視界が黒く染まっていく、意識が落ちる
その時に・・・私は再び
「あぁ・・・そうか」
私の行動に間違いはなかったと理解して、安堵して・・・
「私は行くよ・・・カズマ」
その光の中に、私は進んだ
次回、一気に時間は飛んでしまう
それは新たな旅ではなく、運命を始めるための準備だった