Day 84
「あの二人は何してるのよ!?」
「好きだからこそ、守りたいからこそだろうな・・・馬鹿らしい」
俺はそう言ってチビッ子学園長を退室させ、アヤカを見る
そこには既に誰もいないベッドがあった
「お前も、そういう類だったな・・・アヤカ」
苦笑いし、俺は電話をかける
その相手はアヤカと親友と言える絆を結んだ一人の少女・・・レベッカ・チェンバース
「あぁ、レベッカちゃん?アヤカが多分格納庫に行くと思うから先回りしてくれるかな?アレを持って行ってくれると助かるかも」
「それは構わないが、目覚めたのか?」
「目覚めて速攻出て行っちゃったわ、せわしない奴だよ」
「アイツらしい・・・そこから先は私も自由行動に移るがいいか?」
「構わないよ、どうせ君もついていく気だろう?」
俺がそう言うと、彼女は呆れながら応答した
「止める気はないんだな?」
「俺のやらかしを、君達に押し付けるのは申し訳ないが・・・今一度耐えてくれ」
「いい加減にしてほしいものだ・・・だがまぁ、アイツと一緒ならそれも悪くない」
「頼む」
「任せろ」
そう言って通話を切り、俺はCICに向かう
「遅いぞカズマ」
「すまん、少し手間取ってな・・・」
入った瞬間、師匠に怒られた
だが俺の顔を見て、察してくれたようで苦笑いを浮かべている
「あのバカ、またやったな?」
「あぁ、本当にな・・・」
「・・・」
電話を切り、私は格納庫に着いていた
そこでしばらく目を閉じていると物音がしたので目を開ける
音の方角の方を見れば、そこにはアヤカがいた
「レベッカ・・・」
「どうせお前の事だ、止めても行くつもりなんだろう?」
「・・・」
私の質問にアヤカは頷いて答えた、おしとおる気でいるようだ
「だったらコレを持っていけ、お前の相棒だ」
「つっ・・・!?」
そう言って投げ渡したのは藍澤カズマに頼まれて改修したアヤカの愛機、ゴールドフレーム
ゴールドフレームから提示された改修案に則った大幅改修を施した最強の姿だ
「止めないの・・・?」
「私はこの世界で誰よりも長い時間お前と共に活動した相棒だぞ?お前の性格ぐらい知ってるさ。這ってでも行こうとするなんて分かりきってるさ」
「そう・・・だけど」
「だから先に行け、すぐに追いついてやる」
そう言って背中を押し、私は告げる
「お前はいつも迷いながら、悔やみながら・・・それでも誰かを守るために勇気を出せる人間だと、私は信じている」
「ありがとう・・・」
そう言って、アヤカはゴールドフレームを展開して飛翔した
闇夜を切り裂き、星の光になりながら
だが私は確信していた。この星の光が、やがて大きな・・・星の海そのものになると
「さて、追い付くと言ったからな・・・到着した瞬間に私もあちらに向かうか」
私も小さな切り札を切らせてもらおう。私の崩壊の力は、たぶんアヤカの役に立つ
厳密には私の心象風景から切り出した欠片であるらしいが、私自身上手く理解できていない
だが確実に切り札となるだろうという自信がある
「座標を特定するか」
この能力の応用で、座標さえ正確に特定できればどんなに距離が離れていても瞬間的に移動できる
対象は自分と、自分が指定した相手のみであるが数に制限はない
「速いな、もう着くのか・・・私も行くか」
そうこうしているうちにアヤカは馬鹿二人のいる場所に着く手前になっていた
私も座標の特定が終わったので準備する
新章突入