取り返すまでの物語 作:みかみ
よろしかったら読んでいってください。
あれからまた数日経って
雄英高校初日の朝
いつも通りのうるさいアラームを止め、諸々の準備は終わった。
鏡に写る自分を見る。
不景気そうな面構え、見慣れた顔に見慣れない真新しい制服。
おかしいところは無い。
用意が整って、忘れ物もない。
何の感慨もなく、戸を開け家を発つ。
「行ってきます」
最近独り言が増えたかな
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「でかい」
目の前の扉に対して思わずこぼした言葉
バリアフリーか
5メートルくらいはあるんじゃないか?
そんな扉を開けて教室に入る。
「む?」
扉を開ける音に誰かの声が返ってくる。
既に1人登校していたらしい。
「ボ…俺は私立聡明中学出身、飯田 天哉だ。よろしく」
眼鏡を掛けたいかにも真面目そうな男が声をかけてきた
「霊弾 幕斗だ。よろしく」
挨拶を返したあと、再び扉が開く音がする。
「霊弾くん、俺は他の人にも声をかけるから、これで。
同じクラスの者として頑張ろう。」
「あぁ。」
気の無い相槌を打つ。
やっぱり真面目だ
それ以降は何も起こらず、席に座っていた。
席は1列5人で、それが4列。
ではなく、廊下から1番離れた列だけ6人の列になっている。
合計で21席あるが、中途半端だな。
ちなみに俺は今、1つだけ飛び出ている21席目に座っている。
そんなことを考えている間に、自称担任の不審人物(相澤 消太と名乗っていた)が現れた。
体操服に着替え、グラウンドに集まれ、とのことだ。
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「個性把握…テストォ!?」
何人かが叫ぶ声が聞こえる
入学式やガイダンスに出ることなくこのテストを行うらしい。
一般的な体力テストに個性を使用して記録を測るようだ。
そして、
「霊弾」
担任に話を振られた。
「中学の時ソフトボール投げ何メートルだった?」
「62メートルですが」
なぜ俺に?
「じゃあ"個性"使ってやってみろ。円から出なきゃ何してもいい。早よ」
そういえば、入試トップだったな。
「思いっきりな」
投げ渡されたボールを見ながら円に入る。
「じゃあ」
自分の中にあるよくわからないエネルギーで包みこむ。
高密度のエネルギーを圧縮してサッカーボール程の大きさの球を作り出す。
ざわめく周りを無視して前方45度に射出。
100メートルを過ぎた辺りでコントロールが効かなくなり失速。
そして、散々込めたエネルギーを爆発させた。
それは丁度白い花火のようで、中に入っていたボールを後押しした。
ボールが地面に着く頃には姿が見えず、
担任が持っている計測機器には
「652.3メートル」
そんな記録が映し出されていた。
「なんだこれ!すげー面白そう!!」
「650ってマジかよ」
「"個性"思いっきり使えるんだ!!さすがヒーロー科!!」
そんな生徒たちのはしゃぐ姿がマズかったようで、
最下位は除籍処分にするらしい。
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俺の個性はよくわからないと医者に言われたことがあるが、自分では中々使い勝手がいいと思っている。
体から噴出させればそれなりに推進力を得ることができるし、相手に向けて噴出すればそれだけで攻撃になる。
つまり、移動なんかに限っては増強系個性の真似事くらいはできるということだ。
そして、
俺がこのクラスの21番目だったようで、一緒に記録を測る人がいないので気兼ねなく個性を発揮できる。
ソフトボール投げでは投げ方を変えて俺の記録が少し伸びたり、指を怪我するやつがいたり、それに噛み付こうとした
「んじゃパパっと結果発表」
結果を映しだす担任
「ちなみに除籍はウソな」
「「…………!?」」
ウソなのか
「君らの最大限を引き出す合理的虚偽」
半笑いで言う担任の教師
「「はーーーーーーー!!!!??」」
「あんなのウソに決まってるじゃない…少し考えればわかりますわ…」
大声で叫ぶ生徒に呆れたというように返す背の高い女。
確かテストの際にアイテムを作って対応してた人だ。
順位は1位で、さすがに万能性では勝てず、俺は2位だった。
気になっていたのだが、何故オールマイトは緑谷のことを注視していたのだろうか?
読了ありがとうございます。