「あいつまた満点かよ」
「満点取ってるのに喜びもしないなんてさすが天才くんだなー」
「あそこまで無反応だと気持ち悪いよなー」
廊下に張り出された順位表を見て、聞こえるように嫌味を言ってくるやつらがいる。
なんでお前らに悪口言われないといけないんだと俺、岡崎拓也は思うが口に出すと面倒なことになるのでやめておく。
「拓也!テスト何位だった?」
教室に戻ると俺の友達の朝倉智樹が話しかけてきた。
「1位だったよ。智樹はどうだったんだ?」
「下から5番目!」
「お前よくこの学校入れたな」
俺達の学校の偏差値は県内でもかなり上の方だったはずだ。
本当になんで入れたのかがわからない。
「お前補修とか大丈夫なのか?」
「それがやばいんだよ!次のテストで赤点取ったら俺の夏休みがなくなるんだよ!」
「いや、俺に言われても」
「頼む!俺に勉強教えてくれ!」
さてどうしよう。
こいつの夏休みが潰れると俺と遊ぶ相手もいなくなるんだよなー
別にこいつ以外友達がいないわけじゃないからな!
「わかった、昼飯1回奢りで手を打とう」
「うっ、昼飯1回はでかいが夏休みは欲しい。わかったそれで頼む。」
智樹と話していると美人というよりは可愛い系の女の子が教室に来た。
リボンの色から見て1年生だろう。
ちなみにこの学校は女子がリボン男子がネクタイの着用を義務ずけられていて、リボンの色は、1年生が赤、2年生が青、3年生が緑という色分けになっている。
「すみません岡崎先輩いらっしゃいますか?」
「俺ならここにいるけど」
「あっ、あの、今日の放課後、屋上に来てもらえませんか?」
「放課後は予定ないから別にいいけど」
「あっ、ありがとうございます」
そう言って女の子は顔を真っ赤にしながら教室を出て行った。
周りからの視線が痛いなと思っていると智樹が
「おい!拓也あの子誰だよ!」
「知らねぇよ、今さっき初めて話した子だからな。てか、なんで怒ってんだよ!」
「わかんねぇのか?あんな可愛い子に告白されるのが羨ましいんだよ!」
「いや、まだ告白と決まったわけじゃないし」
「お前あの真っ赤な顔みたか?どう考えても告白だろ!てかお前これで何人目だ!」
「あの子合わせるなら5人目だな」
「おのれー!このイケメンが!顔なのか、やっぱり顔が全てなのか!」
智樹が騒いでいるせいで俺たちは注目を集めている。
一部の男子は俺を睨んでいた。
ただでさえ天才くんなんて言われて陰口を言われてるのに。
これ以上エスカレートするのはごめんだぞ。
とりあえず智樹を黙らせるか。
「ていっ!」
「いってー!なんでチョップするんだよ!」
「周りを見てみろ。これ以上注目されるのはごめんだぞ。」
「すまん、お前これ以上目立ちたくないって言ってたもんな。」
「ああ、これ以上敵は作りたくない。」
「俺が、拓也に嫉妬してる暇があったら勉強しろって言ってきてやろうか?」
「やめとけ、逆効果だ」
「そういうもんか?」
「ああ、そういうもんだ」
智樹ってなんだかんだで友達思いだしいいやつだよなー
「智樹」
「なんだ?」
「サンキューな」
「急にどうした、気持ち悪い」
「よしわかった表に出ろ」
「もう授業はじまるから落ち着け!」