【この素晴らしい世界に祝福を!】カズマはのんびりと魔王討伐を志す様です。   作:よるくろ

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さて…長期の不更新申し訳ありませんでした。少し自分に対しての嫌悪に陥っており、ハーメルン様に投稿する気力が湧きませんでした。これからは不定期ではありますがハーメルン様に投稿しようと思います。
それと変更点がございます。
今まで不安定に視点を歪ませてきましたが、これからは物語の進行は三人称で行きたいと思います。ご了承ください。
それと私がINしていない間、感想をくれた方ありがとうございます。アドバイス等、取り込みながら書きたいと思います。
それでは、どうぞ…d(˙꒳˙* )


【7】任務と依頼。

ダクネスに背負われ、ギルドへと帰りついたカズマ。もう大丈夫だ、とダクネスに言い、背中から降りる。

 

 中に入るとまだ朝だからか、人はあまりいない。見渡しても2、3人しかおらず、奥には眠そうな顔をしたルナさん含めた受付員と従業員が定位置に立っている。

 

「ンー…まだアクア達は来てないか…」

「どうする?クエストを受けるにはまだ早いが…」

「…丁度腹減ったし、飯でも食うか」

「そうだな」

 

 席に着き、未だ眠そうにしている従業員を呼ぶ。すると一瞬で“仕事の顔”になり、マニュアル通りのような笑顔とハキハキした元気な声で注文を問いかける。

 

「いらっしゃいませ!ご注文はなんでしょうか!」

「…ジャイアントトードの唐揚げと、水を二杯。ダクネスは?」

「そうだな、私もカズマと同じものを頼む」

「はい!ジャイアントトードの唐揚げを二つ、お水が二杯ですね?かしこまりました!」

 

 注文を聞き届けた従業員は厨房へと向かい、椅子に座って葉巻を吸っていたコックらしき者に口頭で注文を告げる。するとコックはまた従業員と同じように“仕事の顔”になり、吸っていた葉巻を灰皿に押しつけ調理に取り掛かる。

 

 それを見ていたカズマは大人って凄いな…と机の上に上半身をベターっと伸ばしてしみじみと思う。

 

「そういえば、ダクネスはクルセイダーだったよな?」

「あぁ、私は上級職のクルセイダーを生業としている」

「じゃあさ、俺に『大剣スキル』を教えてくれないか?魔法もそうだが身を守る為には一つの武器に拘らず使える武器を増やしておきたいんだ」

「あ、あー…申し訳ないが…それはな…」

「なんでだ?クルセイダーには『大剣スキル』が初期スキルにあるって聞いたんだが…」

 

 問いかけるカズマだが、ダクネスは何も言わない。もしダクネスが教えるとしても、それは不可能だろう。何故なら、ダクネスは”『大剣スキル』を持っていない“からだ。

 何を隠そうダクネスは”とんでもないドMの変態“、略して”とんでもない変態”なのである。敵の強さに抗えずに蹂躙されたいという強い願望を持つとんでもない変態なのである。

 だがスキルを何も取っていないというわけではない。では何を取っているか。それは『耐性スキル』。物理的、魔法的な耐性を高めることができる、いわば前衛職の『重戦士(タンク)』が良く使うスキルだ。

 だが『重戦士』ともいえど多少の攻撃スキルを取るだろう。前衛職はただ守るだけでなく、前衛で戦う役目があるのだから。だがダクネスは、そういうものを”一切持っていない“。全てのスキルポイントを全て『耐性スキル』に割り振っているのだ。

 『物理耐性スキル』、『魔法耐性スキル』、『状態異常耐性スキル』。もっと細かくいえば『斬撃耐性スキル』、『打撃耐性スキル』、『火属性耐性スキル』、『水属性耐性スキル』、『毒耐性スキル』、『麻痺耐性スキル』といったように、挙げればキリがないほどに耐性スキルをとっている。故に、ダクネスは圧倒的な防御力を誇る『聖騎士(パラディン)』でさえを凌駕する防御力を持つ。

 

そんなことを知らないカズマは諦めて机へと突っ伏す。ホッと胸を撫で下ろすダクネスは、ギルドの窓の外で飛んでいる鳥を眺めながら、ボーッと食事を待つのであった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「お待たせしました!ジャイアントトードの唐揚げ二つとアルカンレティアから仕入れた『聖なる水』でございます!」

 

 しばらく待つと、注文した品が運ばれてきた。突っ伏していたカズマは即座に退き、運ばれてきた料理に腹を鳴らす。コトッと音を立てて置かれた唐揚げに目をむけて、その次に若干光り輝いている『聖なる水』とやらを見て従業員に質問する。

 

「あの、すいません。『聖なる水』ってなんですか?」

「あぁ、それはアルカンレティアで作られた特別な水なんです!水を浄化する『ピュリフィケーション』という魔法を何重にも繰り返し、水分以外の害悪を全部無くして、なおかつ聖水の特性を秘めた超貴重なお水なんです!」

「へぇ…だが、そんな貴重な水を客に出してもいいのか?」

「いえいえ!ですがこれはいつも頑張っているカズマさんと、街の住民を守ってくれるダクネスさんへのご褒美ということで!ルナさんにも許可はいただきましたし!」

 

 チラリとカズマがルナさんへと顔を向けると、ルナさんは笑顔で手を振る。カズマは手を振り返して、顔を戻す。

 

「まぁ、いただきます。ありがとうございます」

「いえいえ!今後とも宜しくお願いします!」

 

 笑顔でカズマ達の前から去る従業員。カズマは『聖なる水』を取って飲むと、先ほどまでの眠気が取れ、体から活力が湧いてくる感触を感じた。

 

「これは凄いな…まるでドーピングだ」

「どーぴんぐ?わからんが、たしかに凄いな…。さて、せっかく料理が来たことだ、冷めないうちに食べてしまおう」

「そうだな…いただきます」

 

 手を合わせて、挨拶。日本では慣れ親しんだ動作をしてから、カズマは先ほどから抗議する空腹感を黙らせる為に、いつかに作っておいた自作の箸をポケットから取り出して食事を開始した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「そういえばカズマ、先程のいただきますとはなんだ?」

 

 食事中、カズマより先に食べ終わったダクネスが問いかける。口に残っている唐揚げを飲み込んで、カズマは説明する。

 

「あぁ、あれは食事を始める時の挨拶だよ。作ってくれた人への感謝や恩を込めて『いただきます』って言うんだ」

「ふむ…実に素晴らしい習慣だな。カズマの住んでいる所では食習慣が進んでいそうだ」

「まぁかなり発展している所でもある」

 

 他愛無い話をして、カズマはようやく唐揚げを食べ終わった。従業員によって下げられた皿を目で追いながら、カズマはダクネスの後ろ側に貼られているクエスト掲示板を見る。

 

「…なぁ、掲示板の右上の所、難易度が書かれてないクエストがあるんだが。あれはなんだ?」

「あぁ、あれは『任務(ミッション)』だな。依頼主が特定の冒険者やパーティに依頼をする場合に『依頼(クエスト)』としてじゃなく『任務』として出すんだ」

「へぇ…じゃあダクネス、行かなくていいのか?」

「ん?」

「あの任務、ダクネスを指名しているようだけど」

 

 ダクネスは振り返って掲示板を見る。よく見ると、指名という欄に、ダクネスと書かれていた。

 

「む、私に任務か…ではカズマ、私はあれを受理してくる。恐らく討伐系か実験系だからな」

「了解。俺も良さげなクエストがあったら行ってくる」

「わかった。ではな」

 

 スタスタと歩き、掲示板から紙を剥がして受付へと持っていく。カズマはそれを見届けた後、追うようにしてクエスト掲示板の前へ足を運んだ。

 

 二、三十枚近くあるジャイアントトードの討伐に、それよりも難易度の少し高いゴブリンの討伐。深夜限定クエストであるゾンビメーカーの討伐など、いろいろ貼られてある。

 

 カズマは隈なく目を運んでクエストを見るが、どれもしっくりくるものはない。ジャイアントトードの討伐は、活動率の低い夕方にすると決めている為する気はない。

 というのも、朝にこのクエストをやると、眠気によって集中力の乱れが起きるのだ。戦闘中では集中力が重要不可欠、過去にカズマはそれをやってしまい、カエルに喰われたことがある。

 よって、カズマは採取系のクエストなどが無いかと探しているのだが…どうやら採取系のクエストはどれも高難易度ばかりのものが多く、危険を伴うものが多かった。

 はぁ…とため息をつくカズマは諦めて討伐系にするかと手頃なものを探すと…とある物を見つけた。

 

「…ん?クエスト用紙が重なってる…。誰がこんな悪戯を…」

 

 ジャイアントトードの討伐…の裏に、密かにはみ出たクエスト用紙。ジャイアントトードの討伐のクエスト用紙を剥がしてから、そのクエストを手に取ると、そこにはこう書かれていた。

 

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お友達になってください

 

報酬:120000エリス

内容:お友達になってください。私はギルドの二階の隅で待っています。

 

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「…?」

 

 不可解な内容だった。そのクエスト用紙らしき紙は明らかに手書きで書かれており、ギルドから依頼として認められる為の判子まで押してある。得体の知れないクエストだが、報酬がジャイアントトードの討伐のクエストよりも額が一桁多く、それに戦闘系や採取系の危険が伴うクエストでもない。

 だがこういう意味不明なクエストには予期できない危険が付き物だ。その危険を危惧して、カズマは受付で立っているルナさんの元へと歩いていった…。




いかがでしたでしょうか。実は自己嫌悪に陥っている間、心を落ち着かせる為に自分の好きなジャンルの小説を見ていました。
明らかな誤字や文章の食い違いなどがありましたら、感想の欄へとご報告お願いします。
これからは不定期更新ですが、なんとか学業の合間を縫って書いてみます。どうか皆様、この駄作であろう小説を愛してくださいますよう、よろしくお願いします。m(_ _)m
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