無理な方は、読み飛ばすことをお薦めします。
この作品でも良い方は、本編へどうぞ。
浮雲と月
満月が綺麗な夜。とある城の縁側に一人の青年が座っていた。
その青年の格好は黒い浴衣で手にはお猪口を持ち、傍には徳利がのせられた盆が置かれていた。
どうやら、月見酒をしているようだ。
その様子を少し離れた角に隠れて見ている者がいた。
「 …隠れて見ていないで、出てきたらどうだい?」
青年は目線だけをそちらに向け、声を掛ける。
すると、一人の少女がおろおろしながら出てきた。
出てきたのは、空色のような銀髪で和風のメイド服のようなものを着た、優しい雰囲気のある美少女だった。
「 …なんだ、君か。どうしたんだい?」
「 そ、その~、(見惚れていました、なんて言えないよ~…)へぅ~…///」
「 ? 」
少女が言い淀み、赤面しているのに青年は首を傾げる。
「 …立っていないで、座ったら?」
「 い、いいんですか?」
「 構わないよ…」
「 し、失礼します…///」
少女がお盆を挟み、青年の横に座る。青年はそれを気にせず、お猪口に注いだ酒を呷る。
「 ………、君も飲むかい?」
「 えっ、その~、え~っと………へぅ~…」
「 嫌なら別に構わないよ 」
「 い、いただきます!///」
青年からお猪口を受け取り、酒を注いで貰う。それをチビチビ飲む。その様子を青年は横目で見て、自分も酒を呷る。暫く、それが繰り返された。
「 あ、あの…」
「 ん? なんだい? 」
少女は落ち着いたのか、青年に話しかける。青年はそれを視線だけ向ける。
「 その、あの、え~っと、月が綺麗ですねっ!」
何を話していいのか分からないのか、わたわたしながら咄嗟に言葉を出す。
その言葉に青年は、無表情だったのを一瞬ポカーンとするが、クスクスと笑い出す。
「 ふふっ 」
「 へぅ~………///」
笑われて恥ずかしくなったのか、少女は顔を赤く染めて俯く。
「 …笑って悪かったね、“月” 」
「 “恭弥”さんは、いじわるです…///」
月と呼ばれた少女に恭弥と呼ばれた青年は手を伸ばし、優しく頭を撫でる。それに月は恥ずかしがるが、拒む様子を見せない。
砂糖を吐きそうな甘い空気が広がる。
暫く撫でていて落ち着いたのを確認すると月から手を離す。すると、月が小さく名残惜しそうな声を出す。
「 どうしたんだい? 」
「 な、何でもないです!///」
「 ふ~ん。」
恭弥は、再び空に浮かぶ満月を眺める。それに月が続くように満月を見上げる。
「 …綺麗ですね 」
「 そうだね。」
「 私の真名と同じ字ですけど、私には勿体ないくらいです…。」
そう言い、顔を俯かせる。
「 …そうかい? 君にぴったりだと思うけど?」
その言葉を恭弥は否定する。
「 …えっ?」
月はその言葉に顔を上げて、恭弥を見る。
「 …優しく人を照らす月は、君にぴったりだと僕は思うよ 」
恭弥は、優しく微笑む。
「 …あの、隣に座っても、いいですか?」
「 ………別に構わないよ 」
恭弥は盆をどけ、間をあける。
そこに月が動き、座り直す。
「 …ありがとうございます 」
「 …何の礼だい? 」
「 貴方のお蔭で、私達は今を生きていられます」
「 その礼をするなら僕じゃなく、小動物達にしなよ 」
「 勿論、ご主人様達にも感謝しています。でも、貴方があの場から私達を連れ出してくれたから今があります 」
「 …大袈裟だよ。それにあの時は僕の単なる気紛れで助けたに過ぎないよ 」
「 それでも私は感謝しています 」
「 …はぁ、好きにしなよ 」
「 はいっ!」
良い笑顔を恭弥に向ける。それにタメ息を吐き、そっぽを向く恭弥。
遠慮がちに月は恭弥の肩に頭を預ける。
「 暫くの間、このままで良いですか?」
「 …別に。好きにしなよ 」
「 ありがとうございます 」
ふわりとした笑顔で、嬉しそうに月がお礼を言い、目を閉じる。
再び甘い空気が広がる。
少し時間が経つと、穏やかな寝息の音がする。
どうやら月が眠ってしまったようだ。
恭弥は、起こさないよう、そっと月の頭を自分の膝に移す。その頭を優しく撫でる。
「 …まったく君は。もう少し、欲を言っても良いのにね? 」
言葉では呆れているが、その表情は優しかった。
満月は二人を優しく照らしていた。
後日、とある天の御使いに月が綺麗ですねの意味を教えて貰い、盛大に顔を赤く染めたのは、完全に余談である。
説明
雲雀恭弥
死んだのに赤ちゃんからやり直しになった。自分が雲雀になったことを知ると、ロールプレイの為、身体を鍛えたり、言葉使いを気を付けたりしていた。現在は素で出来る。並盛町がないと知るが、風紀委員長になったり、風紀財団を設立したりした。
夜の見回りで北郷達が争っている所に遭遇。乱入し、巻き込まれ外史に飛ばされることになる。
気にいった相手には、小動物か真名で呼ぶ。
集団行動が苦手。基本は一人で行動している。
反董卓連合軍では、一人で呂布を相手取った。その呂布から董卓達を助けてほしいと頼まれ、単独で浸入。その際、白い服装の集団と陰湿そうな男が立ち塞がるが、蹴散らし、救出に成功する。
使用武器、トンファー(特注)
董卓(月)
姓、董 名、卓 字、仲穎 真名、月
幸薄そうな少女。悪逆非道の汚名を着せられた可哀想な少女。幼馴染みの軍師と共に雲雀に救出された。
自由になり、現在は色々なことができ、とても幸せ。
助けてくれた雲雀に恋心を懐く。
北郷には、感謝をしているが恋心を懐いていない。
20未満の方は、お酒は飲まないように。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
気になることがあれば、指摘して頂くと非常に助かります。
キャラの性格等、上手く書けているか不安なので、ご協力お願いします。