ドラゴンクエスト、それは剣と魔法とモンスターが居る世界。
そしてこの世界は幾度と無く滅亡の淵に追い込まれた。
しかし、その度に勇者と仲間達が絶望を砕き世界を救ってきたのだ。
そんな世界から派生した世界がある。
基本的にはドラクエの世界ではある。
しかし、この世界の魔物使いには特殊な秘術があった。
魔物を人の姿に形成する魔法―――概念形成(コンセプトチェンジ)
それは生き物だけでなく物質すら人の形を取らせる秘術であった。
何故そんな秘術が魔物使い達の中に生まれたのか?
元々は魔物の生態を調べる為に生まれた秘術で、人の形をした場合にはどの様な変化が起こるのかを確かめる為に作られた。
しかし、その秘術には問題があった。
性別による問題があったのだ。
魔物を仲間にした所有者は魔物使いにあるのだが、人の形をした事に問題が生じた。
男の魔物使いが雌の魔物に手を出す事が起きた。
女の魔物使いも然り。
それだけならまだ好機と侮蔑の目で見られるだけだったのだが、どこぞの貴族や王家に性質の悪い商人達が目をつけた。
“人の形をしているのなら人間側が扱うべきなのでは?”と
それから魔物使い達は不遇と理不尽の歴史が始まった。
魔物使い達を狩り、魔物を人にする秘術を聞き出そうとして拷問などに掛けていった。
中には懐柔をして秘術を使わせようとした者達もいた。
しかし、どうやってもその秘術は発動しなかった。
懐柔された魔物使い達も懐柔は受けなかった。
魔物使い達にとって魔物は良き仲間だった。
その信頼を失っては魔物使いとしての力は失われる事を知っていたのだ。
手を出した魔物使い達も命令ででは無く、頼んだ上で事に及んでいた。
魔物使い達に取って魔物は仲間で家族なのだから。
しかし、そんな事を知らない人々に取ってそれは深読みをする行為を招いた。
管理が出来ないのであれば魔物使い達は魔王と同じだと。
そして魔物使い達は迫害と殺戮の標的となった。
それでも、魔物使い達はその存在を隠す事をやめなかった。
自分達は護るべき者を護る為に存在している、その信念を掲げているからだ。
その信念を貫いて来た魔物使い達は何時しか“モンスターテイマー”と呼ばれ、護るべき者を護る存在として今現在に到るのであった。
世界は平和ではあるが、争いが無い訳ではない。
貧困や飢餓、戦争や魔物の襲撃などなど。
そんな世界の大陸の一つ、焔の大陸の小さな村から物語りは始まる……!
物語の主人公は黒髪の青年であった。
側には雄の魔物、スライムの姿があった。