主はやてとニートな守護騎士達   作:Vitaかわいきつら

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第3話

こんにちは、八神はやてです。

 

今日、守護騎士達はお出かけです。ヴィータはまだ家にいますが、もうすぐアリサちゃんの家へ行ってしまうので、少し寂しいです。

夕御飯の仕込みでもして淋しさを紛らわしましょう。

 

車椅子に乗り玄関へ向かうと、リビングから、はやて、と声が聞こえてきます。

 

体を縮めたり伸ばしたりしながらリビングから顔を出してくるヴィータ。

今のイモムシみたいな動きを守護騎士達はとても気に入ってます。

 

「どこ行くの、はやて?」

 

「夕飯のお買い物や。出かける時は鍵閉めといてなー」

 

ここいらで泥棒がいたことは聞いたことがありませんが、用心するのは大切です。

ヴィータは「んー」と唸っています。何か考えているようです。

 

「ねぇはやて、今日一緒にアリサん家行こうよ!」

 

「いや、えぇよ。今日はバドミントンなんやろ? わたしは足がこんなやし、みんなに悪いわ」

 

ヴィータとアリサちゃん達はよく一緒に遊んでいて、嬉しそうにその日のことを話してくれます。

その時のヴィータの笑顔はとても好きです。

 

アリサちゃん達はいわゆるお嬢様なのですが、スポーツもよくやっているようです。わたしも室内での遊びには混ぜてもらうことがありますが、今日は運動のようですので遠慮します。

 

「えー行こうよー! 今日運動って気分じゃなくなっちゃったしさー! はやて連れてったらゲームになりそうだし」

 

ヴィータは時々ワガママです。アリサちゃん達に迷惑をかけてないか心配です。

 

「んー……でもなぁ……」

 

 

わたしが悩んでいると、玄関のチャイムが鳴りました。たぶん、ヴィータへのお迎えが来たんだと思います。

 

「お、じいちゃんだ! ほらはやて、行こ!」

 

「ちょ、ちょいまち! 急に押さんといて!」

 

ヴィータに押されて、玄関へ行きました。

 

 

 

 

 

「お迎えに上がりました、ヴィータ様」

 

ドアを開けたら、そこにいたのはやっぱりヴィータのお迎え。

アリサちゃんのお家の執事さん、鮫島さんです。

 

「よっ、じいちゃん!」

 

「こらヴィータ! そんな言い方はあかんやろ!」

 

「良いのです、はやて様。私としても親しみを感じて嬉しく思っていますから」

 

そう言って鮫島さんは笑います。孫のように思ってくれているのかもしれません。

 

「今日ははやても連れてくから!」

 

「かしこまりました。お嬢様達もお喜びになるでしょう」

 

「いや、鮫島さん、わたしは……」

 

あっさり鮫島さんに抱き抱えられ、車に乗せてもらってしまいました。

わたしって、流されやすいなぁ。

 

 

 

アリサちゃんのお家につきました。

 

「よっ、アリサ、すずか、なのは」

 

「あはは……ごめんな、今日はわたしも一緒や」

 

「あらはやて。久しぶりね」

「こんにちは、ヴィータちゃん、はやてちゃん!」

 

「久しぶりだね、はやてちゃん」

 

嫌な顔一つしないで出迎えてくれました。やっぱりアリサちゃん達は優しい人です。

 

「はやてが来たことだし、ゲームしましょうか。何かやりたいもの、ある?」

 

アリサちゃんはわたしの足を気遣って予定を変えてくれました。悪いことしたなぁ……。

 

 

 

「それで、何する?」

 

「ドサポン!」

 

結局ゲームをすることになり、ソフトを選ぶところでヴィータがすぐに答えました。

ドサポンは以前やったことがあります。

プレイヤー同士で争って、土地やお金をたくさん獲得した人が勝ち、というゲームです。

プレイヤーの能力パラメーターもあり、RPGの要素も入っています。

 

ただ、これは「4人」までしか参加出来ません。

 

「ヴィータちゃん、人数が合わないよ」

 

なのはちゃんが言うようにわたし達は5人です。

わたしがいなければ、ピッタリだったんですが……。

 

「そうよヴィータ。諦めない」

 

「えー!? ヤダヤダ! ドサポンがいい!」

 

またヴィータのワガママが始まってしまいました。

わたしにならいくらでも、構わないのですが、アリサちゃん達に迷惑をかけるのはダメだと思います。

ここは、円滑に解決します。

 

「あはは、わたしは見てるえぇよ。見てるだけでも、楽しいもんや」

 

わたしが抜ければ4人です。これで解決です。

「ダメよはやて。みんなで楽しまないと」

 

「そうだはやてちゃん。わたしと交代交代でやろう。ね?」

 

「わたしもはやてちゃんと一緒に遊びたいな。わたしと交代でもいいよ!」

 

すずかちゃん、なのはちゃんがそう提案してくれました。

 

「……おおきにな、みんな」

 

嬉しくて顔が赤くなってしまいまい、それをヴィータに指摘されて更に赤くなってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、もうこんな時間や。そろそろ帰らんと」

 

いつの間にか午後6時。

結局すずかちゃんと交代で進めて、すずかちゃんのおかげでわたし達は1位。2位がなのはちゃん、3位がアリサちゃん、4位がヴィータです。

 

せっかくいい調子でしたが、守護騎士達の夕飯を作らなくてはなりません。

もう少し一緒に遊びたかったですが、帰らなくてはならないのですが……

 

「今日は泊まってこうよ、はやて。アリサ、泊まってっていい?」

 

「わたしは構わないわよ。明日は休みだしね。それにこのままじゃ終われないわ!」

 

「でもなぁ、シグナム達のご飯作らなあかんし……」

 

守護騎士達は料理が作れないので、わたしが作らなければお腹が空いてしまって可哀想です。

 

「シグナムさん達だってもういい大人でしょう? きっとどっかで食べてくるわよ」

 

「そうだよはやて。アイツらだったら一週間くらい食べなくても死なないよ」

 

実際、シグナム達は普通の人間とは少し違うので、そこまで食事を必要としないらしいのです。

 

「……そやな、今日はもうちょっとみんなと遊びたいわ」

 

「にゃはは、わたしもお母さんに連絡しよっと!」

 

「わたしも、お姉ちゃんに」

 

 

 

 

その日は結局、アリサちゃんの家にお泊まりでした。

 

 

ヴィータのおかげで凄く楽しい1日になりました。

ありがとうな、ヴィータ。

 




鉄槌の騎士あらため、ウザガキのヴィータ!
ヴィータのニートっぽさが少ないのでウザガキ路線で。
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