思い付いたネタ放置所   作:竜人機

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後半ちょっとというかかなり端折りました。
展開急ぎすぎな感がありますが、冗長になって前後編が前中後編になるのもどうかと思いこうなりました。

装者登場ということでプロローグはこれで終わり。次があればやっと本編、二課+α視点です。

次があれば………


シンフォギア二次:転生オリ主・オリライダー龍騎編 そのよん

『 戦騎龍唱シンフォギアO 』

 

 

 

 

 

 序章Ⅲ-b

 

 

 覚醒の火 Ⅱ

 

 

 

 

 完全聖遺物〝無銘〟

 

 

 もともと〝無銘〟はノイズという脅威へと抗うために作られた兵器()だった。

 

 ノイズとはバラルの呪詛によって統一言語による相互理解を失った先史文明期の人類が互いに手を取り合い協力し合うことを否定拒絶。互いの殲滅を選んだ末に自然環境を汚染することなく人類のみを殲滅するために作り出した人間だけを殺す存在(兵  器)

 〝無銘〟はそんなノイズを差し向けられ、劣勢に立たされた側の人類の一つが作り出した対ノイズ兵装。(カウンターウェポン)

 

 ノイズが人間界の物理法則下にない別位相に身を置くことで物理干渉(攻撃)を無効化しているのなら、同じ位相へと潜り、その物理法則下で戦えば攻撃が中てられるはず、という些かどころではない無茶な発想から生み出されたが、それでも一定以上の効果を生み、完成に至った。

 しかし対ノイズへの無茶なアプローチからもわかる通り、最初期ロットの物は追い詰められた時間的余裕もない状況の中、物量で攻めてくるノイズへと対抗するために量には量をと質を度外視して量産性を重要視し過ぎたために適性さえあれば適合率が低かろうと起動する後の世でも聖遺物とはとても呼べない質の低い代物で(言ってしまえば龍騎で言うところのエンブレムなしの「ブランク体」程度の戦闘力しかなく)、結局は無尽蔵の如く湧くノイズの前に同胞たちを逃がす時間稼ぎの肉壁にしかなれず、最初の担い手たちは死を恐れながらも同胞を守るために戦い、力尽き〝無銘〟諸共に散っていった。

 

 逃げ延びた者たちがノイズから生き延びるためにまた新たな〝無銘〟を作り、改良改造しては抗い逃げ延びてを繰り返し、最終ロット最後発(今目の前にある〝無銘〟)でやっと低位ながら聖遺物と後世で呼ばれるだけの力を持つに至った。

 しかし、聖遺物となったことで起動には高い適合率が必須となり担い手は見つからぬまま、そして後に神話伝説歴史に名を残す単騎でノイズの群れを薙ぎ払える高位の聖遺物が世に現れ出したことで〝無銘〟は表舞台に立つことも、誰の記憶にも名や姿を留めることもなく歴史の闇へと消えていった。

 

 

 そんな来歴的なことが〝無銘〟内部の記憶回路(モノリス)の一部に記されており、こんな一文が最期に添えられていた。

 

 

 

―― 聖なる泉 猛き焔宿りて 悪魔を討つ竜が目覚めん ――

 

 

 

 解析して内部のモノリスを見つけて読み解き終わった当時「クウガかよ!」とツッコミを入れて然して重要視しなかったツケが今なのだから、失笑すら出やしない。

 

 自分の馬鹿さ加減に嫌気がさしながらこっちに背を向けて宙に浮くカードデッキ、〝無銘〟へと左手を伸ばし、掴み取る。

 瞬間、左手から左腕を伝って〝無銘〟の宿す力(淡い光り)が流れ込んでくると共に虚像として宙に現れた独特の形状をした『銀のベルト』が合体とでも言うような勢いで左右を反転するように向きを変えて腰へ装着され、実体化した。

 

「……(てん)

 

 しばしの逡巡の後に〝無銘〟、カードデッキをベルトのバックル横に来るように左手を引きながら右手を差し出すように指を大きく広げて前へ突き出し、掴み取って引き上げるように手首を回しながら拳を握りこむ。

 

 手が届くならもう途惑わない、必ず手を伸ばす。

 

 そんな決意を込めた変身ポーズを取りながら、しかし口にするのは『変身』の言葉ではない。

 

 〝正義の味方

 空想の中の、虚構の英雄。しかし男の子なら幼き日に見たその姿に誰もが憧れ、そうなりたいと夢見た決して悪に負けない英雄。(スーパーヒーロー)

 

 『仮面ライダー』

 例え虚構の存在であっても、だからこそ存在できる理想。憧れの具現。そんな英雄(ヒーロー)のおとぎ話のひとつであり、物語の主人公たちの戦士としての名。

 その名を俺が騙るのは無論のこと、その代名詞たる掛け声を口にすることさえも許されない。その資格は何一つ、俺にはない。

 虚構と現実は違うと言われればそれまでだが、俺には彼らのような清廉さも理想も信念も、ましてや善性も正義感もありはしない。

 

 当然だ。あるのはただ『嫌だから』なのだから。

 

「身」

 

 右手を腰元へ引き、叩き込むようにカードデッキをバックルへ差し込む。

 正面と左右から鏡写しの虚像が現れ、それぞれクルクルと左右を反転しながら自身の身体へと重なり、姿が仮面ライダー(虚像の物)へと変わる。

 

 痛いのも苦しいのも怖いのも、他人のために身体張って命を懸けるなんてことも真っ平だ。それは変わらない。ただ、そんな思いよりも痛くて苦しい、辛いことを知ってしまったから。そんな物を抱え込むのはもう『嫌だから』手を伸ばす。

 『嫌だから』自分のために身体を張って命を懸ける。『嫌だから』自分のために誰かを助けて、『嫌だから』自分のために誰かを守って戦う。

 押しつけがましい独り善がりの偽善者なぞに、彼の英雄(ヒーロー)たちの名を騙ることなど許されるものか。

 

「これが俺の力、か……」

 

 黒のアンダースーツに所々山吹色で縁取られた白い装甲というどこかクウガ・グローイングフォームを思わせる形の籠手に包まれた両手に視線を落とせば網膜投射によって視界内の隅に小さな六角形が組み合わさってできたウィンドウが開き、自身のバイタルデータなどと今の姿が3Dモデルで表示された。

 その姿は端的に言えば「コウモリからドラゴンにモチーフを変えてデザインし直した仮面ライダーナイト」。もう少し詳しく言えば西洋竜(ドラゴン)の顔を模したバイザーに、額に角を思わせる突起が一つ。肩アーマーは騎士鎧のように丸くてゾルダよろしく側面と上部に武装を装着するジョイントがあり、召喚機は龍騎のような左籠手型で額に角の生えた西洋竜(ドラゴン)の顔を模していた。

 

「日本語? 古代言語じゃないのか?」

 

 六角形のウィンドウの3Dモデルからこの姿の名称に今現在の自身のバイタルデータなどの情報表示に目を向ければそこには英語表記もあるものの、とても見慣れた日本語が。

 訝しむもすぐに疑問の答えは出た。

 〝無銘〟の解析をした時に判明した機能の一つ、『学習機能』によるものだと。これは〝無銘〟を担い手へ合わせてパーソナライズしていくことで力をより引き出しやすくするための機能であり、この表示言語はその機能の一部として担い手の持つ知識を取り入れてシステムの最適化を図った結果、と言ったところか。

 

「ッ!? 思索に耽っている場合じゃなかったな」

 

 気付けば周囲を埋め尽くす勢いでぞろぞろとノイズが集まり出していた。

 これも〝無銘〟に備わる機能の一つ、『誘因機能』によるものだろう。ノイズは人間のみを襲う。ならば一人の人間を数百人数千人が一か所にいるようにその感知機能を誤認させられればその反応を最優先の標的へ定めさせられる。

 それはノイズの種類によって感知機能に違いがあるため絶対ではないにせよ、数十人程度の人々の集まりならばノイズを攻撃せずして引きはがせられる。

 最初期ロットの〝無銘〟が肉壁になる程度の力しかなかったにも拘らず、多くの同胞を逃げ延びさせられたのはこの機能のおかげであり、同時に量産された多くの〝無銘〟と担い手たちが一人残らず全滅した最大の理由でもある。

 

「まあ、これだけ集まればそうもなるよなチクショーが!」

 

 数えきれないほど集まったノイズがどろりと溶けて寄り集まり、巨体の異形へと姿を変える。いわゆる大型ノイズのお出ましだ。

 

「チィッ!」

 

 大型ノイズの上げた耳障りな鳴き声に顔を顰め、舌打ちしながらその身の一部を飛礫とした攻撃を躱し、あるいは防護機能で守られた拳や手刀に掌底で触れてなんとか捌いていくが、飛礫は人の身の丈に迫る大きさと重量に加えて自身は身体を鍛えてはいても武術は誰かに師事したわけでもない我流の上に初めての実戦。

 

がッ!?」

 

 回避や受け流しが繰り出される猛攻の前に長く続くわけもなく、直撃を喰らって弾き飛ばされてしまう。そしてその先には数台の停車された車。

 このまま行けばろくに受け身も取れずに激突するが、激突したところで致命的なダメージにはなり得ない。ただ追撃を許す隙はできてしまう。

 そう刹那の状況判断で取った俺の行動選択はひとつ。

 

 『位相差障壁』の使用。

 

 正確には『位相間移動』であり、ノイズほど世界に存在する比率を自由自在に制御し、物理的干渉を可能な状態にして相手に接触( 攻   撃 )物理干渉の(被攻撃)無効化ができるわけではない。

 あくまでもノイズが身を置く人間の世界とは異なる世界、別位相へと潜り込むだけだ。ゆえに人間世界への物理的干渉は不可能な状態になり、攻撃を加えられることのできるのは同位相にいるノイズに対してのみとなる。

 しかも潜っていられるのは10分弱、およそ9分55秒ほどの限られた時間のみ。

 制限時間を過ぎてもノイズの位相に留まれば〝無銘〟の防護機能は崩壊を始め、二度と居るべき元の位相へは戻れず、宇宙空間のような通常生物(人間)にとって劣悪な環境に生身でさらされることになる。

 仮に万が一に生存がかなってもそこは二度と元の位相へは戻れない異次元の狭間。まさに『ベントされた』、だ。

 

 まあ、制限時間内に一度でも元の位相へ戻って一分前後のインターバルを挟めば別位相に潜ることで酷使された防護機能が回復し、制限時間はリセットされるようだが。

 しかしだからと言って『位相間移動』はそうひょいひょいできる物でもない。潜る時も戻る時もタメのような数舜無防備になる隙が生じる。大型ノイズ一匹相手ならまだいいが、無数のノイズに囲まれた状況では袋叩きにされかねない大きな隙だ。

 

 今の状態ならその心配はないと思いつつ、ちゃんと無事に戻れるのか一株の不安を抱きながら『位相間移動』を意識すればスゥっと身体の色が配色はそのままにノイズと同じ極彩色な色合いへ変化し、背中ら激突するはずだった車を言葉にしがたい何とも奇妙な感覚にさらされながらすり抜け(透過し)宙返り(トンボ)を切って態勢を整え右手を突きつつ地面へ足から着地する。

 

 

 ジャキン! カッシュンッ

 

 

 さあ、どう反撃しようかと立ち上がった時、左腕は左籠手型召喚機のギミックが一人でに動く。ドラゴンの顔を模した籠手、その額に生えた角が肘側へ押し込まれて「ジャキン!」と音を響かせれば籠手の肘、召喚機の後部が勢いよく迫り出してカードをセットするカードトレイが姿を現した。

 

「初回限定サービス、ってか」

 

 龍騎原作第一話のワンシーンが思い浮かび、思わずマスクの下で苦笑い、バックルのカードデッキへ右手を伸ばす。一枚のカードを引き出して目的の物か確認し、カードトレイへとセットして召喚機へと押し込む。

 

 

『 A D V E N T(ア ド ベ ン ト) 』

 

 

GyuaAaoOOOOOOUN!!

 

 

 そんな合成音と共に〝無銘〟が起動した時も聞こえた耳を劈く怪獣の咆哮のような鳴き声が響き、虚空から機械のような身体をした一頭の西洋竜(ドラゴン)が現れる。

 

 山吹色で縁取られた白い姿の竜。

 付け根にロケットブースターが付いた金属版が重なってできたような白い竜翼、鋭い爪はない代わりに指先から何かを撃ち出せそうな四本指の手、分厚い装甲のごとき胸部としなやかな胴体、太く力強い上腿を持つ逆関節の足、細長くも鋭い尻尾、そして額にも生えた鋭く大きな角。

 このドラゴンこそが龍騎でいう契約モンスターに当たる〝無銘〟内部の記憶回路の記述にあった自律型完全聖遺物は『契約機獣』、名を『カイゼルドラグーン』という。

 

 ノイズと同じ位相にいるために極彩色な色合いで少々目が痛い。白と山吹色の二色だけな分やたらカラフルなノイズよりは遥かにマシだが。

 

 

  GyuaoOOOu!!

 

 

 現れ飛翔する勢いのままに大型ノイズへと攻撃を仕掛けるカイゼルドラグーン。

 口から火球ならぬ電撃弾を撃ち出し牽制、着弾爆発衝撃で直撃はしないが怯んだ大型ノイズを体当たりで盛大に弾き飛ばす。

 

「やはり、大型一匹じゃ済ませちゃくれないか。

 カイゼルドラグーン! そのデカブツはしばらく任せる!」

 

 

  GyuoaAAn!!

 

 

 お代わりだとでも言うようにわらわらわらと湧くようにまたノイズが集まり出していた。『誘因機能』によるものだとわかっていても見ていて気分のいい光景じゃない。思わず吐きそうになったため息を飲み込んで呼び出したばかりのカイゼルドラグーンへ指示を飛ばし、返された咆哮を背に再びバックルへ手を伸ばす。

 

「俺の方は雑魚狩り(塵掃除)だ!」

 

 デッキ内のカードに何があるのか? そう思考するだけで視界の隅に新しいウィンドウが開き、カードの種類が表示されていく。その種類の多さに一瞬驚くがここは戦場、これ以上の無駄な思考は命取りとすぐに気持ちを切り替える。

 望むカードをイメージしてカードを引き抜き、その手で召喚機のドラゴンの額に生えた角(トリガー)を肘側へ押し倒すように押し込み、カードトレイを出させてカードを差し込み、トレイを元の位置へ押し込む。

 そんな一連の動作を流れるようにこなせば――

 

 

『 G U A R D V E N T(ガ ー ド ベ ン ト) 』

 

 

 虚空から飛んできたカイゼルドラグーンの胸部を模した盾、『カイゼルシールド』を受け取る様に左手に装備し、続けざまにもう一連の動作。

 

 

『 S W O R D V E N T(ソ ー ド ベ ン ト) 』

 

 

 次に飛んできたのはカイゼルドラグーンの尾を模した馬上鎗(ランス)、『カイゼルランサー』を左手に装備し構える。

 

「さあ、Show Time(ショータイム)だ!」

 

 そう声を上げ、俺は盾を突き出してノイズの群れへ突貫した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『 F R E E Z E V E N T(フ リ ー ズ ベ ン ト)

 

 

 龍騎原作で(本来)ミラーモンスター()一体を凍らせ、行動不能にする効果のカードはしかし、効果が広範囲に及ぶようになっていて周囲に群がるノイズを一瞬で凍り付かせ行動不能を強いて見せた。

 

「カードの持つ効果の変化、『存在X(ゴルゴム)』の仕業か……

 設定上とはいえ補助系カード全部所持のオーディンと同じだけでもチートなのに、さらに一部は数枚積みで物によっては効果が魔改造されてる(コ  レ)ってどうなんだよ」

 

 群がるノイズ相手に大立ち回りを演じるが、戦える制限時間よりも自分に時間的余裕がないことに気づいて一気にかたずけて離脱を図るため、効果が変化しているらしかった『FREEZE VENT(フリーズベント)』を使ったのだが、ノイズに限定してとはいえども広範囲内の対象纏めて行動不能はさすがにチートだろと引いた。自分の使える力じゃなかったらさらにドン引きしてただろう。

 ともあれと意識を切り替え、俺は盾と鎗を手放して消し去ると、制空権を制して大型ノイズを相手取っているカイゼルドラグーンの方へと目を向けて、一枚のカードを引き抜く。

 

「カイゼルドラグーン! 決めに行くぞ!」

 

 そう叫んで声を掛ければカイゼルドラグーンは「GyuaAoO!」と吼えて応えると、大型ノイズへ身体をしならせて振り下ろの力強い尻尾の一撃を放つが躱されて地面を砕くだけに終わる。

 元より牽制の一撃で放ったゆえか、然して気にも留めずにカイゼルドラグーンは大型ノイズへ背を向けて俺の方へ向かって飛翔し、俺の意を汲んだのか電撃弾を連射して『FREEZE VENT』で動けないノイズの群れを一気に消し飛ばしていく。

 俺の背後の向こうへと頭上を通り過ぎるまでそんな爆撃飛翔であっという間にノイズが―― 異なる位相の物理法則下ゆえか炭素化せず ――光の粒子となって吹き飛ぶ塵のように消えていく。

 

「これでFinale(フィナーレ)だ」

 

 耳障りな鳴き声を上げる大型ノイズへ相対し、手にしたカードを召喚機へ。

 

 

『 F I N A L V E N T(フ ァ イ ナ ル ベ ン ト) 』

 

 

 足を肩幅ほどに広げて腰を落とし、時間的余裕の無さから出てくる焦りを鎮めるように深い呼気を行いゆっくり両手を広げ、動きを止めることなく流れるように右手を腰元へ、左手を前へと翳す。それら上半身の動きに合わせて蹴り足となる右足を後ろへ下げる。

 

 

  GyuaaaAAAAAoOOOOOOO!!

 

 

 そんな構えを取っていく俺を中心に一度大きく旋回してカイゼルドラグーンが上空へ急上昇する。

 今から放つは名付けるならば『ドラゴンサンダーキック』と言ったところだろうか。まあ、思いっっっきり龍騎の『ドラゴンライダーキック』の電撃版(パクリ)だが、俺のせいじゃない。全ては奴の仕業、おのれ『存在X』ぅぅぅ(でぃけいどぉぉぉ)!!

 

 などと戯言を内心で独り言ちて燻る焦りを誤魔化して真上へ跳び上がり、頂点でトンボを切りながら跳び蹴り姿勢を取った瞬間、俺の背後へと来ていたカイゼルドラグーンの口から電撃弾が放たれてイナヅマ纏う必殺キック(弾丸)となって大型ノイズへ撃ち出される。

 

 大型ノイズは相も変わらぬ耳障りな鳴き声を上げると撃ち落としてやるとばかりに飛礫を飛ばしてきたが、撃ち出された勢いと纏ったイナヅマの前には全くの無意味と示すが如く弾いて砕いて直進直撃。大型ノイズが爆散し、光の粒子が弾けて散っていくのを背にして軽くスライディング気味にズザリと音を立てて着地する。

 

「………」

 

 時間的余裕がないとは言えヘマをするわけにはいかぬとしばしの残心。しかしてノイズは湧いてこない。

 ひとまず、ではあるが『誘因機能』に引っかかる範囲内のノイズは一掃できたようだ。

 

「さて、後はさっさと」

 

 

―― Croitzal(クロォーイツァ) ronzell(ロンゼェル) Gungnir zizzl(ガングニール ツィール) ――

 

 

 

―― Imyuteus amenohabakiri tron(エミュテウス アメノハバキリ トローン) ――

 

 

 

「!?」

 

 聞こえてきた(うた)に驚き振り返って顔を上げれば、時間的余裕がないと燻っていた焦りの原因が空から降ってきていた。

 

 

 

 

 

 

 つづく?

 

 

 

 

 

 




今回ので分かる通り? シンフォギアでオリジナルライダー龍騎編にしたのは『ノイズの位相差障壁は異なる位相の世界にまたがることで物理法則下から逃れて物理干渉を無効化している』ということから「龍騎も現実世界とミラーワールドの二つの世界をまたいでるよな」という思い付きから龍騎系ライダーの『ミラーワールドへ入れる能力』を『位相間移動』に置き換えた結果です。



オリジナルライダーにした理由? ちょっと厨二病拗らせました_| ̄|○

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