東方鍵闘伝    作:豆な日常

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今回は急展開すぎるかな、、、今更だね!笑笑


学校

慧音「実は君の旦那さんに相談されてね」

 

良太「優衣を寺小屋に通わせたらと思って慧音先生に相談したんだ、優衣にも同年代の友達が必要かと思ってな、霊夢ちゃんがいるが、あれは友達というより姉妹みたいな感じだからな」

 

奈々「う〜ん…優衣ちゃんは、どうしたい?」

 

夕飯を食べながら慧音先生達が私を寺小屋に通わせようか、話している。正直、私も寺小屋には通ってみたい。前に、寺小屋の子達と少し遊んだがそれっきり会っていないし。けれど、お父さんの手伝いやお母さんの家事の手伝いもしなければならないし…

 

優衣「でも…」

 

優衣は奈々達を見て困った様な顔を向けた。それを察した奈々は提案を述べる。

 

奈々「優衣ちゃんは家の事は気にしなくても大丈夫よ。畑の方は元々、お父さんが1人でやってた事だし。料理の勉強も夜にできるわ。忙しくなった時はお父さんの事を助けてあげて?」

 

優衣「!…そう…だけど…でも!」

 

優衣が両親の役に立てない事で、1人になる事を人一倍恐れている。そのせいか、寺小屋に行くのを拒もうとする。

 

奈々「お母さんの1番の喜びはね」

 

優衣の頭に手を置き撫でながら伝える。

 

奈々「娘の願いを少しでも多く叶えられる事、そして、あなたの笑顔が何よりの喜びなの」

 

だからそんな顔しないでーーー

 

奈々が目でそう訴える、優しく微笑みながら。

 

優衣「!…分かった!お母さん、お父さん、ありがとう!」

 

親子の光景を見ながら慧音達は暖かいな気持ちに包まれ、微笑む。

 

慧音「決まりだな…、今日は週末だから寺小屋には明々後日より来てくれ」

 

それから、慧音先生達と夕飯を食べながら、今後の方針について話していく。先ず、私が寺小屋に行く事で単語の勉強、それから歴史の勉強、友達を作ることが目標だ。寺小屋には妖精や妖怪もいるとのことでも、あの時の妖怪の様な害のあるものでは無い。また、あの時の妖怪はゴブリン(小鬼)と呼ばれるもので鬼とは別の者という事を教えてもらった。

 

***

 

 

 

夕飯を食べながら、お父さんとお母さんが慧音先生に私の事を自慢するかの様に惚気話をする。私にとっては、凄く恥ずかしい事なので早くこの場から抜け出したい。

 

紫「優衣ちゃん、ちょっと、こっちにいらっしゃいな」

 

優衣「?、うん」

 

そう思っていたら紫お姉ちゃんが私を縁側に呼ぶ。私は紫お姉ちゃんの元に向かい、障子を紫お姉ちゃんが閉める。助かった〜と思い、胸を撫で下ろしていたら紫お姉ちゃんが月を眺めながら私に問いかけた。

 

紫「あなたに見習って素直に聞くわ。…あなたの力について教えてくれない?」

 

優衣「っ!?」

 

紫「そんなに身構えなくていいわ、私はあなたの味方よ」

 

咄嗟に身構えてしまった。私の力ってあの鍵の様な剣のこと?それとも気配が見えること?身体能力の事?一体、何故そのこと知ってるの!?

 

優衣「私の力って…何のこと?」

 

紫「…あなたが霊夢の結界を破った…いや、開けた力の事よ」

 

優衣「……」

 

紫「お願い、私はあなたの味方よ、もしかしたら記憶を戻す手掛かりになるかもしれないわ」

 

私の記憶…でも、この力は何故か他人にあまり見せてはいけない、そんな気がする。でも、紫お姉ちゃんになら…。いや、この力は人外のそれだ、それで嫌われたら…

 

優衣「この力を見ても誰にも言わない?」

 

紫「ええ、言わないわ」

 

優衣「私の事嫌いにならない?」

 

紫「ええ、嫌いにならないわ」

 

少し前が立ち、俯きながら、優衣は覚悟を決める。

 

優衣「分かった、じゃあ、見せるね…」

 

優衣は目の前に手を翳し、目を閉じて自分の心を強くイメージする。すると、手の中から光が収束し、鍵形の剣が現れる。以前の時の様に、先端が雪の結晶の様な形になっており、柄の部分から先端に掛けて青から白くなっている。

 

優衣「これが私の力。名前はキーブレード…だと思う」

 

紫「…だと思う?」

 

優衣「これが出てきた時に、頭の中に声が聞こえて、そう言ってたから、そうなんだと思う」

 

紫は優衣の握ってるキーブレードを見つめて、疑問に思った。紫は『境界を操る程度の能力』で優衣とその鍵形の剣ーーキーブレードとの境界を見極めようとするが、出来ない。どういうわけか、境界を操る事は愚か、境界すら存在しない。最早、優衣の一部と言ってもいいものだった。

そして、霊華が言った通り、妖力、神力、霊力と言ったものを感じない。あり得ないことだ。確かにそこに異能の力があるのに、そこに何も無い様に、それからは何も感じない。

 

紫「ちょっと貸してもらっても良いかしら?」

 

優衣「いいよ、はい」

 

優衣は紫にキーブレードを手渡した、信頼されているのかと少し嬉しいと紫が思いながらも、その答えは直ぐに分かった。

 

紫「なっ!?」

 

紫の手に渡った瞬間、キーブレードが光を放ちながら消え、優衣の手に再度現れる。

 

優衣「この武器は私の手から離れない。持ち主を選ぶ様に、また戻ってくるの…」

 

優衣は悲しそうに、キーブレードを見ていた。

 

きっと、この力は優衣ちゃんにとって忌避したい力。それがあることで優衣ちゃんが普通の人間でない証明になってしまう。だから、さっき「嫌わないで」と言っていたのね…

 

紫「…貴方はキーブレードが嫌いなのね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

優衣「…私は普通が良い、取るに足らないお母さん達の子供、どこにでもいる様な平和な家庭、商店街のおばちゃん達、霊夢お姉ちゃんがいて、霊華さんがいて!………どう…して」

 

紫「?」

 

優衣「どうしてっ!?なんで私なのっ!?どう…して…」

 

優衣はキーブレードを落とした。それは光の欠片となり、消えていく。優衣は両手で顔を覆い啜り泣いていた。人間であれば誰しもが望む、平和な世界、普通の存在で在りたいのに、優衣の力はそれを望まない事を意味する。優衣の心に、記憶をなくす前から確かに存在している1人になる事への恐怖。人とは何処か違う自分が何者か分からず、ずっと不安だったのだ。

 

キーブレードがもたらす可能性は無限に存在する。あらゆる封印を解錠する事が出来るのであれば…それは幻想郷を崩壊させることも可能だ。

 

私は目の前の少女が幻想郷の敵かどうかを見定めていた。幻想郷に訪れる者には少なからずルールを守ってもらう様に言い聞かしている、聞かない場合は霊華と共に外の世界へ放り出していた。若しくは殺した。今、目の前にいる少女も例外では無い。しかし、紫はすすり泣く優衣を抱きしめ、背中をさすった。

 

優衣「…うっ…ぐす…」

 

紫「大丈夫、優衣ちゃんには私が付いている。それに霊華や霊夢も、優衣ちゃんの家族も…。優衣ちゃんが、その力を誰かに見られて嫌われたとしても、私達はあなたの側にいる、いつでも駆けつけるわ」

 

優衣「ううっ、くっ、うわぁぁぁ」

 

感情が吹き出るがの如く、優衣は泣いた。その声に、居間の方にいた、奈々達が驚き、直ぐに優衣の元へ向かった。ドタバタと音を立てながら障子の向こう側を見ると、紫に抱きしめられ泣きじゃくる優衣がいた。

 

***

 

優衣が泣き疲れたのか、良太と奈々により寝室の布団で寝かせられた後、紫にこえを掛けられた。

 

紫「奈々さん、良太さん、話があります」

 

紫は真剣な表情をして2人の目を交互に見る。それを見た慧音は、紫が今から何を話そうとするのか、察しがつき、それを止めようと口を挟む。

 

慧音「紫、お前まさかーー

 

紫「私は妖怪の賢者。この幻想郷の管理者の1人です」

 

良太と奈々は驚き、瞠目していた。さっきまで普通に話していた、人がいきなり訳の分からない事を言ってくれば、当然そうなる。

 

紫「嘘ではありません。証拠なら今度、霊華にでも聞いてください。それよりも、私はあなた方2人が優衣ちゃんの事で知らなければならない事がある為、お伝えします」

 

良太「ち、ちょっと待ってくれ!妖怪の賢者!?幻想郷の管理者!?そもそも、貴方はどう見ても人間では無いですか!?」

 

最初に、意識を取り戻したのは良太だった。だが、内容が唐突過ぎるのか話に付いて行けていない。

 

慧音「良太さん…信じられないかもしれないが、こいつの言っている事は全て真実だ…。ついでに言うなら、私も半人半獣だ」

 

信じられないという顔をしながら良太は呆気に取られたまま、動かなくなる。そこで、漸く奈々が喋る。弱々しく、声を震わしながら。

 

奈々「優衣ちゃんの事って…なんなんですか…?」

 

他の事はどうでもいいというかの様に、ただ一点の疑問について説明を求める。紫は溜息をつき、質問に答えていく。

 

紫「はぁ…。」

 

(これを言うと早速、約束を破る事になるけど、許して頂戴ね、優衣ちゃん…)

 

紫「あの子の持つ力についてです」

 

 

 




優衣ちゃんの闇は相当深い様です。
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