黄金体験のヒーローアカデミア   作:ジャギィ

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日常シーンはペースが遅くなります。なんだかやる気がでない


ジョルノ・ジョバァーナの夢 その2

授業が終わって昼休みになると、ジョルノは食堂に足を運んでいた。その手の中には、スタンダートなトマトパスタとタコのサラダ、そしてプリンが入った皿を乗せたトレーがある

 

「こっちです、ジョバァーナさん」

「よー、ジョルノ。ワリーけど先に食わせてもらってるぞ」

 

そしてトレーを持ったジョルノの先には、親子丼を口いっぱいに入れた鉄哲とクロワッサンのちぎった欠けらを食べる塩崎が並んで座っていた

 

ジョルノはその対面に座る。「いただきます」と口にするとスパゲティをフォークで巻き取り、口の中に入れて咀嚼する

 

「そういやよォージョルノ、お前んとこでもクラス委員は決まったのか?B組は拳藤(けんどう) 一佳(いつか)って奴が委員長に決まったぜ。姉御肌ってカンジで、みんなを引っ張ってく奴なんだ」

 

鉄哲が出した話題は今朝行ったクラス委員の話だった

 

「こっちは投票で決めまして、おそらく1番票が多い緑谷くんが委員長になると思います」

「──アッ!デクくん、飯田くん、ジョルノくん見つけたよ!」

「……噂をすれば」

 

そんな話をしていると、ジョルノたちのテーブルに昼食を乗せたトレーを持った緑谷、麗日、飯田の3人がやってきた

 

「すまないジョバァーナくん、どうしても聞きたいことがあって…良ければ俺達も相席させてもらっても構わないか?」

「ぼくは構いませんよ……2人は?」

「俺は別にいいぜ」

「私も大丈夫です」

「らしいですよ」

 

「ありがとう!」と声に出してお礼を言うと、麗日は塩崎の隣になるように、緑谷と飯田はジョルノの右側の席に座らせてもらった

 

そして緑谷が鉄哲と塩崎を見ながら聞く

 

「えっと…2人はジョバァーナくんの友達、なのかな?もしかしてB組の……」

「おう!ジョルノとは実技試験の時からダチだ!俺の名前は鉄哲 徹鐡、よろしくな!」

「「てつ」がいっぱい!!」

 

鉄哲の名前を聞いた麗日の反応は、彼の名前を初めて聞いたほとんどの人の気持ちを代弁していた

 

「私は塩崎 茨と申します。私もジョバァーナさんや鉄哲さんとは、試験以来の仲になります」

「へえ〜、3人とも試験で会って友達になったんだ!私たちと一緒だね!あ、私は麗日 お茶子!」

「俺は飯田 天哉と言う。麗日くんの言うように、緑谷くん達とは試験を通して知り合った。もっとも、俺は緑谷くんにつっかかってただけだけどね」

「も、もう気にしてないからいいよ飯田くん!えっと…緑谷 出久です……よ、よろしくお願いし、ます…」

 

それぞれ自己紹介を終えると、飯田はジョルノの方を向き早速質問する

 

「さて…ジョバァーナくん。俺はどうしても君に聞きたい事があるんだ」

「何を聞きたいのか…()()()()()()()。ぼくが副委員長を辞退した事ですね?」

「ああ、その通りだ」

 

飯田は茶化す雰囲気が一切ない様子で言葉を切り出す

 

「君が言っていた事がたしかなら、君は峰田くんと常闇くんから信頼を得た事になる」

「…ぼくに票を入れたのは峰田くんと常闇なのですか?」

「ああ。先ほど教室でボヤいてたよ」

 

それを聞いて1番驚いたのはジョルノだった。峰田は最初にやりたいと主張してたのに、その後でジョルノに投票した事になる

 

そして常闇も不思議だ。ジョルノと峰田と常闇のこれと言った接点は戦闘訓練しかない。しかし常闇は味方だった峰田と違って敵だった。何が2人の心を動かしたのか、ジョルノは少しだけ気になった

 

「この短い期間で君は2人の心を動かしたんだ。だと言うのに君は辞退した……なぜなのか?俺は知りたいんだ…」

「飯田くん、君に言えることが1つある」

 

飯田の苦悩とも言える感情を感じ取ったジョルノは、飯田の目をしっかり見据えて口を開く

 

「ぼくは彼らの気持ちを蔑ろにしたわけじゃあない。2人はぼくが上に立つべきだという意思を託したんだ……そして誰かから受け継いだものというのは、さらに先に進めなくてはならないものだ。ぼくは自分よりももっとふさわしい人物を選ぶ方が、彼らの気持ちに応える事につながると思った」

 

そしてスッ…と飯田を指差し

 

「だから飯田くん。君が獲った『1票』は、ぼくと峰田くんと常闇の『3票』になるって事なんだ」

「!! 君がボクに入れたのか!?」

「君は自分が()()()()()()()()()()()よりも…投票でふさわしい人を決めるという()()()()()()()()。人を正しく導くという事が君ならできる。君にしかできない。だからクラス委員を選ぶ方法で、投票というものを提示できた」

「正しく…導く………ありがとうジョバァーナくん…!」

 

ジョルノのこれでもかという評価を、飯田は大げさに泣きながら受け入れた

 

「大げさですよ…そろそろ食事をしましょう。休み時間がなくなってしまう」

「ああ、そうだな…」

 

そう言って話を終わらせると、6人はトレーの昼食を食べながら雑談を始めた

 

「茨ちゃん、それだけで足りる?」

「大丈夫ですお茶子さん…私、パンが好きなので」

「おいしいよね!クロワッサン!」

 

麗日と塩崎は女性同士シンパシーを感じたのか、互いに名前で呼び合うほどすぐに仲良くなっていた

 

「鉄哲くんの“個性”って、自分の体を金属に変える個性なんだ。切島くんと似てる…一緒の個性だね」

「ホォ───A組には俺とダダ被りの個性持った奴がいるのか」

「うん、鉄哲くんみたいに体を金属に変えるっていうより硬度をあげる個性みたいだけど………そう考えると本当に2人の個性ってよく似てるどっちも聞いた限り体を硬くする代わりに柔軟性が減る能力みたいだけどそれでもシンプルに強力な個性だし将来的に柔軟性が増せば硬い肉体のまま自由に動き回れるから護衛とかにうってつけの個性だなでも鉄哲くんのは金属に変えるだから硬度に限界も当然あるないや待て金属に変わるって事は鉄や鋼特有の熱への強さとかも持ってるって事なのかそうなると………」ブツブツブツブツ

「うおおッ!?なんだ緑谷オマエ!?」

 

緑谷と鉄哲は互いの個性の話をしていたが、急にオタクモードに突入した緑谷を見て、鉄哲は引き気味に突っ込んだ

 

色々ありながらも食事が進む中、鉄哲はある事をジョルノに聞いた

 

「そういやあよォージョルノ、ずっと前から気になってた事があったんだが……お前の『夢』ってなんなんだ?」

「「「『夢』?」」」

 

鉄哲の「夢」という言葉に首をかしげるのは緑谷、麗日、飯田の3人である

 

「実技試験の時に「夢がある」ってジョルノが言ってたんだよ。なぁジョルノ、ずぅ〜〜〜っと気になって仕方がなかったんだよ、教えてくれねえか?」

「………」

 

聞かれたジョルノは、目を閉じて少しの間黙る。そしてそれを「言いたくない」と解釈した飯田が、鉄哲を咎める

 

「鉄哲くんッ!ジョバァーナくんが話したくない事を無理やり聞き出すもんじゃあないぞ!」

「い、いや!そんなつもりで言ったんじゃあよ〜…わ、悪かったジョルノ、言いたくないから言わなくても…」

「いえ、別に話しても構いません」

 

飯田に怒られた鉄哲も撤回しようとしたが、ジョルノは凛とした態度でそう言い放つ

 

「ただ、どうしてもぼくの過去が関わる話になるからな……はっきり言うと気分の良くない話もある。それでも聞きますか?」

 

周りより大人びた、謎の雰囲気を持つジョルノ・ジョバァーナの過去………それに興味を抱いた5人は、コクリと頷いた

 

5人の意思を確認したジョルノは、最初に簡潔に自分の過去を口にする

 

「幼い頃、ぼくは母親からネグレクト、義理の父親から虐待を受け、街の子供にいじめられてました」




次回、過去回想
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