黄金体験のヒーローアカデミア   作:ジャギィ

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ちょっと早めに投稿でーす☆


狙われるジョルノ その1

轟焦凍は考える

 

(負けた……ジョバァーナだけじゃあない。爆豪にも…緑谷にさえも…俺は…出し抜かれた……)

 

“半冷半燃”の個性。大規模な炎と氷を操る事ができるこの能力は、まさに他の追随を許さない強力な個性と言えるだろう

 

しかし、轟は自らの個性を憎む。正確には…左半身から生み出せる『炎の部分』を

 

決して「()」は使わない、「()」の個性だけで頂点に立つ。そして今もまとわりつく過去の因縁に決着をつける…そのはずだった

 

だがこの()()()()はなんだ?ジョバァーナに勝てないばかりか、見向きもしてない爆豪に競り負け、格下と思っていた緑谷にすら出し抜かれる始末………そんな思考が轟の心をぐちゃぐちゃにかき乱す

 

上を見る。視線の先にある観客席の出入り口…そこにヒゲや顔、ヒーロースーツの一部をメラメラと炎で燃やす…忌々しい父親(ヒーロー)がいた

 

No.2ヒーロー「エンデヴァー」

 

その目には、反抗する子供を眺めるような呆れた感情が存在しており、それを見た轟は憎悪の『炎』をさらに燃やす

 

(おまえを完全に否定してやる…右の力だけで勝って)

 

エンデヴァーの抱く野望…その為だけに過程を捨て、結果だけを求め、自分と母の人生をメチャクチャにした事実に怒りを抱く轟だが、彼は気づかない

 

(それが俺と……母さんの復讐だ…!!)

 

目的の為に周囲を顧みない轟の目は、執着に囚われた父親と同じ目をしていることに

 

 

 

障害物競走が終わり、ゴールをくぐり抜けた生徒たちがスクリーンの前に立つミッドナイトに視線を向ける

 

「さて!上位42名が予選通過者ですが、残念ながら落ちちゃった人も安心なさい!この体育祭ッ!まだ見せ場は用意されているわ!!」

 

そう解説するミッドナイトの背後のスクリーンには、先ほどの障害物競走の順位が記されている

 

 

『1位 ジョルノ・ジョバァーナ

 2位 爆豪 勝己

 3位 緑谷 出久

 4位 轟 焦凍

 5位 塩崎 茨

 6位 骨抜 柔造

 7位 飯田 天哉

 8位 常闇 踏陰

 9位 瀬呂 範太

 10位 切島 鋭児郎

 11位 鉄哲 徹鐵

 12位 尾白 猿夫

 13位 泡瀬 洋雪

 14位 蛙吹 梅雨

 15位 障子 目蔵

 16位 砂藤 力道

 17位 麗日 お茶子

 18位 八百万 百

 19位 峰田 実

 20位 芦戸 三奈

 21位 口田 甲司

 22位 耳郎 響香

 23位 回原 旋

 24位 円場 硬成

 25位 上鳴 電気

 26位 凡戸 固次郎

 27位 柳 レイ子

 28位 心操 人使

 29位 挙藤 一佳

 30位 宍田 獣郎太

 31位 黒色 支配

 32位 小大 唯

 33位 鱗 飛龍

 34位 庄田 二連撃

 35位 小森 希乃子

 36位 鎌切 尖

 37位 物間 寧人

 38位 角取 ポニー

 39位 葉隠 透

 40位 取蔭 切奈

 41位 吹出 漫我

 42位 発目 明』

 

 

「ぼ、僕が…さ、3位なんて…!」

「チクショー!ジョルノと茨に負けちまったぜ……11位か俺は!」

「僕だけヒーロー科で唯一通過できてない…☆」

「ドンマイ、青山くん」

 

それを見て喜ぶ生徒(緑谷)、悔しがる生徒(鉄哲)、落ち込む生徒(青山)、慰める生徒(葉隠)といった風に反応が分かれる

 

「そして次からいよいよ本戦よ!!ここからは取材陣も白熱してくるよ!キバりなさい!!さーて第二種目よ!!私はもう知ってるけど〜...何かしら!!?言ってるそばから、コレよ!!」

 

ミッドナイトの言葉に反応して、巨大スクリーンに競技名が表示された

 

『騎馬戦』…」

 

その呟きの通り、次の種目は騎馬戦であった

 

「参加者は2〜4人のチームを自由に組んで騎馬を作ってもらうわ!基本は騎馬戦と同じルールだけど、1つ違うのが...先程の結果にしたがい、各自にポイントが振り当てられること!」

「つまり、相手によって取るポイントが違うって事?」

 

麗日の簡潔な解釈に頷くミッドナイト

 

「そうよ!!そして与えられるポイントは下から5ずつ!42位が5ポイント、41位が10ポイント...といった具合よ。そして...」

 

ミッドナイトはジョルノを一瞥し、衝撃の宣言をする

 

「1位に与えられるポイントは1()0()0()0()()ッ!!」

「…はぁッ!?」

 

明らかにおかしいポイントの振り分けに思わず鉄哲が声をあげる。なぜならその事実が意味するのは、()()()()()()()()()()()()()()は騎馬戦で1()()()()()()()()()()であり…ゆえに誰よりも狙われる「立場」になってしまうからだ

 

生徒全員の視線が1位であり1000万ポイントの所持者となったジョルノに降り注がれる

 

「上位の奴ほど狙われちゃう、下克上サバイバルよッ!!」

 

ごく僅かな、ジョルノを心配する視線。そして大部分の、ジョルノに対して興味を持つあるいは敵意を抱く視線が、ジョルノに向かって集中的に浴びせられる

 

そんな状況でもジョルノは取り乱すことなく、逆にさわやかに微笑んでみせるのであった




今回どうしても都合上予選落ちしてしまった青山くん…

ゴメンね、ゴメンね…いつか活躍させるから、出番もあげるから。ゆるして ねっねっねっ?

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