黄金体験のヒーローアカデミア   作:ジャギィ

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ペルソナ5ザ・ロイヤルがクッソ楽しいです

そして今回は緑谷回です


騎馬の上の攻防 その2

ジョルノたちが轟と対面する5分前…

 

「みんな、ジョルノくんの方に目が行ってるけど、そうじゃあないチームも必ず出てくるはず……だから僕たち3人で必ず時間ギリギリまで粘るんだ……決して、()()()()()()()()()()()()()…!」

 

額にチームの合計ポイント…580Pのハチマキを巻いた緑谷は、作られた騎馬の上でチームメンバーにそう告げる

 

「やるよ!麗日さん、常闇くん!」

「うん!」

「ああ」

『アイヨ!』

 

そして…緑谷は彼に声をかける

 

「───()()()()!」

「……ああ…」

 

最後のメンバー…心操(しんそう) 人使(ひとし)は、なぜ自分がここにいるのか、記憶を(さかのぼ)ることで再確認を始めた

 

 

 

事の発端はそう…見るからにお人好しような2人(緑谷、麗日)を見つけた事だ。もう1人(常闇)は警戒心がないわけではないが、それでも俺に対して普通に返事はした

 

「そこの3人、ちょっといいか?」

「え、あっハイ──」

「私たち──」

「何か用な──」

 

ドクン

 

だからこそ俺の個性「洗脳」を簡単に喰らった。あとは騎馬戦の間コキ使ってやればいい…そのはずだった

 

「よしおまえら、騎馬になって俺を上に乗せ…」

『オイ、ドーシタ?』

 

───常闇と言う奴の影がカラス頭の奇妙な生物になると、動かなくなった常闇の体を叩いたのだ

 

マズい!そう思うもすでに遅く…

 

「ハッ!か、体が動く…緑谷、麗日!」

 

『洗脳』は簡単に洗脳状態にできるが解けるのも簡単……ほんのちょっぴり小突かれたり、軽い痛み程度で解けるからな…

 

「あ!ビ、ビックリしたァ──!」

「返事をしたら頭にモヤがかかったみたいに…これって」

 

連鎖的に緑谷たちの洗脳も解ける

 

「間違いなくこいつの個性だろう。俺たちに命令して操作しようとしていた。さしずめ『洗脳』といったところか……2人とも!返事はするな…それが奴の能力の条件だと俺は考えている…」

「…………!」

「『洗脳』…?」

 

最悪だ。能力の発動条件までバレている。こうなると再び洗脳することが難しくなる…いや、仮に洗脳出来たとしても、またあいつの影で洗脳を解かれる…クソッ…!

 

「ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ………………」

「!? ……?」

 

な、なんだコイツ…?緑谷というやつがうつむいたかと思うといきなりブツブツつぶやき始めた。隣にいた女子もドン引きしている。不気味なやつだ…

 

ブツブツと言い始めて30秒ほどだろうか。緑谷はバッ!と顔を上げて、俺を見ながらこう言った

 

「君に頼みがあるんだ!」

「なに…?」

「君の個性ならジョルノくんを出し抜ける…!僕達とチームを組んでほしいッ!」

 

…俺は自分の「洗脳」があんまり好きじゃあない。この『ヴィランみたいな』能力のせいで、何度も偏見の目で見られてきたのだ、当然だ…

 

だから、この先この個性をほんのちょっぴりでも好きになれるのならば…それは、きっと、度を越したお人好しのせいだろう

 

 

 

ビュオオ!

 

「───心操くんッ!」

「ハッ!」

 

麗日の声で思考の海から現実に帰還した心操は、心操の方向から迫る長いベロのようなものに気づく。だが不意の攻撃を防ぐことは心操にはできない

 

「『黒影(ダークシャドウ)』!!」

 

しかし、それは心操ならの話だ

 

前面の騎馬の常闇から伸びた黒影(ダークシャドウ)が背面に移動し、ベロを叩き落とす

 

「ベロの攻撃…!蛙吹か!」

「ケロケロ。正解よ、常闇ちゃん」

 

声がする方へ騎馬を向ける緑谷

 

するとその先には、障子が“複製腕”で背中にドームを作り、その中に潜むように蛙吹が入っていた

 

「蛙吹さん!?えッ、障子くん1人だけの騎馬!?」

「梅雨ちゃんと呼んで」

 

そう。障子の巨体を活かした、1人戦車とでも言うべき騎馬を作り、その背中に小柄な者を乗せたのが蛙吹の…否

 

「フハハハハァ────!一方的に略奪させてもらうぜェ緑谷ァ!」

「峰田くん!マ、マズい!」

 

──ハチマキをつけた峰田実の策だった

 

「食らえッ!」

 

会敵するや否や、いきなり「もぎもぎ」の玉を放り投げてくる

 

「迎撃しろ『黒影(ダークシャドウ)ゥゥゥゥ───ッ』!!」

『ウオオオオシャアアアアアアアア!!』

 

常闇の命令に雄叫びをあげながら両腕のラッシュでもぎもぎを受け切る。影の腕に多くの玉がひっつく

 

「そのまま戻れッ!」

『アイヨ!』

 

そして距離を取った状態のまま影に戻すことで、ひっついていたもぎもぎはボトボトと地面に落ちた

 

ドギュン!

 

だが、「黒影(ダークシャドウ)」を戻した瞬間、蛙吹のベロが緑谷に向かって高速で伸びる

 

「オメーよおおおおおお、授業でオイラたちと戦ったのを忘れたか?…オイラのもぎもぎを外そうと影を消せば常闇ッ!オメーは無防備になるんだぜ──!」

「し、しまった!」

「影は間に合わねえ!もらったぜ緑谷───!」

 

緑谷は頭部を動かすものの、そのスピードより蛙吹のベロの方が速く…

 

ガシッ!

 

「うおおおおおお!」

 

──否、緑谷は首より早く動く腕でハチマキをひっぱることで、自分の頭部を横に倒し、ハチマキの奪取を紙一重で避けた

 

「!!」

「ハァー…常闇くん…ハァー、迎撃の準備を…」

「もうすでに出来ている!」

 

あの攻撃をかわした緑谷の機転に驚く峰田だが、すぐに頭の玉をもぎ取る

 

「まさかアレを避けるとはな…ジョルノに追いつきかけただけのことはあるぜ…USJでもオメーの機転に助けられた…」

 

そして新しい玉を、大量にブン投げる

 

「しかし勝つのはオイラたちだあああー!黒影(ダークシャドウ)さえ封じれば、さっきみてーな手は何度も通じねェェェ!」

 

ペタァァァ

 

「!」

 

ペタ ペタ ペタ ペタ

 

それを常闇は黒影(ダークシャドウ)を出現させて対処する。ただし、今度は玉を()()()()()()()()()

 

「『黒影(ダークシャドウ)』!振りかぶれ!」

『アイヨ!』

 

騎馬の半分ほどはある大きさの、集まった“もぎもぎ”の玉を持ち上げてから素早く振り下ろし

 

「そして戻す」

 

同時に黒影(ダークシャドウ)を影に戻す

 

すると巨大な粘着玉は峰田たちの騎馬に向かって飛んでいった

 

「これなら蛙吹の視界も防げ、おまえたちも対処せざるを得なくなる!」

『勝ッタ!!』

 

ボヨヨォ〜〜〜ン

 

だが、障子の体にひっつく予定だった巨大粘着玉は跳ね返る音と共に緑谷たちの上空に打ち上げられる。複製腕のドームから出てきているボールを蹴り上げた姿勢の峰田

 

「「オイラ」のもぎもぎは「オイラ」には()()()()……はね返るんだぜ?力がなくったってふっ飛ばせる…ジョルノや緑谷に会って、自分の能力の良さに気づいたぜエエエエ…」

 

その右手に握られているのは…もぎもぎの玉

 

「何イイイイイイ───────!?」

「上空からはオメーが作った超粘着玉ッ!前方からはさらなる粘着玉と蛙吹のベロッ!同時攻撃を防ぐことは不可能!もう逃げらんねェぜェェェー!!」

 

常闇の防御が崩れた瞬間、ベロと一緒にもぎもぎを勢いよく投げた

 

バッ

 

その時、緑谷は急に握り拳の右腕を横に伸ばした

 

「?」

「峰田くんの粘着玉は…峰田くんには『はねる』。それ以外の物には『ひっつく』。でもあとふたつ、ひっつかないものがあるんだ…」

 

疑問符を浮かべる峰田に、緑谷は言葉を続ける

 

「それは「液体」と「気体」!!「固体」でないふたつの要素は例外的に峰田くん以外だろうとくっつかないッ!そして、手加減した僕の個性じゃあ、パンチで物を押し返すほどの風圧は生み出せない…」

 

そして緑谷は握り拳の『グー』を緩めて…

 

「でも、面積が増えればッ!!」

 

──『パー』にする

 

「はっ!!」

 

ブォン!

 

右腕を団扇のように扇ぐと、凄まじい風圧が巻き起こる

 

「ケロォ!?」

 

急な強風に煽られた蛙吹のベロはコントロールを失い、空中でめちゃくちゃにはね返る。さらにいくつかもぎもぎの玉もひっつく

 

「ブッエフゥ!」

 

そして反射したもぎもぎと砂煙が顔面に直撃してむせかえる峰田

 

しかし、一時撤退を進言しようと砂を払いながら目を開けた峰田の視界に入ったのは…オーバースローの形で思いっきり振り上げた腕を、今にも振り下ろさんとする緑谷の姿

 

 

 

いっぱあああああつッ!!」

「うわぁああああ!!!」

 

 

 

ブオォォン!

 

強烈な風が蛙吹のベロをはね返し、勢いをつけて首に命中

 

「うげェェ!!」

 

首元を強く叩きつけられたショックから峰田は白目を剥いて仰向けに倒れ、気絶した

 

「ケロ、ゴメンナサイ峰田ちゃん……でも、私の舌も峰田ちゃんの個性で動かせない…私たちはここでリタイアね」

()してあまく見ていたわけではない。だが………緑谷の爆発力に負けたか……」

 

巨大粘着玉を黒影(ダークシャドウ)で受け止める緑谷の騎馬を見ながら、障子は静かに目を閉じた


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