前回の話で完全に燃焼気味になってしまって執筆意欲が掻き消えてました…それに仕事もエライ忙しかったんですよーこの夏
『この3ヶ月の間に、別の作品を投稿していたようだが…?』
ドギィ!
ゆ…ゆるしてくれ!久々に投稿しただろっ!クオリティも維持してるじゃあねーか!ゆるして ねっねっねっ!
ジョルノは保健室にて、赤いチューブに繋がれていた。輸血パックからチューブを通して1回戦で失った分の血液を輸血しているのだ
「ほれ、これで体内の血液は十分なはずだよ」
「ありがとうございますリカバリーガール」
「まったく!自分で自分の手首を切り裂くなんて何考えてんだい!!」
体の血の巡りを実感しているとリカバリーガールはおかんむりな様子を見せ、少しすると真面目な表情で語る
「USJの時もそうだったね……見ず知らずの誰かのために行動できるのはあんたのいいところだけど、もっと自分を大事にしな」
「…ありがとうございます…」
多くの命を見てきて、そして救ってきた人間の心遣いに、ジョルノは頭を下げてもう1度礼を言った
ガララッ!
その時、保健室の扉が勢いよく開き、ガリガリに痩せこけたスーツの男が担架を引いて登場した
「失礼しますリカバリーガールッ!!怪我人を連れてき…」
「保健室で大声を出すんじゃないよ八木!あと扉は静かに開けるようにしな!」
「失礼しました!ゴボッ!」
八木という名前の男は入室して早々リカバリーガールに怒られ、直後吐血した。見た目通り貧弱らしい
「八木さん、と言いましたか?怪我人を連れてきたと言いかけてましたが…」
「む!君はジョバァーナ少年!そうだ、彼の言う通りです。緑谷少年を見てほしいのです!」
ハァ ハァ ハァ…
そう言って車輪の音を立てながら入ってきた担架の上には…ズタボロで凍傷している両腕に軽度の火傷を負った左脚、限界まで体力を使って疲弊している、誰が見ても重傷と分かる緑谷の姿があった
「これは…ひどい重傷だね。しかも体力も消耗し切ってる…これじゃああたしの個性で治すことはできない。強引に『癒し』を使えば間違いなく死ぬ」
リカバリーガールの“個性”は“癒し”。対象者の治癒力を活性化させ、重傷もたちどころに治癒できるが、それには傷に応じた対象者自身の体力が必要
つまり今の緑谷の体力では重傷を治すことは不可能なのである
「それでは緑谷少年は…!」
「早とちりしちゃあいけない。あたしは「医者」なんだよ。個性がなくとも命を救うのが仕事の「医者」……幸い命に別状はないし後遺症が残るような怪我でもない。治療してしばらく安静にしておけば大丈夫よ」
ガッ
「ダ………メなんだ…それじゃあ…」
「み、緑谷少年!」
「何やってんだい!?怪我人が無茶して動くんじゃあないよ!」
だが、それを聞いていた緑谷は体に鞭打って動かし、担架の端をつかむ
「ずっと……「自分」のことを
目尻に涙を浮かべる。体が痛いのか、心が悔しいのか、その理由は緑谷以外には理解できない
それでも、医者として大ベテランである彼女は、その訴えに対し首を振る
「……ダメだね……」
「リカバリーガール…なんとかできないのでしょうか?」
「さっきも言っただろう?怪我を治す体力がないんだよ」
「──つまり…体力があれば治せるということですね」
そんな2人の会話に入ってきたのはジョルノだ
「ぼくの『ゴールド・エクスペリエンス』は、言ってしまえば、ぼく自身の生命力がエネルギーとして形になったもの…ならば」
己の分身であるゴールド・Eを出現させ、緑谷に触れると、本当に極々少ない量の生命エネルギーを手を通して送り込む
ズギュン!
青白かった顔色に赤みがさす
「顔色が…!」
「ちょいと待ちなさい…チユ──…」
それを見たリカバリーガールがジョルノの意図を察すると、蚊が口吻から血を吸うように、緑谷の体を突き出した口でほんのちょっぴりだけ吸う。すると緑谷の左脚の火傷が逆再生するビデオのように消えていく
「おお…!」
「リカバリーガール、その調子で緑谷くんの怪我を少しずつ治していってください。体力が低下すれば、再びぼくが生命エネルギーを流し込みます」
「いっぺんに生命エネルギーを送り込まないのかい?」
「過剰に生命エネルギーを流し込めば、逆に感覚が鋭敏になって彼を苦しめます。少しずつがいいんだ…」
説明を聞いたリカバリーガールは納得し、「輸血した直後だから無理はしないこと」と忠告すると、そのままジョルノのサポートを受けながら緑谷を少しずつ治療していった…
そして30分が経過する…
ベッドの上には、怪我が完全に完治した緑谷がどっと押し寄せてきた疲労によって寝ていた
「フゥ────」
「ちょっとずつ治療するなんて初めての経験だったからね…あたしも少し疲れたよ」
30分間生命エネルギーを流し続けたジョルノは少し疲れた様子で椅子に座って息を吐く
そんなジョルノに対して、八木は痩せ細った両手でジョルノの手を掴み、感謝の言葉を口にした
「ありがとうジョバァーナ少年!!君がいなければ緑谷少年の大怪我をこんなに早く完治できなかった!本当にありがとう…!」
しかし、そんな八木の感謝の念に対し、ジョルノが取った反応は不可解なものだった
「…………」
不思議なものを見るような目で八木の手を、八木本人を、そして寝ている緑谷の姿を見たのだ
「ジョバァーナ少年…?」
「…いえ、なんでもありません。…あまりここに長居するわけにもいきません。失礼します」
ジョルノはそれだけ言うと、そそくさと保健室から退室するのだった
A組の観客席へ向かう中、ジョルノは頭の中で情報の整理をしていた
(…
そこまで考えて、脳裏にチラつくのは先ほど、八木という男が手を握ってきた時の場面…
(しかし…あれは一体どういうことだ?双子の兄弟でさえ「生命エネルギー」には僅かな違いがある。他人ともなればより大きく違ってくるもの…………だが…なぜ…)
ジョルノは自分が歩いてきた道を振り返りながら…独り言を呟く
「『