黄金体験のヒーローアカデミア   作:ジャギィ

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遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。いつまでもやりたい放題なジャギィですが、今年もよろしくお願いしますね


宣戦布告

それはジョルノと塩崎が激闘を繰り広げている最中のこと…

 

「負けるなジョルノォオオ!!」

「うおおおおッいけぇ気合いだァァ!!」

「頑張れジョルノと茨ァァァ!!」

「鉄哲、応援必要なの塩崎だけだよね?B組の彼女だけで応援いいんじゃあないかな?ネェ?」

 

見てるだけで暑苦しいまでに声を張り上げる峰田と切島と鉄哲、そしてクラスメイトが敵である(と勝手に対抗意識を燃やしてる)A組のジョルノにも自然と声援を送ってることに苦言を呈す物間

 

誰もが手に汗握る攻防を繰り広げている中

 

とぉるるるるるん

 

着信音が鳴り響いた。鳴ったのは飯田のスマホだ

 

「ム……すまないみんな!母から電話が来た!少しの間抜けさせてもらう!」

「おーう」

「いってら〜」

 

試合に夢中なのもあるが、電話くらいならすぐに戻ってくるだろうと思ったみんなはそれぞれ軽く返事をする

 

返事に聞いた飯田はすぐに観客席から離れ、薄暗い通路まで移動してから電話に出る

 

ピッ

 

「もしもし。ごめん母さん、試合に負けてしまった…せっかく応援してくれていたのに不甲斐ない…」

 

電話に出てすぐに体育祭の結果を報告し謝罪する飯田。しかし、飯田の言葉に対して返事はおろか物音すらも立てない

 

「母さん…?」

「天哉…よく聞いて…実は、兄さんが…」

 

飯田の母親は、絞り出すように震える声で、飯田にある出来事を話した…

 

「兄さんが…ヴィランに…!?そ、そんなバカなッ!」

 

それは、飯田天哉にとって何よりも、誰よりも信じられない真実だった

 

 

 

「おまえらは気づきもしない」

 

血で形作られたように紅く染まった布切れがたなびく

 

背の刀、両腰に備え付けられた複数のナイフ、スパイク状の足裏に装飾品、浮浪者のようにボロボロで風化した衣服。すべてが一般からかけ離れた異様な男がビルの上で街を見下ろす

 

ウウ〜〜〜!

 

『名声』……『金』…どいつもこいつもヒーロー名乗りやがって…ハァ…」

『こちら保須警察署!至急応援を頼むッ!』

「ハァ…てめェらはヒーローなんかじゃあない…彼だけだ…」

 

ガッ

 

各部にエンジンのマフラーがついた甲冑姿のようなヒーローを、血の池の中に沈む「インゲニウム」を見下ろす

 

「俺を殺っていいのは…ハァ〜…!」

『救急車もだッ!『インゲニウム』がやられているんだッ、早くしろ!』

 

下手人は刃こぼれした刀を長い舌で舐めながら、地獄の底から響くような声で呟いた

 

「オールマイトだけだ」

「ヒーロー殺し」が現れたッ!!』

 

 

 

雄英体育祭もいよいよ終わりが見えてきた

 

待機室に向かって廊下を歩くのはジョルノ・ジョバァーナだ。保健室にとんぼ返りすることになったジョルノは、リカバリーガールから小言を受けながらも軽い治療を受けて、傷を治してきたのだ

 

待機室に到着したジョルノはドアノブに手をかけ、扉を開ける

 

「……アァ?」

 

すると中には、机に足をかけて気だるそうに座る対戦相手(爆豪)の姿があった

 

「…何やってるんです?」

「そりゃこっちのセリフだろうがよォ。テメェー何しに来やがった」

 

敵対心を隠さずそう言う爆豪に、ジョルノはなぜ爆豪がここにいるのか理解した

 

「ここ、ぼくの方の待機室ですよ」

「ハァ?寝ボケてんじゃあねェぞコロネ野郎」

「表札、見てみます?」

 

その試すような物言いに腹が立った爆豪はいかにも怒り心頭といった足取りで廊下に出て振り向き

 

(ちげ)ェじゃねえかよクソが!!」

 

『第一待機室』と書かれた表札を見た爆豪は大声でキレた。ここで恥ではなく怒りの感情が出てくるのが爆豪クオリティである

 

「………」

「ンだテメェ何見てやがるクソコロネ!!」

 

そんな様子をジッ…と見ていると爆弾の破片のようにところ構わず当たり散らす爆豪

 

「……爆豪」

「アァン!?」

「おまえを倒す」

 

突如そう告げられ、爆豪は思わず真顔になる

 

「勝つのはぼくだ」

「…テメェ、いきなり喋ったかと思えばよォォ〜…俺に勝つだァ?勝つのは俺に決まってンだろがボケが!!」

 

だが、それは怒りを発散させたからではない。逆にその「怒り」を内側に溜め込み、そして凶暴と表現できる「闘争心」に変換させたからだ

 

その証拠に、口角を限界まで吊り上げたその笑みは…誰が見ても原始的で好戦的な笑みだった

 

『全力』で来やがれッ!『全力』のテメェをブッ潰して、俺が完膚なきまでの頂点(テッペン)を取る!!」

 

堂々とした宣戦布告を口にすると、爆豪は本来自分が待機すべきべき場所に向かっていった。通路の奥まで、見えなくなるまで見送ったジョルノは扉を開けて第一待機室に入る

 

 

その時のジョルノの目は

 

 

もはや誰もが知るよしもない

 

 

かつて1番にこだわり続けた「父親(DIO)」と同じ、野心に満ち溢れた目をしていた

 

 

 

2人を除いたA組が集う観客席。そこに緑谷出久は麗日、飯田の友達2人と席を共にしていた。近くには鉄哲と塩崎、あとA組トリオとはあまり馴染みがない峰田もいた

 

「いよいよ決勝か」

「ジョルノくんと爆豪くんの対決だね」

「うん…」

「ねえデクくん、デクくんはどっちが勝つと思う?」

 

麗日の純粋な質問に緑谷は答える

 

「正直なところを言うと分からない。ジョルノくんは僕を簡単に倒したし、実力もヒーロー科の中でトップクラスだと思ってる…でも、かっちゃんだってすごいんだ。子どもの頃からずっと見てきたから分かる。少なくとも、ジョルノくんでも簡単に勝てる相手じゃあないってことくらいは分かる…」

 

緑谷としてはどちらも応援したい心を抱いている

 

かたや子どもの頃から憧れ続けてきた幼なじみ、かたや自分の進むべき道の先を悠然と突き進む友だち。両者とも今の緑谷にはかけがえのない存在だ

 

「オ!始まるみてェだぜ!」

 

鉄哲の言葉にヒーロー科全員がステージに注目する。向こう側からはジョルノ、こちら側からは爆豪はステージ上に向かって歩く

 

『長かったこの雄英体育祭…それもいよいよ終わりが見えてきた…さァリスナーのテメェら、フィナーレの開幕だッ!!テッペンを決める決勝戦が始まるぞォオオオオオ!!』

 

オオオオオオオ!!

 

最初は静かに、しかし徐々にボルテージを上げ、最終的にはいつも以上のハイテンションでマイクは喉を震わせて叫んだ。観客たちもつられて絶叫する

 

『このファイナルにふさわしい選手を紹介するぜ!クールと熱血がハイブリッドするこの男!宣言通りブチのめして1位を取るのかァァ!?『ジョルノ・ジョッバァ───ナ』ァアアアア!!

 

触れるものすべて吹っ飛ばすぜボンバーマン!勝つのはこの俺だッてかァ!?『爆豪ォオ勝己』ィイイイイ!!』

 

ザン

 

対峙するジョルノと爆豪。2人の間に言葉はない

 

言いたいことはさっき言った。ならば残るべき()()()()()()()………

 

『そこから見ろ!むこうから見ろォ!今最後の試合が始まるんだぜ─────!!』

 

「目の前の敵をブチのめす」だけだ

 

『ス………タアアアアアットォオ!!!』

 

 

BOOOM!!

 

 

爆音をゴングに、決勝戦が始まった

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