虎男改変箱庭遊戯録   作:釜瀬虎雄

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とぅー

 夜の帳が降りてきた、ペリベッド通り。噴水のある広場は閑散として、人通りも少なく静かで、

 

 

「な、ななな何をしていらっしゃるのですかお馬鹿様方ぁあああああ!?」

 

 

 あった筈なのだが、快音と悲鳴のような怒鳴り声が響いていた。

 少ない人通りの視線を集めるのは、少し変わった集団。

 その中でも、子犬のように騒いでいるのは淡い緋色の髪をしたバニーガール。黒ウサギその人である。ウサギでありながら、子犬とはこれいかに。

 

 

「何であんな短時間にフォレス・ガロのリーダーとかち合った挙げ句、ギフトゲーム何てすることになるんですか!?」

「開催日は明日よ」

「!?」

「……場所は相手が指定」

「!?」

「殆んど素の状態で戦わないといけないね」

「!?」

「いや、本当にスマン」

「謝るなら止めてくださいよぉ…………」

 

 

 へんにょり、ウサミミを垂れさせて萎れる黒ウサギ。

 彼女は何も、ギフトゲームの事だけに怒っている訳ではない。

 フォレス・ガロというコミュニティは浅からぬ因縁があるからだ。というか、ガルドに関しての事なのだが。

 

 

「お前が、ガルド=ガスパーか?」

「ん?お前は……」

「逆廻十六夜。一応、お前らのコミュニティに世話になるぜ」

「そう、か……まあ、宜しく頼む」

 

 

 悄気た黒ウサギを他所に、逆廻十六夜がガルドとのコミュニケーションを取り始めていた。

 

 

「なんだ?」

「……いや、東南アジアの顔立ちじゃねぇと思ってさ」

「急だな」

「マガン・ガドゥガンって言うのか?人虎って言ったらこれが思い浮かんでな」

「……随分と、マイナーな奴を知ってるんだな。てっきり、山月記とか言われると思ったんだが?」

 

 

 十六夜の言うマガン・ガドゥガンは、インドネシアに伝わる虎の怪物。

 諸説はあるものの、魔法の儀式によって抜け出た人の魂が巨大な虎へと代わり人食いをするというもの。

 一種の魔女狩りとも言えるか。

 彼らの見分け方は、吐薬を飲まされ羽毛を吐き出せば隣人などに処刑されるというもの。

 黒ウサギより、ガルドが人、悪魔、虎から霊格を得たと聞いた十六夜がこれらを思い浮かべたのも無理からぬ事。

 

 そも、悪魔というのは宗教的なもので超自然的な悪意を抽象化したものに近いだろうか。

 炎が選ばれるのもそこに端を発する。

 火、火災、自然が近かった時代の人々にとって火事は様々な災害の中でもかなり質が悪かった事だろう。

 何せ、家は愚か耕した畑や田園、家畜や牧草地などあらゆる財産を跡形もなく消してしまうのだから。

 日本ならば、火事もそうだが地震の方が恐ろしいかもしれない。

 しかし、宗教の大半は欧州や中東が主。

 これら地域は大陸のプレートがぶつかり合う場所や活火山による地震が少なく、更に空気が乾燥して森林火災などが起きやすい。

 無論、火の神等も居るし、一概に悪魔の分野とも言えないことは確かなのだが。

 ただ、悪魔と神は表裏一体の側面も確かにある――――が、それはもはや宗教学やらの分野な為触れない。

 

 

「山月記、ね。つっても、お前。アジア系のモンゴロイドの顔じゃねぇだろ。コーカイソイドでもねぇし、メスティーソかヒスパニックが妥当じゃないか?」

「あいにくと、俺は自分に流れてる血には興味が無いのさ。第一、霊格を得たのが随分と昔だ。今はチョイと毛色が違うがな」

「へぇ。その清潔感ある空気も理由か?」

「……目敏い奴だな。まあ、当たらずも遠からずって所か」

 

 

 和やかとは程遠い、腹の探り合い、というか一方的な十六夜からの調査のような会話は堅苦しい。

 これは偏に、見た目とは違って十六夜が用心深い所に起因する。

 傲岸不遜に、粗野で粗暴の快楽主義者を吟う彼であるが、その精神性には他者との壁が存在する。

 境遇がら、仕方がないと言えば仕方がないのだが、だからこそ名前を呼ぶ相手には相応の対応をとる。

 

 

ここじゃ(・・・・)やらないぞ」

 

 

 ガルドが機先を制する。

 野性動物に必要な素養とは、相手の力量を正確に測ること。

 危機察知能力。食べることにも何をするにも、体が資本な獣達。大敵は傷、怪我だ。

 そこから雑菌の繁殖による壊死などもあるだろうし、そもそも怪我で動けなくなる可能性もある。

 先に待つのは、死だ。

 

 

「お前が強いのは、見ればわかる。だからこそ、容易にその力を振るうんじゃない。この街には、相応の住人が居る。暴れれば、それだけの生活を壊すことになるのは分かるだろ?」

 

 

 子供に言い聞かせるような、諭す口調。

 十六夜の表情が、少々不貞腐れたようなものとなるがガルドは微笑むと、彼の頭に乗ったヘッドホンを避けて金髪を撫でた。

 大きな手だ。皮膚の下にはち切れそうな程の筋肉が詰まったガルドは十六夜よりも頭一つ分は確定的に大きい。

 当然、体が大きければ様々な部位も大きいわけでその手は人の頭をすっぽり包めそうなほど。

 

 

「………」

 

 

 ワサワサ揺れる前髪を見つめ、十六夜は目の前の男を観察していた。

 いつもならば、はね除ける位はしている筈、なのだがその気がどうにも起きない。

 ここまで気安く、尚且つ裏の無い相手など身内と定めた相手以外には初めてであったかもしれないからだ。

 

 

「頼りにしてるぞ、逆廻十六夜」

 

 

 それだけ言って頭から手を離したガルドは、未だにキャンキャン吠えている黒ウサギの元へ。

 

 

「!ガルドさんもですからね!」

「そう、カッカするな黒ウサギ。それに“も”って言うのは間違いだ。今回のいざこざの発端は俺になる、違うか?」

「そ、それは……」

「自虐でも、何でもない。事実は事実として受け入れる事が正しい。違うか?」

「で、ですけどそれは………ガルドさんが全てを捨てることになったのは私達の―――――」

「それは俺の意思だ。いや、そもそも俺自身の想定が甘すぎた。フィスィ達なら、十分コミュニティを回せると思っていたんだがな…………」

 

 

 コミュニティを抜けて数年。置いていったという後ろめたさからノータッチを貫いていたガルドであるが、彼の耳にもフォレス・ガロの悪評は届いていた。

 上層コミュニティの一つである六百六十六の獣傘下という後ろ楯を悪用して様々なコミュニティを強制吸収している、と。

 正直な所、悪評が酷い。それこそ、バレれば直ぐにでも傘下という看板を下ろさせられそうなほどに。

 そも、その繋がりも始まりはガルドが結んでそのままにしていたモノだ。

 彼は知らないところであるが、六百六十六の獣からすればガルドの居ないフォレス・ガロは記憶の隅に辛うじて残るような木っ端でしかない。

 もう一つ補足すると、力を誇示することの少なかったガルドがナメられていた面もあったことは否定できない。それこそ、コミュニティに所属したばかりの新入りなどは陰で、といった具合に。

 これは獣人特有であるが、霊格を得るにあたって用いられた生き物の気質が受け継がれることが多い。

 肉食獣であるならば、余計に。

 力が全てで、気性も荒い。その中でも、虎の要素を持ちながら力を示さないガルドは舐められても致し方ないというもの。

 

 

「まあ、湿っぽい話を続ける必要もないだろ。俺とジンはコミュニティに戻っておくぞ」

「ふぇ?ガ、ガルドさんはついてきてはくれないのですか?」

「ギフトの鑑定だけだろ?サウザンドアイズは、ちょっとな―――――嫌な予感もするし」

「ボソリと言わないでください!?ガルドさんの勘は当たるんですから!…………そ、それに今日はその………あまり、お話しできていませんし…………」

 

 

 最後辺りは、ボソボソと掠れた小声となっていたが彼女自身の様子から一目瞭然。

 余程鈍くなければ、気づかない方がおかしい。

 

 

「悪いな」

 

 

 頭を撫でるガルドも、気づいていない訳ではない。

 だが、相手は箱庭の貴族と呼ばれる月の兎だ。

 人虎という混ざり者である彼にとっては、殿上人とも言え釣り合わないと考えている。

 考えている、というか周りからの風評被害と言うべきか。

 その矛先は、ガルドを、そして黒ウサギを知らない者達からとなるだろう。彼が危惧するのは、後者が傷つかないか否か。

 

 だが、それは彼の内心に留められ表出しない一面でしかない。

 そして、人の内心など悟りでもなければ知ることなど不可能である訳で、

 

 

「ガルドさん、コミュニティには僕だけで大丈夫ですよ?」

 

 

 最初にジンが掩護射撃。

 

 

「レディはエスコートするものよ?ガルドさん」

 

 

 次に飛鳥が。

 

 

「来てほしい」

『虎の旦那も隅に置けへんなぁ』

 

 

 そのつぎに、耀と三毛猫。

 

 

「ヤハハハ、まあ面白そうだしな」

 

 

 最後に十六夜がふてぶてしく締めた。

 ここまで連続口撃を受け、怯んだガルド。そこに追撃が入る。

 

 

「ガルドさん……」

「……く、黒ウサギ」

 

 

 豊満な胸の前で組まれた両手と、うるうると潤んだ瞳。

 男女という身長差も相俟って、自然と上目遣いとなった黒ウサギにガルドは更に一歩引く。

 五対一。勝ち目がない。

 

 

「ぐぬぅ…………はぁ……分かった分かった、着いていく。それで良いか?」

「!はいっ!」

「うおっ!?抱き付くなよ………」

 

 

 飛び付く黒ウサギを、受け止めたガルド。頑強な筋肉を内包した素肌に豊満な胸がぶつかる。

 男のロマンであるのだが、ガルド当人は両手を挙げて顔を背けるばかり。

 二百年を生きる黒ウサギだが、ガルド自身も長い年月を生きている。

 何より、彼女の二百年というのはあくまでも一人前になるまでの話。本質は、十歳やそこら。

 対してガルドは、人虎。本質は、妖怪や怪物であり、年齢を当て嵌めるなら百や二百ではきかない。

 

 

「~♪」

「機嫌が良いじゃねぇか、黒ウサギ」

「YES♪黒ウサギの機嫌は最高潮なのデスよ!」

「そ、そうか………」

 

 

 腕に抱き付く黒ウサギ。その髪色こそ落ち着いているが、その頬は淡く桜色に染まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 商業コミュニティ、サウザンドアイズ。特殊な瞳のギフトを持つ者達で構成されたコミュニティであり単なる商人の集まりとも言えない程に強い者も多く在籍していた。

 

 

「―――――当店は時間外営業は致しません。また明日、お越しくださいませ」

 

 

 大きな店だ。そして、そんな店だからこそ店舗マニュアルが確りしており、客あしらいも慣れたもの。

 

 

「まあ、だろうな」

 

 

 割烹着の女性店員に噛み付く 黒ウサギを眺めながら、ガルドは一歩引いた場所に立っていた。

 店員に詰め寄らないのは、彼の嫌な予感がサウザンドアイズで起きるときには必ずあることが起きるから。

 もっと言うと、彼女(・・)には頭が上がらないため会いたくなかったのだ。

 

 

「かといって、逃げるわけにもいかない、か。十六夜達をスケープゴートにしよう」

「―――――ほう、それで?おんしは、どうする?」

「まあ、気配消して穏便に………ん?」

 

 

 少し距離をとっていたゆえに、ガルドは一人であり尚且つこれは独り言であった。

 だが、何故か会話が成立するという事態。

 ついでにゾワリとうなじの毛が逆立つおまけ付き。

 

 

「…………っ、ど、どうも、白夜叉殿」

「フッハハハ!久しいな、ガルド=ガスパー。おんしは、私が下層に居る時に限って店には来ぬ故、懐かしさすら覚えるぞ」

「そ、そっすか………」

 

 

 油の挿されていないブリキのオモチャのようにギシギシ関節を鳴らして振り向くガルドの背後には、一人の少女が。

 白い雪のような、しかし白銀の太陽とも思わせる髪色に暗色の着物とスカートを合わせたような衣装。

 少女、白夜叉はくつくつと楽しげな笑みを浮かべ、ガルドを見上げていた。

 

 

「それはそうと、ガルド。私の聞き間違いであろうな?気配を消して穏便に、と聞こえたのだが?」

「…………」

 

 

 説明してもらおうか、と問われガルドの汗腺が一気に開いた。

 同時に思考がグルグルと回る、がいい答えは見出だせない。むしろ、黙ることによって自分の首を絞めている気すらしてきていた。

 

 

「………ふっ、おんしは見た目に似合わず真面目だな。相応の身なりをすれば引く手数多であろうに」

「ははは………」

「それとも何か?既に心に決めた者でも居たか?」

「いや、それは無いんですがね……」

「カーッ!おんし!それではいかんぞ!あんなにも魅力的な娘が居るというのに、身嗜みに気を遣わずして何とする!」

「いやいや、こんな醜男。頼まれたってお断りじゃねぇですかね?」

 

 

 再三述べたが、ガルドの見た目はチンピラスタイル。

 三毛猫に言われたように、ゴリラ染みた筋肉質な体も相俟って威圧感が半端ではない。

 それも、小柄な白夜叉と並べばより顕著。

 

 

「仕方がない。この白夜叉様が、奥手なおんしの後押しをしてやろうではないか!」

「はぁ……?」

「本来ならば、私が堪能したい所ではある。だがこれも、年長者の務めというものよ」

 

 

 言って、白夜叉はガルドの腰に手を伸ばす。

 むんずとヒラつくアロハの裾を掴まれ、

 

 

「行けい、ガルドよ!」

「ぬおぉおぉぉ!?」

 

 

 振り回されて、飛ばされた。箱庭の住人は、見た目イコールのパワーを当てはめてはいけない。

 空中で横半回転したガルドは、真っ直ぐに飛んで、向かう先には――――――ウサミミ。

 

 

「ま、不味いのですよ……恩恵(ギフト)も把握でき「く、黒ウサギ、躱せ!」ふぇ?ガルドさぁあああああああああ…………――――――!」

 

 

 店員とのマウント戦に負けた黒ウサギは、思考が別に飛んでいたせいで反応に遅れてしまう。

 結果吹っ飛んできたガルドに巻き込まれる形で宙を待った。

 

 

「っ、チィッ………!」

 

 

 ぶつかった衝撃で抱き合うような形で回転した二人は、宙を舞う。

 その途中で、ガルドはあることに気が付き思わず舌打ちしてしまう。

 二人の吹っ飛んだ先には、水路が一本。狙ったかのように真っ直ぐに進む。

 

 

「っ!」

 

 

 上がる水飛沫。

 

 

「いったたた…………うぅ、びしょ濡……れ………ふぇ?」

「……あー、まあ、何だ…………取り敢えず、上がってくれや」

 

 

 背中から着水したガルドと、その上に覆い被さり胸を押し付けるような格好の黒ウサギ。

 ここで、紳士というべきか、ガルドは目を逸らしていた。それはもう全力で。

 というのも、二人の顔は唇が触れそうな程に近かった。

 

 

「…………」

「く、黒ウサギ?」

「……どうして、顔を背けるんですか?」

「は?」

「私は、そんなにも………魅力がありませんか?」

「っ………」

 

 

 震える声に恐る恐る顔を戻したガルドは、息を飲んだ。

 潤んだ緋色の瞳、力なく萎れたウサミミ。

 何より、何か大きな感情を堪えているようなその表情。

 端的に言って、黒ウサギの表情は泣きそうであった。

 

 

「ガルドさん………私も、もう子供じゃないんです………それでも………」

「…………………………すまん」

 

 

 ガルドの選択は、謝罪。そして、震える彼女を抱き締めた。

 水路の浅い水面に後頭部を浸けて暗くなり、街灯が煌々と照らす空を見上げる。

 ヘタレと笑えば良いのだろうか。少なくとも、彼は何を言われてもこのスタンスを崩すつもりはない。

 叔父さんというか、兄というか。心境としては、もっと好い人居るから、といったもの。

 恋愛的な感情は―――――

 

 

「むぅ、虎の癖に奥手ではないか」

「まあ、紳士的……とも言えないかしら?」

「……ヘタレ?」

「発情気になればスゴいだろうけどな。シベリアトラは二日で百回だぜ?ウサギは年中だしな」

 

 

 外野の声に遮られる。

 というか、いい雰囲気な所悪いがここは水路で少なからず人目もあり、そもそも色恋沙汰を発展させるためにここ(サウザンドアイズ)に来たわけではない。

 

 

「ほう、話せるな童達よ。このまま外で話すのも何だ、私の部屋に案内しようではないか」

 

 

 渡りに舟であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、自己紹介をしよう。私は、四桁の外門、三三四五外門に本拠を構える“サウザンドアイズ”の幹部が一人、白夜叉だ。そこの黒ウサギとガルドとは少々縁があってな」

「「…………」」

 

 

 広々とした和室において、上座に座った白夜叉はチラリと件の二人に眼を向ける。

 初々しい。じつに、初々しい限りだ。

 互いが互いに、意思きしあっているが、同時に気恥ずかしさも何度も再来しており、チョイチョイ顔を背けては横目に確認する、ということを繰り返していた。

 

 

「外門って?」

 

 

 機能停止している二人に代わり、耀が疑問に首をかしげる。

 

 

「箱庭の階層を区切るために設けられた壁にある門の事だ。数字が若いほどに中央へと近付く。こんな風に―――――」

 

 

 二人の代わりに、白夜叉は部屋にあったボードに図を描いた。

 

 

「箱庭は七つの壁に区切られている。七桁から六桁が下層。五桁が中層。四桁から上が上層。特に上層は、名のある修羅神仏が集う激戦区だ」

「………超巨大タマネギ?」

「いや、超巨大バームクーヘンだろ」

「そうね、バームクーヘンかしら」

「「………」」

 

 

 うん、と頷く三人。そして、黙る二人。

 流石に白夜叉が、後者を咎める。

 

 

「これ、おんしら。そろそろこっちに戻ってこい。私ばかり語っては意味がないだろう?」

「……すまない、白夜叉殿………」

「も、申し訳ありません、白夜叉様………」

 

 

 揃って白夜叉に頭を下げる二人、であったがその動きのシンクロに気恥ずかしさを覚えたのか、二人は一瞬顔を見合わせ、再び逸らしてしまう。

 

 

「はぁ………まあ、私がけしかけた事も事実か。仕方がない」

 

 

 白夜叉は、両手を持ち上げると大きく一度柏手を打った。

 すると、彼女含めて問題児三人と三毛猫の姿が、まるで陽炎のように消えてしまう。

 

 

『その部屋には、人避けと防音の結界を張っておく。ふふん♪はじめても構わんぞ?』

 

 

 それだけを言い残し、完全に気配の消えた白夜叉。

 困ったのは残った二人だ。

 

 

「「…………」」

 

 

 お見合いかよ!!!


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