──チームわけ──
『ジャブロー防衛へむかう組』
ホワイトベース
ナデシコ
ダイモス、コン・バトラーV、ボルテスV
『ヘブンズベースへむかう組』
ミネルバ
ミスリル所属(ダンクーガふくむ)
ダンクーガ
Gガンダム(レインがステラを診てるから)
統夜の選択についてくる
オリジナル
マジンガーチーム
ガオガイガー
・唐突なQ&A
Q アル=ヴァンとカルヴィナが正式な仲間になりましたが、彼女達の乗るベルゼルート・ブリガンディに他のパイロットを乗せることは出来るのでしょうか?
A 可能です。統夜達をベルゼルートに乗せることは不可能ではありません。ただし、アル=ヴァンはカルヴィナ専用なので、他のユニットに乗せた場合、自動的にカルヴィナもついてきます(二人はどちらもメインパイロットになれる)。ので、バシレウスには席不足で乗れません。
ちなみにグランティードは統夜専用なので、他のキャラをメインパイロットとして乗せることはできません。
──アル=ヴァン合流──
アキト、ユリカが第13独立部隊の方に合流したので、アル=ヴァンとカルヴィナも合流した。
合流したアル=ヴァンは、主であるシャナ=ミアと顔をあわせる。
※どちらの分岐ルートでも発生。
アル=ヴァン「ただいま戻りました」
シャナ=ミア「アル=ヴァン……」
アル=ヴァン「クド=ラの一件。肝心な時、不在でもうしわけありません」
シャナ=ミア「そんなことはありません。それに、あなた達があちらにいなければ、ユリカさんとアキトさんは助からなかったかもしれない。私の大切な友人を救えたのですから、よいのです」
アル=ヴァン「しかし、本来ならば、クド=ラの憎しみは私が引き受けるべきもの。それを、統夜に背負わせてしまうのは……」
シャナ=ミア「その気持ち。私にも痛いほどわかります。ジュア=ムについて、その罪と罰を受けるべきは我々。トウヤ一人に背負わせていいものではありません」
アル=ヴァン「……」
シャナ=ミア「しかし、あの子の憎しみはすでに我等を離れ、トウヤのみにむけられています。トウヤはそのために、クド=ラの憎しみに身をさらし、その復讐を受け入れたのです。次の連鎖を、生み出さぬように……」
アル=ヴァン「シャナ=ミア様……」
その後悔と言える言葉に、アル=ヴァンは返す答えを持たなかった。
アル=ヴァンは、罪を受け入れ、罰を受けるためにその命を捧げる覚悟はある。
シャナ=ミアとてそうだ。フューリーの代表として、命を奪われてかまわないと思っている。
しかしそうなれば、次なる復讐が生まれるのは必定。
そうなれば、ただ泥沼の争いが起きるのみ。
それを避けるため、統夜は一人、その憎しみを身にさらした。
肉親の死に区切りをつけられるまで、その憎しみを一身に浴び続けるという方法で。
フューリーの業を、のみこみ、クド=ラの復讐を受け入れた。
それは、相手の憎しみがつきるまで、殺されずにつきあうという、安易に罪を受け入れるよりつらい、茨の道。
アル=ヴァン「私は、ふがいない。また、統夜に背負わせてしまった……」
シャナ=ミア「私も同じ気持ちです。だからこそ、トウヤの苦しみを少しでも和らげるため、彼を支えなければなりません」
アル=ヴァン「はい」
シャナ=ミア「そのために、改めて力を貸してください。あの子を憎しみから救うために。トウヤを、死なせないために!」
アル=ヴァン「はっ!!」
シャナ=ミア「それと、もう一つ。アル=ヴァン、あの子の乗る機体に、なにか心当たりはありませんか?」
アル=ヴァン「確か、かつての争いの中いずれかの陣営で見た覚えはあります。しかしそれが、ガウ・ラに積まれていたとは聞いておりません。それを兵でない彼女が持つということは……」
シャナ=ミア「つまり、彼女に機体を与えた何者かがいる。ということですね……」
アル=ヴァンは静かにうなずいた。
シャナ=ミア「悲しいことですね。あのようなことがあったというのに、我々もまだ、一枚岩になりきれていない……」
アル=ヴァン「……」
確かに恨みを捨てきれない者がいてもおかしくはない。
だが、アル=ヴァンは違和感を感じていた。
はっきりとした言葉にはできない、いわば予感のようなものだが、その何者かは、自分の知るフューリーとは違うのではないかという違和感を……
──カルヴィナと統夜──
一方、アル=ヴァンを待つカルヴィナは統夜をじっと見ていた。
カルヴィナ「……」
統夜「あの、なにか?」
壁際で腕を組み、自分をじっと観察する人が現れれば、そりゃ気になる。
カルヴィナ「いえ。アル=ヴァンがよくあなたのことを話していたからね。少し気になっただけよ」
統夜「ああ、あなたが、カルヴィナさんですか」
カルヴィナ「ええ。そうよ。だからがんばりなさい」
そう言い、彼女は統夜の肩を叩き、そのまま去っていった。
統夜「?? 一体なんだったんだ?」
首をひねるが、その意図はさすがの統夜もわからなかった。
カルヴィナ(あの子なら、大丈夫そうね。きっとやってくれる)
通路を歩きながら、彼女はそんなことを思った。
アル=ヴァンは今、元主のシャナ=ミアとあっている。
カルヴィナは、この従兄妹の近しい関係に危機感を覚えていた。
シャナ=ミアの持つはかなげな雰囲気。
それはまさに、姫と呼ぶにふさわしい雰囲気だった。
対して自分はそれとは正反対。苛烈と言っていい。
そんな娘と自分。どちらが好まれるだろう……?
私は、自分がメンドクサイ女だと理解している。
ゆえに、いつ愛想をつかされるか不安でたまらない! あの娘にアル=ヴァンをとられるのではないかと心配でたまらないのだ!
カルヴィナ(世界の平和? 復讐の連鎖? そんなもの私にとってどうでもいいことだ。私の世界はあの人がすべて。それを奪われるくらいなら、この世界など滅びてかまわない!)
聞くにあの姫もまんざらでもないらしい。
ならば、そのまああの二人がくっつけば、カルヴィナの心も安心というわけなのである。
あの少年の周りには多くの少女がいるのも見えた。別にハーレムを形成してもかまわない。
彼女の宝物さえ奪われなければ!
カルヴィナ(だから、応援しているわ少年。絶対にあの姫をものにしなさい。そのために、絶対生き残らせてあげる……!)
彼女は心の中で、そう強く誓うのだった!
とても心強い仲間が、統夜に加わった瞬間である……っ!
──ジャブロールート ジャブロー攻防戦──
ロゴスの暴露によって分裂状態に陥った連合。
その弱体化をジオンもバームも見逃すはずはなく、ジオンは地球に存在する兵力をかき集め、地球連合総司令部が存在するジャブローへの総攻撃を決めた。
ヘブンズベースを放置したのは、そこは連合にとっても注意を払わなければならない場所であるからである。
下手にジオン側から攻撃を仕掛ければ、そちらへ防御をふる必要もなくなる上こちらの戦力も減る。
ならば下手に隊をわけるより一点集中し、片方ずつ潰していった方が勝率が上がるという考えがあったからだ。
先にジャブローが狙われたのは、こちらの方が手ごわいからである。
ヘブンズベースへの集結により、ジャブローより移動した部隊の出入りがシャア率いるマッドアングラー隊によってとらえられ、その入り口も露にさせていた。
分割された第13独立部隊のホワイトベース隊とナデシコがジャブローへ入港するのと時を同じくして、シャアもまたジャブローへの潜入をはたす。
そこで起きる妹、セイラとの邂逅。爆弾の設置、解除などを経て、ジオンの総攻撃は開始された。
空爆にはじまり、無数のモビルスーツがジャブローを襲う。
さらにはバーム軍も猛攻を仕掛け、連合は必死の防衛を余儀なくされた……
前にも説明したが、ランバ・ラルが生存状態ならばこの戦いにも再登場するのでうっかり撃墜しないよう気をつけよう。
この際セイラと戦闘させておくとなお良いだろう。
ちなみにだが、黒い三連星がここで初登場する。
──ナデシコB食堂にて──
戦いのさなか、ささやかな休息。
その間、統夜達はナデシコBの食堂へとやってきていた。
テニア「わーい。ナデシコの食堂、ひさしぶりー」
メルア「やっぱりこちらの方がメニューは豊富ですよねー」
カティア「前に乗っていたのとは新しい艦だけど、変わらないわね」
シャナ=ミア「雰囲気は変わってませんね」
統夜「懐かしいな」
前争乱の時、メインで搭乗していたのはナデシコだったため、思わず懐かしさが出てしまった。
ナデシコはあの時と変わらず、食事などの福利厚生は一味違うようである。
アキト「いらっしゃい」
統夜「あれ、アキトさん? もういいんですか?」
アキト「うん。もう逃げ回っているよりこっちの方が安全だろうって」
前にも説明したとおり、アキト達A級ジャンパーは火星の後継者に狙われていた。
しかしその火星の後継者がロゴスと手を組んだ今、それに狙われた二人はミスリルにかくまわれ逃げ回っているより、それと敵対する連合側。そのうえ信頼できる第13独立部隊のところにいた方が安全だろうと判断され、アークエンジェルからこちらに移ってきたのだ。
これにより二人はナデシコに合流し、昔のようにコック兼パイロットとして働くことになったのである。
もちろん、あまり表に出てはならないから、ユリカは艦長にはならず、ナデシコのサブパイロットどまりだが(いわゆる戦術アドバイザーという立ち居地)
ロゼ=リア「まあ、あなたがアキト・サン! はじめてお目にかかります! なんだか凄いお方だとか!?」
アキト「は、はあ」
なぜか目をキラキラ輝かせるロゼ=リアの視線に、思わずたじろぐアキトであった。
ちなみにアキト達と一緒にアル=ヴァンとカルヴィナもこちらに合流している。
だがこちらも新婚さんなので、あまり邪魔しないでそっとしておこう。
ユリカ「そんなわけだから、これからもよろしくね!」
アキト「それじゃ、なにか注文はあるかい?」
テニア「アタシもちろん火星丼! ひさしぶりに食べたい! 特製ラーメンも!」
メルア「デザートにパフェもお願いします!」
カティア「……ちょっと失礼なことを聞くことになりますけど」
アキト「ん? なんだい?」
おずおずと、カティアが代表してその質問をすることにした。
カティア「その、大丈夫なんですか? 厨房にユリカさんがいて」
アキト「……」
テニア「……」
メルア「……」
統夜「……」
シャナ=ミア「……」
ロゼ=リア「?」
ユリカ「にこにこ」
沈黙である。
なぜならユリカは、かつて料理を作った時数人を医務室送りにしている前科があるからだ!
アキト「大丈夫。野菜を切るのはうまくなったから」
ユリカ「お湯も沸かすのも完璧だよ! 大丈夫。だって私は、アキトのお嫁さんなんだよ!」
カティア(その自信が逆に不安です!)
ルリ「そのへんは大丈夫です。一時一緒にいた私が保証しますよ」
カウンターにいた統夜達の隣に、ナデシコBの艦長ルリが座った。
ルリ「特製ラーメンお願いします」
アキト「はいよ」
注文を受け、アキトは統夜達の注文と一緒にラーメンをつくりはじめる。
アキト「お待たせ」
ルリ「いただきます」
ちゅるると、その麺とスープをすすり、ルリは手を止めた。
ルリ「こんなに早く、またアキトさんのラーメンが食べられるとは思いませんでした」
アキト「俺もだよ」
ユリカ「でも、まだ元の生活に戻るにはもう少しかかりそうだから、がんばろうね、ルリちゃん!」
ルリ「はい。今は火星の後継者だけでなく、他にもいろいろありますから」
ユリカ「その時はまた一緒に暮らそうね。アキトと一緒に、ラーメン屋さん!」
ルリ「……はいっ!」
統夜「……」
そのためには、俺達も頑張らないとな。横で食べていた統夜達も、そう決意を新たにするのだった。
──ヘブンズベースルート ヘブンズベース攻防戦──
ステラ「シン!」
ヘブンズベースへの移動中、医務室を飛び出したステラがシンに飛びついた。
その後ろには、レインもついてきている。
シン「ステラ!? もう、動き回って大丈夫なんですか?」
レイン「ええ。体を人間とは別のものに作りかえられているわけではないからね。いわゆる洗脳さえとければ、あとはゆっくり体を慣らしていけばいいわ」
シン「本当に凄いんだな、あんたら……」
感心するようにつぶやいた。
きっと、ミネルバ隊だけではどうしようもなかっただろう。
仲間。というものの大切さを、シンは実感した。
シン(みんなにはずっと、世話になりっぱなしだ……)
ステラ「シン、ステラも、戦う。だから、スティング、助けて」
シン「ああ、ここにいるみんながいれば、きっと大丈夫さ!」
ヘブンズベース到着直前、ミネルバに新たなモビルスーツが3機送られてきた。
デュランダルが、大切な戦いの前に新型をシンとレイに届けさせたのだ。
ディスティニーガンダムとレジェンドガンダム。
そして、なぜかステラのガイアガンダムが格納庫にあった。
通信で問われたデュランダルは、あの時暴れたヨーロッパの残骸の中から発見されたというが、ザフトがなぜ発見できたかまでは説明しなかった。
これにより、ステラもアウルもガイアガンダム、アビスガンダムで出撃することができる。
ヘブンズベース。
包囲し、降伏勧告を行うがロゴスのトップ、ジブリールはそれを受け入れることはなかった。
ジブリール「ふん。ふざけたことを。片手間の戦力で包囲したからって、ここを落とせると思うな。今すぐヘブンズベースを包囲している奴等に攻撃を仕掛けろ!」
連合仕官「まさか、徹底抗戦なさるおつもりですか!?」
ジブリール「そうだ、我々は戦わねばならない! 青き清浄なる世界のために!」
こうして、ヘブンズベースの攻防戦ははじまった。
ありったけの防衛戦力と、ヨーロッパを火の海としたデストロイまでが姿を現す。
しかもそれには、さらなる強化を受けたスティングが乗せられていた。
正気を失ったかのように暴れまわるデストロイ。
しかし、ステラとアウルの声を聞いた彼の目に、少しの光が戻った。
鈍る動きを、第13独立部隊の面々は見逃さない。
ステラの時の経験を生かし、デストロイを無力化、スティングを救い出した。
ちなみに、ステラとアウルで説得コマンドを行いさえすれば生存が成立するので、この後デストロイを撃墜したとしても無傷で生き残るので遠慮なくやってしまってかまわない。
デストロイを退け、ついに基地を制圧するが、肝心のジブリールとロゴスメンバーは既に逃走していた……
レイ「抵抗がそこまで本腰じゃないと思ったら、前線を支える兵士を置いて逃げ出していたか……」
シン「ふざけやがって! あの人達はなんのために戦ったと思っているんだ!」
──カティアと統夜──
移動中、統夜はマオと話をするカティアを見つけた。
統夜「どうした?」
カティア「あ、統夜君。ちょっと、最近メルアのお菓子消費の度が過ぎているから、少しおさえるようダイエットのメニューとそのスケジュールをね」
統夜「そ、そうか……」
歯切れの悪い統夜であった。
なぜなら、メルアが自分でお菓子を作り、消費量を増やしているというのは知っていたから。
むしろ、美味しいねと褒めて調子に乗らせた面もあるからだ。
統夜「でも、スケジュール管理か。確かに、カティアはそういうのむいてるよな」
クルツ「秘書……秘書がいい!」
雅人「秘書……! うん。秘書だね!」
統夜「うわっ!?」
突然わいてきた自称プレイボーイ二人(クルツ、フルメタ。雅人、ダンクーガ)が妄想を働かせる。
マンガなら間違いなく3段ぶち抜きで秘書スーツ姿のカティアの姿があったろうさ!
クルツ「いいな!」
雅人「いいね!」
マオ「完全にルックスだけじゃない」
クルツ「姐さんだって似合ってるぜ!」
マオ「アタシまで妄想にまきこむな!」
雅人「でも、僕もスケジュール管理されたいな!」
クルツ「ああ。されたいな!」
マオ「アホね。カティアちゃんくらい優秀な子だと、それこそ社長や政治家とかじゃないとつりあわないわよ」
クルツ「かー。それはつれー」
雅人「政治家は無理だなー。社長なら、いや、でも……」
カティア「皆さん言いすぎですよ」
優秀と言われ、思わず照れた。
統夜「社長とか政治家とかか……」
マオ「統夜君はどうするの? 社長とか政治家とか、けっこういけると思うわよ。カリスマ性とか決断力とかあるし。アタシが保障するわ」
統夜「いや、俺は普通ですよ。そんなつりあいません」
マオ「えー」
カティア「むっ。ならつりあえるよう努力すればいいじゃない」
統夜「え? なんでそこでカティアが不機嫌になるんだ?」
カティア「知らない」
ぷうっと頬を膨らますカティアに、統夜は疑問符を浮かべるしかできないのだった。
その二人を見て、やれやれとマオとクルツと雅人は肩をすくめるのだった。
統夜(……社長や政治家か。カティアにつりあうのは大変だけど、目指してみるのも面白いかな……?)
──ロゴスの終わる日──
ジャブローへの猛攻を耐え抜き、見事ジオン、バーム軍を撃退した連合軍。
その抵抗に、ジオンもバームも相応の被害を受けているのは必至。
ならばその間に、逃げたロゴスメンバーをとらえ、足元を固めなおさねばならないと、第13独立部隊は合流することとなる。
ミスリルの諜報部が、ジブリールはオーブに逃げこんだという情報をつかみ、オーブの首長であるユウナ・ロマ・セイランと密談している決定的な写真も入手された。
連合が何度か引渡しを要請するが、ユウナはそれを拒否。
証拠も捏造だと言って聞く耳は持たなかった。
それどころかその言いがかりは国の尊厳を著しく侵害する行為だとして、徹底抗戦する構えを見せた。
一触即発の空気をはらみながら、連合軍とオーブのにらみ合いがはじまる。
そこに、一機のモビルスーツが接近する。
金色に輝く装甲を持つ、カガリの乗るアカツキがその場に現われたのだ(修理中のアークエンジェルから一人飛び出してきた)
カガリ「私はウズミ・ナラ・アスハの子、カガリ・ユラ・アスハ! 双方、私の話を聞いてくれ!」
ユウナ「カガリ!? カガリー! 来てくれたんだね、マイハニー! 指揮官は僕、僕だよぉ!」
カガリ「ユウナ。私を本物と、オーブ連合首長国代表首長カガリ・ユラ・アスハと認めるか?」
ユウナ「もちろんもちろんもちろん! 僕にはちゃーんとわかるさ。君は本物だ!」
カガリ「ならばその権限において命ずる。将兵達よ、直ちにユウナ・ロマを国家反逆罪で逮捕、拘束せよ!」
ユウナ「え? ちょっ! カガリ!」
カガリ「連合軍よ、ここにオーブ首長、カガリ・ユラ・アスハから要請する。ロゴスに乗っ取られた我が祖国を解放するため、力を貸して欲しいと!」
ヒュー。
その啖呵に、誰かが口笛を吹いた。
カガリ「そしてオーブの民よ。今は同じ星の民で争う必要はない! その手を持って、裏でうごめくロゴスを捕らえるのだ!」
ジブリール「アスハの娘め。余計な真似を! こうなれば、この国もろとも奴等を消し去ってくれる!!」
基地の中から、オーブ軍以外の機体が現われた。
ロゴスに組するもの。それが抵抗をやめないのである。
それどころか、デストロイさえ持ち出し、オーブさえ火の海に変えんばかりの抵抗を見せる。
シン「どうしてそこまで。お前達は、そこまでしてオーブを焼き払いたいのかよぉ!!」
彼の嘆きに、答えを返す者はいない。
だが、その想いに答える者はいた。
空から舞い降りる二機のモビルスーツ。
キラの乗るストライクフリーダムとアスランの駆るインフィニットジャスティスである。
キラ「そう……あの日、僕達が噛み締めた思いはもう誰にも味わわせちゃいけない。だから、僕はオーブを、この世界を守りたいんだ!」
キラ、アスラン、さらにラクスの乗るエターナルとアークエンジェルが援軍に現われ、オーブを守る戦いはさらなる熱を帯びる。
次々と撃破されてゆくロゴス私兵。
劣勢を感じたジブリールは、宇宙へ逃げようとシャトルへ走った。
ジブリール「くそっ、くそっ、くそっ、くそっ!!」
ジブリールは理解できなかった。
どうして自分がここまで追い詰められているのか。
どうして自分が逃げなければならないのか。
ジブリール「私は盟主だぞ。えらいんだぞ!!」
乗ろうとしたロゴスメンバーをタラップから蹴落とし、ジブリールは自分が乗ったところでシャトルの扉を閉めさせた。
ジブリール「早くしろ! 早くシャトルを……! っ!?」
扉が閉まるのを確認し、通路側へ視線をむけたジブリールは絶句する。
ジブリール「し、死んでる……」
座席に座ったロゴスメンバー達が、すべて殺されていた。
まるでなにかで殴られたり突かれたりして、すべて一撃のもと、物言わぬ屍と化していた。
しゃんっ。
どこからともなく、錫杖の音が聞こえた気がした。
しゃんっ。
それは、自分の後ろから。
ぬっと、三度笠の男がジブリールの背後に現われたが、その存在を彼が認識することはなかった。
デストロイがすべて無力化され、この無意味な争いも終わりが見えてきた時、セイラン家所有のシャトルが離陸しようとする。
またヘブンズベースと同じように、今度は宇宙に逃げるのかと、第13独立部隊の面々はそれを阻止しようとした。
だが、そのブースターに火がともったかと思った瞬間、シャトルは大爆発を起こし、粉々に吹き飛んだ。
発射を急がせ、無茶な発進をしようとしたのが悪かったと、後に調査した者は結論づける。
追い詰められた結果、自滅してしまったのだ。
タラップから蹴落とされ、逆に運良く助かったロゴスメンバーは証言する。
あのシャトルにはジブリールと残りのロゴスメンバーが乗っていた。と。
つまりこの男が捕まった瞬間、ロゴスは壊滅したということだった……
シン「父さん、母さん。マユ……。やったんだ、俺。小さな一歩かもしれないけど、これで戦争は……!」
ルナマリア「シン……」
沙羅「これでロゴスは終わりね」
忍「ああ」
ああいった利益を求める裏組織というのは人の世がある限り必ず生まれるものだ。
いずれ、似たような組織がなんらかの形で世界の裏に生まれるだろう。
だがそれは、ブルーコスモスの思想を伴わない組織。
その組織が危険なのは、思想的に偏っているからであり、そうでなく生まれるなら、それは自然なものだ……
忍「それより、シャピロのヤロウが姿を現さなかったな」
雅人「沈む船からさっさと逃げ出したんじゃない? それで、また別の組織に行ったと」
忍「そうかもしれねえが、次行くのはどこだよ?」
雅人「さあ?」
亮「北辰も現れなかった。まだ、この一件は終わりではないのかもしれん……」
ロゴスの壊滅。
これを機に、アークエンジェルの乗員は第13独立部隊に合流する。
彼等は元々、裏で任務を受けていたという形となって。
唯一エターナルだけは、宇宙での活動があるということなので、再び宇宙へ戻っていった。
──僕のアマルガム──
???「やあ、綺麗な花火があがったようだね」
北辰「うむ」
???「これで、ロゴスは壊滅。その権力を握る者はいなくなった。僕を除いて」
シャピロ「計画通り。といったところだな。レナード・テスタロッサ」
レナード「せっかくだから、新しい組織の新しいコードネームで呼んでほしいね。ネオ?」
シャピロ「その名も古いものだ。俺はもう、シャピロに戻った」
この少年。ミスリル所属の潜水艦、『トゥアハー・デ・ダナン』の艦長。テッサことテレサ・テスタロッサの双子の兄である。
彼とシャピロ。そして北辰はロゴスを乗っ取るため、あえてロゴスに不利な行動をとっていたのだ。
北辰が組んだのは、ロゴスでなく、このレナードという少年個人とだった。
レナード「さあ、それじゃあ新しくはじめよう。ロゴスでなく、僕のアマルガムを」
北辰「これでやっと、我が目的を達する手はずが整ったというわけか」
レナードは北辰、シャピロと共に歩き出す。
新たに生まれた、新しい秘密結社と共に……
──ちょっと息抜き──
ロゴスも壊滅し、第13独立部隊にアークエンジェルも合流した。
そこで、乗組員となっていたフレイとも久しぶりの再会をはたす。
テニア「あ、フレイ!」
メルア「おひさしぶりです!」
フレイ「ええ。ひさしぶり」
カティア「アークエンジェルは相変わらず?」
フレイ「そうね。あ、でも一つ、大きく変わったわ」
シャナ=ミア「なにがでしょう?」
フレイ「なぜかね、セントウみたいなお風呂ができたのよ」
実はアークエンジェル、今回の作戦にあたり、潜水などの閉鎖空間でいることが多くなるという理由で、共同浴場などの福利厚生が充実したのだ。
名前は天使湯。さらに食堂も美味しくなったのだとか。
ロゼ=リア「セントウ?」
テニア「なにそれ!? どういうこと!?」
フレイ「入ってみればわかるわ」
テニア「ふーん。なら、みんな誘っていくしかないね!」
メルア「はい!」
こうして彼女達は女性陣を誘い、アークエンジェルの共同浴場。通称『天使湯』へむかうのだった。
???「聞いたか?」
???「聞いた」
???「聞いただわさ」
そして、それをこっそり聞いていた者が一組。
クルツ「風呂と聞いたら、のぞきに行かないわけにゃいかないな!」
ボス「そのお通り!」
雅人「だよね!」
こっそり聞いたのは、クルツとボスと雅人。
こうなったらどうするか。答えはわかっているな!
早速潜入しようとアークエンジェルへむかう覗き組。
???「ちょーっと待ったー!」
しかしその前に立ちふさがる少年達が現われた。
統夜「ここから先は」
甲児「俺達が」
豹馬「進ませないぜ!」
むかおうとする彼等の前に立ちはだかったのは、統夜、甲児、豹馬だった!
ボス「な、なんでお前達が!」
クルツ「むしろお前等はこっち側の人間だろ! 見たくないのかよ!」
雅人「そうだそうだー」
統夜「見たくない。そう言えば確かに嘘になる」
甲児「ああ。はっきり言えば、見たいと言える!」
豹馬「むしろ見たい!」
ボス「ならよ」
クルツ「ああ。俺達は、同士じゃないか!」
統夜「でも……」
甲児「それ以上に嫌なことがあるのさ!」
豹馬「そいつはな……」
三人「俺以外のヤローに、あの子の身体を見られるってのが嫌なんだよ!」
ボス「な、なんだってー!?」
統夜「だからここは!」
甲児「通れると思うな!」
豹馬「絶対に通さないぜ!」
クルツ「こ、こいつら、いつの間にか小僧から漢(おとこ)にかわりやがった! ……ところでよ、誰のを見られるのが嫌か、教えてくんね?」
三人「それは拒否する!」
クルツ「やっぱお子様であることにはかわらねーか。だが、こっちも命をかけてんだ。なにがなんでも行かせてもらうぜ!」
雅人「その通りだよ!」
ボス「力ずくでも通らせてもらうぜ!」
統夜「そうか」
甲児「わかった」
豹馬「なら、しかたないな」
素直にうなずいた三人は、すっと道をあけた。
クルツ「お、随分ものわかりがいいな」
統夜「いや、違うよ」
甲児「ああ。違う」
豹馬「先生、あとはお願いします!」
東方不敗「どーれ」
三人の後ろから、用心棒の東方先生のお出ましだ!
クルツ「ちょっ!」
雅人「うそぉ!?」
ボス「それ反則だわさ!」
クルツ「それ、用心棒を呼んだ側が勝っちゃダメなやり方だろ! 主人公側がやる手段じゃねー! 悪党の手法だぞ!」
統夜「悪いんですが、手段なんて選んでられないんです。俺達の理想を守るためなら、俺は……」
甲児「そう、俺達は悪魔にでも魂を売る覚悟はできているのさ」
豹馬「まあ、東方先生悪魔じゃないけど」
東方不敗「では、ゆこうか。こわっぱどもよ。ワシが煩悩を吹き飛ばすほど、鍛えなおしてくれる!」
クルツ「ひぃーっ!」
雅人「うわーん!」
ボス「ちくしょー!」
こうして、覗きを志した不届き者の野望は潰えた……
一方、天使湯。
カティア「? なんか今、悲鳴聞こえなかった?」
テニア「さあー」
メルア「わかりませんー」
二人は、アークエンジェルのお風呂につかりながら、とろけたような声を出した。
シャナ=ミア「これはいいものですねー」
ロゼ=リア「お風呂はどれだけの時がたとうと、変わらず人を幸せにしてくれますわねー」
時を止めるすべを持つこの二人は、わざわざ風呂に入らずとも清潔を保つ技術を持っている。しかし、それでも湯船につかるという習慣はある。
それは、肉体だけでなく精神的な疲れもとれるからだ。
人として活動している限り、こういったものからは、やはり逃れられないものなのである。
ちずる「これなら、アークエンジェルに乗るのも悪くないわね」
さやか「ホントねー」
ルナマリア「ホワイトベースやミネルバにはないものだものねー」
メイリン「ねー」
マオ(ダナンにもやってくれないかしら……)
めぐみ(ボルテス)「確かに、これはナデシコにもひけをとらないわ」
フレイ「むしろ、確実にナデシコの影響を受けてると思うわ。これ」
戦いの合間のささやかな息抜き。
こうして彼女達は、再び戦場へと戻ってゆく……!
第07話 終わり