第2次スーパーロボット大戦J   作:YSK

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第03話 空が落ちるとき

 

──ユニウスセブン──

 

 

 地球にむかい落ちる巨大なコロニーの残骸。

 

 そこにまず到着したのはイザーク・ジュールが指揮するジュール隊だった。

 

 

ディアッカ「こうして改めて見るとデカいな」

 

イザーク「当たり前だ。俺達は同じような場所に住んでいるんだぞ」

 

ディアッカ「それを砕けって、今回の仕事がどんだけ大事か改めてわかるな。で、この大物にまわされたのは俺達だけだって?」

 

イザーク「間に合うのが我々と近くに居たミネルバと連合の艦だけのようだからな。少数精鋭でどうにかなる作業じゃないが、いないのだから仕方ないだろう」

 

 

 コロニーを破砕するための道具。メテオブレイカーを準備する。

 これをユニウスセブンの各所に設置し、小さく砕いてあとは地球との摩擦熱で処理しようというのだ。

 

 どれだけ破壊出来るかは設置の数によって決まる。

 

 ゆえに、設置するための人手というものが多く必要だった。

 

 

 準備の中、ミネルバ、ホワイトベースが到着する。

 

 

アスラン「あれは、イザーク?」

 

 

 ミネルバから出たアスランがイザーク達の姿を確認してつぶやいた。

 

 ちなみにだが、ここに来る途中、アスランはミネルバ隊に自分の正体をあかし、アレックスではなくアスランとしてユニウスセブン破壊に参加することとなっている。

 

 

イザーク「貴様、今オーブにいたはずじゃなかったのか?」

 

アスラン「故あって、オーブ代表とミネルバに乗船している」

 

イザーク「ん? 連合の組織じゃなく、ミネルバにか?」

 

アスラン「色々とあるのさ。ともかく、今は作業を急ぐぞ」

 

イザーク「わかっている!」

 

ディアッカ「やれやれ。俺には挨拶なしか?」

 

アスラン「すまない、ディアッカ。相変わらずだな、二人とも」

 

 

──統夜──

 

 

 地球へ落下するユニウスセブン間近まで迫り、俺達は持ってきたメテオブレイカーを手に取り指定されたポイントへ設置へむかう。

 

 

アムロ「どうして僕まで……」

 

 

 一緒に出てきたアムロの呟きが聞こえた。

 

 

統夜「言いたい気持ちはわかるし、すまないとも思う。でも、今は一人でも多くの手が必要なんだ」

 

甲児「そうだぜ。こういう時だからこそ、人型であることが最大限いかされるってもんだろ。コロニーへの接近、破砕機の設置に離脱。それが一機で全部できるんだからよ。戦うためじゃなく、人を救うための作業ができる。地球を救う。そう考えれば、悪い気はしないだろ?」

 

アムロ「それは、そうですけど……」

 

 

 人型ロボットであるからこそ、メテオブレイカーのとりつけから脱出まで、必要なことすべてが一台でできる。

 

 それだけ、数をこなせる。

 こなした分だけ、地球は安全になる。

 

 今は一人でも手が必要なのだから、アムロが動かすガンダムも遊ばせておくわけにはいかない。

 

 

統夜「いざとなったら俺達が助ける。だから、もう少しだけ力を貸してくれ」

 

アムロ「わかりました。わかってますよ」

 

 

 俺と甲児の言葉に、しぶしぶながらアムロはうなずいてくれた。

 気難しいが、基本彼は優しい子だ。今がどんな状況なのか理解している。

 

 だから、不満を口にしてもやることはしっかりやってくれるはずだ。

 

 むしろ、気負いすぎて無茶しないか心配になるほどに。

 

 

ボス「おっほっほーん。さあ、いくわよーん!」

 

 

 むしろこういう作業の方が得意なボスが率先してポイントへと進んでゆく。

 

 

アムロ「むしろ、どうしてあんなのであそこまで作業ができるんです?」

 

甲児「あれはあれで、光子力研究所の博士達が作り上げた、技術の塊だからな……」

 

アムロ「そ、そうなんですか……」

 

 

 気持ちはわからないでもない。

 

 でもなアムロ。この世界には、もっと常識で測れない人達がたくさんいるんだ。あんなの、ほんの序の口でしかないんだぞ。

 

 とは思ったけど、口には出さなかった。

 

 

ロゼ=リア「トーヤ、わたくしはなにをすれば?」

 

統夜「さすがに設置は無理だろうから、瓦礫をどかすのに集中してくれ」

 

ロゼ=リア「わっかりましたわ!」

 

 

 バシレウスは人型ではなく竜の形をしてた航空機タイプだ。手もついていないから、メテオブレイカーの設置もできない。

 だから、周囲に漂う瓦礫などをどけてもらうことにした。邪魔な障害物がなくなれば、それだけ作業もしやすくなるからな。

 

 一応、無茶をしないよう一緒に乗っている子に声をかけておく。

 ロゼ=リアだけだと心配だけど、もう一人いるから安心だ。

 

 といっても、彼女がああもはっちゃけているのは、この先自分がいなくなっていいと考えているからかもしれない。

 そう考えると、あの明るさはむしろやけっぱちなのかもしれない。なんて思う……

 

 

 作業は進む。

 

 このままなにもなければ、俺達だけでもユニウスセブンの破砕は成功させられるだろう……

 

 

 ……もちろん、そんな甘いことはなかった。

 

 

 ユニウスセブンの内部からモビルスーツが姿を現した。

 

 ジオンのザクや戦艦ムサイ。

 それらがわらわらと現われたのだ。

 

 

 まさか。と思う。

 

 否定したい気持ちは大きい。

 

 だが、問答無用で破砕作業を仕様とする俺達を攻撃してきて、それは確信にかわった。

 

 

ブライト「まさかとは思ったが、ユニウスセブンの軌道をずらし、意図的に地球へ落とそうというのか!」

 

 

 ホワイトベースのブライト艦長が声を荒げた。

 

 これがジオンの目的だとすれば、先のサイドセブン襲撃なんて生ぬるいものだ。

 

 前大戦の時連合がやったユニウスセブンへの核攻撃にも匹敵するほどの暴挙。

 いや、それよりもっとひどい被害が出る。

 

 それこそ、人類の半分が死滅するほどの結果に陥る大惨事の引き金がひかれてもおかしくないことを、彼等はやろうとしている!

 

 

セイラ「ジオン公国が地球連合に対して宣戦布告の演説を行っています! これは、一つの部隊の暴走などではありません! ジオンは、地球へコロニーを落とそうとしています!」

 

ブライト「なんだって!?」

 

 

イザーク「なにを考えている! グラディス艦長、ホワイトベースの! なんとしてもメテオブレイカーを守り抜け! 絶対に地球へ落とさせるな!」

 

 

 ジュール隊の隊長。イザークさんが声を上げた。

 

 当たり前だ。

 

 

 絶対にこれを、地球に落とさせてはいけない!

 

 

──ユニウスセブン上──

 

 

 落下の処理から一転、落下を食い止める戦闘へと変わった。

 

 ジオンの部隊はユニウスセブンを破壊しうるメテオブレイカーを狙い、統夜達はそれを守りながら指定のポイントへとむかう。

 

 

ジオン兵「な、なんだこいつらは! 新型でもないのに、たったこれだけの数で、なぜこんなに強い!!」

 

 

 迫るジオンのモビルスーツをちぎっては投げるかのように撃退してゆく統夜、甲児、健一達の戦いを見て、数で圧倒するはずのジオンの兵は驚きを隠せない。

 

 このジオン兵達も先の争乱にてジオンを守り抜いた猛者ではあるが、最前線中の最前線を生きて駆け抜けた彼等の敵ではなかった。

 

 

タリア「あの少年達。やはり、只者ではない。オーブ代表と知り合いといい、あの実力といい。あの争乱の終結に大きく関わった謎の部隊。まさか、彼等はそれに関わりがあった!?」

 

 

 同時に、イザーク、ディアッカ、アスラン達もジオンのモビルスーツを退け、メテオブレイカーを設置してゆく。

 

 

シン「凄い。あれが、ザフトトップの実力……!」

 

 

 統夜達と同様に少ない数でジオンを圧倒するアスラン達を見て、シンも驚きの声を上げた。

 

 

健一「アムロ君、無茶はするな。敵は俺達に任せて、君はメテオブレイカーの設置を!」

 

アムロ「いいえ、僕だって! そこっ!」

 

一平「ひゅーっ」

 

 

 健一達の心配をよそに、アムロは迫ってきたザクを撃退する。

 その手際に、一平は思わず口笛を吹いた。

 

 

ブライト「アムロも引けを取らない強さだ。いや、これは、ガンダムの性能なのか?」

 

 

 ジオンはこのコロニーを防衛するに十分足る戦力を潜ませていたつもりだった。

 

 だが、予測を圧倒的に上回る強さの者達がこの場に現われてしまった。

 

 

 それでも巨大なコロニーの残骸というものの落下をとめるのは至難の業ではない。

 

 

メイリン「敵反応ありません!」

 

タリア「メテオブレイカーは?」

 

イザーク「設置は十分だ! 破砕タイミングの最終調整急げ! もたもたしていると割れても間に合わんぞ!」

 

ブライト「全員、作業にかかれ!」

 

 

 ジオンを撃退し、残ったメテオブレイカーを所定の位置に設置する。

 

 

イザーク「砕けろ!」

 

 

 メテオブレイカーが発動し、ユニウスセブンに巨大な亀裂が入る。

 

 

シン「いけっ!」

 

 

 さらに光が走り、ユニウスセブンの残骸は、いくつもの欠片に砕けた!

 

 

ディアッカ「グゥレイト! やったぜ!」

 

ボス「よっしゃ! これで地球は救われた!」

 

甲児「いや……」

 

統夜「ああ。これじゃ、ダメかもしれない……!」

 

ボス「なにぃっ!?」

 

アスラン「確かに、この高度ではもっと細かく砕かないと……!」

 

 

 砕けた欠片の大きさから、このままではいくつかの残骸は燃えきらず地上へ落下する可能性があった。

 

 

メイリン「ユニウスセブン、降下角プラス1.5、加速4%! 間もなく大気圏に突入します!」

 

健一「もう時間がない。こうなったら直接攻撃してバラバラに砕くしかない!」

 

甲児「そうだぜ。最後まで諦めるか!」

 

アスラン「限界高度ギリギリまで作業を続ける!」

 

ブライト「選択の余地はないようだな。我々もユニウスセブンへの直接攻撃に移る!」

 

タリア「できるかぎりのことはやりましょう。アーサー、タンホイザーを!」

 

アーサー「了解!」

 

 

 皆、今度はユニウスセブンへの直接攻撃へとうつった。

 地球に引き寄せられながら、出来る限りの攻撃を放つ。

 

 しかし……

 

 

ブライト「タイムリミットだ。まもなくユニウスセブンが大気圏に突入する。全機、帰還しろ」

 

甲児「くっ、あともう少しだってのに。マジンカイザーさえあれば!」

 

健一「あれじゃまだ大きすぎる!」

 

 

タリア「メイリン、モビルスーツ隊に帰艦信号を」

 

メイリン「はい!」

 

タリア「総員に告ぐ。本艦はこれよりユニウスセブンを追って大気圏に突入し、艦主砲による対象の破砕を行ないます」

 

アーサー「ええっ! か、艦長、それは…」

 

タリア「どこまでできるかわからないけど、できるだけの力を持っているのにやらずに見ているだなんて後味悪いでしょう?」

 

カガリ「グラディス艦長……」

 

タリア「アスハ代表はここで退艦なさって下さい。万が一の事がありますから……」

 

カガリ「いや、私はここに残る」

 

タリア「えっ?」

 

カガリ「ミネルバが危険を冒して地球のために尽くしてるんだ。黙って見ているわけにいくか! それに、アスランのことも心配だ」

 

タリア「わかりました。代表がそうおっしゃるなら」

 

アーサー「総員に告ぐ。本艦はモビルスーツ収容後、大気圏に突入し、限界高度到達まで艦手法による破片破砕作業を行なう!」

 

ブライト「ホワイトベースも同様だ!」

 

セイラ「皆、聞こえて?」

 

甲児「待ってくれ! 俺達もぎりぎりまで破砕作業をやらせてくれ!」

 

タリア「ですが!」

 

ブライト「最寄の艦へ帰還できる位置で行えば効率もあがると思います。ここは、彼等を信用しましょう」

 

タリア「……そうですね。艦から離れないように! 帰還するのはこちらでもかまいません。皆、絶対に頼みましたよ!」

 

健一「はい!」

 

統夜「はい!」

 

 

イザーク「ミネルバが艦主砲を撃ちながら降下するだと!?」

 

ディアッカ「どうする? 俺達は」

 

イザーク「いや、宇宙にまだなにかあるかもしれない。俺達は残るぞ」

 

ディアッカ「確かにそうだな。やれるだけのことはやったんだ。あとはミネルバ達の成功を祈ろう」

 

イザーク「ああ」

 

 

──ルート選択──

 

 

『ミネルバの近くで破壊を続ける』

 ミネルバ隊・ボルテスV

 

『ホワイトベースの近くで破壊を続ける』

 ホワイトベース隊・マジンガーチーム

 

 

──ミネルバの近くで破壊を続ける──

 

 

 燃え尽きそうにない大きさの欠片は残り二つ。

 

 一つはホワイトベースが、もう一つはミネルバが接近し破壊することとなった。

 

 

統夜「くそっ、あともう少しなのに……!」

 

???『あとは任せてください』

 

統夜「この声……!」

 

 

 直後、地上から放たれた一つの砲撃が、落下する欠片に直撃する!

 

 

 強力なその重力波は、逆に欠片を上昇するかのように拮抗させ、そのままその欠片を刺し貫いた。

 

 巨大だった欠片は粉々となり、あとは大気との摩擦で燃え尽きるだろう。

 

 

 通信が拾った小さな声。

 そして、あの重力波。

 

 統夜はそれに、覚えがあった。

 

 

統夜(あれは、グラビティブラスト……!)

 

 

 誰が助けに来たか確信する。

 この星の危機に、彼女達が来ないわけがない!

 

 同時に、隣の欠片も砕けたのが確認された。

 

 

 しかし、喜んでいる暇はない。

 

 

メイリン「もう限界です! 欠片は砕けました。みんな、ミネルバに!」

 

健一「ああ。みんな、ミネルバに!」

 

ルナマリア「……シン!? どこにいるの!?」

 

カガリ「アスラン! アスランはどうした!」

 

メイリン「ザクウォーリアがあそこに! インパルスが助けに行ってます!」

 

健一「スラスターが壊れているのか!? あのままじゃ」

 

統夜「俺が助けに行きます! グランティードなら単機で大気圏突破も可能ですから!」

 

 

 問題は、自分以外の2機居た場合それも助けられるかだが。

 

 あの二機なら、例え助けに行かずとも助かるかもしれない。

 だが、助けにいける能力があって助けにいかない。ただ見ているだけ。そんなことは統夜にできなかった。

 

 

ロゼ=リア「ならばわたくしも!」

 

 

 グランティードと同様の機能をもつバシレウスならば、同じくオルゴンクラウドを展開することができる。

 

 ならば、その背にもう一機を隠すことで救うことができる!

 

 

 二機は飛ぶ。

 

 落下を続ける二つのモビルスーツの元へ。

 

 

──ホワイトベースの近くで破壊を続ける──

 

 

 燃え尽きそうにない大きさの欠片は残り二つ。

 

 一つはミネルバが、もう一つはホワイトベースが接近し破壊することとなった。

 

 

統夜「くそっ、あともう少しなのに……!」

 

??「ならばあとは我等に任せろ!」

 

統夜「この声……!」

 

 

 しゅたっ!

 

 ホワイトベースと落下する欠片の前に、五つの影が現われた。

 

 

ドモン「キング・オブ・ハート、ドモン・カッシュ!」

 

アルゴ「ブラック・ジョーカー、アルゴ・ガルスキー!」

 

チボデー「クイーン・ザ・スペード、チボデー・クロケット!」

 

ジョルジュ「ジャック・イン・ダイヤ、ジョルジュ・ド・サンド!」

 

サイ・サイシー「クラブ・エース、サイ・サイシー!」

 

五人「シャッフル同盟、推参!!」

 

 

統夜「ドモンさん!」

 

ブライト「一体どこから現われたんだ彼等は!?」

 

ドモン「地球の危機。ならば我等が来るのは必然!」

 

 

 シャッフル同盟。

 

 それは、世界の平和を裏から護る一騎当千の五人。

 

 コロニー落下という世界の危機が起こったならば、そこに彼等が集まるのは必然。

 

 

 そう。必然なのである!

 

 

 五つの機体が黄金に輝く。

 

 ドモン・カッシュはその師である東方不敗に誓った。

 ここでこの欠片を落とし、地球を傷つけたとあれば、彼は看取った師に顔向けが出来ない。

 

 他の四人もそれは同じ気持ちだ。

 先代によって救われた命。彼等に顔向けが出来ない。

 

 その想いを持って、彼等は落ちる欠片に拳をむける。

 

 

ドモン「ばぁぁぁく熱! シャッフル! 同盟けえぇぇぇえんっ!!!」

 

 

 まばゆいほど巨大な光。

 

 その光が消えると、落下していたはずの欠片は影も形もなくなっていた。

 

 

 残りのもう一つも砕けている。

 

 

 残る欠片は大気との摩擦によってすべて燃え尽きるだろう。

 

 未曾有の大災害から、人類は救われたのだ……

 

 

甲児「さすがだぜ」

 

ブライト「た、たった5機があれを一撃で。なんなんだ彼は……」

 

 

 常識外れの一撃を見て、普通の軍人でしかなかったブライトはあんぐりと口を開けるしかできなかった。

 

 

ブライト「と、とにかく、あとは大気圏を突破するのみだ。皆、ホワイトベースへ戻ってくれ。ついでに、彼等も」

 

ジョルジュ「おっと、私と」

 

サイ・サイシー「おいらは他にやることがあるんだ」

 

ジョルジュ「ではこれで」

 

ブライト「あ、はい」

 

 

 残ったシャッフル同盟をふくめ、周囲に居た機体を回収する。

 

 

ブライト「これで……」

 

セイラ「アムロ!? いけない。アムロがまだ戻っていないわ!」

 

甲児「なんだって!?」

 

セイラ「あそこに!」

 

 

 ホワイトベースからはるか遠くにいるガンダムの姿があった。

 

 

ミライ「ダメです。回収間に合いません!」

 

ブライト「なんてことだ。もう少し、艦のコースを変えられないのか!?」

 

ミライ「やれるだけは、やってるわ! でも、これ以上は無理よ」

 

ブライト「くっ、このままでは……」

 

???「なら、俺が行こう!」

 

 

 ブリッジの画面にノイズが走る。

 

 大気圏に入り、通信などがまったくできなくなったのだ。

 当然外の様子もわからない。

 

 ガンダムが、アムロがどうなったのか。それは地球に降りるまでホワイトベースでは知ることができない状態となった。

 

 

ブライト「無事でいてくれるといいが…」

 

フラウ「ああ、アムロ……!」

 

セイラ「映像、回復します!」

 

 

 パカラッパカラッパカラッパカラッ。

 

 

 なぜかそんな馬の蹄が響く音が、聞こえた気がした。

 

 回復した映像を見たブライトがまたあんぐりと口を開ける。

 通信士のセイラも目をむいて驚いている。

 

 慣れていると思っていたはずの甲児も、ボスも、みんな画面に釘付けだ。

 

 

 そこには、風雲再起に跨ったゴッドガンダムの姿があった。

 

 パカラッパカラッと空を駆けていた。

 

 

 そしてモビルホースに跨るゴッドガンダムの後ろ。そこに同じように跨るガンダムの姿もあった……

 

 

ブライト「……」

 

セイラ「……」

 

ミライ「……」

 

フラウ「……」

 

カイ「……」

 

ハヤト「……」

 

甲児「さすがにこれは、俺等でも予想外の光景だな……」

 

統夜「相変わらず、常識では測りきれない人達だよ、ホントに……」

 

 

 二人は苦笑するしかできなかった。

 

 単機で大気圏突入可能なグランディードで統夜がむかおうとしたあの時、それより早くドモンが飛び出しアムロを救いに行ったのだ。

 

 モビルファイターなら大丈夫とは思っていたが、まさか馬であんなことができるなんて想像もしていなかった。

 

 

 声に出してないドモン達を知る仲間さえ唖然としている。

 

 ガンダムファイターに免疫のある甲児達ですらちょっと唖然とするのだから、免疫のないホワイトベースクルーはさらにだろう。

 

 

 なんであれで飛べるんだろう。

 

 誰もが思ったが、それを答えてくれる人はこの場にいなかった……

 

 

ブライト「なぜだろうな。アムロが無事で嬉しいはずなのに、素直に喜べないのは……」

 

ミライ「奇遇ね。ブライト。私もよ」

 

セイラ「私も……」

 

カイ「俺も」

 

 

 この瞬間、ホワイトベースクルーの絆がいっそう強くなった。

 

 なんとなくそんな気がした。

 

 

 ともかく、ガンダムは損傷もなく無事地上へ降り立ったのだった!

 

 

 第3話 終わり

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