第2次スーパーロボット大戦J   作:YSK

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第04話 ホワイトベースルート

 

──地球 ヨーロッパ方面──

 

 

 地上に降り立ったホワイトベース。落下角度の違いからミネルバとは離れ離れになったが、ユニウスセブンの粉砕は成功し、地球への被害をほぼゼロにおさえることに成功した。

 

 無事を喜び合う統夜達であったが、喜びを噛み締めている暇はなかった。

 

 それはジオンが地球連合に宣戦布告を行ったということだけでなく、ジオン軍が落下するユニウスセブンの欠片に紛れ、いくつもの部隊を降下させそのまま連合と戦闘に入ったことを知ったからだ。

 

 これは、ユニウスセブンが破壊されることもジオンは計算に入れていた可能性さえある行動だった。

 

 

 さらに、バームとの会談は双方の大使が殺されたという最悪の事態になっており、バーム星人まで地球侵略に乗り出しているということも報告された。

 

 

統夜(剛博士が心配していた通りになってしまった。さぞ肩を落としていることだろうな……)

 

 

 ちなみにだが、剛博士とボルテスVはミネルバの方にいっている。

 

 

 地球、ジオン、バーム。

 三つ巴の戦い。

 

 世界は再び、争いの世界へと逆戻りしてしまったのである。

 

 

統夜「……肩を落としてもはじまらない。俺達にできることをやろう」

 

甲児「そうだな。そうやって前のだってなんとかしてきたんだ」

 

 

 肩を落とす皆を激励する。

 

 

ブライト「今後の方針が決まった。我々は日本へむかい、君達が所属するGGGと合流することになりそうだ」

 

統夜「そうなんですか?」

 

ブライト「ああ。元々ガンダムが作られた目的は宇宙の脅威から地球を守るためだ。目的を同じくするのだから、今は軍も民間も関係なく力をあわせるというのが上の方針のようだ」

 

甲児「前の分艦隊と同じってことか」

 

ブライト「前のことはわからないが、きっとそうなのだろう。新しい独立部隊が設立されるようなことを言っていた」

 

統夜「なら、これからも一緒ですね。よろしくお願いします」

 

ブライト「ああ。こちらこそ頼む。君達がいてくれなければ、艦内の空気も悪いままだったろうからな……」

 

 

 やれやれと、ため息をついた。

 

 サイドセブンで正規の軍人が多く行方不明となり、臨時で艦長となったブライトもまだ19歳。たった一人で艦をまとめるにはつらいものがあった。

 そこにかつての争乱を生き抜いた統夜、甲児達がいてくれるというのは大きな助けとなったことだろう。

 

 

 ひとまずの目的地は日本。

 

 日本を目指し、ホワイトベースは動き出した。

 

 

──アムロ脱走──

 

 

 先も言ったとおり、統夜達が乗っていることによってホワイトベースに余裕がある(物資の方も戦争開始したばかりの状態なのでこちらにも余裕がある)

 

 さらに落下のさなかドモン達ガンダムファイターも加わり、戦力的に十分な余裕が出た。

 

 となれば、出るのはパイロット問題である。

 足りない。ではなく、十分に足りている。という。

 

 統夜達や甲児はすでに戦う覚悟は固まっているが、そんな覚悟なくまきこまれた少年が一人いる。

 

 もちろん、乗って戦ってくれた方がホワイトベースが助かるのは間違いない。

 

 その少年。アムロは前争乱を生き抜いた者達からも、才能があると認められているほどなのだから。

 

 だからといって、乗ることは強制できないし、アムロ本人も乗りたくて乗っているわけではない。

 

 となれば。

 

 

ブライト「アムロをガンダムから降ろそう」

 

 

 こう、ブライトの口から漏れるのも無理もないことだろう。

 

 それは、民間人であるアムロを気遣って出た言葉。

 しかし、ユニウスセブン破砕を成功させ、戦友にも認められやる気を出しはじめたアムロにとって、それは自分はいらないと言われているに等しい言葉だった。

 

 それを偶然耳にしてしまったアムロはショックを受ける。

 

 

 ちょっと前までは乗りたくないと言っていたのに、いざ乗るなと言われると思わず反発してしまう。

 

 これも若さのなせるワザだろうか。

 

 結果、アムロはガンダムに乗りホワイトベースを脱走してしまうのだった。

 

 

 

 脱走したアムロ。

 

 彼はガンダムを森に隠し、寂れた村の食堂にいた。

 人間どう頑張っても食事なしには生きてはいけない。自分で狩りなどもできないならば、こういうところに来る他なかった。

 

 それは、ジオンの軍人も同じ。

 

 アムロがカウンターに座ったのと同じくして、10を超える人数の一団が食堂へ入ってきたのだ。

 

 

アムロ(あれはジオンの……!)

 

 

 隠しているが、何度かジオンと戦った経験のあるアムロは彼等が何者なのか気づいた。

 

 食堂へ入ってきたのは地球へ降下してきたランバ・ラル隊。

 

 

 作戦のため近くにベースを作ったが、アムロと同じように腹を満たすためこの食堂へやってきたのである。

 

 略奪などを考えなかったのは、ここで騒ぎを大きくすれば連合に補足される可能性があるからだ。

 何事もなく食事をして帰れば、わざわざ通報などされないという考えからだった。

 

 

ラル「おやじ、まずはうまい水をくれ! みんな、座れ座れ! なにを食ってもいいぞ!」

 

ハモン「マスター、できるものを13人分ね」

 

ラル「ん? 一人分多いぞ、ハモン?」

 

ハモン「あの少年にも」

 

アムロ「……!」

 

ラル「フフッ。あんな子が欲しいのか?」

 

ハモン「まさか」

 

アムロ「……あの、なんというか、ご好意は嬉しいんですけど、僕にはいただけません」

 

ハモン「なぜ?」

 

アムロ「あなた方に物を恵んでもらう理由がありませんので」

 

ラル「はっはっは! ハモン、一本とられたな」

 

ハモン「君のことを、私が気に入ったからなんだけど、理由にならないかしら?」

 

アムロ「……」

 

ラル「小僧、ハモンに気に入られるなぞよほどのことだぞ?」

 

ジオン兵「まったくだ。遠慮したならバチが当たるぜ。あやかりたいくらいだよ、ぼうず」

 

アムロ「それでもです」

 

ラル「気に入ったぞ小僧! それだけはっきり物を言うとはな。ハモンだけのおごりじゃない。ワシからもおごらせてもらうよ。なら、食っていけるだろう?」

 

アムロ「……」

 

 

 ずずぅん!

 

 アムロがなにか発しようとした瞬間、地面が揺れた。

 

 ずんっ。ずんっ。

 

 

ジオン兵「う、うわぁ!? なんですかこりゃ!?」

 

ラル「地球の地震というやつか? いや、違うな」

 

 

 地震ではない。まるでなにかが歩いているかのような地響き。

 

 さらに木々がめきめきと倒れる音や、巨大ななにかがうごめく音が聞こえてきた。

 

 

ジオン兵「な、なんだありゃぁ!?」

 

 

 窓の近くに居たジオン兵が叫んだ。

 

 外を見ると、村の外に巨大な機械の獣がいた。

 

 大木よりはるかに大きなそれは、まるでなにかを探すように木々をなぎ倒し、岩を持ち上げながら村の方へとむかってきている。

 

 

ラル「あれは確か、かつて地球で暴れていた機械獣という戦闘機械だったか? すでに滅びたと聞いたが、なぜこんなところに……」

 

 

 ランバ・ラルが驚くジオン兵に説明する。

 

 

ジオン兵「雷よりも恐ろしい」

 

ジオン兵「地球、怖い……」

 

 

 巨大な機械の獣は大地を蹂躙しながらこの村へとむかってきている。

 このままくるなら、村は無事ではすまないだろう。

 

 

ラル「これはいかんな」

 

ハモン「いかがいたします?」

 

ラル「そうさな。ここで戦う理由はない。一度ベースへ戻るぞ」

 

アムロ「この村を見殺しにするっていうんですか!?」

 

ラル「ワシ等ではどうにもできん」

 

アムロ「できるはずです。だって……っ!」

 

 

 アムロは言いかけてはっとした。

 

 刹那、ランバ・ラル達の顔色が変わったのを感じたからだ。

 

 

ラル「ほう。ワシ等が奴と戦える力がある。つまり、なんらかのロボットを持つと気づいておったか」

 

ジオン兵「どうします?」

 

アムロ「……」

 

ラル「フフッ。いい目をしている。それに度胸もいい。ますます気に入ったよ。だが、我等が出るわけにはいかん。むしろ、君の知るところへ連絡した方がいいのではないかね?」

 

アムロ「……っ!」

 

 

 確かにその通りだ。

 

 正体を隠しここに食事に来たのも、連合に補足されないためである。

 ここでわざわざ戦っては、それも台無しになる。

 

 彼等の目的は地球の平和を守ることではないのだから。

 

 むしろ地球の戦力を減らせる良い機会でしかなかった。

 

 それでも君の知るところと言ったのは、アムロの背後を察したラルの優しさと言っていい。

 

 

アムロ「それならっ!」

 

ジオン兵「お、おい、小僧!」

 

アムロ「あんたらなんかに頼らなくたって!」

 

 

 アムロは走った。

 隠してあるガンダムのもとに!

 

 起動し、暴れまわる機械の獣。正しくは戦闘獣に戦いを挑んだ。

 

 

 ベースに戻ったランバ・ラル隊。

 

 そこから、戦うガンダムの姿が見えた。

 

 

ハモン「あれ、まさか……」

 

ラル「そういうことか……。少年が一人でいるとは不思議だったが、これで納得がいった。時代が変わったようだな。あの少年がパイロットとはな」

 

 

 さすがのランバ・ラルも、居た少年がパイロットであったのは想定外であった。

 

 ふむ。と少し考え、ランバ・ラルは準備してあったグフへ乗りこんだ。

 

 

ハモン「出られるのですか?」

 

ラル「うむ。よく考えてみて、地球で戦うのならば、いずれアレも我々の前に立ちふさがるということだ。ならば、アレも制さねば地球を制することは叶わぬ。ならば、今のうちにデータを得ていた方が後々のためになるとは思わんか?」

 

ハモン「ふふっ、そうかもしれませんね」

 

ラル「それに、ワシの予測が正しければ、あの坊やには生きていてもらわねば困る」

 

ハモン「それは、どういう……?」

 

ラル「戻ってきたのち説明しよう。坊やに援軍が来るまで時間を稼ぐ。ベースを引き払う準備をしておけ! クランプ、お前は追跡の準備を!」

 

クランプ「はっ!」

 

 

 ランバ・ラルは一人別の指令を出し、グフを立ち上げた。

 

 

アムロ「あれは、ジオンの新型!?」

 

ラル「さっきの坊や、乗っているのだろう!? 名は!?」

 

アムロ「あなたは! ……アムロ。アムロ・レイです」

 

ラル「ワシの名はランバ・ラル! 今日のところは協力しよう!」

 

 

 ランバ・ラルの乗るグフと共に、アムロはさらに現われた戦闘獣と戦いを再開する。

 

 

 アムロとラルが戦闘獣を相手に大立ち回りをして少し。

 

 アムロを探しに出ていた甲児と統夜が到着する。

 

 

統夜「アムロ!」

 

甲児「無事か!?」

 

アムロ「甲児さん、統夜さん!」

 

甲児「ったく、バカ野郎が。乗りたいなら素直に乗りたいって主張すりゃいいんだよ!」

 

アムロ「す、すみません……」

 

 

ラル「ふむ。どうやらここいらが潮時のようだな。少年よ、さらばだ」

 

アムロ「っ!」

 

ラル「その強さ、見事だ。だが、それは、そのモビルスーツの性能のおかげだということを忘れるな! 次、戦場で会ったならばこうはいかんぞ!」

 

 

 ランバ・ラルの乗るグフは撤退してゆく。

 

 

統夜「あれは……」

 

甲児「今はあっちにかまっている場合じゃねえ。なんでこんなところに戦闘獣がいるんだ!?」

 

アムロ「理由を探るのはあとです! このままじゃあの村が!」

 

甲児「ああ、そうだな!」

 

統夜「いくぞ!」

 

 

 しばらくするとホワイトベースも駆けつけ、隊を持って戦闘獣を殲滅するのに成功する。

 

 もちろん戻ったアムロは、独房へ入れられることになったそうな。

 

 

 もっともブライトは反省をうながし、規律を守るためであり、あまり長く入れるつもりはないようだが(村を守ったことも考慮して)

 

 

 独房に入れられたアムロ。

 

 そして、思い出す。

 

 

ラル『その強さ、見事だ。だが、それは、そのモビルスーツの性能のおかげだということを忘れるな!』

 

アムロ「僕は、あの人に……勝ちたい!」

 

 

 

ラル「さて、クランプは無事あの艦を追っているか?」

 

ハモン「ええ」

 

ラル「ならば、目標を変える。地上の基地ではなく、次の獲物はあの戦艦だ。ユニウスセブンを破壊せしめたその片割れ。思わぬ大物がかかったな。相手にとって不足はない!」

 

ジオン兵「そのために、あの小僧を生かしておいたってわけですかい。さすが大尉!」

 

 

──ランバ・ラル襲撃!──

 

 

 変わらずホワイトベースは進む。

 

 

 アムロが謹慎ということで、セイラもモビルスーツに乗ることを希望した。

 

 表向きはアムロが謹慎で開いたガンダムにという理由だが、実はセイラ、ジオンに兄がいるかもしれないと思い、ジオン兵に話を聞くためモビルスーツに乗ることを望んだのだ。

 

 セイラの兄が誰なのか。というのは多分みんな知ってるだろうからあえて説明はしない。

 

 

 順調に進むかと思われた中、ホワイトベースの後をつけていたランバ・ラル隊が襲撃を仕掛けてきた。

 

 

 アムロも独房から出され、空いているモビルスーツに乗り、出撃する。

 ※乗換えをしていない場合セイラはガンダムに乗っている。

 

 

 セイラとランバ・ラルが戦闘すると会話が発生。

 これにより、ランバ・ラル生存フラグ1が立つ。

 

 

 セイラがガンダムに乗っている場合

 

 

ラル「貴様、先の少年ではないな!」

 

 

 ランバ・ラルはパイロットの違いを即座に見抜いた。

 先日共に戦闘獣をなぎ倒したあの時とまるで動きが違ったからだ。

 

 接触通信を図る。

 

 

ラル「一体、誰が乗っている!」

 

セイラ「う、ううっ!」

 

ラル「なに、女!?」

 

セイラ「こ、この声。まさか、ランバ・ラルですか?」

 

ラル「お、おお。なんと、もしやあなたは、アルテイシア様か!? そうです。私にございます! あなたの父上、ジオン・ダイクンと革命に参加したジンバ・ラルの息子、ランバ・ラルです!」

 

セイラ「やはり……あっ、ならば、アルテイシアと知って、なぜ銃をむけるか!」

 

ラル「はっ……! いや、しかし……」

 

 

 ランバ・ラルは慌てて距離をとる。

 

 

ラル(なぜアルテイシア様がこんなところに……!)

 

 

 まさか偶然ホワイトベースに乗りこんでいたとは、さすがの彼も思い至らなかった。

 

 

 ちなみに戦艦に戻ればガンダムをセイラからアムロに乗り換えさせることも可能である。

 

 この会話後、ラルを撃墜せず撤退に追いこむことができればさらに生存フラグ2が成立する。

 これでのちにジャブローにラルが現われ、さらに撃墜せず撤退させると後半アバオアクーにてアルテイシア派と共に登場し、仲間になるのでラルの乗るグフのHPには注意しよう。

 

 アムロにてかげんを使わせてあの会話イベントを発生させながら撤退させるのが、間違いの少ない方法だろうか。

 

 

 ガンダム以外に乗っていた場合。

 

 

ラル(接触回線!?)

 

セイラ「一つたずねたいことがあります!」

 

ラル「戦闘中にのんきな……っ! この声、アルテイシア様か!?」

 

セイラ「っ!? ラル。ランバ・ラルですか!?」

 

 

 以下展開は同じ。

 

 

 ランバ・ラル隊の襲撃を退け、ホワイトベースは日本にむけ進むこととなる。

 

 戦闘中、一機のザクが鹵獲され、そのパイロットからセイラは兄がジオンにいて無事であることを確信するのだった……

 

 

──復活の東方不敗──

 

 

 日本にむけ、ホワイトベースはさらに進む。

 

 すると、元マスターアジアの愛馬で、現ドモン・カッシュと共にあり、アムロとガンダムを救った立役者の風雲再起がいきなり外を目指した。

 

 ホワイトベースからぴょーんと飛び出し、モビルホースに乗ってどこかへ飛んでいってしまう。

 

 あまりのことに一同、目が点になるが、慌てて追うことになった。

 

 

 行った先では、また戦闘獣があたりを破壊している姿があった。

 

 人気のない山の中。まるでなにかをあぶりだそうとしているかのようだ。

 

 

 戦闘獣に攻撃を仕掛ける風雲再起。

 

 さすがに見逃すわけにはいかないと、ホワイトベースからも各機出撃することとなった。

 

 

甲児「一体なにが目的なんだこいつらは!」

 

 

 甲児が叫ぶが、もちろん答えは返ってこない。

 

 戦闘が続く中、森の中からさらに戦闘獣が現われる。

 

 

 さらに、その森の中からマントをかぶった人影が出てきた。

 

 どうやら戦闘獣が探していたのはこの人影らしい。

 

 

 戦闘獣がその人を捕まえようと手を伸ばす。

 

 

 誰もが危ないと思ったが、その人影はその手を軽々とかわし、それどころか腕から駆け上がって頭に蹴りをはなち、吹き飛ばしてしまう。

 

 人間のパワーではない。

 

 衝撃ではだけるマント。

 

 

 なんとその正体は、死んだはずのマスターアジア。東方不敗だったのだ!!

 

 

ドモン「師匠!?」

 

東方不敗「まさかこの地で貴様等とあいまみえようとはな。ならば、これも一つの縁か。よし、ドモンよ! しばし力を貸せい! こやつらを始末次第、貴様の疑問に答えてくれる!」

 

ドモン「わ、わかりました!」

 

 

 有無を言わさず断言し、東方不敗は反撃に転じた。

 

 生身のまま、機械獣を撃破する。

 

 

ブライト「ま、また非常識なのが出た……」

 

 

 前より免疫がついたためか、唖然とはしなくなったブライトだった。

 

 

 戦闘獣をすべて倒し、戦闘は終わる。

 

 

ドモン「師匠、あなたはなぜ!」

 

 

 戦闘も終わり、ドモンが目の前にいる東方不敗へ詰め寄った。

 

 みんな知っている。

 確かにあの時、マスターアジア、東方不敗はドモンの腕の中で息を引き取った。

 

 それは、統夜達も見ていたのだから間違いない。

 

 東方不敗は、大きくうなずく。

 

 

東方不敗「ドモンよ、よく聞けい! ワシは貴様の知る東方不敗ではない! ワシはあのゴーゴン大公とかいう虎男に死の眠りより甦らせられた、怪物の一つよ!」

 

ドモン「な、なんと!」

 

甲児「ゴーゴン大公だって!? あいつ、生きてたのか!?」

 

 

 前大戦時、ゴーゴン大公とは直接戦っていない。暗黒大将軍が倒されたあと、その運命を共にするようなことを口にしていたようだが、どうやら死にぞこなっていたようだ。

 

 

東方不敗「我が身はもはやあの戦闘獣と同じ。ワシの身のうちがどうなっているのか。考えただけでもハラワタが煮えくり返るわ!」

 

 

 東方不敗の言葉がまことならば、今彼の体は小型の戦闘獣と言っても過言ではない。

 

 ミケーネの戦闘獣とは、古代ミケーネ人の生き残りが地下で生活するためその体を改造した姿である。

 広域に言えば、巨大なサイボーグといえる代物だ。

 

 

ブライト(ああ、それならあれだけ強くても納得だ……)

 

東方不敗「ここであったのもなにかの縁。さあ、ドモンよ、ワシを粉々に破壊するのだ! 貴様等ならば、この忌まわしきワシの体も破壊できよう!」

 

ドモン「なんですって!?」

 

東方不敗「幸い脳改造をされる前に脱出はできたが、ワシの体にどのような仕掛けが施されているか、それはワシにもわからん。奴等から逃げていたのも、捕まらぬためと、この体を破壊できる者を探していたのだからな!」

 

ドモン「っ!」

 

東方不敗「奴がなにを目的としてワシを甦らせたのかはわからぬ。奴の思惑に乗るくらいならば、ここで再び眠りにつく方がマシということじゃ! さあ、ドモン。この地球を守る使命を忘れたか!?」

 

ドモン「いいえ。破壊などできようがありません! 例えどのような形であろうと、目の前にいるあなたは間違いなく本物の東方不敗! 俺の師匠だ! それを、もう一度手にかけろと言うのですか!」

 

東方不敗「ワシの弟子だから言っておる! これは、貴様にしかできぬことだ!」

 

ドモン「……」

 

東方不敗「貴様の使命を、その拳に宿るキングオブハートの紋章の重さを忘れるでない!」

 

ドモン「……わかりました」

 

甲児「いいのかよ!?」

 

ドモン「先生。その命、私に預けてくださるのですね?」

 

東方不敗「うむ!」

 

ドモン「ならば、この場で先生を破壊するなどいたしません! なぜなら、万一なにかが起きたとしても、その思惑ごと打ち破ってみせるからです!」

 

 

 ドモンが拳を握り、そこに浮かぶ紋章を浮かび上がらせた。

 

 

東方不敗「くくっ。言ってくれるわ。よかろう。男に二言はない。貴様の戯言につきあうとしようか。この命、ドモン、貴様に預けた!」

 

ドモン「はいっ!」

 

東方不敗「ワシを甦らせたこと、いずれ奴等に後悔させてやろうぞ!」

 

 

 

 ※以下ランバ・ラルが生存している場合、追加

 

 一度敗れたランバ・ラルだったが、それでもホワイトベース隊を追っていた。

 多くの機体が破壊され、真正面からは勝てない。

 

 ゆえに、ある策を考えていたが……

 

 

ラル「……」

 

ジオン兵「どうします?」

 

ラル「このままの戦力では勝てぬ。ゆえに、ゲリラ屋の本領を。と言いたいところだが、見たか?」

 

ジオン兵「はい。生身であの機械獣破壊してましたね」

 

ラル「それに白兵戦。貴様はやれると言うか?」

 

ジオン兵「い、いえ……」

 

 

 ある策とは、ホワイトベースへの白兵戦だった。

 生身で乗りこみ、あの戦艦を占拠する。

 

 そのつもりであったが……

 

 このまま白兵戦を仕掛けていれば、こちらの全滅は必至。

 それをはっきりとわからせた戦闘であった。

 

 ラルはふむ。と考えをめぐらせる。

 

 

ラル「こちらも消耗が激しい。しばらく身を潜めるぞ!」

 

ジオン兵「はっ!」

 

 

 こうしてランバ・ラルの追撃も終わりを告げる。

 

 

 ……

 

 …………

 

 

 ……

 

 

 この後、無事日本に到着した統夜達は、サイボーグの専門家、ガオガイガーを設計した獅子王麗雄博士と、ずっと機械獣と戦い続けた弓博士に東方不敗の体を見せた。

 

 結果は、その体はやはり、小型の戦闘獣。簡単に言えばサイボーグにされていたとのことだった。

 

 

麗雄博士「ミケーネとは恐ろしいところだね。Gストーンもなく、それと似たような、意思をエネルギー源とする回路を生み出しているのだから。まるで、凱の体を見ているようだったよ」

 

弓教授「そうですね。確かに確かに良く似ている。もっとも、感情をエネルギーに変えるというのはモビルファイターも同じですから、彼等はそれを機械獣のパワーアップに応用したのかもしれません」

 

麗雄博士「確かにそうかもしれんのう。それなら頭の改造が最後だったのも納得がいく。サンプルが少なすぎてこれに関してはなんとも言えないのが現状じゃが、一つ言えるのは体内に怪しいものは見あたらなかったということかな」

 

弓教授「もっとも、この動力源となるモノは完全に解析できなかったから、ここになにかあれば別だがね」

 

東方不敗「かまわん。いざとなれば、ドモンがどうにかすると口にしたからな」

 

麗雄博士「それは頼もしい。ならば、あとは機体の方だ。かつての乗機、マスターガンダムのコピーでよければ用意できるが?」

 

東方不敗「ふっ。この身のまま戦うこともやぶさかではないが、用意はしてもらうとしようか」

 

 

 こうして新たに、東方不敗が仲間となり、生身、マスターガンダムと自由に乗換えが可能となった!

 

 

ゴーゴン大公「……あの体、取り戻されたか。まあいい。予定が早まっただけ。いずれ、あの体が役に立つ時がこよう。それまでは、時が満ちるのを待つのみ。お待ち下さい。我等が主よ……!」

 

 

 第4話 ホワイトベースルート 終わり

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