──混迷する世界──
地球。大西洋ブラジル沖。
どうにか海上に降り立ったミネルバ。侵入角度の違いから、ホワイトベースとは離れ離れになっていたが、ユニウスセブンの破砕に成功し、地球への被害をおさえることに成功したのは確信していた。
ミネルバに戻れずそのまま大気圏に突入することとなったアスランとシンの二人も無事が確認され、ミネルバの艦橋へと戻ってくることに成功した。
二人の無事を確認し、皆ユニウスセブン破砕を喜び合う。
特にアスランの無事を確認したカガリなど、とびかからんばかりの勢いだった。
ただ、その喜びも、長く噛み締めている暇はなかった。
地上に展開していた連合軍に囲まれてしまったのだ。
落下してくるユニウスセブンの欠片が地上に落ちようとした時、それを迎撃するため展開していた部隊だ。
彼等はそのまま、ミネルバにむけ銃口を向けてきた。
それはまるで、敵を見るかのような目であった。
ミネルバ艦長タリアが所属を伝え、ユニウスセブン破砕の任務についていたと話す。
しかし通信に出た連合士官は、「信じられない」と跳ね除けた。
なんとジオンは、ユニウスセブンの欠片に紛れ、地上へ部隊を降下させ、そのまま制圧作戦を開始していたのだ。
コロニー落としとしての作戦は失敗したようだが、大部隊を電撃的に攻めこませることには成功したようなのである。
ゆえに、同じタイミングで降りてきたミネルバも、同じジオンの戦艦と思われ、連合に攻撃されてしまったのだ!(南米は現在連邦の司令部がある重要地帯であるから余計に)
シン「俺達はザフトであってジオンではないのに!」
レイ「彼等から見れば、どちらも区別はつかない。それとも、わざとやっているのか!?」
統夜「どうすれば!」
仮にも味方。うかつに反撃はできなかった。
カガリが自分の身分を明かし、停戦を求めたが、「危険な破砕についていく代表がどこにいる!」と笑われたしまった。
カガリ「太平洋なら。オーブのある太平洋側ならなんとかなったのに……!」
防戦一方の状態。
そこに、救いの主が現われた。
???「そこまでです!」
現われたのはナデシコB。
と、そのディストーションフィールドの上に立つガンダムファイターの二人であった。
ジョルジュ「彼等は敵ではありません! これを見てください!」
戦闘を一時的にやめさせたジョルジュは通信を開かせ、しかるべき人物の判子がしっかりと押された命令書を見せつける。
それは、ミネルバは敵ではなく、GGGの協力者であるゆえ手出し無用と記したものだった。
連合の象徴ともいえる、かつて火星より単機で帰還した功績のあるナデシコ。その後継であるナデシコB。
それはまかり間違ってもジオンやプラントに組する艦ではない。
それと共に手を出すなという命令書を持ってきたのだ。
それを見た連合士官はぐうの音も出ず、すごすごと撤退してゆくのだった。
ナデシコBと合流する統夜達。
ジョルジュ「間に合ってよかった。危惧したことが現実になってしまいましたね」
ジョルジュがユニウスセブン破砕の際、ホワイトベース側に行かなかった理由がこれである。
ミネルバが地上に降りたあと、このような危険が考えられたため、こちらを追ってきたのである。
同様にナデシコも、ユニウスセブンの欠片を砕いた後、ジョルジュとサイ・サイシーと合流し共に来たのだ。
カティア「ありがとう」
テニア「あれから一年もたってないのに大きくなったね」
ルリ「成長期ですから」
ガイ「おう、ひさしぶりだな統夜!」
統夜「ガイさん!」
新たなナデシコクルー。リョーコ、サブロウタ、ハーリーが加わった。
ナデシコBには元々火星の後継者と呼ばれるテロリスト討伐の任務があったが、それもふくめて、GGGへ合流することとなった。
ルリ「ただ、大変なのはこれからです……」
連合との対決は避けられたが、さらなる悲報がナデシコよりもたらされた。
それは、バーム会談の決裂。
さらに、バーム軍の地球侵攻である。
バーム、地球両方の平和大使が殺され、そのまま戦争状態へ突入してしまったのである。
地球に攻めてきているのは、ジオンだけではなくなったのだ。
皮肉な話だが、これもあって、こんなにスムーズに連合とプラントがGGGとまとまるという許可がおりたといってもいい。
バームと戦うのなら、プラントからも戦力を持ってこれた方がいいという理由で。
シン「連合にもそんな考えのできる人がいるんだな」
ルリ「今の地球連合のトップ、レビル将軍は柔軟な対応がとれる人ですから」
レビル将軍は元ジオンの指導者、ジオン・ズム・ダイクンの唱えたニュータイプ論にさえ理解を示す男だ。
利のためならば敵味方関係なく考えを受け入れることができる。
主張でなく、実利をとれる指導者なのである。
ブルーコスモスが台頭していたかつてなら、絶対にトップに立てなかった人材だろう。
ジオンの一件で再びブルーコスモスの台頭が予測される中、その対抗としてGGGに力を集める。というのも当然の結果といえる。
剛博士「なんてことだ……」
健一「父さん……」
剛博士「嫌な予感が当たってしまった。竜崎博士。彼も亡くなってしまったのか……」
状況はまだ詳しくはわからないが、バームのリオン大元帥が毒殺され、その報復として地球の竜崎勇博士が殺されたとのことだった。
そして、バームと地球の戦争がはじまった……
合流したナデシコとミネルバは、GGGと合流するため、日本へむかう。
途中、カガリをオーブで降ろし、アスランを正式にミネルバクルーとして参加させることとなって(一度ザフトに行ってFAITHになってセイバーガンダムを受領してくる)
これは日本へ向かう途中のことだ。
地球と宇宙の通信が全面回復した直後、プラントの議長であるデュランダルが声明を発表した。
それは、プラントはジオンとは別で中立であり、さらに地球のGGGを支援すると発表したのだ。
デュランダル「我々プラントは、条約に基づきGGGに協力することを約束する!」
元々V作戦と称されたプロジェクトは、宇宙からの脅威に対抗するため設立されたという経緯がある。
デュランダルはその建前を最大限に利用し、地球とコロニー、プラントの協力は完全には壊れていないとアピールしたのだ。
これにより下手にプラントを攻撃するなら、それは地球の脅威として地球内部を敵に回すということになる。
ジオン、バームという明確な敵が居る中、他のプラントに攻撃を仕掛けるにはリスクがあると伝え、下手に攻撃をすれば、世論が許さないという状況にしたのだ。
地球の敵はあくまでジオン、バーム。そうする流れを作ったのである。
もちろんこうなるまで、プラント内は大きく荒れた。
ジオンの宣戦布告はプラントの一つの大きな岐路だったと言えるだろう。
ジオンに味方するか。
それとも地球に味方するか。
もちろん、地球に潜むブルーコスモスからすればコロニー、プラント全体が敵に回ってくれるのが望ましい。
そうなるなりそうな流れを断ち切ったのはデュランダルだった。
彼はいち早く反応し、議会へ戻り、各議員達の説得に当たったのだ。
彼の説得も有り、プラントは中立を発し、GGGに協力するという立場で安全を買ったのである。
これにより、GGGは地球を飛び出し、プラントも守りにいけるようになった。
正確に言えば、守らなければならない。ともいうが。
この会見により、この戦争はあくまでジオン公国一国が暴走したものであり、プラント全体の意思ではないということが世界に伝わったのである。
ロゴスメンバー「おのれデュランダル。小ざかしいことを。まさか地球を宇宙人から護るために作らせた組織が我等の障害となるとは!」
デュランダルの会見を見たロゴスのメンバーは怒りで拳を握った。
ジオンとバームというブルーコスモスが台頭するための格好の獲物が現われたついでにプラントも潰そうと考えていたのが、あの会見でほぼ白紙に返ってしまったからだ。
ジブリール「やれやれ。ですね。まあ、こういう時のためにあのガンダムをジオンに偽装して奪ったわけですけど」
今の状況は絶妙なバランスで保たれていると言っても過言ではない。
プラントが連合に攻撃されたり、連合がプラントに攻撃されることがあれば、このような会見の言葉はあっさりと反故にされる程度のバランスだ。
ゆえに、まだ慌てるような段階ではない。
ジブリール(とはいえ、厄介なのはあの議長だけではありませんがね。レビル将軍やミスマル提督、そしてイゴール長官。ブルーコスモスが再び勢力を伸ばせる状況になったとはいえ、それに対抗する勢力はけっこう多い)
むしろ、前回の大戦においてブルーコスモスに組した面々の多くがジェネシスの照射で吹き飛んでしまったというのが大きい。
さらに反ブルーコスモスだった陣営は権力を握った彼等に閑職へ飛ばされ、生き残った。
ブルーコスモスが力を失い、軍が再編されればその閑職へ飛ばされた有能な軍人がその席に戻るのは必然。
彼等はブルーコスモスのやり口を知っているから、GGGのような独立防衛機構を作っておくのも当然。
さらには、正義の味方を称する傭兵集団なんてのも居る始末。
ついでに言うと、前争乱末期、巨大な古代の宇宙船、オルファンの飛翔を目の当たりにしたというのも大きい。
これにより、一般の者達にブルーコスモスの思想は浸透しにくくなってしまったからだ。
むしろそれを見て考えの変わらない者達の方が、時代の流れについていけてないという可能性さえある……
ジブリール(つまりはやりにくいったらありゃしない。私達を誰だと思っているんです。世界を裏から牛耳ってきたロゴスなんですよ。なぜ私達がこんな窮屈な思いをしなくちゃいけない……!)
ジブリール「まあ、いいでしょう」
その気になればいつでも逆転ができる。
そのための準備を粛々と進めている段階だ。
ジブリールは不適に笑い、また影の中へ消えてゆくのだった。
ちなみにだが、先にデュランダルの真意を語ってしまえば、彼の目的は地球側の裏に潜むロゴスをいぶりだし、地球圏の信頼を得て己のディスティニープランを達成するためである。
となれば、侵略者にしか見えないジオンと争いに舌なめずりしているロゴス達に利を与えるより、どちらとも対立しえるGGGについた方が後々有利に話が進むと考えたのだ。
決して、世界の平和のためから出た行動ではないことを理解して欲しい。
──新たな勇者──
日本に戻った統夜達。
ミネルバに乗ってきたメンバーに元から居るGGGのメンバー(マジンガーチーム&コンバトラーチーム)を紹介し、さらに新しく増えた勇者ロボ、炎竜、氷竜、ボルフォッグ達と護を紹介された。
護については、あの時(第1話)のぽに男を救ったあの緑の少年であることも伝えられる。
所属としては、かなめと同じく正体を秘密にしての所属となっているようだ。
さらに欧州の方へ落ちたホワイトベースも合流することが伝えられた。
こうして、正式に地球を守る組織が発足したのだった。
自己紹介のついでに、ギャレオンとかを見て見物に来たガイが喜ぶ。
ガイ「博士、こいつを見てなにか感じないか?」
ウリバタケ「胸に虎をつけたりドリルと合体とかは無理だからな」
ガイ「なぜだー!」
テニア「顔はりりしくなったけど、中身はまったく変わってないや」
やっと日本に戻ってきたのもつかの間。
護によってもたらされた敵の名。ゾンダーの襲撃が起きる。
しかも、Gアイランドシティの内と外、二ヶ所同時に。
タンカーのゾンダーと、ガオガイガーの予備を奪ったゾンダーの二体が暴れだしたのだ。
まずは外に現われたゾンダーの対処に走る統夜達。
中はボルフォッグとアームスレイブを有する宗介達が対処に動く(サイズが小さいから基地内を自由に動ける)
シン「これが、本来俺達が戦うことを想定されていた敵!」
ゾンダーと初対峙したミネルバ隊も、驚きは隠せない。
タンカーのゾンダーは内部に多量の石油を持ち、下手に攻撃をすれば大爆発をする相手だった。
それを避けるため、炎竜と氷竜が合体し、超竜神と化し、ハイパーツールイレイザーヘッドを使い、爆風を宇宙へと逃がす。
これで、残りもう一体。
それも、アーバレストに搭載されたAI、アルと隠密ロボボルフォッグの機転によりベイタワー内より外へ射出される。
同じAI同士、気が合ったのかもしれない。的確なコンビネーションだったようだ。
外へ出され、あとは倒すだけとなった。
だが、コアを取り出すためすでに一度ヘル&ヘブンを放っているガオガイガー。
もう一体を相手にそれを行うのは危険すぎた。
そこに現われる、新たな勇者。ゴルディマーグ。
彼により新たな必殺技、ハンマーヘル&ヘブンが決まり、二体のゾンダーは無事浄解されるのだった。
戦いは、終わった。
そしてほっと一息つくと、統夜は思わずこんなことを思ってしまった。
統夜(超竜神を見てると、あしゅら男爵を思い出すな)
鉄也(……あの姿を見るとやはり、あしゅら男爵を思い出してしまうな)
超竜神「どうしましたお二人。私になにか?」
鉄也「いや……」
統夜「なんでもないです」
統夜「……」
鉄也「……」
二人の目があった。
だが、なにも言わなかった。
さすがに半分こ合体というだけで敵に似ているなんて思ったとは超竜神に失礼で、口にできるわけがなかった。
ちなみに関係ないが、ボルフォッグとクルツは同じ透明になる護衛ということで気があったようだ。
透明やカモフラージュをして行う護衛の苦労話で盛り上がったらしい。
マオ(盗撮とかしてなきゃいいけど)
なんて思うマオ姐さんだった。
事実がどうかは、皆さんの胸の中に。である。
──メルアと統夜──
日本に戻ってしばらく。
高校にて。
メルア「あ、統夜さーん!」
統夜「ん? どうした?」
メルア「はい。これどうぞ!」
元気よく駆け寄ってきた統夜に、メルアがさしだしたのはクッキーだった。
しかも、焼きたてである。
統夜「へえ。美味しそうだな」
メルア「はい。食べるばかりじゃなく、作ってみたんです!」
統夜「メルアの手作り?」
メルア「はい! これでもっとたくさん食べられますよ!」
統夜「自分で食べるために作ったのか。まあ、正しいか……って、これ本当にうまいな」
一口食べた統夜が驚きの声を上げた。
統夜「これなら店で出してもいいくらいだぞ」
メルア「そうですか? そう言ってもらえると嬉しいです!」
統夜「ああ」
メルア「お菓子屋さんですかー。それも悪くありませんね。毎日甘いお菓子に囲まれて!」
統夜「はは。メルアらしいな」
メルア「その時は、統夜さんも一緒ですね!」
統夜「そうだな」
メルア「はい。約束ですよ! あ、テニアちゃーん!」
クリームのように甘い香りを残し、メルアは見つけたテニアを追って去ってしまった。
統夜「……って、ん? 今のってどういう意味だ?」
さっきの約束を思い返し、どういう意味か聞こうと思ったが、すでにメルアはそこにおらず、答えを聞くには至らなかった。
統夜は首をひねるが、渡されたクッキーを食べたらそんなことどうでもよくなってしまった。
だって甘くて美味しかったから!
──宿命の出会いは戦火の中──
日本には様々な研究所が密集している。
有名どころをあげればマジンガーを有する光子力研究所。コン・バトラーVを作成した南原コネクション、ボルテスVのビックファルコン。さらに、Gストーンを研究するGGGだ。
そして、ここ。ダイモビックも、ダイモライトと呼ばれる結晶を研究し、エネルギーとすることを目的とした研究所だ。
少し前まで、このダイモライトを採集するため地球を留守にしていたが、バームの襲撃と前後して地球に戻ってきたのである。
ダイモビックは惑星開発用巨大トレーラー・トランザーから変形するスーパーロボット、ダイモスを所有している。
今、そのダイモスを、地球に戻った竜崎一矢が駆り、襲い来るバームの一団から身を守るため、出撃しているところだった。
和泉博士「一矢君、今GGGに救援要請を出した。じき彼等が助けに来てくれる。それまで耐えてくれ!」
開発者の一人、和泉博士がダイモビックから状況を伝える。
さらに親友の京四郎と幼馴染のナナもガルバーFXⅡに乗り援護に乗り出した。
リヒテル「地球人よ! 亡き父上、リオン大元帥の恨み、思い知れいっ!」
バルバス「やれ! 地球の虫けらどもを皆殺しにするのだ!」
ライザ「その通りです。バーム星10億の民のためにも!」
バーム地球侵略の総司令。リヒテルと将軍バルバスの命により、攻撃がはじまった。
リヒテルと一矢の戦闘で会話発生。
一矢「父さんを殺したのは貴様か!?」
リヒテル「父だと? 貴様は何者だ!?」
一矢「俺の名は竜崎一矢! 貴様が殺した竜崎勇の息子だ!」
リヒテル「黙れ! 余の父は貴様達地球人の計略で殺されたのだ!」
一矢「あの父さんが暗殺なんて真似をするはずがない! 父さんは誰よりも平和を愛していた!」
リヒテル「問答無用! 卑怯者の息子よ! 余の手で父の後を追わせてやるわ!」
当初、多勢に無勢であったが、統夜達GGGの面々が到着し、その不利も失われた。
地球側の反撃に劣勢を感じたリヒテル達は、撤退してゆく。
一矢「ん?」
京四郎「どうした、一矢?」
一矢「あそこに、人が倒れている」
京四郎「なんだって!?」
倒れた人を救助しに行くダイモス。
京四郎「あそこの避難は既に完了していたはずだ。いったいどこから入ってきたんだ……?」
倒れているという人影に、疑惑の目をむける京四郎であった。
一矢「あれは、女の子!? 君、しっかりするんだ!」
???「うう……だ、誰……?」
一矢「怖がらなくていい。もう大丈夫だよ。逃げ遅れたのか? 君、名前は?」
エリカ「え? エリカ……?」
一矢「エリカ。美しい名前だ。ああ、俺は竜崎一矢っていうんだ」
こうして二人は出会った。
それは、運命の出会いだったと言っていいだろう。
ダイモスのパイロット竜崎一矢は、戦場に倒れていた美しい女性、エリカに一目で恋に落ちた。
同様に彼女。
助け出され、エリカという名前しか覚えていなかった彼女も、同様に一矢に惹かれてしまった。
そのことが、二人を苦しめることになるとは知らずに……
──海底城 司令室──
リヒテル「なんだと!? もう一度もうしてみよ!」
バルバス「はっ。エリカ様が、先の戦闘の折、行方不明に……!」
リヒテル「なんとっ!」
バルバス「負傷兵の看護にあたっていたようですが、おそらく戦闘にまきこまれたようで……」
リヒテル「うぬぬっ。探し出せいっ! エリカめ。あれほど言ったのに、兄である余を困らせおって……!」
第4話 ミネルバルート 終わり